UFC 10.30 アブダビ(レポ):グローバー・テイシェイラがライトヘビー級王者、ピョートル・ヤンがバンタム級暫定王者に。マカチェフ&チマエフが圧巻の1R一本勝ち
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UFC 267: Blachowicz vs Teixeira
2021年10月30日(土/現地時間) アラブ首長国連邦アブダビ:エティハド・アリーナ
レポート:井原芳徳
第14試合 メインイベント UFCライトヘビー級タイトルマッチ 5分5R
×ヤン・ブラホビッチ(王者)※2度目の防衛戦
○グローバー・テイシェイラ(1位)
2R 3’02” 裸絞め
※テイシェイラが王者に
ブラホビッチは3月にイスラエル・アデサニヤに判定勝ちして以来2度目の防衛戦。現在38歳。挑戦者のテイシェイラは12年からUFCに上がり、14年にジョン・ジョーンズの同級王座に挑戦したが判定負け。18年まで勝ち負けを繰り返し時期もあったが、19年からアンソニー・スミス、チアゴ・サントスら相手に5連勝し、42歳にして2度目の王座挑戦につなげた。
1R、序盤からテイシェイラが、胴タックルで抱え上げテイクダウンに成功する。オクタゴン中央付近で上になるが、ブラホビッチは両足をガッチリ組んで防御する。それでもテイシェイラはうまくスペースと時折作って、随所で肘とパウンドを当て、ジャッジに印象を残す。記者採点はテイシェイラ。
2R、テイシェイラはタックルを繰り返すが、ブラホビッチは切り続け、自分のパンチを随所で当てる。しかし中盤、テイシェイラがタックルのフェイントをかけて距離を詰めると、金網を背負ったブラホビッチに左フックをヒット。ブラホビッチがフラつく。ブラホビッチもパンチを振り回し抵抗するが、テイシェイラはタックルを仕掛け、ようやくテイクダウンに成功。金網際でハーフで押さえると、一気にマウント、バックマウントに移り、すぐに体を伸ばして裸絞めを極めタップを奪った。
第13試合 セミメインイベント UFCバンタム級暫定王座決定戦 5分5R
○ピョートル・ヤン(1位、元王者)
×コーリー・サンドヘイゲン(3位)
判定3-0 (49-46/49-46/49-46)
※ヤンが暫定王者に
ヤンは昨年7月にジョゼ・アルドに勝利し王者に。だが3月の初防衛戦でアルジャメイン・スターリングを追い詰めるも、4Rにグラウンド状態での頭部への膝蹴りで反則失格負けとなり、王座から陥落した。今回リターンマッチが計画されたが、スターリングが首の手術からの回復が遅れ、サンドヘイゲンとの暫定王座戦が組まれた。
サンドヘイゲンは18年からUFCに参戦。昨年6月にスターリングに一本負けし、その後はマルロン・モラエスとフランク・エドガーをKO・一本で下したが、前回7月のT.J ディラショー戦では5R判定1-2の接戦で敗れた。なお、ディラショーはその試合後に膝を手術したため、サンドヘイゲンに王座初挑戦の機会が巡って来た。
場内は度々ピョートル・ヤン・コールが飛び、ヤンが人気のようだ。1R、ヤンはサウスポー、サンドヘイゲンはスイッチを繰り返し、スタンドの打撃戦。サンドヘイゲンは距離を取りながら、前蹴り、ロー、ジャブ、ストレートを的確に当て、手数で勝る。終盤、ヤンが右のカーフキックを当てるが、全体的には慎重だ。記者採点はサンドヘイゲン。
2R、サンドヘイゲンはパンチを当てるが、ヤンが左ミドル、左ローを当てていると、少し効き目を発揮し、中盤にはヤンが左ローから左ストレートにつなげ印象を残す。サンドヘイゲンがサウスポーになれば右ミドルを当て対応。中盤過ぎには右のバックハンドブローも当てる。サンドヘイゲンもボディ、ジャブを当てるが、ヤンはひるまず前へ。サンドヘイゲンはタックルも飛び膝も防御される。記者採点はヤン。手数ではサンドヘイゲンだがヤンの的確さと防御技術を評価した。
3R、ヤンは序盤からバックスピンキックをヒット。中盤には左ボディも強打し、左ストレートも当てる。ヤンは常に前に出続け、終盤、右インロー、左右のフックを当てると、右のバックハンドブローと左フックの連打でダウンを奪う。ヤンは上からパウンドを当て、バックを奪い一気に攻め、最後はスタンドに戻って終える。記者採点はヤン。
4Rもヤンが序盤から左ストレート、左ボディを的確に当て主導権。中盤、サンドヘイゲンはタックルで倒すが、ヤンはすぐにヒールホールドを仕掛ける。サンドヘイゲンは防御するが、スタンドに戻ることに。サンドヘイゲンはお返しとばかりにバックハンドブローを放つが空振りし、ヤンは金網に詰めて左ボディを強打する。終盤、またもサンドヘイゲンはタックルを仕掛けるが、力が入りきらず、ヤンは切って、最後も左フックを当てて終える。記者採点はヤン。
5Rになってもヤンは圧力を下げず前に出続ける。サンドヘイゲンもステップでかわし、スタミナはまだあるが、攻撃を出すことができない。ヤンも攻撃が減るが、左ハイ、左フックを随所で当て、主導権を維持する。終盤にもバックハンドブロー、左ストレートを当て、最後は右上段後ろ廻し蹴りも当ててサンドヘイゲンをひるませて終了する。記者採点はヤン。合計49-46でヤン。ジャッジ3者もヤンを3点差で支持し、ヤンが暫定王者となった。試合後のインタビューでは「アルジャメインに勝って頂点に立ちたい」と話し、再戦を希望した。
第12試合 ライト級 5分3R
○イスラム・マカチェフ(5位)
×ダン・フッカー(6位)
1R 2’25” アームロック
旧ソ連のダゲスタン出身で元ライト級王者・ハビブ・ヌルマゴメドフの幼馴染・マカチェフが今回も強さを発揮。1R、開始すぐからサウスポーでプレッシャーをかけ、フッカーの右ローのタイミングで、右フックを当てながらタックルを仕掛けテイクダウンに成功。金網際でハーフで押さえる。2分過ぎ、アームロックを狙いながら足を越えサイドを取ると、アームロックをガッチリと極めタップを奪った。これでマカチェフは9連勝。試合後のインタビューで現在チャールズ・オリベイラの持つ王座挑戦を熱望した。
第11試合 ヘビー級 5分3R
○アレクサンドル・ボルコフ(5位)
×マルチン・ティブラ(8位)
判定3-0 (30-27/30-27/29-28)
第10試合 ウェルター級 5分3R
×リー・ジンリャン(11位)
○ハムザト・チマエフ
1R 3’16” 裸絞め
旧ソ連のチェチェン出身でスウェーデン在住のチマエフは3月、コロナ感染の合併症の影響で引退を表明したが、今回約1年ぶりに復帰。1R、開始すぐからチマエフが胴タックルを仕掛け、抱え上げてテイクダウンに成功し、バックを取る。金網際で背後からしがみついて、もがくジンリャンをコントロールし続け、中盤には体を伸ばしてパウンドを連打すると、最後は裸絞めを極めて絞め落とし完勝した。チマエフはこれでUFC 4連勝、MMA 10戦全勝。来年にも王座に挑戦しそうだ。
第9試合 ライトヘビー級 5分3R
○マゴメド・アンカラエフ(7位)
×ヴォルカン・オーズデミア(8位)
判定3-0 (30-27/30-27/29-28)
第8試合 女子ストロー級 5分3R
○アマンダ・ヒバス(10位)
×ビルナ・ジャンジロバ(12位)
判定3-0 (29-28/29-28/29-28)
第7試合 フェザー級 5分3R
×リカルド・ラモス
○ズバイラ・ツフゴフ
判定0-3 (28-29/28-29/28-29)
第6試合 ミドル級 5分3R
○アルベルト・デュラエフ
×ロマン・コプィロフ
判定3-0 (30-27/29-27/29-27)
第5試合 ウェルター級 5分3R
○エリゼウ・ドス・サントス
×ブノワ・サン・デニ
判定3-0 (29-26/29-26/29-26)
第4試合 ライトヘビー級 5分3R
×シャミル・ガムザトフ
○ミハル・オレクシェイチュク
1R 3’31” TKO
第3試合 フェザー級 5分3R
×マクワン・アミルカーニ
○リローン・マーフィー
2R 0’14” KO
第2試合 ミドル級 5分3R
×フー・ヤオゾン
○アンドレ・ペトロスキー
3R 4’46” 肩固め
第1試合 フライ級 5分3R
○タギル・ウランベコフ(15位)
×アラン・ナシメント
判定2-1 (28-29/29-28/29-28)