QUINTET 6.9 ディファ有明:TEAM CARPE DIEM、TEAM HALEOを決勝で下し軽量級トーナメント優勝
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QUINTET FIGHT NIGHT in TOKYO -Light Weight Team Championship-
2018年6月9日(土)ディファ有明
レポート&写真:井原芳徳
桜庭和志による新しいチーム対抗グラップリング大会「QUINTET」。4月の両国国技館での旗揚げ大会はチーム5人の総体重430kg、今回は360kgで、MMAでいえばフェザー級からライト級あたりの、日本人中心の顔ぶれとなった。
一回戦
○TEAM CARPE DIEM 杉江“アマゾン”大輔(CARPE DIEM HOPE)、デヴィッド・ガルモ(CARPE DIEM)、松本義彦(CARPE DIEM)、世羅智茂(CARPE DIEM)、岩崎正寛(CARPE DIEM)
×TEAM TOKORO PLUS α 伊藤盛一郎(リバーサルジム横浜グランドスラム)、今成正和(今成柔術)、所英男(リバーサルジム武蔵小杉 所プラス)、小谷直之(ロデオスタイル)、矢野卓見(骨法烏合會矢野卓見道場)
(1) △杉江(時間切れ)伊藤△
矢野・今成・所・小谷の「ZST4兄弟」再集結で話題を呼んだ所チームは、ZSTのテーマ曲で登場する。先鋒戦は小柄な伊藤が飛びつき腕十字で先手を取るが、杉江が脱出し、終盤裸絞めで追い詰める。時間切れドローに終わった。
(2) △ガルモ(時間切れ)今成△
トリッキーな回転系の動きから足関を狙う今成に対し、ガルモはじっくりポジションを固めながら、腕十字や肩固めや裸絞めを狙う。体格でも勝るガルモが攻勢の時間が長い内容となった。
(3) △松本(時間切れ)所△
松本が再三バックを取り、裸絞め、肩固め、腕十字につなげようとする。所もアームロック、膝十字で少ないチャンスを作り盛り上げるが、時間切れに終わった。
(4) △世羅(時間切れ)小谷△
世羅が立っても上からでも下からでも自在にギロチンを狙い、足関も仕掛け、チャンスを重ねる。世羅の動きが少し落ちると、小谷も挽回したが、両者攻めきれず敗退した。
(5) ○岩崎(判定)矢野×
どの試合もCARPE DIEM優勢ながら、一本には至らず、両者敗退が続き大将戦へ。岩崎は整髪料をつけていたため、注意1からスタートする。48歳の矢野が序盤からセンタク挟みで2度チャンスを作ったが、2分ほどで使い切り、以降は岩崎に裸絞めや肩固めで攻め続け防戦一方に。消極的なため岩崎に指導1、矢野に指導2がつき、両者とも残り1つの指導で失格となる状況が続き、岩崎が攻め続け終了。指導ポイントが大将もチーム全体も同数のため、審判の判定で岩崎が勝者となり、CARPE DIEMが決勝に進出した。
×TEAM U-ZUKIDO 佐藤光留(パンクラスMISSION)、井上学(C.A.C.C.スネークピットジャパン)、濱岸正幸(U-FILE CAMP登戸)、ビクター・ヘンリー(UWF USA/HF)、中村大介(総合格闘技夕月堂本舗)、
○TEAM HALEO 徳留一樹(パラエストラ八王子)、金原正徳(リバーサルジム立川ALPHA)、ホベルト・サトシ・ソウザ(ボンサイ柔術)、小見川道大(NEO JUDO ACADEMY 小見川道場)、宮田和幸(BRAVE)
(1) ×佐藤(フロントチョーク)徳留○
体格で劣る徳留だが、序盤から飛びつきギロチンを仕掛け、初回は失敗したものの、再びトライすると、そこからネルソンのような形で搾り上げタップを奪った。
(2) ×井上(ドクターストップ)徳留○
小柄な井上を徳留がギロチン、アナコンダ、バックといったチョーク系の技で攻め続ける。中盤、井上が胸の痛みを訴え、肋軟骨骨折の疑いがあり、ドクターストップがかかった。
(3) △濱岸(時間切れ)徳留△
徳留は序盤こそギロチンでチャンスを作るが、3試合目で疲れの色が濃くなり、同体格の濱岸が終盤にかけて少しずつ主導権を引き寄せる。残り40秒にアームロックが濱岸がチャンスを作るが、徳留は間一髪で逃げ切り、両者脱落となった。
(4) ×ヘンリー(アキレス腱固め)金原○
金原がポジショニングで優位に立ち、肩固め、裸絞めで度々チャンスを作る。ヘンリーは中盤に消極的だとして注意を受ける。終盤、ヘンリーが飛びついてギロチンを仕掛けるが、金原は防御すると、すぐさまアキレス腱固めを仕掛けてタップを奪った。
(5) ○中村(腕ひしぎ十字固め)金原×
金原が序盤からバックを取りに行くが、中村は防御し、アームロックから腕十字に移行する。金原は間一髪で防御したが、1試合戦った影響もあってか動きが落ちており、中村が再び腕十字を仕掛けタップを奪取。チームの大将として意地を見せると、「よっしゃ」と雄たけびをあげた。
(6) ×中村(裸絞め)ホベルト○
ホベルトが開始すぐから近づきつつ寝ころぶような動きから足をつかんでアキレス腱固めを仕掛ける。中村は防御し、得意の腕十字を狙って見せ場を作るが、ホベルトはバックマウントを奪ってガッチリ両足で固めると、裸絞めを極めてタップアウト。盤石の強さでチームに勝利をもたらした。
決勝
○TEAM CARPE DIEM 杉江“アマゾン”大輔(CARPE DIEM HOPE)、デヴィッド・ガルモ(CARPE DIEM)、松本義彦(CARPE DIEM)、岩崎正寛(CARPE DIEM)、世羅智茂(CARPE DIEM)
×TEAM HALEO 小見川道大(NEO JUDO ACADEMY 小見川道場)、宮田和幸(BRAVE)、ホベルト・サトシ・ソウザ(ボンサイ柔術)、徳留一樹(パラエストラ八王子)、金原正徳(リバーサルジム立川ALPHA)、
(1) ○杉江(腕ひしぎ十字固め)小見川×
HALEOはルール上、一回戦に出ていない小見川と宮田が先に登場したが、その後の中堅には、チーム最強で余力も十分のホベルトを据えた。一回戦で全員登場したCARPE DIEMは、世羅を大将の位置にまで下げる。
杉江は序盤から上になりコントロールし、小見川は防戦一方。レフェリーから消極的だとして指導を受ける。その後も杉江の主導権が続き、バックを奪った後、腕十字を極めタップを奪い完勝した。
(2) ×杉江(アームロック)宮田○
杉江が引き込みを狙って倒れると、立った状態の宮田が飛びつきパスガードでサイドを取ることに成功し、ガッチリとポジションを固めると、キムラロックを極め秒殺勝ち。場内は沸きあがった。
(3) ○ガルモ(膝十字固め)宮田×
ガルモは下から腕十字を仕掛けつつ、足をつかんでアキレス腱固めに移行するが、宮田は防御する。その後もガルモは下からの攻めを執拗に続け、オモプラッタからアンクルホールドに移行し、最後は膝十字を極めてタップを奪った。
(4) ×ガルモ(裸絞め)ホベルト○
ガルモが下から足関を狙う動きを続けるが、ホベルトは上をキープしてからマウントを奪うと、肩固めを狙って、じわじわ背後に回って、裸絞めを狙い続ける。最後は一瞬の隙を突いて首元に腕をねじ込んでタップを奪った。
(5) ×松本(裸絞め)ホベルト○
20kg以上体重差があるため試合時間は通常の8分の半分の4分。ホベルトは余力のある序盤からスピードのある動きでサイドを取り、マウントに移行。松本も防御を続けたが、最後はホベルトがバックを取り、残り48秒で裸絞めを極めてタップを奪った。
(6) △岩崎(時間切れ)ホベルト△
この日4試合目のホベルトは、さすがに動きのキレが落ち、岩崎の積極性が目立つ。しかしホベルトは寝ころべば少し楽ができる様子で、終盤は足を効かせて腕十字等を狙う。最後は三角を仕掛けるも時間切れ。両者脱落となった。
(7) ○世羅(腕ひしぎ十字固め)徳留×
序盤から下になった世羅が、腕十字を極めわずか33秒でタップを奪取。速攻に場内が沸いた。
(8) ○世羅(判定)金原×
決勝の最後の試合は大将同士の対決に。世羅が徳留との試合同様、下になって仕掛けを続け、中盤にリバーサルに成功すると、ギロチンを仕掛ける。金原はかろうじて防御するが、その後も上から下からと世羅が動きながらギロチン系のチョークを狙い続けるが時間切れに。
指導ポイントが大将が同数だが、チーム全体では0-2で、指導の少なかったCARPE DIEMが優勝すると、CARPE DIEMの選手たちは抱き合って大喜びした。
QUINTETルール概要
◆禁止行為(重大な反則=失格負け)
ヒールフック
スラム及びスパイキング(頭部に直接ダメージを与えるような攻撃)
ネッククランク(頸椎のみをねじる行為)
かに挟みによるテイクダウン(スタンド)
ジャンピングクローズドガード
◆違反行為(軽微な反則=指導)
膠着を誘発するクローズドガード
ポジションをキープするだけで攻撃の意図が見られない場合
スタンドでテイクダウンを狙わずディフェンシブに動き回る行為
故意に対戦相手を試合場から転落させようとする行為
故意に試合場から逃避する行為
主審及び2名の副審全員が消極的と判断した場合
噛み付き、歯を押しつける
頭髪、体毛、鼻、耳を掴む
性器または目への攻撃または圧迫
一度に3本以下の指を掴む
意図的なあらゆる種類の外傷的打撃(パンチ、肘、膝、頭突き、キックなど)
対戦相手に触れていない状態で座る行為
「指導」を受けた選手は試合場中央で四つ這いになり、対戦相手は上から腰に両掌を置いた状態で、審判の合図により試合を再開する(レスリングのパーテールポジション)
両者「指導」の場合は試合場中央でスタンドの状態から試合を再開する
「指導」3回で「失格負け」
違反行為により、相手に相当のダメージを与えたと審判が判断した場合は、1回で「失格負け」になる場合がある
◆禁止事項
シューズの着用
ファウルカップの着用
クリーム、オイル、ジェル、または滑りやすい物質を身体に塗る
指輪やネックレス、ピアスなどの貴金属類の着用
◆試合時間
8分一本勝負(体重差が20kg以上ある場合は4分一本勝負)
◆勝敗の決着
サブミッション
失神
失格(指導3回)
試合時間内に上記の決着が付かない場合は引き分け
判定(大将同士の試合のみ)「指導」の数の少ない方が勝利。数が同じ場合はチーム全体の「指導」の数が少ない方が勝利。それも同じ場合は大将同士の試合の優劣を審判の旗判定により決定。
◆試合場
12メートル四方のレスリングマット。場内場外のエリアは設けず、試合場から転落しそうな場合は審判の判断により試合を中断し、安全な位置から両者同じ態勢のまま試合を再開する。
◆「勝ち抜き」システム=Winner stays on
勝者は対戦チームの次の相手と闘う
引き分けは両者退場
大将が負けたチームが負け
◆1dayトーナメントシステム
1回戦を勝ち上がったチームは、決勝戦では1回戦で戦わなかった選手から優先的にオーダーを組まなくてはならない。