NJKF 9.12 後楽園ホール:一航、チェアマン裁定でWBCムエタイ日本バンタム級王者に。大田拓真はフェザー級王座防衛。永澤サムエル聖光がライト級王者に。北野克樹、健太に判定勝ち
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NJKF 2020 3rd
2020年9月12日(土)後楽園ホール
レポート&写真:井原芳徳
第8試合 トリプルメイン3 WBCムエタイ日本統一バンタム級王座決定戦 3分5R
×岩浪悠弥(橋本道場/2位・元フライ級王者、INNOVATIONバンタム級&スーパーバンタム王者、ルンピニー日本&ムエタイオープン・バンタム級王者)
○一航(新興ムエタイジム/4位、NJKF王者)
判定1-1 (中山47-50/松田49-48/小林48-48)
※竹村光一チェアマンの裁定で一航が勝者・王者に
今大会には兄・拓真、弟・一航の大田兄弟がラスト2試合に揃い踏みし、他団体の王者を迎え撃った。岩浪は昨年9月のS1ジャパン55㎏トーナメントの1回戦で拓真に判定負けしている。
1R、岩浪が序盤から積極的にミドル、ローを放つ。一航はなかなか攻撃を出さなかったが、終盤から左フック、左ボディ等を的確に当てて印象を残す。2Rも攻撃数では岩浪だが、一航は右肘等をクリーンヒットして、随所で良い印象を作る。
3R、一航も蹴り数を上げ、蹴りの応酬で両者打ち終わりに蹴りを当て、高度で一歩も譲らない攻防を展開する。4Rも同じような展開で、なかなか均衡が崩れない。一航は終盤、崩しを決めるが、その後は蹴りの応酬に戻る。
5R、一航は蹴り数を上げ、中盤には右ストレートで岩浪をのけぞらせる。だが岩浪はダメージはさほど無い様子で、最後まで蹴りの打ち合いに応じ、大差はつけさせない。
攻撃数では岩浪、随所のクリーンヒットでは一航という構図の試合となったせいもあってか、ジャッジは三者三様でドローに。王座決定戦のため、チェアマンの支持する方が王者と認められるという規定が発表され、一航が王者と認められた。どういった基準でチェアマンが認めたのか説明は無かった上、松田利彦ジャッジの採点が最初48-48と読み上げられたのがその後しばらくして49-48と訂正されたトラブルも重なって、すっきりしない決着となってしまった。他団体同様、マスト判定の延長戦が妥当ではないかと思った。
・追記:
大会翌日、WBCムエタイから届いた情報によると、ルールブックの14条12項に「王者決定戦において、5R終了時での採点がドローの場合、リング・オフィシャル・チアマンが判断し、5R終了時点で勝者を決定する。(延長は無し)。タイトル戦において、5R終了時での採点がドローの場合、王者のドロー防衛となる。挑戦者決定戦に関して採点結果が同点だった場合は、1R 延長ありとする。」と記されている。日本の団体でのタイトルマッチとはいえ、ルールはタイで作られたものがそのまま採用されている。日本ではフルコンタクト空手や、そこから派生したK-1の影響で延長戦が定着しているが、本場タイのムエタイで延長戦は基本的に無いため、日本との立ち技文化の違いを理解する必要もあるだろう。また、昨日のWBCムエタイのタイトルマッチでは、NJKFの普段の試合でもレフェリーを務めている竹村光一氏がチェアマンを務めた。
第7試合 トリプルメイン2 WBCムエタイ日本統一フェザー級タイトルマッチ 3分5R
○大田拓真(新興ムエタイジム/王者、S1ジャパン55kg級王者)
×宮崎勇樹(相模原Sジム/4位、MA日本王者)
判定3-0 (50-47/50-47/50-47)
※大田が初防衛
1R、大田がサウスポーに構え、圧力をかけ続け、随所で左ミドルを当てて主導権。2R、宮崎が圧力を強め、パンチを増やすが、大田もパンチを返し、左ミドル、膝を当て、主導権は譲らない。
3R、大田はスイッチを多用するようになり、圧力をかけて随所でミドル、パンチを当てる。だが宮崎も終盤、パンチとミドルを返して巻き返す。
4Rも大田はミドルを当て、中盤からは首相撲からの崩しも2度決め好印象。5R、大田はスイッチを繰り返しながら、左右のミドル、膝を当て続け、崩し、バックスピンキックも織り交ぜ、優位を維持し終了。大差をつけ大田が判定勝ちした。
第6試合 トリプルメイン1 WBCムエタイ日本統一ライト級王座決定戦 3分5R
×鈴木翔也(OGUNI GYM/NJKF王者、WBCムエタイ日本2位)
○永澤サムエル聖光(ビクトリージム/ジャパンキック王者)
判定0-3 (46-50/47-50/46-50)
※永澤が王者に
1R、両者パンチと右ロー主体の展開で、まだ均衡状態。2R、永澤の右ロー、左ミドルが増えてくるが、鈴木も蹴りを返し、終盤には右肘も増やして、大差をつけさせない。
すると3R、鈴木は右肘のヒットを増やし、永澤は眉間を切られ、終盤にドクターチェックを受ける。すると永澤はパンチの打ち合いに持ち込み、一度鈴木をスリップさせる。だが鈴木も打ち合いで左フックを返してのけぞらせ、場内を沸かせる。
4Rも鈴木は前に出てパンチ、肘を振るう。永澤はやや下がり気味ながらも、随所でパンチ、ローを返し、大差はつけさせない。
すると5R、鈴木にロープ際まで詰められた永澤が左フックをクリーンヒットしダウンを奪取。鈴木は劣勢を跳ね返そうと、必死に前に出てパンチ、肘を当てる。永澤もパンチを返し、激しい打ち合いのまま試合が終わる。結局、5Rのダウンで点差を広げた永澤が判定勝ちし王者になった。
第5試合 セミファイナル S1世界スーパーライト級挑戦者決定戦 3分3R
×健太(E.S.G/WBCムエタイ日本統一ウェルター級王者)
○北野克樹(誠至会/WBCムエタイ日本統一スーパーライト級王者)
判定1-2 (宮本29-30/中山30-29/小林29-30)
タイの大手プロモーター、ソンチャイ・プロモーションが作った「S1」の世界王座挑戦を賭けた一戦。1R、長身の北野が左の前蹴り、ミドル、ハイを随所で巧く当てやや優勢。健太も随所で蹴りを返すが、ヒット数で劣る。
2R、序盤から北野が左ハイを当て、健太をひるませる。その後も右ハイをヒット。健太は蹴りの間合いは不利と判断したか?距離を詰めて首相撲の展開に持ち込み、膝と肘主体で挽回を狙うが、序盤の悪印象はぬぐえない。
3Rも健太は距離を詰め、飛び込み際に右フックを何度か当てやや好印象。だが北野も随所で蹴りを返し、明確な差はつけさせない。記者採点は1Rと2Rは北野、3Rは健太で28-29で北野。ジャッジは割れたが、2者が順当に北野を支持し、北野が判定勝ちした。
第4試合 S1レディース バンタム級 ジャパントーナメント一回戦 2分3R
○☆SAHO☆(闘神塾/ミネルヴァ・スーパーバンタム級王者)
×梅尾メイ(TEAM BARBOSA JAPAN/J-GIRLSフライ級王者)
判定2-0 (30-28/29-29/30-28)
第3試合 S1レディース バンタム級 ジャパントーナメント一回戦 2分3R
×KAEDE(LEGEND/ミネルヴァ・スーパーバンタム級4位)
○YAYAウィラサクレック(ウィラサクレック・フェアテックス幕張/J-GIRLSスーパーフライ級王者)
4R 判定1-2 (10-9/9-10/9-10)
3R 判定0-1 (29-29/29-29/28-29)
第2試合 スーパーバンタム級 3分3R
○日下滉大(OGUNI GYM/NJKF 3位)
×雄一(TRASH/NJKF 4位)
判定3-0 (30-28/30-28/30-28)
第1試合 75kg契約 3分3R
×雄也(新興ムエタイジム)
○鈴木健太郎(E.S.G)
判定0-3 (29-30/28-30/29-30)