LFA 7.4 オクラホマ:堀内佑馬、実力の高さ見せるもLFA暫定フライ級王座戦で判定2-1で惜敗
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LFA 110: Johnson vs. Horiuchi
2021年7月4日(日) 米国オクラホマ州ショーニー:グランドホテル・カジノ&リゾート
レポート:井原芳徳
メインイベント LFA暫定フライ級王座決定戦 5分5R
○チャールズ・ジョンソン(米国)
×堀内佑馬(チーム・オーヤマ)
判定2-1
※ジョンソンが暫定王者に
米国のLegacy Fighting Alliance(LFA)の暫定フライ級王座決定戦に、日本の堀内佑馬が出場する。LFAの王座に日本人で挑戦するのは堀内が初。LFAで実績を残した選手の多くがUFCをはじめ、ベラトール、ONE等に進出しており、UFCを目指す堀内も今回勝てばその道が拓けそうだ。LFAはUFCファイトパスでも視聴できるが、今回の堀内の暫定王座挑戦にあたり、日本のABEMAも初放送した。
堀内は現在23歳。15歳でDEEPでプロデビューし、5勝1敗の好戦績を残し、王座挑戦に近づいたが、19歳から米国に拠点を移し、現在はカリフォルニアの名門・チーム・オーヤマでトレーニングを積む。昨年1月のLFAでの初戦はバンタム級で戦い判定1-2で惜敗したが、続く今年4月の試合ではフライ級に戻し2R腕十字で一本勝ちし、今回の暫定王座戦につなげた。
対戦相手のチャールズ・ジョンソンはTapologyのデータベースによるとタイガームエタイに在籍する30歳でMMA戦績8勝2敗。LFAでは3勝1敗で、最近の2月の試合ではアナコンダチョークで一本勝ち。19~20年にボクシングを3試合し1勝2敗だが、堀内よりも8センチ程長身で、パンチも要注意だろう。
1R、堀内が開始すぐから圧力を変え、前蹴りやジャブのフェイントを絡めつつ、軽めながらローをコツコツと当てる。ジョンソンは時折サウスポーに切り替えるが、堀内は変わらずローや左ミドルを当てる。だが終盤、ジョンソンも前蹴りとジャブでフェイントをかけ返すと、堀内のパンチの後にジョンソンが右フックを当て、少し堀内の腰が沈んでしまう。記者採点は最後の攻めで10-9でジョンソンとしたが、攻撃の多かった堀内につけるジャッジがいても不思議ではない。
2R、ジョンソンは左右のステップのスピードを上げるが、堀内は変わらず圧をかけると、右ハイを2度当て、ジョンソンの動きを一瞬止める。だが中盤、堀内が左前蹴りを放つと、軽くローブローに。ジョンソンがアピールすると、レフェリーは減点1を宣告する。故意ではなく、ダメージも小さいため、レフェリーの判断は堀内に厳しすぎると言わざるを得ない。記者採点は減点抜きで評価すると9-10で堀内。
3R、序盤から堀内はタックルからのテイクダウンを狙うと、ジョンソンは突き放すが、堀内は右ボディを度々当てるように。中盤には右ボディから左ストレートのコンビネーションも決める。中盤以降、堀内が圧を強め、顔面へのパンチのヒットを増やす。だがジョンソンも下がりつつ細かくパンチを返し、堀内は左まぶたを少し腫らしてしまう。記者採点は9-10で堀内としたが、ジョンソンにつく恐れもある。
4R、堀内は変わらず圧をかけ、序盤から右ボディを効かせると、左右の連打を決める。ジョンソンは両手でブロックして防御する場面が目立ち始めるように。中盤、堀内の指がジョンソンの左目に入り、一時中断し、ドクターチェックが入る。3分ほど経って再開すると、ジョンソンは動きが戻るが、堀内が左のミドルを強打すると、ジョンソンは打撃を嫌って組み付いて押し込む。堀内は突き放し、変わらず圧をかける。記者採点は9-10で堀内。ここまで堀内の減点込みで37-38で堀内。
5Rも堀内が圧をかけるが、ジョンソンも少し前に出るように。だがジョンソンは細かくローをもらい続けた影響が出てきたか、堀内の軽めのパンチの後に少しバランスを崩すように。だがジョンソンも細かく左ジャブを返し続けて印象を残す。堀内はヒットが減ってしまう。記者採点は10-9でジョンソンだが、僅差のため、圧をかけ続けた堀内についていても不思議ではない。
記者採点の合計は47-47でイーブン。2Rの堀内のローブローの減点は疑問だが、それを抜きにしても接戦だったことは確かだ。ジャッジははっきりと割れ、2者がジョンソンを支持し、ジョンソンの勝利となったが、堀内も十分実力の高さを印象付けた試合だったことは間違いないだろう。