Krush 10.25 後楽園ホール(レポ):PODの無敗の18歳・上遠野寧吾、海凪を1R KOで返り討ち。大久保世璃退けた安尾瑠輝とのフライ級王座決定戦進出。ウェルター級王座決定戦は齋藤紘也と大石昌輝の再戦に
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Krush.181
2025年10月25日(土)後楽園ホール
レポート&写真:井原芳徳
PODの無敗の18歳・上遠野寧吾、海凪を1R KOで返り討ち。大久保世璃退けた安尾瑠輝とのフライ級王座決定戦進出
大夢(だいな)が3月に返上したKrushフライ級王座を懸けての8選手参加のトーナメントで、8月大会で一回戦4試合が行われ、今回準決勝が行われた。決勝は12月19日の後楽園大会を予定している。
8月時点での出場メンバーの平均年齢19.1歳と若さが特徴的で、残った4人も初代王者・大久保琉唯の弟・世璃が高校3年生の18歳、POD所属・5戦全勝の上遠野寧吾、RAUSU GYM所属の海凪は2006年度生まれの19歳、元DEEP☆KICK -51kg王者の2004年度生まれの安尾瑠輝も21歳で、平均年齢は19.25歳と、フレッシュな顔ぶれとなった。
第9試合 第5代Krushフライ級(51kg)王座決定トーナメント・準決勝(2) 3分3R(延長1R)
×海凪[みなぎ](RAUSU GYM)
○上遠野寧吾[かとうのねいご](POWER OF DREAM)
1R 2’50” KO (右フック)
両選手とも2006年9月22日生まれのサウスポー。昨年8月のKrushのプレリミナリーで対戦したことがあり、1Rに海凪が左ストレートでダウンを先取したが、終盤に上遠野が左フックでダウンを奪い返すと、2Rにも上遠野が左ストレートでダウンを奪い判定勝ちしている。海凪は一回戦で有馬大翔に判定勝ち。上遠野は東虎之介と延長に及ぶ接戦を繰り広げ判定勝ちした。
再戦は上遠野の圧勝に。1R、両者サウスポーで構え、海凪が細かく出入りしつつ、右インロー主体で積極的に攻める。だが中盤過ぎ、上遠野が左フックをカウンターでヒットすると、前に出てさらに右ボディをクリーンヒット。海凪が痛そうにして右手で脇腹を押さえると、すぐに上遠野は顔面への右フックにつなげてダウンを奪う。海凪は立ち上がるが、完全に流れは上遠野で、上遠野が左フック、右三日月を効かせつつ、左フックにつなげて再びダウンを奪う。海凪は立ったものの、上遠野が前に出て海凪をロープ際に詰めると、海凪の右フックのカウンターで右フックをクリーンヒットし、3ダウン目を奪いKO勝ちした。
第8試合 第5代Krushフライ級(51kg)王座決定トーナメント・準決勝(1) 3分3R(延長1R)
○安尾瑠輝[りゅうき](K-1ジム心斎橋チームレパード/元DEEP☆KICK -51kg王者)
×大久保世璃[せり](K-1ジム・ウルフ TEAM ASTER/K-1甲子園2024 -55kg優勝)
判定3-0 (豊永30-28/梅木30-28/箱崎30-29)
安尾は一回戦でKNOCK OUT推薦の渡部蕾を3R KO。大久保は一回戦で吉川仁清に判定勝ちした。
1R、お互い近距離でパンチと蹴りを出し合うが、空振りが多く、まだ均衡状態だ。胸をつけて膠着する場面も多く、終盤には中野レフェリーが両者に注意する。記者採点はイーブン。
2R、安尾が開始すぐからのパンチラッシュで右フックを当てて大久保を倒す。大久保はマットに片手をついてからすぐ立つ。ガードの隙間から右フックが当たっていたが、中野レフェリーはガードの上から当てて押し倒したと判断したか?ダウンをみなさない。その後は大久保が手数で巻き返し、五分に近い状態に戻す。記者採点は安尾。
3R、お互い打ち合い、安尾がやや積極的で手数上だが、終盤に大久保も左フックを当て、差を縮めて終える。記者採点はイーブン。合計30-29で安尾。ジャッジ3者とも安尾を支持し、安尾が判定勝ちした。
上遠野の試合終了後、決勝進出を決めた両選手がリングに上がり、意気込みを語った。安尾は「フックとか大振りなるところを(大久保選手に)よけられたんですけど、上遠野選手はフックとかの攻撃が上手なので気を付けたいです」と話し、1R KO勝ちで決勝に進んだ上遠野を警戒したが、上遠野は「安尾選手はサウスポー苦手みたいなんで、1Rで倒そうと思います」と圧勝を予告した。
なお、12月19日の後楽園大会ではフライ級とウェルター級の王座決定戦が並ぶが、Krushの宮田充プロデューサーは「どちらをメインにするかスタッフと相談しますけど、僕は上遠野と安尾が今年最後のKrushにいいと思います」とコメントしている。
ウェルター級王座決定戦は齋藤紘也と大石昌輝の再戦に
第11試合 第11代Krushウェルター級(67.5kg)王座決定トーナメント・準決勝(2) 3分3R(延長1R)
○齋藤紘也(K-1ジム川口ブルードラゴン)
דDARUMA”健太(K-1ジム蒲田チームアスラ)
判定2-0 (豊永30-29/箱崎30-30/梅木30-28)
寧仁太[アニンタ]・アリが2月に返上したKrushウェルター級王座を懸けた、4選手による王座決定トーナメントが今大会でスタートした。12月19日の後楽園大会で決勝が行われる。
齋藤は昨年9月のK-1で 佐々木大蔵に判定負け。ウィラサクレック・フェアテックス三ノ輪からK-1ジム川口に移籍し、7月の初戦では大石昌輝に2R TKO勝ちした。
健太は今年1月に山際をKOし4連勝としたが、4月に大石に判定負けしている。
1R、序盤は静かな立ち上がりだったが、齋藤が中盤、パンチラッシュで健太をコーナーに詰め攻める。健太はブロックとスウェーで強打は免れ、次第に右ボディ、左ジャブをヒットを増やして持ち直す。終盤には左ボディも強打する。記者採点はイーブンだが手数の多かった齋藤につく可能性もある。
2R、序盤は健太が左右のボディを強打してやや優位だったが、中盤から齋藤が前に出て、パンチの連打をまとめる場面が目立つように。ここでもクリーンヒットはならないが、手数で差をつけ、終盤には齋藤が左ジャブのヒットも増やし、的確さでも印象を作る。健太も左ジャブを当てるが攻撃が少ない。記者採点は齋藤。
3R、中盤から次第に両者が頭を近づけ、パンチで打ち合う場面が増える。その中で齋藤が圧力をかけ、健太を下がらせ、パンチを積極的に振るい続ける。命中率は高いとは言い難いものの、累計のヒット数では差をつけて終える。記者採点は齋藤。合計30-28で齋藤。攻撃の的確さの評価でジャッジの評価は分かれた模様で、1者がイーブンとしたが、2者は1~2ポイント差で齋藤を支持し、齋藤が判定勝ちした。
第10試合 第11代Krushウェルター級(67.5kg)王座決定トーナメント・準決勝(1) 3分3R(延長1R)
×山際和希(谷山ジム/元Krush&Bigbangウェルター級王者)
○大石昌輝(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)
判定0-3 (西村27-30/豊永27-30/梅木27-30)
山際は73戦目・36歳のベテラン。21年1月、初防衛戦で加藤虎於奈に敗れて王座陥落し、約5年ぶりの返り咲きを狙うが、その試合以降、ホームリングのBigbangでは勝っているものの、K-1 GROUPでは寧仁太・アリ、中野滉太、“DARUMA”健太相手に3連敗中だ。
大石は4月に“DARUMA” 健太に判定勝ちしたが、7月に齋藤紘也に2R TKO負けしている。
1R、大石が開始すぐからプレッシャーをかけ続け、左右のロー、左ミドル等の蹴りを度々当て、左ハイにもつなげ、終盤には左の顔面狙いの前蹴りもクリーンヒットして差を印象付ける。山際も左右のミドルを当てるが攻撃数で差をつけられる。記者採点は大石。
2R、大石が長時間山際をロープやコーナーに詰め、蹴り数ではやや上だが、山際もタイミングが読めて来た様子で、左右のミドルのヒットを増やし、五分に近い状態に戻す。記者採点はイーブン。
3R、大石は右ロー、左インロー、そしてセコンドについた与座優貴の“与座キック”としても知られる奥足狙いの右インローを度々ヒット。次第に山際は攻撃が返せなくなり、足も流れがちで、スリップもするように。すると終盤、大石が左インローを当てて山際を足払いの形で倒すと、島村レフェリーはダウンを宣告する。その後すぐに試合終了。結局このダウンはダメ押しで点差を広げる形となり、1Rもポイントを取った大石が判定勝ちした。
これで決勝は齋藤と大石の再戦に。7月の初対決では、1Rに大石が左内回し蹴りを顔面にクリーンヒットしてダウンを奪うが、2Rに齋藤の左フックで大石が右眉をカットし大出血しドクターストップがかかり、齋藤が逆転TKO勝ちしていた。
今回、決勝での再戦に進んだ大石は「前回パンチ当てられて血だらけにされたので、今度は逆に僕が齋藤選手を血だらけにしたいです」とアピールした。齋藤は「応援してくれるスポンサーやファンの方々があったからここまで来れました。その思いを12月にぶつけます」と話した。
大夢、白幡裕星からダウン奪い判定勝ち
第7試合 バンタム級(53kg) 3分3R(延長1R)
×白幡裕星(K-1ジム総本部チームペガサス/元KNOCK OUT-RED&ムエタイオープン・スーパーフライ級王者)
○大夢[だいな](WIZARDキックボクシングジム/元Krushフライ級王者)
判定0-3 (豊永28-30/西村28-30/島村28-29)
白幡は7月のK-1福岡大会で石井一成と対戦し延長判定で惜敗して以来の試合。大夢は3月にバンタム級王者・黒川瑛斗に挑戦して敗れ、保持していたフライ級のベルトを返上し、今回からバンタム級に本格転向する。
1R、サウスポーの白幡に対し、大夢がオーソドックスで構えてプレッシャーをかけ続ける。大夢は蹴りを時折出すが、白幡は防御を続ける。白幡もまだ攻撃が少ない。
2R、白幡が左ミドルを当てるが、ガードが開くと、直後に大夢が右ストレートをクリーンヒットしダウンを奪う。すぐ白幡は持ち直し、五分に近い状態が続く。
3R、白幡の左インローがローブローとなり一時中断する。再開後、ポイント差をつけられている白幡は前に出て積極的にパンチを振るう。だが大夢はブロックして耐えつつ、自分の攻撃も随所で返し、反撃を封じ終了。ダウンを奪った大夢が判定勝ちした。
松山勇汰、パラ戦でのKO負けからの再起戦でKO勝ち
第6試合 スーパー・フェザー級(60kg) 3分3R(延長1R)
○松山勇汰(ALONZA ABLAZE/K-1甲子園2020 -60kg優勝)
×斎藤祐斗(JK TRIBE)
2R 0’31” KO (上段左膝蹴り)
松山は5月のK-1スーパー・フェザー級王座決定トーナメント1回戦で、優勝者のレミー・パラに1R KOされて以来の試合。
1R、長身のサウスポーの松山がプレッシャーをかけ続け、左のローをオーソドックスの斎藤の前足主体に当て続け、右の関節蹴りも絡めて追い詰める。
2R、松山が左のインロー、奥ローを当て続けてから、顔面への左膝蹴りをクリーンヒットしダウンを奪う。斎藤は意識はある様子で体を起こしたが、座ったまま10カウントまでに立てず、松山のKO勝ちに。松山は涙を流して喜んだ。
第5試合 スーパー・バンタム級(55kg) 3分3R(延長1R)
○齊藤龍之介(ドージョー☆シャカリキ)
×保井広輝(LoT gym/DEEP☆KICK -55kg王者)
4R 判定3-0 (三浦10-9/西村10-9/モランド10-9)
3R 判定0-0 (三浦30-30/西村30-30/モランド30-30)
1R、蹴り主体の攻防で、齊藤の積極性が上だが、保井も右カーフを随所で返し、はっきり差をつけさせない。
2Rも似たような攻防で、齊藤の攻撃が多いものの、保井のカーフで齊藤はサウスポーにスイッチする場面もあり、戦いにくそうだ。
3R、中盤にバッティングが繰り返され、両者ともダメージを負う。お互い攻めるが決め手に欠いたまま終わる。
試合は延長へ。齊藤が声を上げながら右テンカオを当て続け先手を取る。中盤、安井はバッティングをもらいまたもダメージを負う。再開後、齊藤が序盤同様に、膝、左ミドル等を度々当て、積極的に攻め続け終了。ジャッジ3者から支持され判定勝ちした。
第4試合 スーパー・バンタム級(55kg) 3分3R(延長1R)
○橋本楓汰(POWER OF DREAM)
×内田竜斗(チーム・タイガーホーク/K-1カレッジ2021 -55kg優勝)
判定3-0 (三浦30-27/豊永30-27/金子30-26)
1R、橋本が開始すぐからプレッシャーをかけ、中盤過ぎに左ボディを強打すると、下がった内田をコーナーに詰め、左ボディの連打からの右の顔面への膝蹴りでダウンを奪う。
2Rも橋本が前に出続け、左ボディ、右ローを随所で当て、主導権を維持する。
3R、橋本が変わらず前に出て、内田も打ち合いでパンチを返す頻度が上がるが、反撃に持ち込めず、橋本の判定勝ちとなった。
第3試合 スーパー・フェザー級(60kg) 3分3R(延長1R)
×山本直樹(K-1ジム五反田チームキングス)
○松本涼雅(月心会チーム侍)
判定0-3 (箱崎28-30/豊永28-30/モランド28-30)
※2R左インローで山本に1ダウン
第2試合 スーパー・フェザー級(60kg) 3分3R(延長1R)
×立基[りき](K-1ジム目黒TEAM TIGER)
○山本 陸(K-1ジム総本部チームペガサス)
判定0-3 (箱崎28-30/西村28-30/モランド28-30)
第1試合 ライト級(62.5kg) 3分3R(延長1R)
○SEIYA(POWER OF DREAM)
×龍之介(K-1 GYM BLOWS/KPKBライト級王者)
判定2-0 (金子30-29/豊永29-29/西村30-29)






























