NJKF 2.2 後楽園ホール(レポ):ONE参戦中の大田拓真、TAKAYUKIを4Rで粉砕しフェザー級王座防衛「これから世界で本格的に戦います」。K-1王者☆SAHO☆、2年ぶりNJKFでタイ人選手に判定勝ち。吉田凜汰朗、健太に辛勝リベンジ
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2025年2月2日(日)後楽園ホール
レポート&写真:井原芳徳
ONE参戦中の大田拓真、TAKAYUKIを4Rで粉砕しフェザー級王座防衛「これから世界で本格的に戦います」
第9試合 NJKFフェザー級タイトルマッチ 3分5R
○大田拓真(新興ムエタイジム/王者、元WBCムエタイ日本統一同級王者、IRON FISTムエタイ世界スーパーフェザー級王者、元S1ジャパン-55kg王者)
×TAKAYUKI(K-CRONY/1位、元NJKFスーパーバンタム級王者)
4R 0’30” TKO (左膝蹴り)
※大田が初防衛
大田兄弟の兄・拓真は昨年2月のNJKFでは笹木一磨に判定勝ちしNJKFフェザー級王座を獲得し、今回初防衛戦を迎える。その前からNJKFと並行してタイのルンピニースタジアムでのONEフライデーファイツにも上がるようになり、同大会での戦績は4戦3勝1敗。8月にタイ人選手のブラジルに判定負けしたが、11月に中国のウェイ・ジーチンに判定勝ちしている。対するTAKAYUKIは10月のNJKF大阪大会での挑戦者決定戦で坂本直樹に判定勝ちしている。
拓真は前日計量後の記者会見で「綺麗さに怖さを加えたい」と話していたが、試合はその言葉通り、怖さも見せる圧勝となる。1R、拓真がプレッシャーをかけ続け、TAKAYUKIが回る構図が続く。拓真はなかなか捕まえられなかったが、中盤過ぎから左ボディストレートを当てると、終盤にはコーナーに詰めて左ボディフックをクリーンヒットし印象を残す。記者採点は拓真。
2R、拓真は前に出続けると、中盤、首相撲で捕まえて右膝蹴りを連打してから、顔面に右肘打ちを当ててダウンを奪う。その後も拓真が攻め続け、終了間際には左ボディを効かせてコーナーに詰めてから、右フックで再びダウンを奪う。
3R、拓真が前に出続け、左右のミドルを当て、中盤過ぎには左右のボディの連打でTAKAYUKIの動きを止め、首相撲での膝を連打しダウンを奪う。終了間際にも拓真は膝蹴りの連打から右肘でダウンを奪う。TAKAYUKIは額から出血している。
4R、開始すぐにTAKAYUKIの額のドクターチェックが入る。再開したものの傷は深い。拓真は開始すぐから前に出てパンチを連打した後、首相撲で捕まえて左膝を連打し、累計5度目のダウンを奪ったところで、児島レフェリーがストップした。
完勝で初防衛した拓真は「NJKF王座を防衛したんですけど返上して、これから世界で本格的に戦います。世界で戦うために凄い練習しています。世界で戦っている日本人がいますけど、僕も世界で戦っている一人になれたらと思いますので、これからも応援してください。あと6月(8日の後楽園大会)にNJKFでWBC世界タイトルマッチが決まりそうですので、また後楽園に来てもらえたらと思います」とアピールした。最後は家族と記念撮影し勝利を共に喜んだ。
吉田凜汰朗、健太に辛勝もリベンジしスーパーライト級王座初防衛
第8試合 NJKFスーパーライト級タイトルマッチ 3分5R
○吉田凜汰朗(VERTEX/王者)
×健太(E.S.G/挑戦者、スック・ワンキントーン・ライト級王者、元WBCムエタイ日本統一ウェルター級王者、元NJKFウェルター級&スーパーウェルター級王者、元Krushスーパー・ウェルター級(70kg)王者
判定2-0 (児島49-49/中山49-48/宮沢49-48)
※吉田が初防衛
吉田は23年4月に健太と対戦し3R判定負けしている。同年9月に畠山隼人をKOしてNJKFスーパーライト級王座を獲得。昨年2月大会ではWBCムエタイ日本統一ウェルター級王者の青木洋輔との王者対決で判定勝ち。6月大会ではシュートボクシングから参戦した基山幹太に判定勝ち。9月大会では3年ぶり復帰戦の宮越慶二郎に判定負け。11月大会ではタイ人のサムランチャイと引き分けた。
健太は121戦68勝(21KO)46敗7分・38歳のベテラン。NJKFでは今回3階級制覇を狙う戦いに。昨年は前半に毎月試合をし、NJKFでは昨年9月大会で基山と引き分けている。
1R、長身の吉田が左ジャブを当てる場面もあるが、健太は潜り込んでの左右のフックを度々当てて、やや優位に試合を進める。終盤には蹴り足をつかみつつフックを当てるように。記者採点は健太だが、まだイーブンもありうる。
2R、健太は右カーフを当てつつ、潜り込んでの右フックをクロスで当てる。だが吉田も右カーフを返し、左ジャブも当てて、ヒット数ではほぼ互角に持ち込む。記者採点はイーブン。
だが3R、健太が序盤から右のフックを立て続けに当てていると、吉田は左まぶたをカットし出血する。健太は以降も的確にフックを当て続け、主導権を維持する。記者採点は健太。ジャッジ3者とも中間集計では29-30で健太につける。
4R、吉田は挽回を狙って前に出て、右ストレート、フックのヒットを増やして再び巻き返す。だが終盤、少し勢いが落ちると、健太は距離を取って右ローを当て続け、最後は右フックを炸裂させ、好印象で終える。記者採点はイーブンだが吉田につく可能性もある。
5R、両者マット中央付近で譲らずパンチを出し合う展開に。吉田も右フックを当てる場面もあるが、空振りが多い。吉田のパンチを健太は頭を振ってかわし続け、中盤過ぎには右アッパーをクリーンヒットする等、やや優位に進めて終える。記者採点は僅差だが健太。合計47-50で健太。ジャッジは1者はイーブンとしたが、2者は吉田を支持し、吉田が判定勝ちで初防衛と健太へのリベンジを果たした。
ベルトを巻いた吉田は「対戦していただいた健太選手ありがとうございます。初の防衛戦ということでKO狙っていたんですけど、詰めの甘いところが出ました。色々言いたかったんですけど出直します」と、苦戦のせいもあってか謙虚にコメントした。
☆SAHO☆、2年ぶりNJKF凱旋試合でタイ人選手に判定勝ち
第7試合 肘無し 女子53kg契約 3分3R(延長1R)
○☆SAHO☆(闘神塾/K-1女子フライ級王者、S1女子世界&日本バンタム級王者、WMC日本女子スーパーバンタム級王者、元ミネルヴァ同級王者)
×ダンコンファー・キヤペットノーイジム(タイ)
判定3-0 (児島30-28/中山30-28/多賀谷30-28)
☆SAHO☆はNJKF等で4本のベルトを獲得後、21年12月からK-1 GROUPにレギュラー参戦。K-1 GROUP 2戦目のジャシンタ・オースティン戦で敗れたが、以降はK-1 GROUP 5連勝中。昨年は3月にアントニア・プリフティに判定勝ちし第3代K-1女子フライ級王者に。10月の大阪大会ではエリヴァン・バルトに判定勝ち。NJKFに約2年ぶりに凱旋出場を果たした。対するダンコンファーは51戦38歳13敗の23歳。
試合は☆SAHO☆の圧勝に。1R、☆SAHO☆が開始すぐから前に出続け、右に回るダンコンファーに対し、随所で右ストレート、ローを当て主導権を握る。終盤の首相撲の展開でも、☆SAHO☆が少し組み勝っている印象だ。
2R、ダンコンファーが前に出るようになるが、☆SAHO☆が左ジャブ、右ストレート、右ロー、左インロー、組んでの膝蹴りを当て続け、優位をキープする。ジャッジ3者とも中間集計では20-19で☆SAHO☆を支持している。
3R、☆SAHO☆は変わらず前に出て、組んでの膝、崩しも絡めつつ、左右のパンチ、ローを当て続けて圧倒し終了。3Rも☆SAHO☆がポイントを取り判定勝ちした。
K-1のベルトを肩にかけ、マイクを持った☆SAHO☆は「NJKFに呼んでいただき、いい試合して恩返ししようと思ったんですけど、納得いかないです。チャンピオンとして魅せてナンボやと思っているんで、次の試合はもっと強くなって帰ってきます」等と話し、地元兵庫から来た応援団に感謝の言葉を述べた。
第6試合 72.5kg契約 3分3R(延長1R)
○匡志[まさし]YAMATO(大和ジム/WBCムエタイ日本統一スーパーウェルター級王者)
×雄也(MY GYM)
3R 1’48” TKO (右ストレート)
雄也は8戦2勝(2KO)6敗。1R、匡志がプレッシャーをかけ続け、右ロー、カーフを度々当てて追い詰める。2R、匡志が右ローでダウンを奪い、終了間際にはワンツーからの右ストレートで再びダウンを奪う。3Rも匡志が執拗に右ローを当てて追い詰め、右ストレートで2度ダウンを重ねたところで、宮沢レフェリーがストップした。
マイクを持った匡志は「当初、他団体のチャンピオンが相手だったんですけど、急きょ受けてくれた雄也選手、ありがとうございます。男気感じました。これだけの勝ち方したんで、武田(幸三プロデューサー)さん他団体のチャンピオン呼んでください。タイ人でもいいんで強い奴呼んでください。今、母ちゃんが急性白血病で抗がん剤治療しています。勝てて良かったです」と話した。
第5試合 51.5kg契約 3分3R(延長1R)
×優心(京都野口ジム/S-1世界フライ級王者)
○西田光汰(西田キックボクシングジム/NJKFフライ級王者)
判定0-3 (児島28-29/少28-28/宮沢28-29)
1R、優心が右ミドルを当て続け、組めば膝を当て、崩しも絡め主導権を握る。2R、組みの展開が増え、優心は膝を当てるが、西田も膝を当て返し、五分に戻す。すると3R、優心は疲れが目立つようになり下がりがちに。中盤、優心が右ローを空振りした後、西田が右フックを合わせて倒すと、スリップの可能性もあったが、多賀谷レフェリーはダウンを宣告する。これが決め手となり、西田が判定勝ちした。
マイクを持った西田は「防衛戦が終わったら、武田さん、ここCHALLENGERの舞台でWBCムエタイ日本タイトルマッチを組んでください」とアピールしつつ、優心に対しては「不満も溜まっていると思うので、もう一回やりましょう」と呼びかけた。
第4試合 フライ級 3分3R(延長1R)
×高木雅巳(誠至会/NJKFフライ級3位)
○永井雷智[らいち](VALLELY/NJKFフライ級4位)
2R 1’08” テクニカル判定0-3 (少19-20/児島18-20/宮沢18-20)
1R、サウスポーの高木に対し、17歳の永井がプレッシャーをかけ続け、右ストレート等で積極的に攻め主導権を握る。2Rも永井の攻勢だったが、中盤、高木の膝蹴りがローブローとなり、永井はダメージが大きいとドクターに判断されストップがかかった。ここまでの内容で採点が行われ、永井の判定勝ちとなった。永井は勝利者トロフィーを受け取れるぐらいまでには回復したが、悔し涙を流してリングを降りた。
第3試合 スーパーフェザー級 3分3R(延長1R)
×匠(キングジム/NJKFスーパーフェザー級6位)
○豪(GRATINESS)
3R 1’21” TKO (レフェリーストップ:肘打ちによる両まぶたのカット)
2R、豪が左フックでダウンを奪い、肘で匠の右まぶたを切り裂き追い詰めるが、終盤。匠がパンチの連打で前に出て反撃する。だが3R、今度は豪が肘で匠の左まぶたも切り裂き、ドクターストップがかかった。
第2試合 スーパーフェザー級 3分3R(延長1R)
×Ryu(クローバージム)
○細川裕人(VALLELY)
判定0-3 (26-30/25-30/25-30)
※Ryuが計量1.7kgオーバーで減点2、グローブハンデあり
第1試合 60.5kg契約 3分3R(延長1R)
○高橋 優(CORE)
×井岡 巧(E.S.G)
2R 1’59” KO (左三日月蹴り)
オープニングファイトII アマチュア EXPLOSIONルール U15 -60kg 1分30秒2R
○佐藤陽平(TAKEDA GYM/NJKF EXPLOSION 60kg級王者)
×田中 豪(VALLELY)
判定3-0
オープニングファイトI アマチュア EXPLOSIONルール U15 -45kg 1分30秒2R
×堀口遥輝(TAKEDA GYM)
○吏佐[つかさ](ポンムエタイジム)
判定0-3