ONE 7.14 ルンピニー(レポ):武居由樹・軍司泰斗と戦ったスリヤンレック、初のONEで1R KO勝ちし涙。大分のBRAVELY GYMのトレーナーとなり逆輸入参戦
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ONE Friday Fights 25: Nakrob vs. Petputhai
2023年7月14日(金)タイ・バンコク・ルンピニースタジアム
レポート:井原芳徳 写真:(C)ONE Championship
第9試合 ムエタイ 131ポンド(59.9kg)契約 3分3R
○スリヤンレック・ポーイェンイン[スリヤンレック・ブレイブリー](タイ/ポーイェンインジム/BRAVELY GYM/元ルンピニー&ラジャダムナン認定スーパーバンタム級4位、元ワンソンチャイ・フェザー級王者)
×ヨッドゥアンジャイ・ソー・ジョーモンツリー(タイ)
1R 0’50” KO (右フック)
スリヤンレックはルンピニーとラジャダムナンの元ランカー。19年と20年にK-1・Krushに参戦し、トップ選手の武居由樹と軍司泰斗と対戦し判定負けした過去がある。武居戦では計3度のダウンを奪われたが、パンチとローキックで武居を苦しめた。現在26歳。KNOCK OUTやBOMにも選手を送り込む大分のBRAVERY GYMのトレーナーに今年2月に就任した。4月16日の大和福岡大会で復帰し、スーパーライト級で古村匡平と対戦したが、肘で切られTKO負け。5月24日のラジャダムナンでの試合は今回と同じ131ポンドで戦い5R KO負け。負けが続いているものの、今回のONEでは全12試合中、終盤の9試合目に抜擢され、その期待に応える。入場時のTシャツにもトランクスにもBRAVERY GYMの文字が書かれている。
対戦相手のヨッドゥアンジャイは18歳で、5月12日のONE Friday Fights 16でONEに初参戦し判定勝ちをしている選手。既にONEのリングとOFGムエタイを経験している相手を前に、経験豊富なスリヤンレックは先に仕掛け、これが功を奏す。
1R、サウスポーのヨッドゥアンジャイに対し、プレッシャーをかけつつ右インローをヒット。ヨッドゥアンジャイが左ミドルを放てば、左手ですくってから、右ボディストレートを胸元に当てて押し倒す。ヨッドゥアンジャイが立つと、すぐに前進してロープ際まで詰め、右フックを立て続けに放つ。焦った様子のヨッドゥアンジャイに対し、スリヤンレックは右アッパーをヒット。よろめいたヨッドゥアンジャイを追いかけ、さらに右フックを当てダウンを奪う。ヨッドゥアンジャイは立ったものの目が虚ろでレフェリーがストップ。スリヤンレックのKO勝ちとなった。
勝ったスリヤンレックは涙を流し、インタビューでも涙ぐんでなかなか喋れず、観客から拍手を浴びる。続けて「家族や友人やジムのボスの後押しでここに戻って来れました。開始すぐに仕掛けたのは作戦通りでした。日本での激しい練習の成果が出たと思います」と話した。さらに35万バーツ(約140万円)のボーナスがONEのチャトリ・シットヨートンCEOから授与されると発表されると、応援した人たちに感謝の言葉を述べた。
ONE Friday Fightsには日本で戦ったことのある強豪タイ人、王者クラスの日本人が参戦しているが、日本のジムでトレーナーを務めるタイ人が出場するのは珍しいパターンだ。ONEのムエタイの試合は、上記のボーナスのシステムも後押しし、一般的なムエタイの試合よりも1Rから積極的に攻める傾向が強い。逆に日本ではそれが普通のため、ONE流に馴染みやすい可能性もある。スリヤンレックのような日本からタイのONEへの逆輸入参戦というパターンが今後増えるかも?