ムエタイ 8.13 ラジャダムナン:松井蓮汰が判定勝ち、和田拓飛は判定負け
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
中野トイカツ道場
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スック・ワン・ギントン
2018年8月13日(月) タイ・バンコク・ラジャダムナンスタジアム
ウォーワンチャイプロモーションの夏のタイ遠征合宿に総勢28名が参加し、7月29日には9名が奮闘した。それぞれのレベルに合わせ、実戦の試合を挟むもので、タイ10戦目の松井蓮汰と12戦目の和田拓飛は、8月13日のラジャダムナンスタジアム、スックワンギントン興行に出場した。(Photo & Text 早田寛 HiroshiSoda)
第8試合 132P契約
○レンタ・ウォーワンチャイ[松井蓮汰](TEAM MUSOU)
×ナージャ・ソーサムナオ
判定
松井は初回からローキックで間合いを作る。このローが素早く、蹴ったほとんどがナージャにヒットする。
2ラウンドに入り、このローキックが効いてくると、ナージャは捨て身?ともいえる大きなパンチで松井に突進。そして重いミドルキックに繋ぐ。このナージャの攻撃にクリーンヒットは無かったが、一発食らうと危険だ。松井は慎重に蹴りで応戦。
3ラウンドに入り、ナージャは首相撲で挑んできた。首で挽回し形勢逆転といきたかっただろうが、この首相撲合戦でも松井の攻めが勝っていた。松井はナージャの後ろに回り込み、背後から膝を叩き込む。そして首を掴んで振り回し、完全に試合の流れを制覇した。
最終ラウンド、ナージャは一発逆転を狙い、肘と大きなパンチを振ってきた。松井は不意に一発の肘打ちを目尻に食らい切れてしまうが、それ以外は大したヒット数は無く、松井は前蹴りとミドルキック、そしてハイキックも決め、会場から喝采が沸く。
判定は終始ナージャの動きを制し、試合の主導権を握った松井が判定勝利を決めた。今回の勝因は、松井が抜群のスタミナをもって、手数足数でニャージャの動きを封じ込めたことにある。ためらわずに多数蹴り込めることも凄いが、試合終盤になっても前半と変わらぬ攻撃数で圧倒した。7月からのノーナクシンジムでの朝晩の特訓の成果と言えた。松井のタイ戦績はこれで10戦9勝3KO勝ちとなる。現在伸び盛りの松井に、既に次の試合の話も来ている。
松井から勝利の声が届いている。『9か月ぶりの試合に勝つことが出来ました。内容的には納得できるものでなく、実力不足でしたが、また次に向け、課題と向きあいながら、しっかりと頑張っていきますので、これからも応援をよろしくお願いします。どうもありがとうございました。』
第9試合 103P契約
×タクト・ウォーワンチャイ[和田拓飛](萬田道場)
○ペットコッチャサーン・シッティチャイ
判定
試合は初回、ペットコッチャサーンは大きなミドルキックで和田を威嚇したが、和田が冷静にカットし、初回から和田がペースを掴んだ。ペットコッチャサーンは初回に和田のローを多数食らい、足が効きはじめたかのような素振りを見せた。この距離では、試合は完全に和田のペースだった。
3ラウンドに入り、ペットコッチャサーンは打撃では不利と悟ったのか、攻めを首相撲に絞ってきた。両者、膝を刺し、また食らい、といった展開となる。
この時点では、試合は和田ペースだったが、4ラウンドに入り、ペットコッチャサーンの膝が数を増すと、若干ペットコッチャサーンペースに傾いたか、といったところ。
最終ラウンドは、互いに判定になった時のポイントを意識し、やみくもに攻め込むことはせずに、ポイント重視の攻めを見せる。ペットコッチャサーンが一発蹴りを決めると、和田もこれに対し素早く蹴りを返し、蹴って蹴られのスピーディーな攻防に会場も沸いた。
勝敗の判定は、4ラウンドに首相撲の膝数で優ったペットコッチャサーンが判定勝利を決めた。和田拓飛は、初回から蹴りで試合のペースを握っていながらも、4ラウンドに若干相手に優勢を許してしまっただけで判定を持っていかれるというもったいない負け方であった。和田の攻撃やディフェンスは充分ラジャダムナンでも通用するものだが、タイ人選手は自分の勝ちパターンを作ることに長けている。和田がこのタイ選手の試合巧者ぶりにどう打ち克ってゆくのか、今後に期待したい。
和田から試合後の声が届いている。『ムエタイで勝つことの厳しさを、改めて感じさせられました。今回の試合で沢山の事を学び、とても良い経験になりました。この学んだことを、日本に帰ってしっかり補って、また頑張ります。応援して下さった皆様、本当にどうもありがとうございました。』