HEAT 1.19 ニューピアホール:石井慧、ピーター・アーツ、ジェロム・レ・バンナが快勝。高阪剛はドクターストップ負け
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HEAT 46
2020年1月19日(日)東京・ニューピアホール
レポート&写真:井原芳徳
第9試合 メインイベント HEAT総合ルール・ヘビー級タイトルマッチ 5分5R
○石井 慧(クロコップ・チーム/王者)
×クレベル・ソウザ[Cleber Souza](ブラジル/挑戦者)
1R 3’24” アームロック
※石井が初防衛
名古屋を拠点とするHEATが5年7か月ぶりに東京で大会を開催し、石井慧、ピーター・アーツ、ジェロム・レ・バンナ、高阪剛と、知名度の高いベテラン選手が揃い踏みした。試合場は通常ケージだが、今回はリングを採用する。
石井は19年3月の名古屋大会以来のHEAT登場で、前回カルリ・ギブレインに勝利して獲得した王座の初防衛戦を行う。以降はポーランドのKSW、米国のPFLで判定勝ち。だが8月と10月のPFLでは判定負け。大晦日のRIZINでジェイク・ヒューンの右アッパーでKO負けしている。それからわずか19日と、安全面で不安な試合間隔だが、予定通りHEATに出場した。
ソウザは初来日の35歳で、TapologyのデータによるとMMA戦績27戦19勝(13KO/3一本)8敗。Standout Fighting Tournament(SFT)のウェルター級とミドル級のタイトルを獲得している。身長は石井と同じぐらいで、体付きを見る限りでは通常体重のようだ。
1R、開始すぐに石井は左フックを振るいながら距離を詰めて組み付き、しばらくコーナーに押し込んでからタックルを仕掛けて倒す。ハーフガードで押さえ込み、滑らせるように左肘を連打してから、アームロックを仕掛ける。ソウザは耐えるが、石井はこの間にサイドポジションを奪うと、再びアームロックを仕掛け、今度はガッチリと極まりソウザがタップした。
今回は無傷で完勝した石井は、ベルトを巻きマイクを持つと「あけましておめでとうございます」と第一声。続けて「年末負けてしまって、今年は勝ってスタートできて、ありがとうございます。次はもっと強い相手、もしくはキックボクシングルールで、ピーター・アーツ選手と戦いたいです。あと3月21日、KSW見て下さい」とアピールした。
第8試合 キックルール スーパーヘビー級 3分3R(延長1R)
○ピーター・アーツ(オランダ)
×楠ジャイロ(ブラジル/チーム・ジャイロ楠/元J-NETWORKヘビー級王者)
2R 0’28” KO (右ローキック)
49歳のアーツはHEAT初参戦。1R開始すぐから右ローを主体にして積極的に攻め、ロープにもたれながらの右ハイ、左の奥ローも絡める。スピードとパワーはさすがに落ちたものの、タイミングや精度や攻撃の散らし方はさすがで、着実にジャイロを削る。途中、ボクシング出身のジャイロがアーツをロープに詰め、左ボディを強打してから左フックを当て、パンチを連打するが、アーツはブロックして耐える。
すると2R、開始すぐにジャイロがパンチを連続で振るうと、アーツの右ストレートがカウンターでクリーンヒットし、ジャイロはダウンする。ジャイロは立ち上がるが、すぐにアーツが右ローを当てると、ジャイロは1Rのダメージの蓄積もあってか、悲鳴を上げて倒れ、すぐさま大成レフェリーがストップした。
第7試合 総合ルール ヘビー級 5分3R
×高阪 剛(ALLIANCE/元パンクラス・スーパーヘビー級王者)
○サシャ・ミリンコヴィッチ[Sasa Milinkovic](クロアチア/クロコップ・チーム)
1R 3’23” TKO (ドクターストップ:右すねのカット)
高阪は06年のマーク・ハント戦で引退し、15年末のRIZINのジェームス・トンプソン戦で復帰しTKO勝ちしたが、その後はバルト、ミルコ・クロコップに敗れ、17年大晦日のミルコ戦以来約2年ぶりの試合に。現在49歳。この日の昼にはWOWOWでのUFC中継もあったが、解説の仕事を休んで今回の試合に専念した。
対するミリンコヴィッチはミルコの弟子で、身長が高阪より10cm高い190cm。MMA戦績8戦6勝2敗。昨年3月のHEATでHEATライトヘビー級王者のチョン・ダウンに3R KO負けしている。
1R、パンチが交錯する展開と、コーナーに押し込む展開が繰り返される中で、的確に打撃を当てているのはミリンコヴィッチの方。サウスポーの高阪に、右ストレート、右インローをコツコツと当て続けると、右ストレートを効かせてからのパンチラッシュで高阪を倒し、コーナー際でパウンドを連打し、レフェリーストップ間際まで追い詰める。
だがミリンコヴィッチは背中を向けた高阪の後頭部を殴ってしまった上、高阪の体がロープの外に出てしまったため、ブレイクがかかる。和田レフェリーはミリンコヴィッチに注意する。高阪の体力回復の時間が設けられるが、おそらくスタンドでローキックをもらった際に右すねが割れた模様で、出血が見られる。ドクターが診断した結果、骨が見えていることが判明し、ストップがかかり、ミリンコヴィッチのTKO勝ちとなった。
第6試合 総合ルール ヘビー級 5分3R
○ジェロム・レ・バンナ(フランス/MMAファクトリー)
×キム・チャンヒ(韓国/ギークジム)
1R 0’50” TKO (レフェリーストップ:パンチと膝蹴りの連打)
3月と7月の名古屋に続き、現在47歳のバンナも連続出場し、今回はMMAを行った。
バンナは12月のロシアでの試合で痛めた右拳が完治せず、試合前はかなりナイーブになっていたそうだが、ゴングが鳴ればお構いなしといった様子。バンナは距離を詰め、パンチと膝のラッシュで巨漢のチャンヒを痛めつけ、右フックでダウンさせる。するとキックの試合の癖が出てしまい、追撃せずにコーナーまで下がってしまうが、立ち上がったチャンヒに再びパンチと膝を当て続け、チャンヒが防戦一方になったところで和田レフェリーがストップ。バンナの完勝に終わった。
第5試合 HEATキックルール・ライト級タイトルマッチ 3分5R
×将暉(顕修塾/暫定王者)
○ヘンリー・セハス(ブラジル/ブラジリアン・タイ/挑戦者)
2R 1’00” KO (右フック)
※セハスが王者に
第4試合 HEATキックルール・ミドル級王座決定戦 3分5R
×森本一陽(NEXT LEVEL渋谷)
○アビラル・ヒマラヤンチーター(ネパール/志村道場)
1R 2’20” KO (右ストレート)
※ヒマラヤンチーターが王者に
第3試合 HEAT総合ルール・ライト級王座決定戦 5分3R
×草・MAX(TEAM CLIMB)
○パーキー(韓国/TEAM MADULSAN)
判定0-3
※パーキーが王者に
第2試合 キックルール 女子55kg契約 3分3R(延長1R)
○浅井晴香(Kick Box)
×鈴木万李弥(志村道場)
判定2-0 (29-29/30-28/29-28)
第1試合 キックルール 63kg契約 3分3R(延長1R)
○安川侑己(志村道場)
×YU-YA(ハリケーンジム)
1R 2’13” KO