ムエタイ 4.7 ラジャダムナン:押川大也が4R TKO勝ち
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格闘技医学会
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スックワンギントン
2019年4月7日(日)タイ・バンコク・ラジャダムナンスタジアム
記事提供:早田寛(Photo & Text by Hiroshi Soda)
第10試合 102ポンド契約 3分5R
○ダイヤ・ウォーワンチャイ[押川大也](エクシンディコンジムJAPAN)
×ノンカティン・ポープアンプラユット(タイ)
4R TKO
3月17日に続き、ウォーワンチャイプロモーションから押川大也がラジャダムナン・スックワンギントン興行に参戦した。前回(3月17日)の試合では、試合終盤に多数のローやミドルをヒットさせ優勢ぶりを見せたものの、前半部分の手数の少なさが、マイナスとなり僅差で判定負けしまう。4ラウンドからの積極的な攻めがもっと早くから見られればと悔やまれる試合だった。
今回予定されていたペットワントンとの賭け試合だが、試合前日にペットワントンが減量中に脱水症状を起こし対戦不可能との知らせが入り、急遽ノンカティン・ポープアンプラユットとの対戦となった。ノンカティンはパーチンブリ県出身の16歳。40の戦績がある。いずれにせよ、ムエタイ6戦目の押川には強敵といえた。
初回、両者の前に出るスタイルが噛み合い、試合は組んで首相撲の展開に。膝合戦が始まるが、組むまでの間にローキックを有効に当てていた押川は、離れた距離を保ちたかった。
2ラウンド、押川の右ローがさらに当たりはじめるが、ノンカティンは首相撲に持ち込もうと距離を詰めてくる。押川は組まれるまでの間に右ハイキックもヒットさせ、打撃の距離での完全な優位をアピール。
3ラウンド、組みに徹したいノンカティンだが、組まれるまでの間に、押川のパンチとローのコンビネーションンに捕まる。押川がパンチを打ち込むと、ノンカティンが顔を背ける場面も。そして押川は隙を見て飛び膝を繰り出す。この膝がノンカティンの頬にヒットしノンカティンは崩れ落ちるも、すぐに立ち上がってきたためレフリーはカウントを取らず試合再開。KO決着を予感させる場面だった。
4ラウンド、それまでローキックを軸に試合を運んだ押川だったが、ここで倒す事を意識しはじめたか、パンチの数が増す。パンチから距離が詰まりノンカティンが組んでくるが、押川はここに縦肘もヒットさせる。ノンカティンは一瞬ぐらつきを見せた。ここから押川のパンチラッシュが始まり、そして再度飛び膝をヒットさせた。ノンカティンの表情がもうろうとなったところへ、容赦なくパンチラッシュ。ここでレフリーは試合をストップ。押川大也のTKO勝利となった。押川はラジャダムナン3戦目を見事勝利で決めた。
試合前の対戦相手の変更などもあったが、試合序盤から落ち着いて攻めることができた。ローキックを軸とした攻撃で多数のヒット数を出すなか、相手の隙を見つけハイキックや縦肘といった難度の高い技もヒットさせた。今回は一人でタイに乗り込んできたという、不安もあったが現地で合流できた大田原友亮の的確なアドバイスもあって、それも大きな助けとなっただろう。押川大也から勝利の声が届いている。
『今回で3度目のラジャダムナンスタジアムでした。対戦相手の変更などもありましたが、無事勝つことができました。チャイプロモーターはじめ、ジムの会長、先生、応援してくれた方々、本当にありがとうございました。色々な課題点もありますが、今は素直にうれしいです。次も勝てるように頑張っていきます応援をよろしくお願いします。』