RISE GIRLS POWER 1.17 新宿フェイス:17歳の新鋭・宮﨑小雪、アトム級トーナメント優勝。飛び級で王者・紅絹に挑戦へ
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RISE GIRLS POWER.4
2021年1月17日(日) 新宿フェイス
レポート&写真:井原芳徳
アトム級(46kg)NEXT QUEENトーナメント2021
2021年のRISEの開幕は、新宿フェイスでの昼・男子、夜・女子の昼夜興行に。夜の「RISE GIRLS POWER.4」の目玉はアトム級新鋭4選手によるトーナメント。優勝者は紅絹が保持するアトム級タイトルの挑戦者決定戦に進出できる。
第1試合 準決勝 3分3R(延長1R)
○小林愛理奈(FASCINATE FIGHT TEAM/正道会館全日本空手道選手権2019軽量級優勝)
×奥脇奈々(エイワスポーツジム)
3R 2’20” KO (2ダウン:右ストレート)
小林は兵庫県で原口健飛(上写真右)が運営するFASCINATE FIGHT TEAMに所属し、空手での活躍を経て昨年2月にプロキックデビューし3戦1勝1敗1分。8月には今回のトーナメントに出場する佐藤レイナに判定勝ち。10月の横浜大会のQUEEN of QUEENSトーナメントのリザーブファイトで宮崎小雪に判定負けしているが、好勝負で印象を残していた。対する奥脇はラジャダムナン王座を獲得した奥脇竜哉の姉で23歳。最近では伊藤紗弥とMIREYにいずれもムエタイルールで5R判定負けしている。
1R、お互いローを打ち合う中で、小林がカウンターや左のジャブのフェイントから左右のフックを随所で叩き込み、若干好印象を残す。
2Rも小林が左フックを随所で当て、やや優位。前蹴りでも奥脇を吹き飛ばす。だが終盤、奥脇も放ってからタイミングをズラすような形で右ハイをヒットして少し小林の動きを止め好印象を残す。
3R、小林は左フックを当てるが、奥脇も打ち合いで左フックを返し、一歩も引かない展開。小林はバックスピンや胴廻し蹴りの空振りが続き、やや焦っているかにも見えたが、終盤、詰めてパンチを連打して奥脇を下がらせると、左フックでダウンを奪取。奥脇は立ち上がるがダメージが大きく、小林がすぐに右のストレートを当てて2ダウン目を奪い、トーナメント規定でKO勝ちとなり、決勝に駒を進めた。
第2試合 準決勝 3分3R(延長1R)
○宮﨑小雪(TRY HARD GYM/2019年KAMINARIMON全日本女子-47kg級優勝)
×佐藤レイナ(team AKATSUKI/元TRIBELATE女子ピン級王者)
判定3-0 (佐藤30-29/豊永30-28/長瀬30-27)
宮﨑姉妹の妹・小雪はトーナメント最年少の17歳で4戦2勝1敗1分。10月のQUEEN of QUEENSトーナメントのリザーブファイトで小林に判定勝ちしたが、11月の大阪大会の同リザーブファイトではAyakaに判定負けしている。佐藤は寺山日葵、平岡琴、小林相手に3連敗中だ。
1R、両者サウスポーに構え、長身の佐藤がプレッシャーをかける構図。お互いまだ決定的なヒットは乏しいが、終盤、小雪が左右のローのヒットを少し増やし印象を残す。
2R、小雪は1R終盤から使い始めた左ボディから顔面につなぐパンチの連打を多用するように。佐藤も細かくパンチとローを返し続けるが、終盤、小雪が右のボディ狙いの前蹴りを効かせて下がらせ、やや好印象を残す。
3Rも佐藤は前に出続けるが、小雪はかわしながら、ボディに右のパンチと前蹴りとミドルを集中し、中盤には下がらせる。終盤も手数多く攻め続け優位を維持。3Rのポイントを確実に奪い判定勝ちした。
第7試合 決勝 3分3R(最大延長2R)
×小林愛理奈(FASCINATE FIGHT TEAM/正道会館全日本空手道選手権2019軽量級優勝)
○宮﨑小雪(TRY HARD GYM/2019年KAMINARIMON全日本女子-47kg級優勝)
判定0-3 (佐藤29-30/大沢28-30/長瀬28-30)
決勝は10月の横浜大会以来の再戦で、前回は小雪が判定勝ちしている。1R、サウスポーの小雪がローを連打するが、小林は左ストレートを合わせる。だが終盤、小雪も小林の右ローのタイミングで左ストレートをヒット。終了間際には小林の右ストレートのタイミングで左ミドルを当てて好印象を残す。
すると2R、小雪が左右のロー、左のミドル、膝、ストレートを的確に当て続け、明白に優位に。小林はカウンターを合わせられ、パンチの空振りが続き、奥脇戦のようにはならない。
3R、小雪は変わらず左の蹴りを的確に当て続ける。後の無い小林は終盤、強引にパンチの連打で打開を図る。当たる場面もあったが長続きせず、最後は空振りが続き終了。小雪が小林を返り討ちにし、トーナメントを制覇した。
小雪は涙を浮かべ「試合前に色々挑発してすみませんでした。試合前に凄く不安になり、眠れない夜もあったんですけど、セコンドについてくれた龍聖君や松倉(信太郎)さんはじめ、色んな人が支えてくれて、こうやって優勝できました。ありがとうございます。これからも女子格闘技を盛り上げられるよう頑張ります。TRY HARD GYMと宮崎姉妹、頑張るので応援お願いします 家帰ったら手洗いうがい消毒を忘れないでください」とアピールした。
小雪は今回優勝したことで、本来は王座挑戦者決定戦に進んだだけだが、ここで王者の紅絹がリングイン。紅絹は「宮﨑選手は私よりスピードもあって、私より強いと思います。もうタイトルマッチでもいいと思います。このままだと私が負けそうでヤバいです。負けそうなのでやりたいです」と、挑戦者決定戦を免除しての飛び級でのタイトルマッチを提案した。小雪が「平岡琴選手が負けているので先輩の借り返します。10代、舐めないでください」と言えば、紅絹は「それを言ったら30代、ナメんなよ」と返し、軽妙なやり取りで観客を笑わせた。そして紅絹が「タイトルマッチ決定でいいですか?」と本部席の神村エリカ・RISE GIRLS POWERプロデューサーに問いかけると、神村氏は両手で○の形を作り、タイトルマッチを承諾した。
バックステージで小雪は「紅絹選手は強くて、今までやっていた選手とレベルが違うと思うので、しっかり対策を立てたいです。自信をつけて100パーセントの状態で挑みたいです」とコメント。紅絹は「向こうはこれから上がって行き、私は低下するので、早めに(若い芽を)摘みに行きたいと思いました」と、即タイトルマッチを希望した魂胆を明かし、「宮﨑選手が今日2試合やっているので、ベストのタイミングをRISEさんが決めてくれると思いますが、私はいつでも大丈夫です。痩せておきます」と話した。
その他ワンマッチ
第6試合 セミファイナル 女子アトム級(46kg) 3分3R
○祥子JSK(治政館)
×上真[じょうま](ROAD MMA GYM)※上仮屋真莉 改め
判定3-0 (30-28/30-28/30-27)
1R、祥子が終始圧力をかけ、前蹴りとジャブを当てつつ、右ロー、右膝も的確に当て続け好印象を残す。2Rも祥子が手数多く当て主導権を維持し、終盤にはボディに前蹴りと膝を効かせて追い詰める。3Rもボディへの膝等を当て続けて上真を苦しめ判定勝ちした。
第5試合 女子ミニフライ級(49kg) 3分3R
×坂本 優(真樹ジムオキナワ)
○宮﨑若菜(TRY HARD GYM/2019年KAMINARIMON全日本女子トーナメント-52kg級優勝)
1R 2’48” KO (パンチ連打)
1R、若菜がサウスポーに構え、左ミドル、三日月蹴りを効かせ、じわじわ主導権を握ると、終盤にコーナーに詰め、左ハイをクリーンヒットしてダウンを奪う。坂本はダメージが大きく、10カウントギリギリで立ち上がると、立つのがやっとといった様子だがレフェリーは続行。やはりダメージは大きく、若菜がパンチの連打をまとめて倒したところでようやくストップした。
若菜は「紅絹選手の挑戦権のトーナメントをやっていますけど、ミニフライ級もトーナメントをやって欲しいです」とアピールした。
第4試合 女子53kg契約 3分3R
○山本知美(FAITH/2019年KAMINARIMON全日本女子トーナメント-57kg級準優勝)
×上野hippo宜子(ナックルズGYM)
判定3-0 (30-27/30-27/30-26)
※2R右ストレートで上野に1ダウン
第3試合 女子45kg契約 3分3R
○坂田実優(FASCINATE FIGHT TEAM)
×島田美咲(SQUARE-UP KICKBOXING道場)
判定3-0 (30-29/30-29/29-28)