UFC 6.6 ラスベガス：ヌネス、5R完封勝ちで女子フェザー級王座初防衛。空位のバンタム級王座戦線でスターリング、ガーブラントが快勝

UFC 250: Nunes vs. Spencer
2020年6月6日（土/現地時間）米国ネバダ州ラスベガス：UFC APEX（無観客開催）

レポート：井原芳徳

第12試合　メインイベント　UFC女子フェザー級タイトルマッチ　5分5R
○アマンダ・ヌネス（王者＆女子バンタム級王者）
×フェリシア・スペンサー（挑戦者、元インヴィクタ王者）
判定3-0 (50–44/50–44/50–45)
※ヌネスが初防衛

　女子2階級王者のヌネスが、18年12月にクリスチャン・サイボーグを1R KOして獲得したフェザー級王座の初防衛戦を行った。挑戦者のスペンサーはMMA 8勝1敗の29歳。18年11月にインヴィクタ・フェザー級王座を獲得し、昨年からUFCに上がり2勝1敗。クリスチャンに昨年7月に判定負けしており、それ以外の2戦ではミーガン・アンダーソン、ザラ・フェイリンを1Rで下しているが、10連勝中のヌネスの壁は高すぎた。

　試合はヌネスが一方的に攻める展開に。1R、開始すぐからヌネスが圧力をかけ、右ストレート、右アッパーを叩き込む。柔道経験のあるヌネスは払い腰で倒し、金網際でバックを狙うなどしながらグラウンドコントロールを続け、時折パウンド、肘を当てる。
　2R、スタンドの攻防が続き、中盤にスペンサーがタックルを仕掛けるが、ヌネスは潰して、再び上になる。3R以降もヌネスがスタンド勝負主体で圧をかけ続け主導権を維持。4R終盤にはヌネスがパンチでスペンサーを追い詰めた後、タックルを潰してバックに周り、裸絞めを仕掛けて終える。
　5Rもヌネスがスタンド、グラウンドで攻勢を維持し、大差をつけ判定勝ち。フェザー級では初防衛で、バンタム級と合わせると6度の防衛となり、ますます対戦相手選びが難しくなりそうだ。
　　
　　
第11試合　セミメインイベント　バンタム級　5分3R
×ハファエル・アスンソン
○コーディ・ガーブラント
2R 4’59” KO

第10試合　バンタム級　5分3R
○アルジャメイン・スターリング
×コーリー・サンドヘイゲン
1R 1’28” 裸絞め

第8試合　バンタム級　5分3R
×エディ・ワインランド
○ショーン・オマリー
1R 1’54” KO

　男子のバンタム級では、5月9日（現地時間）のUFC 249フロリダ大会でヘンリー・セフードがドミニク・クルーズを下して王座初防衛を果たした後、引退を表明し、王座を返上したが、今大会では今後のバンタム級王座戦線を占うような3試合が組まれた。
　元王者で9位のコーディ・ガーブラントは、2R終了間際に放った右のオーバーハンドフックで5位のハファエル・アスンソンをKOして連敗を3で止め、復活の狼煙をあげた。
　2位のアルジャメイン・スターリングは1R開始間もなく、4位のコーリー・サンドヘイゲンに対してオンブで乗っかり、そのまま裸絞めを極めて一本勝ちした。
　PPV第1試合に登場したショーン・オマリーはエディ・ワインランドを右ストレート一撃で2分足らずで失神KOし、今後の活躍を予感させた。
　バンタム級で勝った3選手は揃って大会のパフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを獲得した（ボーナス5万ドル。ほかにアレックス・ペレスも獲得）。現在バンタム級1位にはマルロン・モラエス、3位にはピョートル・ヤン、6位にはジョゼ・アルドがおり、王座決定戦はヤン×アルドとなる可能性が今のところ高いが、スターリングが次期挑戦者になる可能性が一気に高まった。
　　
　　
第9試合　ウェルター級　5分3R
○ニール・マグニー
×アンソニー・ロッコ・マーティン
判定3-0 (30–27/30–27/29–28)

第7試合　フェザー級　5分3R
○アレックス・カサレス
×チェイス・フーパー
判定3-0 (30–27/30–27/30–27)

第6試合　ミドル級　5分3R
○イアン・ハイニッシュ
×ジェラルド・マーシャート
1R 1’14” TKO

第5試合　フェザー級　5分3R
○コーディ・ステーマン
×ブライアン・ケレハー
判定3-0 (30–27/30–27/30–27)

第4試合　ミドル級　5分3R
×チャールズ・バード
○マキ・ピトーロ
2R 1’10” TKO

第3試合　フライ級　5分3R
×ジュシー・フォルミーガ
○アレックス・ペレス
1R 4’06” TKO

第2試合　ライトヘビー級　5分3R
×アロンゾ・メニフィールド
○デビン・クラーク
判定0-3 (27-30/28-29/28-29)

第1試合　150ポンド（68.03kg）契約　5分3R
×エヴァン・ダナム
○ハーバート・バーンズ
1R 1’20” 裸絞め