新生・全日本キックボクシング協会、3.16 後楽園で初のプロ大会。19ジムが加盟、自前の選手育成優先。「ショーの要素ばかりだと、キックボクシングが無くなってしまうんじゃないか」(栗芝貴代表)
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キックボクシングの新団体「全日本キックボクシング協会」の旗揚げ発表記者会見が1月20日、後楽園ホールの展示場で行われた。稲城ジム(旧・伊原道場稲城支部)の栗芝貴会長が協会の代表、SQUARE-UP KICKBOXING道場の小野瀬邦英代表が副代表を務める。
全日本キックボクシング協会には19ジムが加盟し、JTクラブジム(代表 土屋ジョー)、MONKEY☆MAGIC KICKBOXING STUDIO(代表 伊東卓(リングネーム:マサル))、ザ・ボディ・ボックス(会長 笛吹丈太郎)、アウルスポーツジム(代表 中川裕也)、ジーニアスジム(代表 須藤信充)などが加盟ジムとして名を連ねる。90~ゼロ年代に活躍した選手たちが代表を務めるジムが多く、現役時代の所属団体の枠を超えて集まった形となる。
既に団体は昨年2023年8月1日に設立され、10月15日と12月17日に稲城ジムでアマチュア大会を開催している。初のプロ大会は3月16日(土)後楽園ホールにて行われ、年内は6月13日(木)、9月6日(金)、12月28日(土)に後楽園で開催する。アマ大会も1月28日(日)稲城ジム大会を皮切りに3月31日(日)大森ゴールドジム、7月14日(日)稲木ジム、10月27日(日)大森ゴールドジムでの開催を予定している
全日本キックボクシング協会 組織
◆役員
代表 栗芝貴
副代表 小野瀬邦英
理事 林 武利
理事 酒井秀信
◆加盟ジム
稲城ジム 代表 栗芝貴 東京都稲城市
SQUARE-UP KICKBOXING道場 会長 高橋賢哉 東京都江戸川区
KICKBOXING-SQUARE 会長 大和知也 千葉県松戸市
岡田道場 代表 岡田清治 茨城県つくば市
ウルブズスクワッドキックボクシング道場 代表 能澤隆一 富山県高岡市
JTクラブジム 代表 土屋ジョー 静岡県沼津市
MONKEY☆MAGIC KICKBOXING STUDIO 代表 伊東卓 神奈川県海老名市
國土會リヨン樺澤ライオンムエタイジム 会長 リヨン樺澤 群馬県前橋市
闘道會U-A. 会長 馳 晩成 滋賀県大津市
ザ・ボディ・ボックス 会長 笛吹丈太郎 愛知県名古屋市中村区
アカデミア・アーザ 代表 吉澤昌 東京都千代田区
kickboxing fplus 会長 杉本幸績 福井県越前市
アウルスポーツジム 代表 中川裕也 東京都江東区
ジーニアスジム 代表 須藤信充 埼玉県久喜市
健成會 会長 鬼久保元樹 東京都武蔵村山市
仲ファイティングジム 会長 仲俊光 群馬県宇都宮市
FIELD-RING 代表 打越昌弘 千葉県千葉市美浜区
チーム彩 代表 彩丘亜紗子 東京都町田市
キックスターズジャパン 代表 笛吹丈太郎 愛知県名古屋市東区
ホームページ http://www.ajkba.com/
Xアカウント https://twitter.com/ajkba20230801
お問い合わせ 042-377-7862(稲木ジム)
肘・膝ありの“本格キックボクシング”への原点回帰が柱に
会見冒頭に栗芝貴代表は「私たちは昨年8月1日をもちまして、全日本キックボクシング協会を設立させていただきました。この協会名は皆さんもご存知のとおり、日本のキックボクシング団体の最初期に作られた団体の名称です。私たちが“本格キックボクシング”に原点回帰して、もう一度この素晴らしい格闘技を見つめ直すという気持ちが込められております。私たちは、プロスポーツ競技としてキックボクシングがますます発展し、“本格キックボクシング”をより広く世間に認知してもらい、子どもたちに夢や希望が持てる競技団体を作ることを目標に掲げて設立に至りました。この“本格キックボクシング”とは、肘による攻撃や組んでからの膝蹴りなどを認めたルールであります。現在の立ち技格闘技は多様化されたいくつかのルールへと変貌しておりますが、私たちが目指す“本格キックボクシング”は、ムエタイをはじめ、世界各国の強豪選手との試合でも対等に戦える技術や精神を身につけています。会場に来られたファンの皆様に、感動や勇気を感じていただけるような選手を育てていくことが重要であると考えます。また、プロ選手育成に力を注ぐジム経営をされる皆さんに、選手が輝ける環境や場所をご提供できる運営を目指す所存です」と団体の概略を説明した。
気になる「全日本キックボクシング協会」という名称の権利について、栗芝氏は「だいぶ調べたんですけれども(1987年から2009年に活動した)全日本キックボクシング連盟と(1971年から1981年に活動した)全日本キックボクシング協会のつながりは無くて」「全日本キックボクシング協会は登記をされていないので、問題無いと思ってつけました」と説明した。旗揚げに当たり、09年に解散した全日本キックボクシング“連盟”の当時の関係者との話は「していないです」とのことだ。
「ショーの要素ばかりになってしまうと、キックボクシングが無くなってしまうんじゃないか」(栗芝代表)
新団体は栗芝代表の主導で旗揚げした。旗揚げの思いや経緯について栗芝氏は「私は39年に渡って(新日本キックボクシング協会の)伊原信一会長と一緒にやってきました。(近年)新日本の集客力がかなり落ち、所属ジムが少なくなり、私が支えなければという気持ちで39年間やってきたんですけれども、なかなか実行可能というか難しくなる状況で、伊原会長にはお世話になりましたということで(離れました)。全日本キックボクシング協会をスタートすることを前提で伊原会長の元を離れたわけじゃありません。今、どこの団体も集客が落ち、イベント系の格闘技は集客力があります。私たちは連盟・協会が日本タイトル戦をやる道筋で歩んできたわけですけれども、こういった道筋をしっかりと築いていかなければ、何かショーの要素ばかりで、しっかりしたプロスポーツ競技を確立していかなきゃ、将来キックボクシングが無くなってしまうんじゃないかという強い思いが私の中にありました。昨年8月前、団体をどう起こしていいかも具体策のないまま小野瀬に電話し『俺はとにかくキックボクシングをプロスポーツ競技として確立したいんだ』という話をし、そこから土屋ジョーやマサルにも会いました。大変な思いをして(選手育成を)やっている若手のジムがいっぱいあるんですね。どうしたらジムが食っていける、稼いでいけるだろうかということを考えると、やっぱりまずは後楽園ホールをいっぱいにすることだということになりました。今から36年くらい前、私は日本プロスポーツ大賞の新人賞をいただき、他のプロスポーツ競技と同様に表彰されるような舞台にも呼ばれました。この乱立するキックボクシングの団体の中で、もう一回、原点に立ち戻って、キックボクシングをプロスポーツ競技として確立していく。これが一番の志です」と話した。
「スター選手だけが脚光を浴びるのではダメ」(栗芝代表)
3月16日の旗揚げ大会のポスターにも「原点回帰」のキャッチコピーが中心に記されている。旗揚げ大会は全13試合。過半数が協会加盟ジムの選手で、ウィラサクレック、バンゲリングベイ等フリーのジムからも参戦するが、多くはデビュー間もない選手たちで、スター選手・強豪選手不在での旗揚げとなる。
栗芝氏は「他団体からも参戦を募っていきたいとは思いますが、協会内部での試合をメインにやっていけるだけの人材を揃えたいです」「スター選手だけが脚光を浴びるのではダメです。プロスポーツ競技として確立するために、デビュー戦からチャンピオンを目指す道のりを作りたいです」「興行元が利益を得るんじゃなく選手にスポット当たるようにしないといけない」「今後はプロテストの制度を用いながらプロの舞台に上げていくというのをベースにしたいとは思っております。あとはアマチュアでの実績というのも考慮に入れる中、今日来ていただいております(水戸を中心に開催されるアマチュアキック大会DEADHEATの)遠藤(裕之)代表にもご協力いただきながらエントリーをしているという形です」と話し、自前の選手を育て、輝かせることを基本方針に示した。
将来的にはランキングや王座も制定するが、これも急がない方針。栗芝代表は教え子である瀬川琉の名前を挙げ「瀬川は実績と経験値があるので、フェザー級のタイトルマッチというのがあると思います。その他の階級に関しては、今年今後、6月、9月、12月と大会がありますので、ここを勝ち上がっていく選手から、ランキングに入れていきます。ですからすぐに全ての階級のチャンピオンが決まるということは現在はありません」と説明した。
瀬川も会見に出席し「自分は以前所属していた新日本キックボクシング協会でフェザー級で1位まで行ってタイトルは取れなかったんですけど、タイトルマッチ挑戦まで行きました。正直、全日本キックボクシング協会は新人の選手が多いので、他団体のトップと闘えるのは自分だけだと思っています。全日本キックボクシング協会でベルトを取って他団体のトップの選手たちに喧嘩を売ります」と話した。瀬川は昨年の内蔵の損傷の療養中のため3月の旗揚げ大会には出場せず、6月の2回目以降の大会からの参戦を予定している。
須藤信充ジュニア、BreakingDownにも参戦、むらけん「親父越えますよ。土屋ジョーも越えますよ」
旗揚げ大会の出場選手の中で、異彩を放っていたのが、ジーニアスジム所属、むらけんだ。3万人を超えるYoutubeの登録者を持ち、ミスター・ワールド2023世界大会グランプリ受賞者で、朝倉未来の主催するBreakingDownの2月18日の大会にも出場が決まっている。むらけんは「僕のお父さんは、天才キックボクサー須藤信充です。(キック)三階級制覇、四冠王、そして極真館全日本王者の五冠王のDNAを引き継いでいます。僕は20年前、後楽園ホールで小野瀬さんとかガルーダ・テツさんの試合を見ていて、お父さんの試合も見ていました。まさか20年後に後楽園ホールに出るってことは、ええ?ってびっくりしました。しかも今回、膝・肘・何でもOKっていうことはもう喧嘩じゃないですか。こんなルールを用意してくれた全日本キックボクシング協会、本当にありがとうございます。僕、BreakingDownにも出させていただいているんですけども、1分の勢いは半端ないですよ。デビュー戦は勢いですから。勢いに乗って、BreakingDown、そして全日本でも勝ってベルト取りますんで。親父越えますよ。九冠王になりますよ。土屋ジョーも越えますよ」と熱弁し、後ろに座る小野瀬氏や土屋氏も笑わせていた。
新生・全日本キックボクシング協会は今のところ任意団体で、今後の法人化等の組織拡充については未定。栗芝氏の代表職の任期も未定だが「組織は私じゃなきゃダメじゃなく、ルールも人事も常に刷新しないといけない。一応3年をめどに代わっていければと思いますが、そのためにまず後楽園ホールをいっぱいにします」と栗芝氏は話した。
対戦カード
第13試合 メインイベント スーパーフライ級 3分3R
羽田翔太(キックスターズジャパン)10戦3勝7敗
広翔(稲城ジム)デビュー戦
第12試合 セミファイナル 56kg契約 3分3R
鬼澤佑輔(MIYABIジム)6戦2勝3敗1分
中村健甚(稲城ジム)デビュー戦
第11試合 スーパーフェザー級 3分3R
仁琉丸(ウルブズスクワッド)20戦11勝(8KO)9敗
幸島秀之(サンライズジム)デビュー戦
第10試合 スーパーライト級 3分3R
勇生(ウルブズスクワッド)2戦1勝(1KO)1敗
Naoki(ウィラサクレック西川口)デビュー戦
第9試合 フェザー級 3分3R
白井嶺虎(バンゲリングベイ)3戦2勝1敗
エモ(ジーニアスジム)デビュー戦
~セレモニー~
~休憩~
第8試合 ライト級 3分3R
杉浦昂志(キックスターズジャパン)デビュー戦
むらけん(ジーニアスジム)デビュー戦
第7試合 ウェルター級 3分3R
成瀬晴規(フリー)2戦1勝1敗
滝口遥輝(中島道場)デビュー戦
第6試合 ウェルター級 3分3R
山本哲男(KICKBOXING-SQUARE)1戦1勝
カトリーヌ・マサトシ(中島道場)デビュー戦
第5試合 ライト級 3分3R
山田 旬(アウルスポーツジム)デビュー戦
ザイ ウズハンカーン(中島道場)デビュー戦
第4試合 フェザー級 3分3R
高橋邑俉(SQUARE-UP道場)デビュー戦
勇人(NUMBER NINE)デビュー戦
第3試合 バンタム級 3分3R
藪 祥基(SQUARE-UP道場)デビュー戦
吉田鋭輝(Steam彩)デビュー戦
第2試合 71kg契約 3分3R
英坊(MIYABIジム)2戦1敗1分
義斗(Kickboxing fplus)デビュー戦
第1試合 フライ級 3分3R
ペニコ(MONKEY☆MAGIC)デビュー戦
HIROKI(AKIRA BUDO SCHOOL)デビュー戦
概要
大会名 全日本キックボクシング協会 原点回帰 初陣
日時 2024年3月16日(土) 開場・17:00 開始・17:15
会場 後楽園ホール
チケット料金 SRS席 20000円/RS席 15000円/A席 7000円/B席 5000円/C席 4000円 ※当日1000円増し ※小学生以下は席を必要としない場合は無料
チケット販売 チケットぴあ 後楽園ホール 出場選手・所属ジム
お問い合わせ 全日本キックボクシング協会(稲城ジム) 042-377-7862 info@ajkba.com https://www.ajkba.com/