パンクラス 9.6 立川(レポ):ミドル級王者サルドロフ、7戦全フィニッシュでUFC参戦熱望。猿飛流、眞藤源太との接戦制しフライ級王座挑戦権獲得。敢流、2R KO勝ちしフェザー級王座戦要求

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PANCRASE 365
2026年9月6日(日)東京・立川ステージガーデン
レポート&写真:井原芳徳
ミドル級王者サルドロフ、林源平を2Rで粉砕し初防衛、7戦全フィニッシュでUFC参戦熱望
第11試合 メインイベント キング・オブ・パンクラス・チャンピオンシップ ミドル級 5分5R
○コシム・サルドロフ[Qosim Sardorov](タジキスタン/ドロブファイト/王者)
×林 源平(和術慧舟會IggyHandsGym/1位、元ウェルター級王者)
2R 4’58” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
※サルドロフが初防衛
サルドロフは25歳。パンクラスも協力するIMMAFアマチュアMMA世界大会で2度優勝し、24年4月のプロデビューから6戦全勝(5KO/1一本)。昨年9月にパンクラスに初参戦し、平田旭をスラムで叩きつけてからのパウンドと肘で2分弱で仕留めると、12月、第16代ミドル級王者決定戦で佐藤龍汰朗を寝技主体で圧倒し4R裸絞めで一本勝ちしチャンピオンベルトを巻いた。格闘技界に吹き荒れる中央アジア旋風は、パンクラス・ミドル級をも席巻している。
林は36歳。第15代ウェルター級王者で、23年12月、住村竜市朗に5R TKO負けしベルトを失い、昨年7月のミドル級戦でも佐藤龍汰朗に判定負けしたが、今年3月大会では平田旭を1R右ストレートで沈め、「コシム、待ってろよ」と王者への挑戦を表明し、早速チャンスが巡って来たが、厳しい展開が待ち受けていた。
試合はサルドロフの完勝に。1R、サルドロフがパンチを振ってからタックルを仕掛け、金網に押し込むと、内側から足を掛けて倒してハーフで押さえる。林が背中を起こせば、サルドロフは位置を変えつつハーフをキープし、ボディと顔面にパウンド、顔面には肘も当て、ダメージを印象付ける。時折首も抱えてギロチンのプレッシャーもかけ、攻撃が途切れない。時間が進むに連れパウンドのヒットを増やし、最後はマウントパンチを当て、立たれも膝を当て、林にダメージを与える。記者採点はサルドロフ。10-8とつけるジャッジがいても不思議ではない。
2R、サルドロフが左ジャブを当てれば、林は右ストレート、左ハイのコンビネーションを返すが、林がパンチを振り回して詰めて来ると、サルドロフは組み付き、足を払って倒して上になる。サルドロフは中央付近で高い位置からハーフで押さえ、パウンドをコツコツと当ててダメージを与える。林がもがけば、サルドロフは逆サイドでにも移ってコントロールする。中盤過ぎ、サルドロフがトップに移ると、林は下から腕をつかんで十字を狙い、場内は湧くが、すぐにサルドロフは振りほどく。サルドロフは引き続きハーフからパウンドを当て続ける。終盤、サルドロフはマウントポジションを奪い、すぐハーフに戻るが、残り40秒あたりからパウンドの連打のギアを上げ、残り10秒、マウントからパウンドを当て続け、残り2秒で島村レフェリーがストップした。
ミドル級王座を初防衛したサルドロフは「これで7戦7勝7フィニッシュです」と英語で話し、マットのUFCファイトパスのロゴにストンピングしながら「ビッグショーに出る準備はできています」とアピールした。
猿飛流、眞藤源太との接戦制しフライ級王者・時田隆成への挑戦権獲得
第10試合 コーメイン フライ級次期挑戦者決定戦 5分3R
○猿飛流[さとる](リバーサルジム川口REDIPS/1位・元王者、2019年Nネオブラッドトーナメント(NBT)同級優勝&MVP)
×眞藤源太(ボンサイ柔術/3位)
判定3-0 (出口29-28/大藪30-27/梅木29-28)
フライ級では5月の立川大会で時田隆成が岸田宙大との王座決定戦を制し、時田の初防衛戦の相手を決める一戦が組まれた。元王者・猿飛流は、3月大会で大塚智貴をバックスピンキックからのパウンドで沈めTKO勝ち。眞藤は3月大会で岸田に1R三角絞めで一本負けし3連敗となったが、6月大会で谷村泰嘉をニンジャチョークで仕留めた。
1R、スタンドでお互いあまり攻めない状態が続き、中盤、猿飛流がタックルを仕掛けるが、倒せず金網に押し込む。膠着状態が続き、お互い脱力した状態でしばらく立っていると、梅田レフェリーはブレイクする。眞藤がプレッシャーをかける時間が長く、右ストレート、ミドルを当てる等、やや積極的だが、最後まで差の乏しいまま終わる。記者採点は眞藤につけたが割れても不思議ではない程度の差しかない。
2R、猿飛流がタックルを仕掛け、眞藤は切って金網に猿飛流を押し込む。だが猿飛流が両脇を差した状態で、右足を掛けてテイクダウンを奪う。猿飛流がハーフで上になり、ボディや頭に軽めだがコツコツとパンチを当てる。眞藤は下からしがみついて強打は封じるものの、返せる気配がないまま時間が進み印象が悪い。記者採点は猿飛流。
3R、見合う状態が続き、中盤、眞藤が右前蹴りを放ったタイミングで、猿飛流が詰めて両脇を差す。そこから抱えたり振り回したりしながらテイクダウンを繰り返す。眞藤は座るところまでいかず、すぐ立つが、印象が悪い。終盤、眞藤が前に出て、右ストレート、右ボディをヒットする。猿飛流は攻撃が少なく、やや印象が悪い。記者採点は僅差だが眞藤。合計28-29で眞藤。ジャッジ3者とも2Rを確実に取った猿飛流を支持し、猿飛流の判定勝ちとなったが、勝ち名乗りを受けた猿飛流は手を振り、首を傾げており、勝った手応えは乏しかったようだ。
勝利者インタビューで猿飛流は「眞藤選手、強かったです。やりたいことやらせてもらえなかったです。。一度ベルト取って、防衛戦で(鶴屋)怜君に負けてから、引退も考えて悩んだんですけど、試合を見たい人が多くて、ここまで来れました。あと一つまで来ましたね」と話し、安堵の表情を浮かべた。
この日は中継席に王者の時田隆成がいたため、時田へのコメントを求められた猿飛流は「一緒にいい試合して、勝ち負けとかじゃなく、勇気をもらえる、格闘技楽しいな、パンクラス楽しいなと思える試合をしましょう」とメッセージを送った。
続けてケージに登場した時田は「まずは猿飛流選手、おめでとうございます。次の試合一緒に盛り上げて、パンクラスのフライ級を一緒に盛り上げていきましょう」と答えた。
2位・敢流が2R KO勝ちしフェザー級王座戦要求
第9試合 フェザー級 5分3R
○敢流[いさな](パンクラス大阪稲垣組/2位、2024年NBT同級優勝)
×遠藤来生[らいき](Power of Dream Sapporo/9位)
2R 1’36” 裸絞め
1R、敢流が開始すぐから、右カーフキック、前蹴り、左右のミドルなどを立て続けにヒット。近年、試合の都度、タイに行き、タイガームエタイ等で練習を積んでおり、今回もその成果を見せつける。遠藤はタックルを仕掛けるが簡単に切られ、蹴りとパンチを何発ももらい続ける。終盤、敢流が左フックでダウンを奪い、最後は上からパウンドも当てる。記者採点は10-8で敢流。
2R、序盤からサウスポーの遠藤に、敢流が右ハイキックを当ててダウンを奪う。敢流はパウンドを連打してからサイド、ハーフで押さえ、再びパウンドを連打すると、背後に回り込み、裸絞めでタップを奪った。
現在、フェザー級は王者・栁川唯人、暫定王者・オタベク・ラジャボフ、1位・カリベク・アルジクル ウールが上位にいる状況。完勝の敢流は「次、タイトルマッチお願いします。12月、空いているんで。待ってます」とアピールした。MCの川村亮氏から「打撃のバランスが良くなっている」と指摘されると「自分の打撃、誰でも倒せるんで、次、ラジャボフでもウールでも倒します」と豪語した。
第8試合 フライ級 5分3R
×増田大河(セルフディフェンスアカデミー/6位)
○ジョセフ・カマチョ[Joseph Camacho](グアム/SPIKE 22)
1R 1’53” TKO (レフェリーストップ:左ストレート→グラウンドパンチ)
第7試合 ウェルター級 5分3R
×村山暁洋(暁道場/5位、元王者)
○平田 旭(move/ミドル級2位、2025年NBTミドル級優勝)
3R 1’44” TKO (レフェリーストップ:グラウンドでの左肘打ち連打)
第6試合 バンタム級 5分3R
×矢澤 諒(フリー)
○千種純平(パンクラス大阪稲垣組)
1R 3’20” 三角絞め
第5試合 フェザー級 5分3R
×畠山祐輔(ボンサイ柔術)
○福里凱亜[がいあ](トイカツ道場)
2R 0’16” TKO (レフェリーストップ:右テンカオ)
【プレリミナリーファイト】
第4試合 バンタム級 5分3R
○近藤悠真(NO FACE GYM)
×井川智貴(R-blood)
判定2-1 (中島29-28/出口28-29/渋谷29-28)
第3試合 バンタム級 5分3R
○木村耀人[よひと](UNITED GYM CHIBA)
×上野惇平(ハイブリッドレスリング八戸)
1R 4’51” TKO (レフェリーストップ:左フック連打)
第2試合 バンタム級 5分3R
×石原健流[たける](ストライプル取手)
○伊藤一輝(ボンサイ柔術)
判定0-3 (和田28-29/荒牧27-30/渋谷27-30)
第1試合 フライ級 5分3R
×稲垣祐司(NATURAL 9)
○獅道[しどう](THE BLACKBELT JAPAN)
1R 1’02” 腕ひしぎ十字固め


