スック・ワンキントーン 10.10 後楽園ホール(レポ):山田航暉、心直に判定勝ちし復帰後3連勝。鈴木真治、タイ人選手をローでKO。テーパプット、リク・シッソーを肘でKO。石井寿来、16歳対決で完勝
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ノーナクシンムエタイジム東京主催「SUK WAN KINGTHONG(スック・ワンキントーン)Keep going 2」
2022年10月10日(月/祝)後楽園ホール
レポート&写真:井原芳徳
山田航暉、心直に判定勝ちし復帰後3連勝
第9試合 バンタム級 3分3R
○山田航暉(キング・ムエ/元WMC日本スーパーフライ級王者)
×心直[しんた](REON GYM)
判定2-0 (ノッパデッソーン29-28/ナルンチョン29-29/アラビア29-28)
旧KNOCK OUTにも上がっていた山田は4月に復帰し、地元名古屋の試合で老沼隆斗、國本真義に連勝し、今回久々の東京の試合で復帰3戦目を迎えた。1R、山田がオーソドックス、心直がサウスポーで構え、お互いミドル、奥ローを当てるが、僅差の状態が続く。
2R、山田は組んで膝を連打し、崩しを再三決め好印象。心直も左奥ロー、テンカオを当てる場面もあるが、攻撃が減り、やや印象が悪い。
3R、心直た山田の蹴り足をすくって倒す場面もあるが、山田も組んで崩し返し、ミドルの蹴り合いでも蹴り数と鋭さで上回り、やや優位を維持し終了する。ジャッジは1者イーブンだが、2者は山田を支持し、山田の判定勝ちとなった。
鈴木真治、タイ人選手をローでKO
第12試合 メインイベント 64kg契約 3分5R
×デンノンブア・シットチャンシン(タイ/元WMOライト級王者、ボクシング元OPBFライト級2位)
○鈴木真治(フジマキックムエタイジム/スック・ワンキントーン・スーパーライト級王者、元J-NETWORK同級王者)
2R 2’12” TKO (左ローキック)
4月のスック・ワンキントーン後楽園大会のメインイベントで橋本悟に勝利しスック・ワンキントーン・スーパーライト級王者となった36歳のベテラン・鈴木真治は、35歳・130戦85勝40敗5分のタイ人で元ボクサーでもあるデンノンブア・シットチャンシンと対戦した。
1R、デンノンブアはパンチ主体で、蹴りは右ローを少し蹴る程度で、ムエタイの経験は乏しい様子。鈴木は右ローを随所で当てる。デンノンブアはローをカットできない。
2Rも鈴木がローを随所でヒット。鈴木がパンチを連打すると、デンノンブアも負けじとパンチを連打して来るが、鈴木はブロックしてから、右ロー一発を強打すると、デンノンブアはダウンする。デンノンブアは立ち上がるがダメージが大きく、鈴木がローとパンチを当て続け、最後は左ローで再びダウンを奪ったところでレフェリーがストップした。
テーパプット、リク・シッソーを圧倒し肘でKO
第11試合 セミファイナル スック・ワンキントーン世界ライト級王座決定戦 3分5R
○テーパプット・シンコウムエタイジム(タイ/新興ムエタイジム/元BBTVスーパーフェザー級王者)
×リク・シッソー(トースームエタイジム/スック・ワンキントーン・ライト級王者 元WMC日本スーパーフェザー級王者)
2R 1’45” TKO (左肘打ち)
※テーパプットが王者に
4月大会で健太に、6月の新宿大会でシンダムに判定勝ちしたリク・シッソーがセミに登場し、新設されるスック・ワンキントーン世界ライト級王座決定戦に出場する。王座を争うテーパプット・は115戦75勝38敗2分の33歳。ルンピニーでスアキムと王座を争ったことがあり、来日後は5月の新日本キックで重森陽太と肘有り3Rで引き分け、7月のホーストカップでは肘無し3Rで小川翔と引き分けているテクニシャン。リクにとっては手強い相手となる。
1R、テーパプットがサウスポーで構えてプレッシャーをかけ続け、随所で左の前蹴りを当てる。まだ慎重だが、リクにほとんど攻撃を出させず、早速主導権を握る。
2R、開始すぐこそリクも右ミドルを当てるが、すぐにテーパプットは左ミドルをお返し。その後もプレッシャーをかけ続け、左ミドルを随所で当てて主導権を維持すると、中盤、組み際にフェイントをかけながら左肘を当て、右膝もボディに突き刺しダウンを奪う。リクは立ったがダメージが大きい、テーパプットは勝負所とばかりに膝を連打して追い詰め、最後も左肘を当てて再びダウンを奪ったところでノッパデッソーン・レフェリーがストップ。テーパプットがTKO勝ちした。
第10試合 59kg契約 3分3R
○ガオパヤック・Y’ZD(タイ/Y’ZD GYM)
×角谷祐介(NEXT LEVEL渋谷/スック・ワンキントーン・スーパーフェザー級2位)
判定3-0 (ナルンチョン30-27/アラビア30-28/ノッパデッソーン30-28)
1R、ガオパヤックがサウスポーで構えてプレッシャーをかけ続け、左ミドル、組んでの膝を的確に当て続け主導権を握る。2Rもミドルと膝を強打し続け角谷を圧倒する。3Rはやや疲れが目立ってきたが、後半に入り左ストレート、ハイを連打すると、角谷の左膝のタイミングで左ストレートを合わせてダウン気味に倒す場面も作り、主導権を譲らず判定勝ちした。
第8試合 フライ級 3分3R
○ジュライ・ウォーワンチャイ[石井寿来](ウォーワンチャイプロモーション/スック・ワンキントーン&WMC日本フライ級王者)
×恒星[こうせい](LEGEND GYM/スック・ワンキントーン・フライ級5位)
判定3-0 (30-28/29-27/30-26)
16歳同士のフレッシュな顔合わせだが、タイでの経験も豊富な寿来が差を見せつける内容に。1R、お互い手数の少ない展開が続く。だが終盤、サウスポーの寿来が恒星の右ミドルのタイミングで右ジャブを当てて倒す。恒星はすぐ立つが、レフェリーはダウンを宣告する。
2Rも寿来が左ミドル、縦肘を当てる。恒星も組んで膝を当て続けるが、軽めの当たりが続く。3R、寿来が組めばロープに押し込んで的確に膝を叩きこみ、崩しも度々決めて優位を印象付け、点差を広げ判定勝ちした。
第7試合 スーパーバンタム級 3分3R
×中島凛太郎(NEXT LEVEL渋谷/スック・ワンキントーン・スーパーバンタム級3位)
○武蔵(NOPPADET GYM)※TRY HARD GYMから所属変更
判定1-2 (28-29/29-28/28-29)
武蔵のセコンドには龍聖がつく。1R、武蔵はプレッシャーをかけ続け、顔面とボディにパンチを時折当てるが、中島は組んで膝を当て、崩しも時折決め、17歳と若い武蔵をうまくいなす。2R、中島も前に出て、左右のロー、膝を当てるが、武蔵もパンチ、膝を返し、ほぼ五分の状態が続く。
3R、武蔵が膝の連打で印象を作るが、中島は振り払って倒す。中盤には中島が右肘で武蔵をスリップさせる。終盤のパンチの打ち合いでも中島が的確さでやや上回る。とはいえ17歳の武蔵の粗削りながらもアグレッシブな攻めも印象に残る試合に。僅差のラウンドが続いたためジャッジは割れたが、2者が武蔵を支持し、武蔵の判定勝ちとなった。
第6試合 バンタム級 3分3R
○SHU(D-BLAZE/スック・ワンキントーン・バンタム級4位)
×岡田直己(キング・ムエ)
判定2-0 (29-28/29-29/29-28)
1R、蹴り主体の攻防で、岡田の右のカーフキックの蹴り数がやや目立つが、はっきりした差はつかない。2Rは蹴りだけでなく組んでの膝の攻防も増え、SHUの膝がやや多いが、両者なかなか譲らず。3Rも組んでの膝の攻防が多く、SHUの膝がやはり多めだが、岡田も離れれば左右のミドルを蹴り返し、ほぼ五分で終わる。スック・ワンキントーンのジャッジは全員タイ人のムエタイ経験者で、この大会では僅差でも比較的ポイントを割り振る傾向がある。組んでの攻防でやや上回ったSHUに軍配が上がったが、まだ15歳の岡田の可能性も感じる試合だった。
第5試合 61kg契約 3分3R
×スアノーイ(タイ/トースームエタイジム)
○小林 司(Sports24)
判定0-2 (28-30/29-29/28-29)
第4試合 スーパーバンタム級 3分3R
○渋江健司(Y’ZD GYM)
×作田智大(RIKIX)
判定3-0 (29-28/29-28/29-28)
第3試合 56kg契約 3分3R
○リュウノスケ・ウォーワンチャイ(ウォーワンチャイプロモーション)
×建石幸紀(BTC GYM)
判定3-0 (30-28/30-28/30-27)
第2試合 女子47.5kg契約 2分3R
×ミナミ(アントジム)
○吉成乃亜(エイワスポーツジム)
判定0-3 (28-30/28-30/28-29)
第1試合 女子50kg契約 2分3R
○安部 纏(エイワスポーツジム)
×HIMEKA(LEGEND GYM)
判定3-0 (29-28/29-28/30-28)