GRACHAN×極 3.19 幕張メッセ(レポ):7団体合同のJMMA Rookies Cup開幕。フェザー級はDREAMERS中村京一郎、GRACHAN黒井海成、DEEP梶本保希、修斗 人見礼王、フライ級はDREAMERS鈴木崇矢、GRACHAN金井一将、DEEP氏原魁星、WARDOGしゅんすけが5月の準決勝進出
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マインドセット(株)presents 極~KIWAMI~ 旗揚げ戦×JMMA Rookies Cup produced by GRACHAN
2023年3月19日(日)千葉・幕張メッセ 国際展示場8ホール
レポート:井原芳徳
JMMA Rookies Cup、いよいよ開幕
GRACHANの岩崎ヒロユキ代表が主催するMMA 7団体合同ルーキートーナメント「JMMA Rookies Cup」が今回のGRACHANの大会で開幕した。2月7日の記者会見で発表された、修斗・DEEP・GLADIATOR・GRACHAN・NEXUS・WARDOG・格闘DREAMERSからの推薦選手が参加する画期的なトーナメント。2002年から修斗は新人王トーナメントを、DEEPはフューチャーキングトーナメントを実施し、他の5団体含めた各団体でルーキー同士の試合が常に行われているが、団体の枠を超えての合同トーナメント開催は日本のMMA史上初となる。
トーナメントは2階級制。フライ級、フェザー級に各8選手が出場し、フライ級はGRACHANから2名、フェザー級はGLADIATORから2名がエントリーした。参加資格は「各プロモーションが推薦する選手・3戦以下(前戦出場していること)」「プロデビューしてから2年以下(各プロモーションを主戦場にし、出場を3戦以上している)」となっている。
一回戦の組み合わせは前日計量後の抽選で決定した。一回戦は2Rトータルで判定。ドローの場合、次戦に進出するための延長1Rを実施し、マスト判定を行う。ただし2Rまでの裁定が公式記録となる。
準決勝は5月14日のGRACHAN大田区産業プラザPIO大会、決勝は10月8日GRACHAN幕張メッセ大会で実施を予定している。
フェザー級はDREAMERS中村京一郎、GRACHAN黒井海成、DEEP梶本保希、修斗 人見礼王が5月の準決勝進出
第4試合 JMMA Rookies Cup フェザー級 一回戦 5分2R(延長1R)
○中村京一郎(EXFIGHT/格闘DREAMERS推薦)24歳・北海道出身・プロ2戦1勝1敗
×石塚将也(DIARIO/Fighting NEXUS推薦)29歳・北海道出身・プロ2戦2勝(アジア空手道選手権2017男子組手84kg級優勝)
1R 3’50” TKO (レフェリーストップ:左フックでダウン後)
中村が打撃戦で勝利するが、それまでローブローが続く内容に。1R、サウスポーの中村に対し、石塚がパンチを振って詰めるが、中村はすぐ組み付いて押し込んで倒す。中村はハーフで押さえるが、石塚はスタンドに戻す。クリンチの状態で、中村の膝蹴りがローブローとなり一時中断する。再開後、石塚の包帯を巻いた左の前足の膝を狙って、中村は蹴りを当て、接近戦でもパンチを当ててやや優位に。だが中村の左インローがまたもローブローとなり一時中断する。中村にはイエローカードが提示される。終盤、パンチが交錯すると、中村の左フックで石塚がダウンする。中村がパウンドで追撃しかけたところで太田レフェリーがストップした。
マイクを持った中村は「JMMA Rookies Cupには色んな団体の選手が参加してくれています。岩崎代表と他の代表の皆さま本当にありがとうございます。ローブローを蹴ってしまって相手選手に申し訳ない気持ちでいっぱいです。次はいい形でKOして、優勝まで勝ち上がります」と話した。
第3試合 JMMA Rookies Cup フェザー級 一回戦 5分2R(延長1R)
×DAIGO(KYOTO SEIKENKAI/WARDOG推薦)20歳・京都出身・プロ3戦1勝2敗1分
○黒井海成(BRAVE/GRACHAN推薦)21歳・宮城出身・プロ3戦2勝1敗
1R 3’29” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
黒井は伝統派空手をベースとし、19年のK-1甲子園出場したことがあり、21年9月のBreakingDown第2回大会で判定勝ちしている。昨年3月にGRACHANでプロデビューし3戦戦っており、ホームのGRACHAN代表としてしっかり結果を残すことに。
1R、サウスポーのDAIGOに対し、オーソドックスの黒井が右フック、肘をヒット。中盤にはタックルを仕掛けて押し込む。離れても黒井が右ミドルをヒット。すると中盤過ぎ、黒井が右ローを当ててから、左ハイもヒットする。DAIGOは少しひるんで後退し、黒井は詰めてパンチを連打し倒すと、上からパウンドを当て続けたところでレフェリーがストップした。
第2試合 JMMA Rookies Cup フェザー級 一回戦 5分2R(延長1R)
○梶本保希(パラエストラ八王子/DEEP推薦)20歳・神奈川出身・プロ3戦3勝0敗
×左海清之(リライアブル/GLADIATOR推薦)23歳・兵庫出身・プロ4戦1勝3敗
判定3-0 (太田=梶本/出口=梶本/小池=梶本)
パラエストラ八王子所属の梶本が組みの展開で優位に運ぶ試合に。1R、梶本が右フックを振いながらタックルを仕掛けテイクダウンを奪い、上から押さえる。左海は下から首を抱え続けるが、極めには至らず外す。梶本は金網際で上から押さえ続け、時折パウンドを当てる。
2R、左海が右ハイを当てるが、すぐに梶本は組み付き、金網に押し込む。少しダメージの残る梶本に対し、左海は腰投げを仕掛け倒す。すぐ梶本は立つが、またも左海が倒す。だが左海は足関を狙ってしまうと失敗し、梶本が上を取り返してハーフで押さえ続け、鉄槌をコツコツ当てて挽回する。左海は脱出できず終わる。記者採点は梶本。ジャッジ3者も梶本を支持し、梶本が初戦を突破した。
第1試合 JMMA Rookies Cup フェザー級 一回戦 5分2R(延長1R)
○人見礼王[ひとみ れお](修斗GYM東京/修斗推薦)22歳・埼玉出身・プロデビュー戦(アマチュア修斗EXトーナメント2022 優勝)
×桑本征希(TEAM SMOKER/GLADIATOR推薦)26歳・大阪出身・プロ5戦4勝1敗
2R 3’27” 反則
桑本はGLADIATOR代表だが、GLADIATORでの試合は5試合中3試合で、最近2試合の昨年8月と12月にはDEEPの大阪大会に出場している。一般的なMMAルールの試合には既に慣れているはずながら、反則を連発してしまう。
1R、両者サウスポーで構え、人見がタックルでテイクダウンを奪い、ハーフガードで押さえる。桑本は脱出すると、立ち際に右バックハンドブローを当てて、人見をダウンさせる。金網を背に座った状態の人見の顔に、桑本は膝を当てる反則を犯すが、軽めの当たりだったためか太田レフェリーはそのまま流す。人見は鼻血を出しているが、正味のダウンのダメージは小さく、そのまま動いてタックルを仕掛けて倒し、金網際で桑本を押さえ続ける。最後、人見はサイドで押さえ、肘とパウンドを時折当てて終える。
2R、人見が序盤からタックルを仕掛けて倒し、金網際で押さえる。中盤、桑本は立ち上がると、組んできた人見を突き放して倒すと、人見の顔面に右の蹴りを当てる反則を犯す。試合は一時中断し、ドクターチェックが入り、人見の回復時間が設けられ、桑本にイエローカードが提示される。再開後、疲れている桑本に対し、人見はタックルを仕掛けて倒して、またも上で押さえる。スタンドに戻すが、またも立ち際の人見の顔に桑本が膝蹴りを当て、一時中断する。ドクターチェックの後、レフェリーが試合続行不可能と判断し、人見の反則勝ちという扱いになった。JMMA Rookies Cupの記念すべき第1試合だっただけに、なおさら残念な不完全決着だった。
フライ級はDREAMERS鈴木崇矢、GRACHAN金井一将、DEEP氏原魁星、WARDOGしゅんすけが5月の準決勝進出
第11試合 JMMA Rookies Cup フライ級 一回戦 5分2R(延長1R)
○鈴木崇矢(EXFIGHT/格闘DREAMERS推薦)18歳・神奈川出身・プロ2戦1勝1敗
×小田魁斗(CARPE DIEM福岡/GRACHAN推薦)25歳・長崎出身・プロ1戦1勝0敗
判定3-0 (太田=鈴木/出口=ドロー/小池=鈴木)
フルコンタクト空手がベースの鈴木が打撃で優位に進める試合に。1R、鈴木サウスポーで構え、ワンツーでの左ストレートや左の三日月蹴りヒット。小田が片足タックルを仕掛けて押し込むが、鈴木は突き放しつつ左肘を当てる。中盤以降、攻撃は減るが、その中で鈴木が随所で的確に右ジャブ、左ストレートを当て優勢。最後、小田がタックルで倒すがすぐに時間切れに。
2R、小田は序盤からテイクダウンに成功し、上から押さえる。だが中盤、鈴木はスタンドに戻し、左テンカオ、インローをヒットする。小田はまたもテイクダウンに成功するが、終盤、またも鈴木はスタンドに戻し、左ストレートを当てて小田をひるませる。小田はすぐ組み付いて倒し、金網際で鈴木を押さえ、残り40秒にはバックを取ることに成功し、パウンドを少し当てるものの、鈴木が耐えて終える。記者採点は鈴木。ジャッジは1者がドローとしたが、2者が鈴木を支持し、鈴木の判定勝ちとなった。
マイクを渡された鈴木は「圧倒的にトーナメントを制して優勝してやるというテーマで臨んだんですが、全く納得いかないんで、5月、もっと仕上げて圧倒的に勝ちます」と話した。
第10試合 JMMA Rookies Cup フライ級 一回戦 5分2R(延長1R)
×KJ-Tyler(T-REX柔術アカデミー/修斗推薦)27歳・福岡出身・プロ3戦1勝2敗(アマ修斗九州選手権2020バンタム級優勝)
○金井一将(BRAVE/GRACHAN推薦)23歳・栃木出身・プロ2戦1勝1無効試合
判定0-3 (山崎=金井/出口=金井/小池=金井)
BRAVE所属の金井がグラウンドで2Rとも優位に進める試合に。1R、Tylerが組み付いて押し込み、自ら引き込むが、金井は上からパウンドを当て、すぐ立って押し込む。中盤、一旦離れてから、金井がタックルから抱えて倒し、立たれても押し込んで膝を当て好印象を残す。3分ごろにはテイクダウンを奪ってからすぐマウントに。ここでも立たれるが、金井が抱え上げて倒す。しかし金井は背後からTylerの頭にパウンドを落としてしまい一時中断する。スタンドで再開すると、回復したTylerはタックルを仕掛けて倒し、バックを取り反撃する。バックをキープしてパウンドも連打し好印象で終える。
2R、金井がタックルを仕掛けるが、切ったTylerはオンブになり、その状態をキープする。だが中盤、金井は振り落とし、逆に飛びついてギロチンを狙い返す。極まらないものの、金井はすぐさま動いてバックを取ることに成功し、押さえて右のパウンドを連打し挽回する。Tylerに立たれても、金井は抱えて倒してバックを取る。終盤、金井はトップ、ハーフ等と動きながら、随所で鉄槌をヒット。最後、Tylerは1R同様にバックを取り返すが、その先に持ち込めず終える。記者採点は金井。ジャッジ3者も金井を支持し、金井の判定勝ちとなった。マイクを渡された金井は「1Rの最初に肩が外れちゃって滅茶苦茶痛いです。でも意地でなんとか勝てました」と話し、観客を驚かせた。
第9試合 JMMA Rookies Cup フライ級 一回戦 5分2R(延長1R)
○氏原魁星[かいせい](ボンサイ柔術/DEEP推薦)18歳・静岡出身・プロデビュー戦(DEEPフューチャーキングトーナメント2022フライ級準優勝)
×陸虎[りくと](リライアブル/GLADIATOR推薦)19歳・兵庫出身・プロ3勝1敗
1R 0’39” 腕ひしぎ十字固め
ホベルト・サトシ・ソウザ、クレベル・コイケ擁するボンサイ柔術所属の氏原は、昨年4月のJBJJF全日本柔術選手権のアダルト青帯で優勝した高校3年生。1R、開始すぐから氏原が組みの展開で強さを発揮し、組み付いて引き込んでスクランブルを繰り返した後にマウントを奪うと、速攻で腕十字を極めタップを奪った。
マイクを持った氏原は「DEEP代表、ボンサイ柔術の氏原魁星です。今日会場(=幕張メッセ)に来る時にたくさん人がいて、僕の応援かと思ったらホロライブでガッカリしましたが、ホロライブぐらい面白い試合ができて良かったです。ホロライブもいいですが、同じぐらい格闘技を盛り上げたいと思います」とアピール。デビュー戦ながらシャレが効いており、キャラクター面でも今後が楽しみになる選手だ。
第8試合 JMMA Rookies Cup フライ級 一回戦 5分2R(延長1R)
○しゅんすけ(TEAM OSC/WARDOG推薦)21歳・滋賀出身・3戦3勝
×豪瑠[ごうる](OOTA DOJO/Fighting NEXUS推薦)22歳・富山出身・プロデビュー戦
2R 2’58” 裸絞め
1R、サウスポーの豪瑠に対し、しゅんすけが右ストレートや膝蹴り当て、打撃で優勢。豪瑠は口から出血する。終盤には右ストレートを度々当ててフラつかせる。
2R、豪瑠がパンチを当てる場面もあり、しゅんすけも鼻血を出すが、右ストレートで豪瑠をフラつかせて優位を維持する。中盤過ぎにしゅんすけがテイクダウンを奪うと、すぐにバックに回り、裸絞めを極めタップを奪った。
マイクを持ったしゅんすけは「滋賀県という小さい田舎で本気で頑張っているんで、僕の事注目してください」とアピール。地方在住選手にとってもチャンスとなるのがJMMA Rookies Cupの良さといえよう。
極ルール(グラップリング)
第14試合 極ルール 66kg契約 5分1R
×手塚基伸(シークレットベースドミネート/コブラ会/GRACHANバンタム級王者)
○石黒翔也(CARPE DIEM/JBJJF全日本柔術選手権2021黒帯ライトフェザー級優勝)
ポイント0-4
第13試合 極ルール 80kg契約 5分1R
×岡本裕士(RJJ/JBJJF全日本マスター柔術選手権2022マスター3黒帯ミドル級優勝)
○川中孝浩(BRAVE/GRANDウェルター級王者)
ポイント2-6
第12試合 極ルール 73kg契約 5分1R
○マイケ大浦(IGLOO/JBJJF全日本柔術選手権2022アダルト茶帯ミドル級&オープンクラス優勝)
×芦田崇宏(BRAVE/元DEEPフェザー級王者)
ポイント8-4
第7試合 極ルール 74kg契約 5分1R
○新居すぐる(HI ROLLERS ENTERTAINMENT/Yawara Jiu-Jitsu Academy)
×小見川道大(NEO JUDO ACADEMEY)
3’25” 洗濯ばさみ(ネックシザース)
第6試合 エキシビションマッチ 極ルール 70kg契約 5分1R
△村田良蔵(Yawara Jiu-Jitsu Academy)
△所 英男(リバーサルジム武蔵小杉 所プラス)
時間切れ
第5試合 極柔術ルール 62kg契約 5分1R
×高橋逸樹(CARPE DIEM/SJJJF柔術甲子園3連覇)
○伊集龍皇(パラエストラ小岩/JBJJF全日本無差別級柔術選手権2023アダルト紫帯3位)
判定1-2