DEEP☆KICK 4.29 大阪 176BOX(レポ):QUEEN -46kg初代王座戦は百花×桃花・シンデレラの“ももか”対決に。健真、上野コウキに判定勝ちし-60kg王者に。金剛駿引退エキシにTETSU&野田蒼兄弟登場
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DEEP☆KICK ZERO 20 & 21
2025年4月29日(火/祝)大阪・176BOX
記事提供:DEEP☆KICK実行委員会(文・三野龍生/写真・川谷菜緒)
DEEP☆KICK ZERO 21
4月29日豊中市・176BOXにて2部開催の内第2部『DEEP☆KICK ZERO 21』が開催された。大会ではセミファイナルでDEEP☆KICK-60kg王座決定戦が行われると健真が圧巻の技術を披露し-60kg第10代王者に輝くと、メインイベントでは桃花・シンデレラが前評判以上の実力を見せつけ判定勝利、QUEEN初代王座決定戦への進出を決めた。続くDEEP☆KICK QUEEN -46kg初代王者決定戦は6月22日(日)テクスピア大阪で行われる『DEEP☆KICK 74』にて、“2人のももか”が競い合う。
第6試合 メインイベント DEEP☆KICK QUEEN -46kg初代王座決定トーナメント Bブロック決勝 2分3R 延長1R
×坂田実優(FASCINATE FIGHT TEAM)
○桃花・シンデレラ(山口道場)
判定 0-3(28-30、27-30、28-30)
今年2月より始まったDEEP☆KICK QUEEN -46kg初代王者を決めるトーナメントのBブロックの決勝戦、前評判では今回がプロ3戦目ながらも優勝候補の一角として噂されている桃花・シンデレラ(山口道場)と2月の準決勝で久方ぶりの勝利を手にし勢いのままにベルト奪取を狙う激戦上等の実力者・坂田実優(FASCINATE FIGHT TEAM)が対戦。果たしてどちらの勢いが上回るか。
試合は1R、坂田は早くも近い距離に入っていくとローにミドルと放っていくとストレートをヒットさせる。しかしプロ3戦目ながらもここで慌てないのが桃花の恐ろしさ、冷静に距離を取り直すとお返しの左ストレートをヒットさせる。そしてそこからストレート・フックと踏み込んでくる坂田に桃花は前蹴りを放ちながら右フック・左ストレートと返していく展開となる。
続く2R、坂田は更に手数を増やし速い左右のフックを放っていくが桃花は冷静。カウンターの左ストレートを度々合わせていくと、ワンツーに右フックとここでもヒットを稼ぐ。タイミングもいい、坂田が入っていきたいであろう所にあわされる桃花の左ストレートに坂田は苦戦している印象、このラウンドは桃花が優勢だろう。2R終了時点でのオープンスコアは2名が20-19、1名が20-18で3者共に桃花を支持。
最終ラウンド、互いに近い距離での打ち合いから始まると中で桃花は膝に加えここでも右フック・左ストレートとヒットさせる。坂田も持ち前のタフネスで下がることなく前に打ち出ていくがヒット数では桃花が常に上回っていく。とりわけ1Rから放っている左ストレートがやはり印象的だ、最終ゴングまでヒットを量産していった桃花が3-0で判定勝利、王座決定戦への進出を決めた。
試合後、第1部「DEEP☆KICK ZERO 20」のメインイベントで逆ブロックを制し一足先に決勝進出を決めていた百花(魁塾)がリングイン、マイクを持つと「今、試合を生で見させて頂いて勢いもあって凄いいい選手だなと思うんですけど、私も絶対ベルトが欲しいんでその勢いを止めて無敗を潰そうかなと思います、凄い面白い試合になると思うので応援お願いします」とアピールすると、桃花は「(百花選手が)決勝に上がってくるやろうなと思ってました。”ももか”対決になるんですけど、本当の”ももか”は私やっていうのを証明したいと思います、QUEENになるのは私なので応援お願いします」とこちらもアピールすると最後に「1・2・3・シンデレラ!」という桃花・シンデレラが勝った時の決め台詞を会場で放った。その後リング上にはDEEP☆KICK実行委員長 林裕人より6月の王座決定戦に勝利したチャンピオンに贈られるQUEENベルトが披露された。
2月より8人で始まったトーナメントも残り2人、DEEP☆KICK QUEEN初代王者に輝くのは果たしてどちらの”ももか”か。6月22日に開催予定のDEEP☆KICK QUEEN -46kg初代王座決定トーナメント決勝、2人の”ももか”による歴史に残る1戦を楽しみにしてほしい。
第5試合 セミファイナル DEEP☆KICK-60kg王座決定トーナメント決勝 3分3R 延長1R
×上野コウキ(直心会)
○健真(BLACK☆Jr)
判定 0-3(29-30、28-29、28-30)
※健真が第10代王者に
DEEP☆KICK-60kg第10代王者を決めるトーナメントの決勝戦。本来このトーナメントは第9代王者であるGUMP(TEAM TEPPEN)への挑戦権を懸けた挑戦者決定トーナメントだったが、GUMPが返上を表明したため急遽王座決定トーナメントとなった経緯がある。互いに準決勝を勝ち抜き決勝で相まみえるは上野コウキ(直心会)と健真(BLACK☆Jr)、両者は昨年3月、前挑戦者決定トーナメントの準決勝で対戦経験がありその際の判定は2-1で割れるも上野が判定勝利を収めている。互いにその際に勝敗には納得がいっていなかった、果たして再戦をモノにし第10代王者の椅子に座るのはどちらか。
1R、BLACK☆Jr門下生たちのダンスと共に踊りながら入場してきた健真は軽快なステップからジャブにワンツー、ローとアグレッシブに攻め入る。対する上野は左右のフックに左ミドル・膝と狙っていくが、健真のステップにやややりずらさが見える。そのまま勢いに乗る健真はステップで翻弄しながらストレートに前蹴りと放ちヒットを重ねていく、1Rは健真が優勢か。
続く2R、上野は左ミドル・三日月蹴り・左膝を中心に健真のボディを狙っていくと健真の右わき腹が赤く染まっていく。対す健真はワンツーにハイキック、膝に前蹴りと多彩な攻めを見せていく、2R終了時点でのオープンスコアは2名が20-19、1名が20-18で健真を支持する。
運命の最終ラウンド、ここで逆転を狙いたい上野は開始から左右のフックに左ミドル・ハイと逆転の一発を狙い攻め入る。健真はここでも冷静さを見せ、ステップを踏みながらミドルにストレート、膝と上野に好きに動かせない。何よりラウンド後半にはパンチ連打をまとめるなど健真もしっかりとヒットを稼いでいく。上野は最後の最後まで逆転の一手を狙いパンチにハイキックと放っていったが健真がこれをシャットアウトし試合終了。3R通して卓越した技術を見せつけた健真が3-0で判定勝利を収め、DEEP☆KICK-60kg第10代王者の椅子を勝ち取った。
判定決着から終始笑顔でベルトを巻いた健真は試合後、ベルト戴冠を達成したことについて「プロになって初めて獲れたベルトなんでホンマに高ぶっててめちゃめちゃ嬉しいですね」と喜びをあらわにすると上野との再戦について「前回は負けとなりましたが、今回は気持ちで最後まで勝とうと思ってました。で今回、自分が有利になるように1Rから動いて打ってというのを繰り返していく作戦だったんですがそれがハマったので良かったです。3Rに入ったらスタミナで僕が勝てると思っていたので、途中の三日月蹴りとかは2Rの後半から効いてましたけど、そこはもう気持ちで乗り切りました。そして途中判定で勝ってて、最終ラウンドも取られた感じなかったので勝った!とそこで思えて、名前を呼ばれて「よっしゃー!」ってなりました、本当に自分のやりたいようにやれて、作戦がドはまりした感じですね」と作戦通り遂行し勝利を手に掴んだと話した。そして今後の展望としては「RISEに出て、地味やけど強くて、名前を憶えられて、かつファンが増えるような、そんな選手になりたいです」と語った。そして最後に「大阪市西淀川区中島1-19-5にある「おはなし処かじやん」さんの入り口を借りて「健真のたこ焼き屋」をやっていますので、是非皆さん!たこ焼き買いに来てください!」とプロキックボクサーの傍ら自身がやっているたこ焼き屋の宣伝を行った。
決して派手なKOを獲る選手ではないが、確かな技術と作戦を遂行できる冷静さ、何よりたこ焼きダンスで入場してくる異質さを持ち合わせる健真、DEEP☆KICK-60kg第10代王者として次なるステージはどこだ。これからの健真のキックボクサーとして、そしてたこ焼き屋としての2つのストーリーにも注目してほしい。
第4試合 DEEP☆KICK-55kg契約 3分3R
×仁保彩晴(SHARK GYM)
○鉢田歩揮(フリー)
判定 0-3(28-30、27-30、28-30)
今回からLEGEND GYMより自身が運営するSHARK GYMに所属を変えたプロ3戦目の仁保彩晴(SHARK GYM)と今回がプロデビュー戦となる鉢田歩揮(フリー)が対戦。両選手の身長差は実に12cmと鉢田が上回るが果たして。
1R、互いに果敢に打ち合う。仁保は中に踏み込んでからのパンチ連打にカーフ、鉢田は中間距離では左右のミドルにロー・前蹴り、入ってきたところにストレートに膝と対応していく。中間距離では鉢田の蹴りが光るが、仁保は近い距離では速い回転のパンチに蹴りを繰り出し流れを渡さない。
2R、序盤こそ左右のフックに膝で仁保が印象を残すも徐々に鉢田は自身の距離を明確に保ちだす。多彩な蹴りはもちろん、小まめに放たれるジャブも好印象。仁保はやや強引に中に入ろうとするが鉢田のジャブ・膝に出鼻をくじかれていく、このラウンドは鉢田が優勢だろう。2R終了時点でのオープンスコアは2名が20-19、1名が20-18で鉢田を支持。
後がない仁保だが鉢田の距離を崩せない。対し鉢田は左ボディにストレート、膝にワンツーと手数をさらに増やしていく。こうなると鉢田は止まらない、アッパーを織り交ぜながらのパンチ連打にカーフ、膝にボディと多様な攻めを見せていく、仁保も逆転の一手を狙っていくがヒットを奪うことは出来ず試合終了。判定は3者共に鉢田を支持し、鉢田がプロデビュー戦とは思えない実力を見せつけプロデビュー戦勝利を飾った。
第3試合 DEEP☆KICK-51kg契約 3分3R
×木下亜輝斗(FASCINATE FIGHT TEAM)
○由知(TeamFreeStyle)
判定 0-2(29-30、29-29、28-29)
DEEP☆KICK-51kg契約の1戦、ここで勝利しランキング入りを狙う木下亜輝斗(FASCINATE FIGHT TEAM)とプロ初勝利を狙う由知(TeamFreeStyle)が激突。1R、サウスポーに構える由知はジャブを放ちながら左ミドルに木下の前足にローキックを放っていく。対する木下は左フックにストレート、テンカオと返していく。じわじわ圧をかけながら蹴りに繋げる由知に鋭いステップと速いコンビネーションで返す木下という展開となる。続く2R、木下はテンカオにワンツーと入り際を狙っていく、由知は1Rに続きじわじわと圧をかけながら左ローを放っていくと木下の足が流され転倒する場面が増えていく。途中、木下がローブローを被弾し長く時間が止まるも、2Rは左ローを中心に攻勢を見せた由知が優勢、2R終了時点でのオープンスコアは2名が19-19でイーブン、1名が20-19で由知を支持する。
3R、このラウンドで勝負が決まるとだけあって互いに近い距離での打ち合いが増ええる。中で、由知は更に圧を強めジャブに左ロー・ミドルに膝、対する木下もストレートにツーフック、飛び膝蹴りと互いにアグレッシブに攻め入る。互いに最後まで一発を狙い打ち合ったがここで試合終了、判定は2-0で由知が判定勝利、嬉しいプロ初勝利を飾った。
第2試合 DEEP☆KICK-63kg契約 3分3R
×仁(LEGEND GYM)
○TOJO(K-1GYM BLOWS)
TKO 2R1分39秒 レフェリーストップ
※仁に2Rダウン×2有り
第2位試合に登場するのは広島県を拠点とするTOJO(K-1GYM BLOWS)と滋賀県を拠点とする仁(LEGEND GYM)のDEEP☆KICK-63kg契約が大阪の地で対戦。試合は1R、TOJOが数発カーフをヒットさせ始まるとTOJOをロープ際に追い詰めた仁が左右のフックを連打し早くも印象を見せつける。そこから膝に左ボディの4連打とTOJOのボディを狙っていく仁、対しTOJOはこちらもジャブ・ストレートと連打を返していき中でしっかりカーフキック何度もヒットさせると仁の左足は瞬く間に赤く染まっていく。
そして2R、1R同様にボディを狙う仁とカーフを狙うTOJOとなる中、TOJOのワンツーからのストレートが仁にクリーンヒットしTOJOがファーストダウンを奪う。雄叫びを上げるTOJO、仁は立ち上がり再びボディを中心に攻勢を狙っていくが今度はTOJOのハイキックからのストレートで仁が2度目のダウン。ここが決め所と踏んだTOJOは即座に距離を詰めると最後は1Rから蓄積させたカーフで3度目のダウンを奪いスリーノックダウン、TOJOが3度のダウンを奪い2R1分39秒TKO勝利を収めた。
第1試合 DEEP☆KICK-46kg契約 2分3R
-牧野天音(FASCINATE FIGHT TEAM)
-辰巳璃央(TeamFreeStyle)
※牧野天音が体調不良により中止
この試合は当初、DEEP☆KICK-46kg契約 2分3Rにて牧野天音(FASCINATE FIGHT TEAM) vs 辰巳璃央(TeamFreeStyle)の1戦が行われる予定だったが、牧野が体調不良によりドクターストップとなり急遽試合中止となった。
〈オープニングイベント〉NEXT☆LEVEL提供試合
OPイベント、アマチュアファイトでは4戦が開催。中でも-52kg契約 山脇仁汰(PSKムエタイ大阪)と山田大雅(SOLARE KICKBOXING GYM)の1戦ではワンツーで前に踏み込む山田に山脇は前蹴りに膝・ミドルでボディを効かせるとそのまま下がった山田にパンチラッシュをしかけファーストダウンを奪取、続けざまにミドルに膝と再びボディを狙っていくとダメージを見たレフェリーが試合とストップ、山脇が1RTKO勝利を飾った。
OP第4試合 -40kg契約 1分30秒2R
○川上朔(PSKムエタイ大阪)
×加古功之介(NJKFteamBonds)
判定 3-0(20-18、20-18、20-18)
OP第3試合 -52kg契約 1分30秒2R
○山脇仁汰(PSKムエタイ大阪)
×山田大雅(SOLARE KICKBOXING GYM)
TKO 1R1分5秒 レフェリーストップ
※山田大雅に1Rダウン×1有り
OP第2試合 -25kg契約 1分30秒2R
○末吉彪(LoTgym)
×三谷海瑠(NJKF健心塾 平野支部)
判定 3-0(20-19、20-19、20-19)
OP第1試合 -50kg契約 1分2R
○本山涼雅(BAURO)
×早川未徠(SOLARE KICKBOXING GYM)
判定 2-0(20-19、19-19、20-19)
DEEP☆KICK ZERO 20
4月29日 豊中市・176BOXにて2部開催の内第1部『DEEP☆KICK ZERO 20』が行われると、大会ではアマチュアファイトから東西対抗戦で多いな盛り上がりを見せる。そしてセミファイナルでは吉岡龍輝が日韓戦を制すとメインイベントではDEEP☆KICK QUEEN -46kg初代王座決定トーナメントAブロック決勝を百花が完封、一足先にQUEEN初代王座に王手をかけた。また本戦の中では金剛駿選手の引退エキシビジョン、そしてセレモニーを開催など変わらずの大盛況で大会を締めくくった。
第5試合 メインイベント DEEP☆KICK QUEEN -46kg初代王座決定トーナメント Aブロック決勝 2分3R 延長1R
○百花(魁塾)
×山﨑愛琉(TEAM TEPPEN)
判定 3-0(30-26、30-28、30-26)
※山崎が前日計量47.00kgで1kgオーバーし減点1
今年2月より始まったDEEP☆KICK QUEEN -46kg初代王者を決めるトーナメントのAブロックの決勝戦。本来この試合は互いに準決勝を勝ち抜いた百花(魁塾)と花田麻衣(GROUND CORE)が対戦する予定だったが花田が練習による怪我でドクターストップ、代役としてBブロックに出場するも桃花・シンデレラ(山口道場)に判定負けを喫した山﨑愛琉(TEAM TEPPEN)が急遽出場となった経緯がある。そして試合前には花田がリング場に上がり挨拶、練習後に急性硬膜下血腫と判断されたことを明かし、大会関係者、そして対戦する予定だった百花に謝罪し女子ベルトを懸けた戦いの更なる盛り上がりを観客たちに呼びかけた。急遽決まった試合ともあって山崎は前日計量にて契約体重をオーバー、両陣営と主催の協議の元減点1が与えられることとなった。
果たして1R、百花は回転の速いパンチ連打を主体にどんどんと踏み込んでいく。中でもボディへの打ち分けにストレートと右フックと威力の見えるパンチを果敢に放り込んでいく。サウスポーに構える山崎は前蹴りにロー・右フックで入り際を狙っていくが下がらされる場面が続いてく、1Rは百花のラウンドだ。
続く2R、開始早々から百花はジャンピングパンチにフック・ツーの連打からハイキックと攻め手を増やしながら圧をかけていく。山崎も前足にローを集めながらワンツーに前蹴りと1Rよりアグレッシブに放っていくがアグレッシブさでは百花が上、2Rも終始百花が圧をかける形となると途中判定では3者共に百花を支持する(20-19×1名、20-18×2名)。
最終ラウンド、なんとか状況を打破したい山崎だったがパンチを振るいながら距離を詰めてくる百花にやりずらさを隠せない、ラウンド終盤には打ち合いになる場面も増えるがそこでも百花のヒットが目立つ形となり試合終了。判定は1名が30-28、2名が30-26と正に完封と言える内容で百花が判定勝利、6月に行われる王座決定戦へ一足先に進出を決めた。
試合後、百花はマイクを握ると「相手選手が急遽変わったんですけど、それは対戦を受けてくださった山崎選手も一緒で、みんながベルトが欲しくて一生懸命好きなことも我慢して格闘技に力を注いで練習している気持ちは一緒だと思うので、このまま勝ち続けてベルトを巻いてDEEP☆KICKの王者は最強なんだぞって証明できるように私がベルトを絶対に巻くので、応援よろしくお願いします」と語った。今試合でプロ戦績51戦となった女子格闘技界が誇るベテランファイター・百花、続く王座決定戦を勝利し悲願のベルト戴冠となるか。
第4試合 セミファイナル DEEP☆KICK-63kg契約 3分3R
○吉岡龍輝(及川道場)
×ソ・ジミョン(RAON GYM)
判定 3-0(30-28、30-29、30-28)
セミファイナルではDEEP☆KICK-63kg契約にて日韓戦が開催。DEEP☆KICK-63kg第7代王者である吉岡龍輝(及川道場)が韓国の名門ジム・RAON GYMからの刺客ソ・ジミョン(RAON GYM)を迎え撃つ。ジミョンは韓国のキックボクシング団体「KTK」の元64kg級王者とこちらも王者戴冠歴のある猛者、日韓王者対決を制すのは果たして。
1R、互いにサウスポーに構えると吉岡はフェイントを入れながらジャブにローで出方を伺っていき隙があるや必殺の”魔の左”と呼ばれる左ストレートをねじ込む。ボディフックも有効だ、ラウンド中盤からは上下に打ち分けながら攻勢を狙う。対するジミョンはガードを固めながらかカーフにカウンターのフックを狙っていく。吉岡のボディやストレートがヒットする場面が多く見られたが流石タフな戦士の多い韓国選手、被弾は許すもダメージを見せない、1Rは吉岡が優勢。
続く2Rも吉岡は攻め手を緩めない、ジャブとローでタイミングを計りながらワンツーに顔面前蹴りと攻め入る。ジミョンは1R同様にガードを固めながらワンツーに右フック、そこから近い距離での攻防を狙っていくが中々ヒットは奪えていない印象、2R終了時点でのオープンスコアは2名が20-19、1名が20-18で吉岡を支持。
3R、ジミョンはここでもガードを固めながら圧をかけていく、近い距離での攻防を増えジミョンの右フックにストレート、カーフを中心にしたヒットも増えたがそれでも吉岡の手数には劣る、そのまま試合は終了し結果は3-0で吉岡が判定勝利、日韓王者対決を制した。
試合後、吉岡はマイクを握ると「今回、プロになって初の国際戦でしたが、僕はもっともっと上を目指していて、こんな内容じゃだめだと思うので、DEEP☆KICKチャンピオンとしてもっと強くなって帰ってきます」と語った。12月の戴冠以降も連勝を伸ばしている吉岡、饒舌に未来を語る吉岡のここからのサクセスストーリーにも期待してほしい。
第3試合 金剛駿 引退エキシビジョンマッチ 2分2R
金剛駿(Reborn kickboxing gym)
TETSU(月心会チーム侍) / 野田蒼(月心会チーム侍)
※エキシビジョンのため判定無し
DEEP☆KICKを主戦場に正に倒すか倒されるかというド付き合いを幾度となく披露してきた金剛駿(Reborn kickboxing gym)が引退を表明。DEEP☆KICK実行委員会では金剛の数々の雄姿を称え引退エキシビジョンマッチの開催を決定、対戦相手として名乗りを上げたのはTETSU(月心会チーム侍)&野田蒼(月心会チーム侍)の野田兄弟、兄・TETSUは昨年12月にDEEP☆KICK-65kg第6代王者を戴冠、弟・蒼はK-1にRISE・RIZINと様々な舞台で活躍しており何より兄弟共に今格闘技界で話題沸騰中の「BreakingDown」に出場を果たしており実力・知名度共にこれからが更に期待される2名が金剛と拳を交えた。
1Rに登場するのは弟の蒼、普段-53kgを中心に活躍している選手なだけに鋭く早い攻防を披露。開始早々からワンツーで踏み込んでくる金剛に左ミドルにフックとヒットさせていく。エキシビジョンマッチと言えど金剛のパンチは驚異、被弾が命取りともいえるような金剛の攻勢を蒼はスルスルと避けながらジャブにローと合わせていく。後半には左ミドルをこれでもかと放っていく蒼、金剛はフックを中心に放っていき第1Rを終えた。
続く2Rは兄のTETSUが登場、すると1Rの速い攻防とは打って変わってTETSUは開始直後からノーガードで金剛を挑発すると金剛もこれに呼応、早く互いにノーガードでの打ち合いを披露する。金剛が少しでも手を緩めるとTETSUは速い連打を放ちながらもっと打ってこいとアピール、決してガードすることはなく金剛のパンチを受けていく。残り時間30秒の頃にはTETSUがリング中央を指さし足を止めて打ち合うぞとアピール、もちろん金剛も引くことなくリング中央で再び打ち合う。疲れから金剛は手が止まる場面もあるがそれでも最後の最後まで互いにパンチで打ち合い試合終了、最後には金剛駿・野田兄弟全員で観客たちに手を上げた。
試合後、蒼はマイクで「BreakingDownから来た野田蒼です、今回は駿君の引退試合ということで僕がプロデビュー戦をやらせてもらったDEEP☆KICKに上がらせてもらったんですけど、やっぱり熱があって面白かったので良ければまたDEEP☆KICK呼んでください、駿君引退お疲れ様です!」と語ると、続くTETSUは「BreakingDownに行って(計量を)失敗してしまったTETSUです、その節は本当にすいませんでした」とリング場での謝罪から始めると「駿君の引退試合、最後の相手に選んでいただいてありがとうございます、引退お疲れ様でした!引退してもまだまだ駿君と頑張っていきたいのでこれからもよろしくお願いします」と締めくくった。
その後、引退セレモニーが開かれ記念動画が流されると、DEEP☆KICK実行委員長・林裕人から記念パネルの贈呈を始め各代表からの記念品、そしてファン達からの花束を受け取っていくと、最後は金剛駿の母親より花束が贈られた。その後、金剛はマイクを握り引退セレモニーを開いてくれたことに感謝を述べると、「僕は19歳で格闘技を始め今30歳を節目に引退することとなりました。ハッキリと、幸せな10年間でした。19歳で格闘技を始めた時は遅いとか言われましたけど、一番向いてなくて、ハマったのが格闘技でここまでやってこれました。勝ち越すことは出来なかったですが勝っても負けても倒すか倒されるかの試合で皆様の心に焼き付いたかなと思っています。色々人生苦しいこともあると思いますが、周りを見たら仲間が絶対いるので、僕も皆様も頑張っていきましょう!」と語り締めくくった。
そして引退の10カウントゴングを聞いた金剛は大粒の涙をこぼしながらも四方に、そしてリングに礼をし会場を後にした。最終プロ戦績は21戦10勝11敗8KO、10年間倒し倒されという迫力満点のド付き合いを披露しながら常に会場を盛り上げてきた金剛。彼が率いるReborn kickboxing gymより、金剛の後継ともいえる選手がDEEP☆KICKの地に送り込まれてくるのを楽しみに待ちたいと思う。
第2試合 DEEP☆KICK-55kg契約 3分3R
○虎太朗(キックボクシングジム3K)
×山﨑天輔(VALIENTE)
3R テクニカル判定 3-0(30-28、30-27、30-28)
※山﨑天輔に3Rダウン×1有り
※3R1分29秒に山﨑天輔が虎太朗の偶発的なローブローを被弾、回復をまったが続行不可能とレフェリー・ドクターが判断、3R1分29秒までの判定
DEEP☆KICK-55kg7位にランクインしている山﨑天輔(VALIENTE)と虎太朗(キックボクシングジム3K)の1戦。試合は1Rから長身の山崎がリング中央に陣取りローにミドル・前蹴りと蹴りを走らせる。虎太朗はリングを周りこちらも左右ローを放ちながら冷静に出方を伺っていく。中で山崎は多彩な蹴りからパンチを、虎太朗は中に入り近畿寄りでのパンチ連打を狙っている印象か。続く2R、再びリング中央に陣取り蹴りを放ちながら圧をかける山崎、虎太朗は蹴りに対処しながら踏み込むタイミングを狙う。ラウンド全体では山崎が蹴りを主体に手数で勝るが、近距離でパンチの打ち合いになった際には虎太朗のヒットが印象に残る、2R終了時点でのオープンスコアは2名が20-20でイーブン、1名が20-19で虎太朗を支持する。
運命の3R、このラウンドが勝負が決まるだけあってゴングと同時に互いに手数を増やしアグレッシブに攻める。2Rとは打って変わってパンチを主体に圧をかけていく山崎、虎太朗は下がりながらも冷静に打ち合っていく最中、山崎の膝に合わせた虎太朗の右ストレートがクリーンヒットし虎太朗がダウンを奪取する。ダメージは軽いか、山崎はダウンを取り返す言わんばかりにパンチの連打を放っていくが、ここで山崎が偶発的なローブローを被弾。回復を待ったがレフェリー・ドクターが続行不可能と判断し試合終了。DEEP☆KICK公式ルールに則り3R1分29秒までの判定が行われ、3Rにダウンを奪った虎太朗が判定勝利を収めた。ダウンを奪っての判定勝利とは言え虎太朗に笑顔はない、次こそは笑顔の勝利を飾れるか。
第1試合 DEEP☆KICK-60kg契約 3分3R
○山口丈瑠(パラエストラ森ノ宮)
×森巧光(REVOLT)
判定 3-0(30-28、29-28、30-28)
DEEP☆KICK-60kg契約の1戦、プロ2戦目で初勝利を狙う山口丈瑠(パラエストラ森ノ宮)と福岡を拠点に活躍するREVOLTからの刺客・プロ6戦目の森巧光(REVOLT)が激突。1R、パンチの連打で前に打ち出てくる森に山口はガードを堅めブロックすると返しのパンチの中にカーフを混ぜていく。お構いなしに森は左右のフックにワンツーとパンチ主体で前に踏み込んでいくも山口はガード、カーフと着実に当てていく。2Rになると山口は手数を増やし、前蹴りにワンツーを放ちながらカーフと繋いでいく。森は止まらず圧をかけながらパンチ連打に繋いでいくが山口のカーフで森野足が流れる場面が増えていく、このラウンドは山口のラウンドだろう。2R終了時点でのオープンスコアは2名が20-19で山口を支持(1名が19-19でイーブン)。
3R、後がない森は開始からどんどんとジャブ・ストレートのパンチ連打で攻め込む。しかし山口はこれを着実にガードしながらストレートに飛び膝蹴り、そしてカーフキックをここでも着実にヒットを稼ぐ。なんとか状況を変えたい森だったが山口の堅いガードは破れず、逆に返しのストレートにフックと被弾してしまい試合終了。判定は3者共に山口を支持し判定勝利、山口が嬉しいプロ初勝利を飾った。
〈オープニングイベント〉NEXT☆LEVEL提供試合
OPイベント、アマチュアファイトでは4戦が開催。内3試合では東京を中心にスポットが当てられるべき眠れる才能Xと、未知なる可能性Xの発掘を目指し開催している「XSTREAM1」と大阪を中心に開催しているアマチュアキックボクシングイベント「NEXT☆LEVEL」による東京vs大阪のアマチュア対抗戦が開催。すると-30kgでは鈴木怜(RIKIX三田GONZ)が、-50kgでは鈴木秀馬(エムトーンジム)が、そして締めの-55kgでは吉田光希(TEAM ONE GYM)の東京代表の3名がその実力をいかんなく発揮し見事判定勝利、東西対抗戦はXSTREAM1代表選手が全勝を収める結果となった。
OP第4試合 XSTREAM1×NEXT☆LEVEL アマチュア東西対抗戦 -55kg契約 1分30秒2R
×山下洸貴(TEPPEN GYM 大阪/大阪代表)
○吉田光希(TEAM ONE GYM/東京代表)
判定 0-3(19-20、19-20、19-20)
OP第3試合 XSTREAM1×NEXT☆LEVEL アマチュア東西対抗戦 -50kg契約 1分30秒2R
×河野文太(直心会/大阪代表)
○鈴木秀馬(エムトーンジム/東京代表)
判定 0-2(19-20、19-19、19-20)
OP第2試合 XSTREAM1×NEXT☆LEVEL アマチュア東西対抗戦 -30kg契約 1分30秒2R
×石塚虎之介(一心会/大阪代表)
○鈴木怜(RIKIX三田GONZ/東京代表)
判定 0-3(19-20、18-20、19-20)
OP第1試合 -35kg契約 1分30秒2R
×山口浬(パラエストラ森ノ宮)
○上野晃勢(魁塾 中川道場)
判定 0-2(19-20、19-19、19-20)