新日本キック 10.20 後楽園ホール:江幡睦、4度目のラジャダムナン王座挑戦もドローで奪取ならず
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
中野トイカツ道場
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新日本キック「MAGNUM 51」
2019年10月20日(日)後楽園ホール
レポート&写真:井原芳徳
第9試合 スペシャルメインイベント ラジャダムナンスタジアム認定バンタム級タイトルマッチ 3分5R(インターバル2分)
△サオトー・シットシェフブンタム[Saotho Sitchefboonthum](タイ/王者)※初防衛戦
△江幡 睦(伊原道場本部/7位、WKBA世界スーパーバンタム級王者)
判定0-0 (48-48/48-48/48-48)
※サオトーが防衛
江幡兄弟の兄・睦は現在28歳。13年3月と9月、15年3月の計3度、ムエタイの2大王座の一つであるラジャダムナン王座に挑戦し、いずれも判定負けしている。その後も変わらずラジャ王座を目指し、タイ人との試合を続け、今年1月のラジャでの試合ではタイ人に判定負けしたが、国内では負け無しの状態が続いていた。最近では7月7日の新日本の後楽園大会で、タイのMAXムエタイで王座獲得経験のある選手に1R KO勝ちしている。
王者のサオトーは今年1月にゴーンサック・ソーサッターに判定勝ちし王座を獲得。6月のゴーンサックとの再戦では3Rに左肘打ちでKO勝ちしている。今回の前日計量でも「肘で勝ちます」と宣言しており、肘を得意とする。戦績120戦80勝(11KO)38敗2分の22歳。
1R、睦はいつも通り最初から相手を詰め、左右のロー、ボディから顔面につなぐパンチの連打を積極的に出す。サオトーはタイでの試合同様に1Rは攻めず、ローも足を上げてある程度カットし、連打にもブロックで耐え続ける。記者採点は睦。
2Rも睦が同じようにパンチ連打で攻めるが、中盤からサオトーの左テンカオからの左右の肘が次第に当たり出し、少し流れが変わる。記者採点はイーブン。
3R、サオトーは徹底した組み狙いで、首相撲で捕まえ、膝、肘を当て続ける。睦も右肘を随所で返すが、組まれて肘と膝をもらう時間が長くなり印象が悪い。記者採点はサオトー。これで29-29のイーブンに。
4R、サオトーが左肘を当てていると、睦は右目の下を切られて腫らし、右眉も切られる。睦も右肘を返すものの、サオトーがサウスポーからの左ミドル、テンカオ、組んでの左右の肘を多く当て続け、3Rからの主導権を維持する。記者採点はサオトー。
5R、サオトーは完全に逃げ切りモードで、ガードを下げ、回って睦の圧力をかわし続け、時折左のテンカオ、ミドルを当てる。睦も左右のストレートでサオトーをのけぞらせる場面を作り、場内を沸かせるが、サオトーがクリンチも駆使して耐え続けて試合を終える。記者採点はイーブン。合計49-48でサオトー。ラジャ公認のタイ人ジャッジ3者は48-48とし、サオトーのドロー防衛となった。
あと一歩及ばなかった睦は「倒しきれなかったことに尽きます」と悔しがり、師匠である伊原信一・新日本キック代表は「睦、よくやった。胸を張れ」と、ドローに持ち込んだ睦を称えた。
第8試合 WKBA世界スーパーライト級王座決定戦 3分5R
○勝次(藤本ジム/2位、元新日本ライト級王者)
×アニーバル・シアンシアルーソ[Anibal Cianciaruso](アルゼンチン/4位)
2R 2’59” TKO (3ダウン:パンチ連打)
※勝次が王者に
勝次は3月にタイ人のノラシンとWKBA世界ライト級王座を争い、延長判定負け。今回は1階級上で、同タイトルに挑む。シアンシアルーソは34戦24勝10敗。セコンドには伊原道場アルゼンチン支部勢がつく。
1R、勝次が途中まで圧力をかけ、中盤からシアンシアルーソが圧力をかけ返す構図で、どちらも明確な攻撃がなかなか出なかったが、終盤、勝次が左のショートフックでシアンシアルーソでぐらつかせ、パンチと膝のラッシュで追い詰める。記者採点もジャッジ3者も勝次。
2R、勝次がパンチを随所で当て続け、終盤、右ミドルを効かせてから右ストレートをクリーンヒットして、シアンシアルーソの動きを止めると、ロープに詰めてのパンチと飛び膝の連打でスタンディングダウンを奪う。シアンシアルーソのダメージは大きく、パンチの連打で再びスタンディングダウンを奪い、最後もパンチをまとめ、シアンシアルーソが棒立ちんなったところで椎名レフェリーがストップした。
念願のベルトを巻いた勝次は「自信があるので、ここがゴールではありません。もっと強い選手がいっぱいいるので、その中でも新日本キック、WKBAが最強と証明したいです」とアピールした。試合後は2人の愛娘をリングに上げて喜んだ。
第7試合 セミファイナル 73kg契約 3分3R
○斗吾(伊原道場本部/新日本ミドル級王者)
×イ・ジェウォン(韓国/韓国キックボクシング協会ミドル級1位)
2R 2’47” KO (左右のボディフック連打)
ジェウォンはキック9戦8勝1敗、ボクシング19戦19勝の19歳。1R、ジェウォンは斗吾の圧力をかわして回り続け、左右のローを斗吾の前足に集中する。終了間際、斗吾はスリップしてしまう。
2R、斗吾は圧力を強めると、次第に右フックやクリンチしながらの右肘を当てるように。終盤、ジェウォンが左右のローを連打するが、斗吾は耐え、右フックの連打をお返ししてダウンを奪う。ジェウォンのダメージは大きく、最後は斗吾が左右のボディの連打でジェウォンをマットに沈めた。
第6試合 セミファイナル 61.5kg契約 3分3R
○髙橋亨汰(伊原道場本部/新日本ライト級王者)
×ペットワット・ヤバチョウベース(タイ/元タイ国北部王者)
3R 0’00” TKO (コーナーストップ:左ミドルによる右腕の負傷)
欠場の翔平(SHINE沖縄/TENKAICHIキック・フェザー級&ライト級王者)の代役で急きょ出場のペットワットは今年2月のNJKF後楽園大会で大田原友亮と56kg契約で対戦し引き分けている選手。
1R、髙橋はサウスポーで圧力をかけ続け、左ミドルを主体に、ハイ、ローも当てて、主導権を維持する。2Rも左ミドルを当て続けていると、終盤に、ペットワットは右腕の痛みを訴え、戦意喪失し、ダウンを宣告される。3R開始直前にペットワット陣営からタオルが投入された。
第5試合 バンタム級 3分3R
○泰史(伊原道場本部/元新日本フライ級王者)
×Mrハガ(ONE’S GOAL/WMC日本バンタム級3位)
判定3-0 (30-28/30-27/30-27)
第4試合 63kg契約(肘無し) 3分3R
×渡邉涼介(伊原道場新潟支部/日本ライト級3位)
○FURAIBOU(フリー)
判定0-3 (29-30/29-30/29-30)
第3試合 57.5kg契約 3分3R
△瀬川 琉(伊原道場稲城支部)
△新田宗一郎(クロスポイント吉祥寺)
判定0-1 (29-29/28-29/29-29)
第2試合 60kg契約(肘無し) 3分3R
○井樋大介(クロスポイント吉祥寺)
×宇野高広(パラエストラ栃木)
1R 0’44” TKO (レフェリーストップ:左ストレートで2ダウン後)
第1試合 女子48kg契約(肘無し・顔面膝無し) 2分3R
×栞夏(トーエルジム)
○erika❤(SHINE沖縄)
2R 1’53” TKO (3ダウン:左ストレート)