ホーストカップ 3.10 京都 KBSホール(レポ):ホーストカップ王者・RISE 1位・SB 2位 魁斗×元Krush王者・新美貴士は激闘の末延長ドロー。成尾拓輝、泰良拓也を1R KO
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HOOST CUP KINGS KYOTO 13
2024年3月10日(日)京都・KBSホール
レポート:井原芳徳 写真提供:アーネストホーストジムJAPAN
※ホーストカップの通常ルールはワンキャッチワンアタック、肘無しのキックボクシングルール
ホーストカップ王者・RISE 1位・SB 2位 魁斗×元Krush王者・新美貴士は激闘の末延長ドロー
第9試合 ダブルメインイベント フェザー級(57.5kg) 3分3R(延長1R)
△魁斗(立志会館/HOOST CUP日本フェザー級王者、シュートボクシング日本2位、RISE 1位、RKSスーパーフェザー級王者)
△新美貴士(名古屋JKファクトリー/元Krushフェザー級王者)
4R 判定1-0 (板坂10-10/御座岡10-10/北岡10-9)
3R 判定1-1 (板坂30-29/御座岡29-30/北岡29-29)
魁斗は大阪出身。シュートボクシング協会の立志会館に在籍し、昨年はRISEで3戦し、2月に梅井泰成に判定勝ちし、8月に安本晴翔に判定勝ちすると、10月に門口佳佑のRISEフェザー級王座に挑戦し判定負けした。21年10月に泰良拓也に判定勝ちしHOOST CUP日本フェザー級王座を獲得して以来2年半ぶりにホーストカップに出場する。
新美はホーストカップのホームタウン愛知の名門・名古屋JKファクトリーに所属。デビュー戦はホーストカップで4戦目もホーストカップだった。Krushを主戦場にすると、20年にKrushフェザー級王者となり、斗麗、岡嶋形徒、篠塚辰樹相手に3度防衛した。22年5月に玖村修平に敗れ王座陥落。昨年3月、RISEに参戦し、門口佳佑に判定負け。続く6月のKrushでは寺田匠に判定勝ちしたが、10月には稲垣澪に判定負けした。今回、門口戦以来1年ぶりに他団体に乗り込んでの王者との試合となる。RISE同様のワンキャッチワンアタックルールへの対応も課題となる。
3月17日のRISEと3月20日のK-1の東京でのビッグイベントでは、両団体の10対10の対抗戦が行われる。その直前の3月10日の京都での魁斗 vs. 新美は、その前哨戦的な意味合いでも注目カードとなった。
両選手が登場すると、リングアナも「キック界注目の他団体対抗戦」と紹介した一戦。1R、開始すぐから新美はいつも通りサウスポーで構えて前に詰める。魁斗はオーソドックスで構えて回って対応するが、なかなか攻撃が返せない。新美の左ミドルが度々当たり、左ローも絡めて、手数差をつける。最後、海人も左ボディ、右テンカオを当てるが、新美はパンチの連打から左ローのコンビネーションを返し、反撃を許さない。記者採点は新美。
2R、序盤から魁斗は偶発的なバッティングをもらい一時中断する。再開後も新美のパンチや左ミドルの手数が上回る状態が続いたが、中盤、新美の左ローがローブローとなり、またも中断する。再開後も新美が積極的に攻めるが、終盤、魁斗の右ミドル、テンカオのヒットが増え、ストレートも決まり出す。だが新美もパンチと膝を返し、両者譲らない展開となる。記者採点はイーブン。
3R、序盤の新美の左膝蹴りがローブローとなり、またも中断する。ドクターチェックも入るが、魁斗は次第に回復し、試合は続行する。再開後も変わらずパンチ、ミドル、膝の激しい応酬が続き、中盤まで新美の左ミドルがやや目立ったが、終盤、魁斗もボディと顔面へのパンチのヒットを増やし、巻き返して終える、記者採点はイーブン。合計30-29で新美。接戦のため、また、新美の反則も重なったためか、ジャッジは三者三様となり、延長へ突入する。
延長R、新美が左膝、ミドルを当てれば、魁斗もコンビネーションでパンチを返し、右ミドルも絡め、どちらも引かない打合いが続く。前に出続けるのは新美で、終盤の新美の左膝、ミドルの強打がやや目立つが、魁斗も細かくパンチを返し続け、はっきり差をつけさせないまま終わる。記者採点はイーブン(ホーストカップはマスト判定ではない)。ジャッジは1者が魁斗を支持したが、2者はイーブンとし、ドローとなった。
両者とも最後まで一歩も引かない好勝負を繰り広げ、勝利は得られなかったが、2人の今後の浮上につながる試合だった。また、今週末からのRISEとK-1の対抗戦10試合の機運も高める内容となったのではないだろうか。
成尾拓輝、ライト級王者の泰良拓也を1R KO
第10試合 ダブルメインイベント ライト級(60kg)(ノンタイトル戦) 3分3R(延長1R)
×泰良拓也(パウンドフォーパウンド/HOOST CUP日本ライト級王者、元フェザー級王者)
○成尾拓輝(究道会館/ジャパンカップ・スーパーフェザー級王者)
1R 2’07” TKO (レフェリーストップ:右ストレートでダウン後)
泰良は京都出身。昨年3月のホーストカップ京都大会での日本ライト級王座決定トーナメントでRISING大輝、大樹に勝利し王者に。5月のKICK BOXING WORLD CUPではジン・フーに勝利し、10月のホーストカップ京都大会では麻太郎にKO勝ちしている。
成尾は兵庫出身の21歳。大阪市立大学の日本拳法部にも在籍する。昨年3月のホーストカップ・ライト級王座決定トーナメントでは一回戦で大樹に判定負けした。昨年10月の京都大会では櫻井祐斗に飛び膝蹴りでKO勝利。昨年12月の修斗大阪大会でのキックルールの試合では吉岡龍輝に惜敗している。
勝ち負けを繰り返していた成尾だったが、今回は持ち味を発揮する。1R、お互いミドルとローを蹴り合うが、その中で成尾は伸びのある右のパンチを絡め、中盤には左ボディから右フックのコンビネーションで泰良を吹き飛ばす。押し倒す形だったためダウンとはならないものの、このあたりから成尾は勢いを増し、左ハイを放ってブロックさせた後、左の飛び蹴りで泰良をコーナーに詰めてから、右フックを連打する。フラつき気味に下がる泰良に、成尾は追いかけて右フックを当て、早くもダウンを奪う。さらに成尾は右のストレートの連打でダウンを奪う。成尾は泰良を見下ろしつつ雄たけびをあげる。泰良はなんとか立ったが、セコンドの方を見て虚ろな表情で、御座岡レフェリーはストップし、成尾のKO勝ちとなった。
第8試合 セミファイナル ヘビー級 3分3R(延長1R)
○滝上正太(聖空会/ACCELヘビー級王者)
×ミヤギン(TEAM BONDS)
3R 0’32” TKO (コーナーストップ:右ローキックでダウン後)
第7試合 51.5kg契約 3分3R
○吉川仁清(WIZARD KICKBOXING GYM)
×由知(Team Free Style)
判定2-0
第6試合 68kg契約 3分3R(延長1R)
×龍威地(ARENA/NJKFスーパーウェルター級2位、DEEP☆KICK -70kg 1位)
○ヴィクトル・アキモフ(ブラジル/ブラジリアン・タイ)
2R 2’29” TKO
第5試合 スーパーライト級(63kg) 3分3R
○櫻井祐斗(RICH KICKBOXING GYM)
×ジョン・オルティス(9+ nine plus lab)
判定3-0
第4試合 52kg契約 3分3R(延長1R)
○芝宏二郎(ジムファイターズ)
×龍太郎(VALIENTE/DEEP☆KICK -51kg 3位)
4R 判定2-0
3R 判定1-1
第3試合 52kg契約 3分3R
×清志(KTF/NJKFバンタム級7位)
○雄飛(TEAM DRAGON)
判定0-3
第2試合 58.5kg契約 3分3R
×勝村翔平(Lente Plaats)
○大稚YAMATO(大和ジム)
判定0-3
第1試合 スーパーライト級(63kg) 3分3R
○吉岡龍輝(及川道場)
×宮本雅大(ハーデスワークアウトジム)
判定2-0
1st Bout 第6試合 68kg契約 3分3R
△村木太樹(Lente Plaats)
△中納佑介(RMC/9+nine plus lab)
判定1-1
1st Bout 第5試合 EX特別ルール(肘無し・組み膝あり) 55kg契約 3分3R
○兵庫志門(テツジム関西)
×YU斗(トップガンジム)
判定3-0
1st Bout 第4試合 60kg契約 3分3R
×石井宏和(京賀塾)
○細濱 辰(国友道場)
3R 0’47” TKO
1st Bout 第3試合 スーパーライト級(63kg) 3分3R
×翔(フリー)
○花見浩太(大和ジム)
3R 0’42” TKO
1st Bout 第2試合 58kg契約 3分3R
×信井鷹志(大原道場)
○善家智哉(FORWARD GYM)
判定0-2
1st Bout 第1試合 59kg契約 3分3R
×斗眞(REMAKE)
○あゆむ(LAID BACK)
3R 0’30” TKO