シュートボクシング 8.17 後楽園ホール:海人、元GLORYライト級6位・ペトロフ戦は「レベルの差を見せたい」。笠原友希はスーパーボン推薦のタイ人と。魁斗×平野凌我、都木航佑×ロクク・ダリも決定
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8月17日(土)東京・後楽園ホールで開催される『SHOOT BOXING 2024 act.4』の記者会見が行われ、追加対戦カードが発表された。(記事提供:シュートボクシング協会)
海人、元GLORYライト級6位・ペトロフ戦は「レベルの差を見せたい」
出場が決定していたSB世界スーパーウェルター級王者・海人(TEAM F.O.D)の対戦相手は、ドラゴミール・ペトロフ(ブルガリア)に決定した。
ペトロフは元GLORYライト級6位で、SENSHI-70kgタイトル獲得のキャリアがある。主催者を通じてペトロフのコメントが届いており、「日本で戦うことは練習を積み重ねてきた目標の1つだったので、とても嬉しく思っている。海人はとてもレベルの高い日本で最高の選手。自分の力を100%出して戦い日本のファンの記憶に残る試合を見せる。そして今回の試合が日本での俺の新しいストーリーの幕開けになる」との意気込みが読み上げられた。
会見に同席したシーザー武志会長は「海人はGLORYからいろいろな相手を与えられますが勝つしかない。私も相手の試合映像を見ましたが、実力では問題ないかなと思っています。それくらい今の海人に自信を持っています。いま、身体も一番頑丈ですし、相手が攻めてきても大丈夫だと思います」と海人を評価。
前回6月大会で元GLORYライト級9位のアルマン・ハンバリアンに2RKO勝ちした海人は「次は6位の選手ですが、前回と変わらずレベルの差をしっかり見せて圧倒的に勝つのが当たり前だと思います。僕の相手はベスタティだけなので、そういう試合を見せたい」と、昨年8月に敗れているティジャニ・ベスタティ以外は問題ないとする。
ペトロフの印象については「身体の強いインファイターで外国人選手に多いタイプかなと。正直言って、これと言って印象に残るようなテクニックはなかった」といい、「警戒するところはハッキリ言ってないです。レベルが違いすぎると思います」と問題ない様子。
ハンバリアン戦では豪快にKO勝ちしていることから「今回も1Rからしっかり倒しに行くので、あの時以上の練習をして、レベルの差を見せたい。“圧倒・圧勝する”のが自分のメインテーマです。(ベスタティに)挑戦させてもらうために、ランカーの選手を一人一人を倒していくことが必要なので、勝ち方はGLORY側にも見せていかないといけない。ランカーでは相手にならない、ベスタティも危険だよ、とそういうふうに思わせる試合をしていきたい」と、GLORY関係者にアピールするKO勝利を目指すという。
前回の試合で見せたフィジカルやパワーアップについては「今フィジカルのトレーナーにも見てもらっている人がいますし、父と練習してきてパワーのある選手に踏ん張ってどう返していくか、という練習をずっとしてきたので、それが試合でも出せるようにようやくなってきた感じです。器具を使ったトレーニングはほとんどしていません。芯から強くしていき、見た目にも出てきていますが、身体の中身から強くなった結果、外にも筋肉が付いてきているのかなと思います。パワーよりも、常にキレやスピードをメインに練習しているので、それは僕が一番やりたい戦い方にハマってきたのでそれが結果に出ていると思います」とフィジカルトレーニングの成果が出ていると話す。
7月20日の『GLORY 93』ではベスタティが、一階級上のウェルター級でエンディ・セメリアと試合をすることについては「77kgで試合をするので、パワーの面であったりと、純粋に楽しみな気持ちが大きいです。ベスタティはスピードも速いし、距離感もしっかり持っていますし、外国人選手が持っていないテクニックを持っているので、そういうところも勉強になります。倒したい相手でしかないので、そういったことを見たい。ベスタティが勝てば、モチベーションも上がるし、倒したい気持ちがもっともっと上がってくると思います」という。
なお、この日の会見では前回とは違う髪型について聞かれると「僕は飽き性なんで(笑)。自分の中で何か大きく変えられるのは髪型なので、試合の時はまた違う髪型にするかもしれないです。アフロにした時はアフロが強い格闘家に多いと言いましたが、単発の格闘家は強いと思っています。僕はどんな髪型にしても強いので、強い海人を見せたいと思います」と説明した。
笠原友希の相手はスーパーボン推薦選手に「打撃戦でも負けない。バックドロップもド派手に決めたい」
出場が決定していたSB日本スーパーフェザー級王者・笠原友希(シーザージム)の対戦相手は、ペットモラコット・スーパーボンジム(タイ)に決定した。
ペットモラコットは元ルンピニースタジアム4階級王者のキャリアがあり、ONEキックボクシングフェザー級暫定世界王者スーパーボンの推薦選手。会見に同席した緒形健一代表は「笠原は6月28日のONE Friday FightsのOFGマッチで初めてKO勝ちしました。本人から強い相手と戦いたいとの希望があり、今回のカードが決定しました。ペットモラコット選手は、海人がスーパーボンのジムへ行った際にスーパーボンから『ものすごく強い選手がいるから日本で試合を組んで欲しい』と推薦がありました。ルンピニーで4階級制覇、7chのテレビマッチでも3階級を制覇している本物中の本物。笠原との技術戦が最高峰の試合になると期待しています」と強豪ペットモラコットを招聘する経緯を説明。
笠原は「今回、めちゃくちゃ強い相手をお願いしたところ、ルンピニー3階級王者との対戦が決定して嬉しく思います。日本国内の強い選手と試合が出来れば盛り上がると思いますが、なかなか団体が交わらないことが多くて、その中で世界に突き抜けていけば必然的に対戦が組まれるだろうし、強いヤツとだけを求めて希望しました。明日から3日間、海人選手のジムに出稽古させてもらいます。僕はめちゃめちゃ強くなっているので楽しみにしてください」と自信満々。
ペットモラコットとスーパーボンからは主催者を通してコメントが届いており、ペットモラコットは「私はベストな状態に仕上げて日本へ行きます。笠原選手、激しい試合をしましょう」、スーパーボンは「笠原はパンチの技術に優れたいい選手だと思うが、ペットモラコットは私が推薦する非常に強い選手だ。当日は私もセコンドとして日本に行くつもりで、ペットモラコットの強さを一人でも多くの日本のファンに知ってもらいたい」と読み上げられた。
対戦相手の印象について笠原は「ムエタイの技術が高くて、蹴りもパンチもどっちも出来るし、攻撃も強くて防御も相手に当てさせないのは上手だなと思いました」とテクニシャンタイプのペットモラコットを警戒する。
6月のONE Friday Fightsで試合をしたことで「ああいう試合をしたことで、気を引き締めてやってきましたし、その時から練習を続けてきました。自分の中で一段階覚醒できる部分がありました」と勝利できたことでさらにやる気に満ちているという。
会見に同席したシーザー武志会長は「ムエタイルールではなくSBルールですから、友希が勝てるんじゃないかと思っています。久々に笠原のバックドロップが見たい」と投げ技のリクエストが飛ぶと、笠原は「もちろん打撃戦でも負けないと思っていますし、使えるものは何でも使うので、バックドロップもチャンスがあればド派手に決めたい」と投げ技も駆使して勝ちたいとした。
スーパーボンがセコンドとして来日することに関しては「僕がONEで試合をした時に、たまたまスーパーボンがいたので一緒に写真を撮ってもらいました(苦笑)。そのスーパーボンが相手選手のセコンドに付くことでより気持ちが引き締まりますし、推薦選手なので僕が勝てば名を知らしめられると思うのでしっかり勝ちたいと思います」と憧れの選手の来日でテンションが上がっている様子。
現在、4戦連続KO中の絶好調の要因については「どうやって倒すかを常に考えています。僕は常にKOは100%狙っています。今までは狙いすぎてポカすることもたまにあったので、KOしたい気持ちを抑えて戦っています。それがハマってきて、KOが続いたりといい調子になってきています」とコメント。
海人のTEAM F.O.Dに出稽古にいくことに関しては「一度軽くスパーをやらせてもらったことがあるんですけれど、技の多彩さだったり、基礎レベルが全く違う段階でした。『世界に通用する技ってこういう技だろうな』と。それもしっかり教えてもらい、世界の技を自分が受けて体感することが自分が習得することにつながると思ってお願いしました」と海人と練習することで自身の成長につながるという。
前回4月大会では怪我のために欠場したため、2月大会以来のSB参戦となる笠原は「いろいろな選手がアツい試合をしてめちゃ盛り上げていて、僕自身がそういう大会に出られなかった悔しさもあります。その分、8月にしっかりフォーカスして練習できた面もあるので、しっかり僕のガチな気持ちを8月に見せつけたい」と気合い十分の意気込みを語った。
魁斗はRISEランカーの平野凌我と対戦「KOして次につなげたい」
出場が決定していたSB日本フェザー級2位・魁斗(立志會館)の相手はRISEフェザー級4位・平野凌我(MTS)に決定。
2022年4月に川上叶とのSB日本フェザー級王座決定戦で敗れて以降は、RISE、ホーストカップのリングに上がり、久々のSB参戦となる魁斗は「今回久しぶりにSBで試合をやれるので、他団体で成長してきたこと、培ってきたものを出して倒しに行きたい。(他団体のリングに出ることで)投げがなかったり、首相撲がなかったりと、やっぱりルールが違うので、いろいろな戦い方が練習の中で変えられたので戦いの幅が広がった感じはします」と他団体のリングに上がったことで成長している手応えがあるという。
会見を欠席した平野からは「ずっと戦いたかったRISEのトップランカーでもある(RISEフェザー級1位)魁斗選手とシュートボクシングのリングで試合を組んでもらえて最高に嬉しいです。自分が国内フェザー級最強になるために、絶対に勝たなければいけない試合です。魁斗選手、最高の試合にしましょう」とのコメントが主催者を通して読み上げられた。
過去にSB日本フェザー級1位・手塚翔太を2RTKO勝ちしている平野の印象については「あまり気にしていません。打ち合いはするのかなという印象ぐらいで。技術のレベルで言ったら僕の方が上。その上で自分自身の強さを見せて倒したいですね」と問題ない相手だとする。
平野はカーフキックが得意で、打ち合いを好む選手だが、「カーフキックに関してはディフェンス全然出来るし、対応は出来ます。どの局面でも負けないのですし、打ち合いをしてきたら付き合うことはないですけど、一方的に倒したい」と圧倒を予告。
会見に同席したシーザー武志会長は「判定ばかりじゃ魅力がないよと話をしました。今回は倒しに行く戦いを見せて欲しい。ぜひ、頼むよ」と檄が飛ぶと、魁斗は「今までは勝つことにフォーカスを当てて練習していたんですが、前々回から倒すための練習をしてきました。前回は倒し切れなかったけれど、そこは成長していると思うので、今回は倒し切れるようにしっかり仕上げて、KOして次につなげたい」と、倒すことを意識した練習をしているという。
最後に「SBのベルトもそうだし、RISEと両方しっかりベルトを狙っていきたい」と目標を語った。
8.17 都木航佑がOFGマッチでロクク・ダリと激突「今回もKOを狙っていきたい」
出場が決定していたSB日本スーパーウェルター級1位・都木航佑(キャピタルレイズfighting GlaNz)の相手はロクク・ダリ(コンゴ/TRI.H Studio)とオープンフィンガーグローブ(以下OFG)マッチで対戦することが決定。
会見に出席した都木は「ワクワクするような相手を用意していただきありがとうございます。70kgの世界チャンピオンの海人選手が乗り越えてきた相手なので、自分もしっかり乗り越えて年内にタイトルマッチを実現してもらいたいと思います」と現在空位のSB日本スーパーウェルター級王座挑戦のために勝ちたいとする。
会見を欠席したダリからはコメントが届いており、「今回、シーザー武志会長の誕生日と同じ日の大会に呼んでいただき光栄です。私は前回大会でランキング2位の選手に勝つことができました。次は1位の選手とやれて嬉しいです。そこでお願いがあります。シーザー会長の誕生日に、シーザー会長が本当にやりたかったというOFG着用で、今空位のSB日本スーパーウェルター級のタイトルを懸けてやらせてほしいです。私は10年以上日本に住んで、奥さんも子供も日本人。だから日本のベルトがとても欲しいです。私が日本チャンピオンになって、その上の世界チャンピオンの海人選手にもリベンジさせてほしい。私は柔道、ラウェイで結果を残したMMAファイターで、OFGのSBルールなら一番私がヤバいです」と読み上げられた。
これを受けて都木は「さすがにロクク・ダリにまだベルトを巻かせるわけにはいかないのでしっかり倒したいと思います」とダリにベルトを懸けた戦いはまだ早いと一蹴。
対戦相手の印象については「これから深く研究しようと思っているのですが、タフな選手だという印象。ユラユラしたリズムを警戒していきたい」とトリッキーな動きを警戒しているという。
ダリは幼少期から柔道を学び、コンゴの柔道ナショナルチームに選ばれるほどの実力者。初参戦となった4月大会では風間大輝に豪快に投げてシュートポイントを奪ってSBルールに順応した戦い方を見せている。都木は「ダリ選手はいろんな試合を見ても、SBが一番向いているんじゃないかなと思うぐらいアジャストしています。自分も学生時代に柔道をやってましたし、投げ技に対して対応できると思います。打撃に関しても変に打ち合わなければ、隙を突いて倒せるんじゃないかなと思うので、今回もKOを狙っていきたい」とダリ撃破に自信を見せる。逆に「隙があれば僕が思いっきり投げてやろうと思います。自分の応援団も投げた瞬間に『めちゃくちゃ面白かった』と言ってくれたので、今回も投げたい」と投げ技の投入を予告した。
初のOFGマッチについては「まだOFGをはめた練習はしていないのですが、空手時代は素手で戦ってきたので、そこに関しては怖さはないです。これからの練習でOFGでの感覚を養っていければ。僕は普通の人よりは拳が硬いのでそういうところも活きてくると思います」と問題ないとした。
対戦カード
メインイベント スーパーウェルター級(70kg) 3分3R(無制限延長R)
海人(TEAM F.O.D/SB世界スーパーウェルター級(70kg)王者、KNOCK OUT-BLACK同級王者、RISEミドル級(70kg)王者、元SB日本スーパーライト級(65kg)王者)
ドラゴミール・ペトロフ[Dragomir Petrov](ブルガリア/元GLORYライト級6位、SENSHI -70kg王者)
60.5kg契約 3分3R(無制限延長R)
笠原友希(シーザージム/SB日本スーパーフェザー級(60kg)王者・元フェザー級(57.5kg)王者)
ペットモラコット・スーパーボンジム(タイ/スーパーボンジム/元ルンピニースタジアム4階級王者)
58kg契約 3分3R(無制限延長R)
魁斗(立志會館/SB日本フェザー級(57.5kg)2位、RISE同級1位、HOOST CUP日本同級王者)
平野凌我(MTS/RISEフェザー級4位、MA日本同級王者)
オープンフィンガーグローブマッチ スーパーウェルター級(70kg) 3分3R(無制限延長R)
都木航佑(キャピタルレイズ fighting GlaNz/SB日本スーパーウェルター級1位、元KROSS×OVER KICK -67.5kg王者)
ロクク・ダリ(コンゴ民主共和国/TRI.H Studio/元GRANDウェルター級(77.1kg)王者)
オープンフィンガーグローブマッチ スーパーフェザー級(60kg) 3分3R(無制限延長R)
手塚翔太(Sublime guys・GONG-GYM坂戸/SB日本スーパーフェザー級1位、香港Energy Fightスーパーフェザー級王者)
山浦俊一(新興ムエタイジム/元WBCムエタイ日本統一&NJKFスーパーフェザー級王者)
オープンフィンガーグローブマッチ フェザー級(57.5kg) 3分3R(無制限延長R)
内藤凌太(BELLWOOD FIGHT TEAM/SB日本フェザー級4位)
リー・ナンギュー(韓国)
オープンフィンガーグローブマッチ 64.5kg契約 3分3R(無制限延長R)
樋沼朝光(RIKIGYM)
東 修平(AACC)
66kg契約 3分3R(無制限延長R)
竜也(CRISS-CROSS/SB日本スーパーライト級(65kg)2位)
凱斗(Y’ZD GYM)
概要
大会名 SHOOT BOXING 2024 act.4
日時 2024年8月17日(土)開場・17:00 開始・17:30
会場 後楽園ホール
中継 U-NEXT(2,189円/月)
チケット料金 VIP席20,000円 SRS席15,000円 RS席10,000円 S席7,000円 ※当日券は各500円UP
チケット販売 チケットぴあ イープラス 出場選手・所属ジム
お問い合わせ シュートボクシング協会 03-3843-1212 http://www.shootboxing.org/