RIZIN 6.9 代々木第一体育館：堀口恭司、セルジオ・ペティスとの再戦は「しっかりリベンジして次の舞台へのいい手土産になれば」

　RIZIN.47（6月9日（日）国立代々木競技場 第一体育館）でセルジオ・ペティスへのリベンジマッチに臨む堀口恭司が、所属先のアメリカントップチームのある米国フロリダ州の自宅にて5月23日（現地時間）朝、日本のマスコミのオンラインでの合同取材に応じた。

　　

MMA　バンタム級（61kg）　5分3R
堀口恭司（アメリカントップチーム／元RIZIN・ベラトール・修斗世界バンタム級王者、RIZINフライ級王者・元UFC同級3位）
セルジオ・ペティス（米国／ルーファスポーツ／元ベラトール・バンタム級王者、元UFCフライ級1位）

　堀口は21年12月のベラトールのバンタム級チャンピオンシップで王者・セルジオ・ペティスに挑戦し、3Rまで優位に試合を運ぶ中、4Rにバックハンドブローをもらい逆転TKO負けした。今回2年半ぶりにRIZINのリングでリベンジマッチを行う。

　セルジオ戦の後も堀口は22年4月のベラトールでパッチー・ミックスに敗れ、9月のRIZINでは金太郎に2R肩固めで逆転一本勝ち。体格差に苦しむ試合が続いたことから、大晦日のRIZINの扇久保博正戦から、UFC時代と同じフライ級に戻し判定勝ちした。昨年4月のベラトール・ハワイ大会ではレイ・ボーグとのフライ級戦が組まれたが中止。7月のベラトール埼玉大会では神龍誠とベラトール・フライ級初代王座を争ったが、開始すぐに堀口の左指が神龍の右目に入りドクターストップがかかり無効試合となっていた。大晦日のRIZINでは神龍との再戦がRIZINフライ級初代王者決定戦として行われ、堀口が2R裸絞めで一本勝ちした。試合直後、元RIZINガールの川村那月さんへの公開プロポーズを行い、2月に挙式を行った。今回は半年ぶりの試合で、セルジオに合わせてバンタム級に階級を上げて戦う。

　　
　セルジオは元UFCライト級王者・アンソニー・ペティスの弟で30歳。13年から19年にUFCに上がり、ブランドン・モレノ、ジョセフ・ベナビデスらに勝利し、フライ級1位まで上昇したことがある。20年からベラトールに参戦し、バンタム級に階級を上げ、21年5月にフアン・アーチュレッタを下し王者となった。同年12月に堀口に4R TKO勝ちし初防衛。右膝の靭帯の怪我の療養を経て、昨年6月にパトリシオ・ピットブルに判定勝ちし、2度目の王座防衛に成功したが、暫定王者・パッチー・ミックスとの11月の王座統一戦では2R裸絞めで一本負けしベルトを失った。その後、ベラトールはPFLに買収されたことが発表されたが、新体制でまだ試合しておらず、再起戦でRIZINに初出場する。

　以下は堀口のインタビューの抜粋。（質疑の前後は整理しています）

――　最初にペティスとの再戦を提示された時の心境は？
堀口「やりたいなっていうのはあったんですけど、やっぱりバンタムなので。最初はフライでできないかっていうのを交渉してもらったんですけど、なんかもう相手ができないみたいな感じだったので、しょうがないのでバンタムにまた上げるしかしかねえかって感じですね。この機会逃したららやり返す機会なくなるんで、しょうがないなっていう感じですね」

――　フライ級でここ数年戦ってきましたけど、またバンタム級に上げることで、プラスになることは何かありますか？
堀口「勝てばやっぱりまたバンタムでもできるんだなっていう、世界での見方が変わるんじゃないかなと思うんで、幅が広がるのかなとは思いますけどね。フライはあんまり需要が無いんで」

――　とはいえバンタム級は今のところ今回限定？
堀口「そうですね。今のところはそう考えてます」

――　フライ級で世界の頂点を目指す？
堀口「そうですね。そこを目指してますね」

――　一回、フライまで落として、またバンタムに上げるのは大変だと思うんですけど、今回どういう体作りをしていますか？
堀口「たくさん食べてます。そのぐらいじゃないですか。嫁がこっち来てるんで、いっぱいカレー作ってます。疲れてる時にカレーとか、スープになっていると食べやすいので、そういうのをよく作ってもらっています」

――　普段の食事はもうほとんど奥さんに作ってもらうようになっているんですか？
堀口「今はそうですね。昔はほとんど全部外食だったんですけど、今は作ってもらってますね」

――　コンディションもこのほうがいいですか？
堀口「そうですね。やっぱり練習から帰ってきて、作ってもらったほうが時間短縮にもなるし、栄養バランスもいいしっていう感じで、コンディション的にはすごい良いです」

――　通常体重は何kgぐらいに上がってるんですか。
堀口「64kgとか65kgじゃないですか」

――　どういうカレーが好きですか？
堀口「普通のビーフカレー…なんか自分、味オンチなのか分かんないですけど、ビーフシチューとカレーの違いが分かんないです」

――　え？
堀口「全然分かんなくて、両方カレーだと思って食べてたら、これビーフシチューだよって言われましたね（笑）」

――　ハヤシライスとビーフカレーの違いはわかりますか？
堀口「いや、わかんないですよ。そんなの言われないとわかんないじゃないですか。見た目がカレーだからカレーとして食べてます」

――　結婚して背負うものが増えましたか？
堀口「背負うものというか、守るものが増えたなという感じですね」

――　先日の牛久選手のように、階級を変えると実力を発揮できない選手もいる中、堀口選手のようにスムーズに移行してちゃんと結果も出す秘訣は？
堀口「まず減量の仕方を知らないんじゃないですかね。常に食べながら減量していかないといけないけど、多分食べない時があったりして動けなくなっちゃってるのかなと思いますけどね」

――　堀口選手は普段から試合に近い体重を維持していますか？
堀口「体重は（契約体重の）ほぼ5kg内ぐらいですね」

――　試合と同じ感覚で練習ができている？
堀口「そうですね」

――　ペティスとのフィジカル差はあると思いますか？
堀口「どうですかね。そこまでないんじゃないかなとは自分は思ってますけど、それは実際組んでみないと分からないので。でもあった時にも対応できるようにしてるんで、そこは問題ないかなと思います」

――　ペティスからはパッチー・ミックスが一本勝ちをした試合がありましたけど、ああいう寝技の試合運びは参考になりますか？
堀口「もちろん参考になりますよね。やっぱりああいう極め方もあるとか、どうやって攻めてるのかとかやっぱりありますよね」

――　ご自身に応用して落とし込む感じはできている？
堀口「自分の試合の組み立てもできてますね」

――　前回はケージで今回はリングです。お互い1回手を合わせて情報もあります。そういうことを踏まえて今回のペティスはどう変わると思いますか？
堀口「あんまり変わらないと思いますね。やっぱり自分のスタイルの芯の部分はあんまり変えられないので」

――　逆に堀口選手は変わった？
堀口「自分は結構引き出しを増やす練習をずっとしてたので、寝技でも立ち技でも引き出しはこっちの方が多いんじゃないかなと思いますね」

――　今回はグラウンドで同じような展開になっても、前回よりも違う展開ができる？
堀口「全体的に幅が広がってると思うんで、同じ展開でも違う動きもできたりしますね」

――　リマッチ特有のやりやすさや、逆に難しさってありますか？
堀口「リマッチの方がやりやすいですよね。だって、相手のこと分かるし、研究しやすいっていうか。だいたい相手の手の内は、もう知ってるんで」

――　前回のペティス戦では逆転負けをしましたが、今回の心境はいかがですか？
堀口「心境は毎試合、新しいものだと思ってるんで、前回こうだったから勝てるよねとか、そういうのはないですね。もう本当に違うものとして受け取ってますね」

――　前回KO負けしているから、余計にやり返したい？
堀口「KO負けだからとかじゃなくて、負けは負けなんで、そこですかね」

――　リングとケージのそれぞれの良さ、悪さはどこですか？
堀口「リングだとやりづらいですよ。外に出ちゃうんで、ケージのほうがやりやすいですけど、そんなことを言っててもしょうがないですし、変わんないんで、そこまでの違いはないのかなとは思いますね」

――　今回は漬けてもいいから勝ちたい？
堀口「最初から漬けを狙っていかないんで、しっかり勝つっていうことを目標に、チャンスがあれば極めるし、KOを取るし、っていうのを、自分はいつも目指してやってますね」

――　こういう本物の試合を大きい会場で日本のファンで見せることを、ずっとやりたいことだったと思いますけど、改めてどう思いますか？
堀口「そうですね。やっぱり本物の試合を見せて、こんなに強い人間がいるんだ、みたいなのを見せたいですよね。それが本物の格闘技だと思うんで。もちろん話題も大事ですけど、自分が見ていたPRIDEのような本物の格闘技を見せたいなと思います」

――　この試合の位置づけは、この先に進むためですか？
堀口「どの試合も次につながる試合だと思うんで。しっかりここでリベンジして、次の大舞台に行くのか、どこに行くのかわかんないですけど、そこに向けてのいい手土産になればいいなとは思ってますね」

――　堀口選手が希望しているUFC参戦への進捗状況は？
堀口「たぶん今、ATTのオーナーが向こうのマネージャーとかと話し合ってるところだと思います」

――　今回がRIZINの一区切りの試合になる？
堀口「そういう感じになるのかなと思いますね」

――　7月の超RIZIN.3での扇久保選手と神龍選手の試合の展望は？
堀口「お互い似たようなタイプだと思うので、すごい激しい試合になると思いますね。でも多分、経験差で扇久保選手が勝つんじゃないかなとは自分は思います」

――　神龍選手はここでしっかり勝って堀口選手に1年以内にリベンジしたいというようなこともおっしゃったんですけど？
堀口「俺が受けねえだろ（笑）」

――　まだまだですか？
堀口「そうですね」

対戦カード

MMA　バンタム級（61kg）　5分3R
堀口恭司（アメリカントップチーム／元RIZIN・ベラトール・修斗世界バンタム級王者、RIZINフライ級王者・元UFC同級3位）
セルジオ・ペティス（米国／ルーファスポーツ／元ベラトール・バンタム級王者、元UFCフライ級1位）

MMA　フェザー級（66kg）　5分3R
クレベル・コイケ（ブラジル／ボンサイ柔術／元RIZIN・KSW・REBEL FCフェザー級王者）
フアン・アーチュレッタ（米国／ザ・トレーニングラボ、HBアルティメット＆グレイシーバッハ／元RIZIN＆ベラトール・バンタム級王者）

MMA　フェザー級（66kg）　5分3R
カルシャガ・ダウトベック［Karshyga Dautbek］（カザフスタン／タイガームエタイ/レギオン）
関　鉄矢（SONIC SQUAD／元ZSTフェザー級王者）

MMA　フェザー級（66kg）　5分3R
武田光司（BRAVE／元DEEPライト級王者）
ラジャブアリ・シェイドゥラエフ［Razhabali Shaidulloev］（キルギス／Ihlas）

MMA　ライト級（71kg）　5分3R
スパイク・カーライル（米国／キングスMMAアナハイム/トレーニングラボ）
キム・ギョンピョ（韓国／レッドホースMMA／元HEATライト級王者）

MMA　ライト級（71kg）　5分3R
徳留一樹（パラエストラ八王子／元パンクラス・ライト級王者）
宇佐美正パトリック（Battle-Box）

MMA　ライト級（71kg）　5分3R
ジョニー・ケース（米国／MMAラボ）
“ブラックパンサー”ベイノア（極真会館／元RISEウェルター級（67.5kg）王者、元J-NETWORK同級王者、極真会館全日本ウェイト制2018軽量級優勝）

MMA　ヘビー級（120kg）　5分3R
上田幹雄（BRAVE／極真会館全世界空手道選手権2019優勝）
シェミスラブ・コバルチェク［Przemyslaw Kowalczyk］（ポーランド／Koloseum Kuznia Formy Pulawy）

概要

大会名　Yogibo presents RIZIN.47
日時　2024年6月9日（日）開場・12:30（予定）　開始・14:00（予定）　終了・20:00～21:00頃
会場　国立代々木競技場 第一体育館 [HP]
中継　ABEMA、U-NEXT、RIZIN 100 Club、RIZIN LIVE（前売5,000円/当日5,500円/アーカイブ3,300円）
チケット料金　VVIP席275,000円　VIP席110,000円　SRS席33,000円　S席22,000円　A席11,000円　※1歳よりチケットが必要　
チケット販売　イープラス　チケットぴあ　ローソンチケット　出場選手・所属ジム
お問い合わせ　RIZIN FF事務局　03-5772-3223　https://jp.rizinff.com/