ジャパンキック 5.29 後楽園ホール:モトヤスック、喜入衆を69秒KO。次回8.22大会の緑川創戦が決定。判定勝ちの馬渡亮太も一航戦が決定
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ジャパンキックボクシング協会「CHALLENGER 2 ~Beyond the limit~
2021年5月29日(土) 後楽園ホール
レポート&写真:井原芳徳
第8試合 メインイベント 67kg契約 3分5R
○モトヤスック(治政館/ジャパンキック・ウェルター級王者)
×喜入 衆(NEXT LEVEL渋谷/元ムエタイオープン&ルンピニー日本ウェルター級王者、元J-NETWORKスーパーライト級王者)
1R 1’09” KO (左フック)
新型コロナウイルス緊急事態宣言で政府がイベントの原則無観客での開催を要請したため、5月9日から29日に延期して開催された今大会。1月以来の開催で、前回NJKFウェルター級2位の野津良太を2Rで粉砕したモトヤスックは、今大会のメインイベントで元3団体制覇王者のベテラン・喜入衆を迎え撃った。(上写真中央は、ジャパンキックのスーパーバイザーの武田幸三氏)
試合は短時間決着に。1R、体格で勝るモトヤスックが圧をかけ、喜入は左インロー、右ローを軽く当て続けると、モトヤスックは重みのある右ミドルを一発お返しする。だが喜入も右ローを連打すると、モトヤスックはスリップする。喜入は引き続き右ローを当てるが、2連続で放つと、直後にモトヤスックの伸びのある左フックがクリーンヒット。真後ろに倒れた喜入は意識が飛び、モトヤスックのKO勝ちとなった。喜入は痙攣し、伸びたまましばらく動けず、5分ほどしてようやく意識が戻り、担架で運ばれた。なお、喜入が倒れた直後、モトヤスックの追い打ちの右ローが喜入の肩に当たったが、影響は無いと判断された模様で、レフェリーからの注意は無かった。
衝撃の決着の余韻が残る中、次回の8月22日の後楽園ホール大会で、モトヤスックが緑川創(RIKIX/RISEミドル級2位、元WKBA世界スーパーウェルター級王者、元新日本ウェルター級王者)が対戦することが発表された。緑川もジャパンキック勢も元新日本キックで、新日本では実現しなかった新旧ハードパンチャー対決がジャパンキックで実現する。
モトヤスックは「私事ですが、先日、一番応援してくれたおじいちゃんが亡くなりました。今日、絶対見守ってくれると思います。おじいちゃん、本当にありがとう」と話した後、「8月22日のメインで緑川選手と戦います。もっと精進して頑張ります」と初々しく意気込みを語った。
続けて緑川は「武田さんと本当は試合したかったんですけど」と第一声で冗談を口にした後、「武田さんからオファーをいただき、若く勢いのある選手とやってくれってことで引き受けました。6月と7月と試合決まっていて連戦ですが、容赦なくぶっ飛ばしますんで応援お願いします」とアピールした。
第7試合 セミファイナル 56.5kg契約 3分5R
○馬渡亮太(治政館/WMOインターナショナル・スーパーバンタム級王者、元ジャパンキック&タイ・チェンマイスタジアム認定バンタム級王者)
×ポンチャン・ペッノンセン(タイ/ブレイブジム)
判定3-0 (50-46/50-46/50-46)
1月大会のメインでWMO王座を獲得した馬渡が登場。1R、サウスポーのポンチャンに対し、長身の馬渡がオーソドックスに構えながら圧力をかけ続け、右ボディストレートを効かせ、右ストレート、ミドル、ハイ等も当てて攻勢をキープする。
2Rも馬渡ペースで、何発も右ミドル、ストレート、ボディストレート、膝を当て続け圧倒。3Rも変わらないが、時折ポンチャンが放つ右フックがやや危険か。4Rも馬渡が右ストレートでひるませる等、優位をキープするが、カウンターの肘を警戒してか、まとめきれず。5Rも馬渡が攻勢を維持するが、倒せきれず終了し判定勝ちした。
この試合後、8月22日の後楽園ホール大会で、馬渡がNJKFの一航(新興ムエタイジム/WBCムエタイ日本統一バンタム級王者)と対戦することが発表された。一航もリングインし、馬渡は「8月までに倍ぐらいなって強くなって戦います」、一航は「前回、お兄ちゃん(太田拓真)が(馬渡に)勝っているので、僕も負けられません、しっかり差をつけて勝ちます」とアピールした。メインもセミも、勝利したジャパンキック所属王者の8月の実力者との一戦が発表される形となり、8月大会の予告編のような大会となった。
第6試合 59kg契約 3分3R
○瀧澤博人(ビクトリージム/WMOインターナショナル・フェザー級王者、元新日本バンタム級王者)
×コンゲンチャイ・エスジム(タイ/エスジム/元ルンピニー認定バンタム級3位)
2R 2’35” TKO (レフェリーストップ:右ハイキック)
1R、じわじわ圧力をかけるコンゲンチャイに対し、長身の瀧澤が距離を取って左ジャブを突き続け、終盤には左ハイ、右ハイでひるませ好印象を残す。
2Rもコンゲンチャイが前に出続けるが、瀧澤が随所で右ストレート等を当て、終盤、コンゲンチャイの右ローの連打の後、右ハイをクリーンヒット。ダウンしたコンゲンチャイは立ち上がれず、レフェリーがストップした。
第5試合 53.3kg契約 3分3R
×石川直樹(治政館/元ジャパンキック&元新日本フライ級王者、元スックワンキントーン・スーパーフライ級王者)
○ジョッキーレック・ZERO(タイ/ZERO/元タイ・イサーン・スーパーフライ級王者)
判定0-3 (29-30/29-30/29-30)
試合前、石川は階級アップのため、ジャパンキック・フライ級王座を返上した。1R、ジョッキーレックが右ロー、右フックを当て、石川が組んでの膝をヒット。お互い攻撃は少ない。
2R、ジョッキーレックが右ローを強打しつつ、右フックで石川をダウン気味にひるませて好印象を残す。3R、前に出る石川を、ジョッキーレックがステップワークと首相撲でかわし続け、反撃を許さず判定勝ちした。
第4試合 ライト級 3分3R
○内田雅之(KICK BOX/ジャパンキック・ライト3位、元新日本フェザー級王者)
×興之介(治政館/ジャパンキック・ライト級4位)
3R 3’00” TKO (レフェリーストップ:右回転肘打ち)
1R、お互い右ロー主体の蹴り合いが続いたが、終盤に内田が右のロングフックでダウンを奪う。2R、内田はローを効かせ、右フックと左ローの連打でダウンをまた奪う。3Rも内田が右フックでダウンを奪うと、終了間際に右の回転肘打ちで通算4度目のダウンを奪い、額も切り裂いたところでレフェリーがストップした。
第3試合 55kg契約 3分3R
○義由亜JSK(治政館)
×中島大翔(GET OVER)
判定3-0 (30-28/30-28/30-28)
第2試合 ウェルター級 3分3R
×山内ユウ(ROCK ON)
○正哉(誠真ジム)
判定0-3 (27-30/27-30/27-30)
第1試合 女子ピン級 2分3R
○藤原乃愛(ROCK ON/アマチュアKNOCK OUT女子45kgリーグ戦優勝)
×須藤可純(笹羅ジム/ミネルヴァ・ピン級6位)
判定3-0 (30-27/30-27/30-27)