MMA 7団体合同ルーキートーナメント「JMMA Rookies Cup」開催。修斗・DEEP・GLADIATOR・GRACHAN・NEXUS・WARDOG・格闘DREAMERSが参加
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日本国内の7つのMMAプロモーションの合同新人王決定トーナメント「JMMA Rookies Cup(JMMAルーキーズカップ)」が、GRACHANの首都圏の3月19日・5月14日・10月8日の3大会に渡って初開催されることになった。2月7日に東京で開催発表記者会見が行われた。
参加団体は修斗、DEEP&DEEP JEWELS、GLADIATOR、GRACHAN、Fighting NEXUS、WARDOG CAGE FIGHT、格闘DREAMERS(EXFIGHT)。会見で参加発表されたパンクラスは不参加に変わっている。トーナメントは男子のフライ級とフェザー級の2階級で実施される。各団体が送り込む選手は後日発表される。
2002年から修斗は新人王トーナメントを、DEEPはフューチャーキングトーナメントを実施し、他の5団体含めた各団体でルーキー同士の試合が常に行われているが、団体の枠を超えての合同トーナメント開催は日本のMMA史上初となる。
JMMA Rookies Cup 概要。3月に開幕、10月に決勝
◆主催 GRACHAN実行委員会
◆レフェリー業務委託 JUDGESQUAD
◆参加プロモーション(旗揚げ順)
修斗、DEEP&DEEP JEWELS、GLADIATOR、GRACHAN、Fighting NEXUS、WARDOG CAGE FIGHT、格闘DREAMERS
◆日程
・3月19日 スポーツ柔術(SJJJF)極~KIWAMI~×GRACHAN(千葉・幕張メッセ)1回戦
・5月14日 GRACHAN 61(東京・大田区産業プラザPIO)準決勝
・10月8日 GRACHAN 64(千葉・幕張メッセ)決勝
◆階級
・男子フライ級(56.7kg+1ポンド)
・男子フェザー級(65.8kg+1ポンド)
※決勝戦は+1ポンド(約450g)無し
◆参加資格
以下のいずれかを満たす選手
・各プロモーションが推薦する選手・3戦以下(前戦出場していること)
・プロデビューしてから2年以下(各プロモーションを主戦場にし、出場を3戦以上している)
◆試合時間
・1回戦、準決勝 5分2R(延長1R)。2Rトータルで判定。ドローの場合、次戦に進出するための延長1Rを実施し、マスト判定を行う。ただし2Rまでの裁定が公式記録となる。
・決勝 5分3R。各Rマスト判定
◆試合場 八角形のケージ
◆賞金 優勝者賞金30万円 ※優勝した団体へ授与
◆組み合わせ 前日抽選で決定
7団体合同トーナメント開催のきっかけはコロナ闘病。「死ぬまでに何かを残したかった」(GRACHAN岩崎氏)
JMMA Rookies Cupを主催するGRACHANの岩崎ヒロユキ代表は「世界に通じる日本人選手育成のために、何か皆さんとできないかと相談させてもらい、(プロモーターとしては先輩となるDEEPの)佐伯さんや(修斗の)坂本さんに僕の背中を押してもらい、このような場を設けさせていただくことになりました。何か一つのことをやることによって、日本のMMAの文化を先輩方から受け継げるのではと思い、開催することになりました」と経緯を説明した。
岩崎氏は3年前の20年3月に新型コロナウイルスに感染し、集中治療室に9日入り、生死をさまようほどの重症を負った過去がある。「闘病生活を経て退院し、死ぬまでに何かを残したいと思いました。皆さんが集まり、新しい一歩を踏み出したことで、何か証が残せるかなと思いました」「退院した後、自分の生き方を考え、何かできないか、先輩方に相談し始めました」とも話す。
来年以降の継続開催や階級増加については「段階を踏みながらですね。(各団体の)アマチュア大会も3月ごろからのスタートが多いので、来年は夏以降とか、皆さんと相談しながら作って、毎年開催したいです」と話した。
修斗坂本氏「岩崎さんの情熱が一番大きかった」、DEEP佐伯氏「僕でも他の人でもできない」
プロ修斗のプロモーター・サステインの坂本一弘代表は、協力のいきさつについて「岩崎さんの情熱が一番大きかったです」と話し、「このメンバー(=各団体の首脳)をここに揃えただけでも岩崎さんはたいしたもんだと思います」と労をねぎらった。修斗は1984年に佐山聡氏によって創始され、日本で最も多くの強豪MMA選手を輩出してきた。坂本氏は「修斗代表はまだ決まっていないですけど、いい選手をこの大会を出させていただき、修斗は強いんだぞと見せたいです」と、老舗としての意地を見せた。
DEEPの佐伯繁代表も「こういうトーナメントは今までありえなかった。こういうことをできるのは岩崎さんしかいない。僕でも他の人でもできないと思うんですよ」と話した。
サステインは1999年、DEEPは2001年、GRACHANは08年、WARDOGとNEXUSは14年、現体制のGLADIATORは16年、格闘DREAMERSは20年から始動した。岩崎氏は参加7団体の中でちょうど中間の長さのプロモーター歴で、老舗の修斗・DEEPとも、歴史が比較的浅い他のプロモーションとも、まんべんなく交流のあるポジションだからこそ成しえたトーナメントともいえよう。
関西拠点のGLADIATOR櫻井氏「日本全体のMMAが盛り上がる」
主に大阪で開催されているGLADIATORは、GRACHANと共同で「GRAND」というタイトルを管理し、合同興行も開催している。GLADIATORの櫻井雄一郎会長は「GLADIATORやWARDOGは西日本の大会で、ライトの当たりにくい面もありますが、こういう企画をしていただくことで、日本全体のMMAが盛り上がることにつながるのではと思います」とルーキートーナメントの開催を歓迎し「岩崎さんがまいた種に、肥料と水を与え、芽が出ても途中で枯らさないようにし、大木にしないといけない。MMAの業界は、何でもナアナアになると無法地帯になるので、プロモーターのトップ同士がバランスを取り、継続してやっていけるようにしたいと思います」と話し、岩崎氏のバックアップを約束した。
新興のプロモーションにとっては老舗との対抗戦で存在感を示すチャンスにもなる。「格闘DREAMERS」の高谷裕之総監督は「少し前まで戦う側だった自分が、業界の先輩方と一緒に選手送り込めることを光栄に思います。総監督としてしっかり育ててきた選手を送り込み、2階級制覇を目指します」と話し、WARDOG CAGE FIGHTの柿原勇気代表も「自分たちが自信を持って送り込む選手なので頑張ってくれると思います」と、派遣する選手たちの活躍を期待した。
Fighting NEXUSの山田峻平代表はスケジュールの都合により欠席し、「このトーナメントの話を聞いたときに何人もの選手が頭に浮かびましたが、推薦できるのは各階級1選手ですので、かなり悩みました。他団体の代表の方もそうだと思いますが、悩み抜いて推薦した選手が集まって開催されるトーナメントだからこそ、たくさんのドラマが産まれるんだと思います。3大会かけて優勝者が決まるトーナメントだからこそ、ファンの方にもゆっくり時間をかけて楽しんでいただけたらと思います。勝ち抜いていく選手にも途中で敗退してしまった選手にもその後のストーリーを注目していただければ、もっと格闘技が楽しく見られると思います。Fighting NEXUS推薦選手の応援を宜しくお願いします(笑)」とのコメントを寄せた。JMMA Rookies Cupで戦った選手たちが各団体に戻って勝利を重ねて王者になり、大舞台で再び拳を交えるようなストーリーも、ひょっとしたら生まれるかもしれない。