ホーストカップ 12.15 名古屋国際会議場:大石駿介、ベルギー人選手に判定勝ちしISKA王座防衛。大﨑一貴、チェ・ソクヒを2R葬。匡志YAMATOと内田雄大が王座獲得
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
神楽坂 江戸川橋 クラミツムエタイジム
立ち技最強、ムエタイを究める!16周年、選手コース開設。ジュニア、女子クラスも。今ならスタート月会費0円!
アーネストホーストジムJAPAN「グループエスカラデーPRESENTS HOOST CUP KINGS NAGOYA 7 ナゴヤチャンピオンカーニバル」
2019年12月15日(日)名古屋国際会議場 イベントホール
記事提供:アーネストホーストジムJAPAN
※EXルールは肘有りキックルール。通常ルールは肘無し・つかんでからの攻撃は1回
第11試合 メインイベント ISKAムエタイ世界スーパーライト級タイトルマッチ 3分5R
○大石駿介(OISHI GYM/王者)※2度目の防衛戦
×アルバン・バキヤ[Alban Bakija](ベルギー/バロンジム/挑戦者、ISKAベルギー4位、BKBNキック欧州王者、元BKBNムエタイ・ベルギー王者)
判定3-0(50-44/50-44/50-44)
※大石が2度目の防衛
今年5月のホーストカップ名古屋大会ではレイ・セフォーの刺客リー・コーベルを左ボディフックで悶絶させた尾張の闘将・大石駿介がISKA世界ムエタイスーパーライト級王座2度目の王座防衛戦に臨んだ。
挑戦者はBKBNヨーロッパSライト級王者のアルバン・バキヤ。1R、大石は執ようにローを繰り出して、バキヤの意識を下に向かせる。その刹那、ローのようなモーションからいきなりハイを打ち込むと、これがクリーンヒット。先制のダウンを奪う。勝負は時間の問題かと思われたが、ここからバキヤが踏ん張った。右クロスや左右のボディパンチで大石に襲いかかる。大石はバキヤをコーナーに押し込むや、得意のボディフックを打ち込む場面もあったが、決定打には至らない。その後も大石のペースで試合は進んだが、バキヤの息の根を止めるまでの攻撃を加えることはできなかった。
判定は大差で大石。完勝といっていい試合内容だったが、尾張の闘将は「試合のレベルが高い大会だった。最後は僕がKOで締めくくれたら最高だったけど。メインイベンターとしては失敗だった」と頭を下げた。それでも、試合終了のゴングとともに帰る客はさほどいなかった。地元の世界王者として大石の名は浸透してきたということか。2020年も大石は年2回程度のペースで防衛戦を軸にリングに上がり、地元のキック熱を高めていきたいという。
第10試合 ダブルセミファイナル HOOST CUP日本EXミドル級(70kg)タイトルマッチ 3分3R(延長2R)
×チューチャイ・ハーデスワークアウトジム(タイ/ハーデスワークアウトジム/王者、WPMF日本スーパーウェルター級王者)
○匡志YAMATO(大和ジム/挑戦者、NJKFスーパーウェルター級王者)
判定0-3 (28-30/28-30/28-30)
※YAMATOが王者に
NJKFスーパーウェルター級王者の匡志MAMATOがホーストカップ軽重量級の絶対王者チューチャイを攻略。広島在住という異色のタイ人が保持するEXルールのホーストカップミドル級王座を奪取した。
最大の勝因は1Rから右ローを効かせ、チューチャイの体力を削り、2R以降も下半身攻撃に徹したことだろうか。途中からチューチャイは刺しからのヒザ蹴りに活路を見出そうとするが、時すでに遅し。下半身に大きなダメージを負ったまま、試合終了のゴングを聞いた。勝利が確定すると、大和は男泣き。2020年は日本を代表するミドル級戦士になるか。
第9試合 ダブルセミファイナル HOOST CUP日本ヘビー級初代王座決定戦 3分3R(最大延長2R)
×山下力也(道真会館/MA日本ヘビー級王者)
○内田雄大(チーム・ピーター・アーツ)
判定0-3 (27-30/28-30/27-30
※内田が王者に
オランダのピーター・アーツジムで2年以上修行を積む異色の日本人ファイター内田雄大がホーストカップに初登場。MA日本ヘビー級王者の山下力也との間で新設されたホーストカップヘビー級王座を争った。
自分より遥かに大きな相手と日々練習を積んでいる内田は自信タップリ。2Rになると左フックで山下をグラつかせる。それでも山下が強気に前に出てくると、さらに左を2度もクリーンヒットさせ、試合の流れを自分の方に傾けた。
3Rになると、完全に内田のワンサイドゲーム。山下は大量の鼻血を出しながらラウンド終了のゴングを聞いた。3-0。内田にとってはうれしい初戴冠だ。セコンドに就いたアーツも大喜びしていたのが印象的だった。今後はオランダを練習に拠点にしながら、日本ではホーストカップを中心に知名度を高めるファイトをしていきたいという。
第8試合 60kg契約 3分3R(延長1R)
○マキ・ピンサヤーム(タイ/真樹ジムAICHI/元ルンピニー認定バンタム級&スーパーバンタム級王者)
×ヘンリー・セハス(ブラジル/ブラジリアンタイ/FIGHT DRAGON 60kg王者)
4R 判定2-1(10-9/10-9/9-10)
3R 判定0-1(29-29/28-29/29-29)
昨年9月に一度は引退を決意したマキ・ピンサヤームが家族のために復帰を決意。1年3カ月ぶりにリングに上がった。青コーナーから上がってきたのは在日ボリビア人戦士で強打が売りのヘンリー・セハス。
1Rから試合は激しい打ち合いに。パンチやキックの精度やタイミングはピンサヤームの方が上だったが、セハスにはそれらを凌駕するほどの勢いとガッツが感じられた。
2R、ピンサヤームは右ローでセハスの下半身を殺しにかかる。それでもセハスの勢いは衰えない。クロールのような大振りの右フックで襲いかかる。
続く3R、ピンサヤームは左のテンカオやボディストレートによってセハスのボディに集中攻撃。突進を食い止めようとするが、最後までこのボリビア人のプレス力が落ちることはなかった。判定は2-1でピンサヤームに凱歌が上がったが、負けたセハスにも惜しみない拍手が送られていた。
第7試合 EXルール 53.5kg契約 3分3R(延長1R)
○大﨑一貴(OISHI GYM/WMC日本フライ級王者)
×チェ・ソクヒ(韓国/T-CLUBキックボクシングジム/元韓国MAX FCフライ級王者)
2R 2’57” TKO
10・27ホーストカップ大阪大会では滉大との頂上決戦を制した大﨑一貴が地元名古屋に凱旋。今年6月には鳩からダウンを奪った上に勝利を収めているチェ・ソクヒを迎え撃った。ノリノリのダンスで入場してきたソクヒはそれだけでも観客の心を掴んでいたが、大﨑は絶好調。
1Rこそソクセの動きを見ていたが、2Rになるとエンジン全開。左の返しから右ストレート、左、そしてボディブローを受けると、ソクヒはたまらず前のめりにダウンを喫した。その後は大﨑のワンマンショー。ソクヒをコーナーに釘付けにするや、絶え間なく繰り出される連打でスタンディング・ダウンを奪う。なんとか試合続行の意志を示したソクヒだったが、顔面とボディに集中砲火を受けると万事休す。2020年の活躍が期待できる豪快な勝ちっぷりだった。
第6試合 女子63kg契約 3分3R(延長1R)
○溝口孝湖(WATANABE-GYM/HOOST CUP女子スーパーライト級王者)
×ファブンヤ・ティムムエタイジム(タイ/TIMムエタイジム)
判定3-0(30-26/30-27/30-26)
タイ人の両親を持ちながら日本で育ったという異色の女子ムエタイ戦士ファブンヤがホーストカップに初出場を果たし、ホーストカップ女子スーパーライト級王者溝口孝湖の胸を借りた。
王者になってからの溝口は自信満々。1R 、強いプレッシャーをかけながら痛烈な右の一撃で早くもファブンヤからダウンを奪う。勝負は時間の問題かと思われたが、ここからファブンヤが踏ん張った。鼻血を流しながら得意のヒザ蹴りで猛反撃を開始する。再三に渡る掴みからのヒザ蹴りで注意を受ける場面もあったが、そんなことはお構いなし。この一戦に向け、所属先を及川道場に移して及川代表からマンツーマンの指導を受けたファブンヤの気迫には鬼気迫るものがあった。しかし、現段階では溝口との間に如何ともしがたい実力差が感じられた。
3Rになると溝口はアウトボクシングのステップでパンチの連打を決めるなどファブンヤの突進をいなす格好で試合終了のゴングを聞いた。3-0で溝口の完勝だ。
第5試合 EXルール 63.5kg契約 3分3R
△真吾YAMATO(大和ジム/NJKFスーパーライト級1位)
△増井侑輝(真樹ジムAICHI)
判定0-0(29-29/29-29/29-29)
名古屋ならではの好カードが実現した。真吾YAMATOVS増井侑輝という和製ムエタイ戦士同士の激突だ。1Rから組みにきた真吾に対して増井はボディフックや腕殺しの左ミドルを放っていく。中でも後者は強烈で、真吾にダメージを与えているように見えた。
しかし増井より10㎝も身長が高い真吾は2Rになると距離を詰め、縦横無尽にヒジ打ちを振り回す。増井はポーカーフェースでやり過ごしが、明らかに真吾のラウンドだった。
あとがない増井は3Rになると左ボディフックや左のテンカオで真吾のボディを攻め込む。結果は三者とも29-29のドロー。来年5Rでの再戦を見てみたいと思わせる激しい攻防が印象に残る一戦だった。
第4試合 58kg契約 3分3R
○泰良拓也(PFP/RISEフェザー級8位)
×アミン・エル・アッサリ(モロッコ/ピーター・アーツ・ジム)
1R 0’47” TKO
※アミンにワセリン塗布で減点1あり
6戦全勝というレコードを引っさげ、ピーター・アーツの愛弟子で格闘代理戦争にも出場したアミン・エル・アッサリがホーストカップに初登場。武蔵兄弟の薫陶を受ける泰良拓也と激突した。独特のタイミングで放つ伸びのある変則的な前蹴りにアッサリは活路を見出したいようだったが、泰良のハイが目に入り戦意喪失。アンラッキーな1R TKO負けを喫した。
第3試合 67kg契約 3分3R
○ヴィトー・トファネリ(ブラジル/ブラジリアンタイ/FIGHT DRAGON 65kg王者)
×洋輔YAMATO(大和ジム/NJKFウェルター級4位)
判定2-0(28-28/29-27/29-28)
中野涼太や麻原を鮮やかなバックスピンキックで沈めてきたヴィトー・トファネリが再びホーストカップに登場。洋輔YAMATOを迎え撃った。しかし、この日のトファネリのコンディションはいまひとつ。スタミナ切れを起こす場面もあったが、2Rにキッチリと右のパンチでダウンを奪い判定勝ち。来年はウェルター級戦線をかき回す存在になるか。
第2試合 60kg契約 3分3R
○マキ・チャーチャイ(真樹ジムAICHI/元ルンピニー認定スーパーバンタム級3位)
×MASATO(STRIKES GYM)
判定3-0(30-28/30-28/30-29)
真樹ジムAICHIの秘密兵器・マキ・チューチャイが来日2戦目を迎えた。RISEのランカーであるMASATOと拳を交わしたが、オーイオーイの掛け声とともに左ミドルや右のヒザ蹴りを決め、試合の流れをたぐり寄せる。3Rこそ慣れぬヒジなしルールに警告を受ける場面もあったが、そのまま逃げ切った。来年以降はEXルールに活路を見出すか。
第1試合 EXルール 60kg契約 3分3R
○HIRO YAMATO(大和ジム/NJKFスーパーフェザー級3位)
×涼(ハーデスワークアウトジム)
判定3-0(29-28/30-28/30-28)
HIRO YAMATOは現在NJKFスーパーフェザー級3位の19歳。この日は広島からやってきた涼と激突した。1Rこそ涼の右ストレートで守勢に回る場面もあったが、地元の応援を背にラウンドが進むにつれ挽回。ロープに押し込んでのヒザ蹴りで涼のスタミナを削って3-0の判定勝ちを収めた。
【オープニングファイト】
第6試合 53kg契約 3分3R
○HΛL(OISHI GYM)
×勇馬(山口道場)
判定2-0(30-29/30-29/29-28)
オープニングファイトにも魅力的なタレント揃い。大﨑兄弟の活躍に刺激を受けるHΛLはまだ童顔の18歳ながら、ポテンシャルの高さは人一倍。タイミングのいい左ミドルを効かせ、鈴木真彦二世を目指す勇馬を2-1で撃破した。来年の活躍が楽しみな存在だ。
第5試合 59kg契約 3分3R
○竹本亮吾(OISHI GYM)
×仲川広汰(Ten Clover Gym)
判定3-0(29-28/29-28/29-28)
第4試合 61kg契約 3分3R
○RISING大輝(RISING己道会)
×蓮YAMATO(大和ジム)
判定3-0(30-26/30-28/30-27)
※蓮に2Rパンチでダウン1あり
第3試合 67kg契約 3分3R
○吉田理玖(朋武館)
×森脇竜之介(大原道場)
1R 2’44” TKO
第2試合 54kg契約 3分3R
○翔太YAMATO(大和ジム)
×山川敏弘(Maynishキックボクシングジム)
判定3-0(29-28/30-29/29-28)
第1試合 61kg契約 3分3R
×中野龍一(朋武館)
○上村康太(真正会/2019真正会全日本空手道選手権軽量級優勝)
3R 0’56” TKO