KNOCK OUT 11.5 後楽園ホール:本戦全試合肘有りOFG大会直前インタビュー。小笠原瑛作「今やOFGは世界標準」、重森陽太「パラメーターが低かったところがOFGで底上げされる」、不可思「格闘技界は変わっていってて読めない。その時その時で面白そうな試合をやっていく」
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KNOCK OUT 2023 vol.5 “RED ZONE”(11月5日(日) 後楽園ホール)に出場する小笠原瑛作、重森陽太、不可思のインタビューが主催者から届いた。
11月のKNOCK OUTは「RED ZONE」のサブタイトルが付き、本戦全試合がオープンフィンガーグローブ(OFG)着用のREDルール(肘有りキックルール)で実施される。ONEムエタイルールと同じ形式で、8月のONEでKNOCK OUT王者の小笠原瑛作がこのルールでの試合で1R KO勝ちしたことが反響を呼び、今回の企画が実現する。
瑛作は今大会のメインイベントに登場。セミファイナルは不可思、その一つ前の試合には重森が登場し、タイ人との試合経験も豊富な3人が今回はタイ人選手と対戦する。KOボーナスもメインイベント100万円、その他の試合は30万円と、普段よりも増額しており、タイ勢もKO狙いで目の色を変えて日本勢に襲い掛かることだろう。
瑛作、重森、不可思は、インタビューの中で、OFGルールが立ち技業界で席巻する現状や、戦い方の変化等について語っている。OFG着用により蹴り足をつかまれやすくなるが、重森はその対策までも詳しく語っており、より深く楽しむ上でも参考になるだろう。瑛作はメインイベンターとしての決意、不可思はK-1ルールと行き来する自身のスタンスについても語っている。
なお、大会のチケットは指定席が全席完売し、立見券4,000円のみ若干枚数販売される。大会の模様はKNOCK OUT公式YouTubeチャンネルで無料生中継が決定。サムライTVでも21:00からニアライブ放送される。
小笠原瑛作「この大会を締めるのは俺しかいないでしょ! しっかり倒します!」
―― 試合もかなり近づいてきて、OFGでの練習も進んでいると思いますが、どんなことを感じていますか?
小笠原 ボクシンググローブよりも、的を当てるというか、ピンポイントで狙う感じがすごくありますね。指も出ているし、小さいので、適当に打っていたら突き指もしてしまうし、そういう意味では拳の先までしっかり意識を持っていないといけない感じが、通常のグローブよりもあるのかなと思います。
―― 自分にはOFGが合っていると思いますか?
小笠原 先日のONEでいい結果が出せたというのもあるんですけど、自分のスピードがより生かされるグローブなのかなとは思いますね。
―― 対戦相手が変更になってウィン・シットチェニイム選手に決まりました。その対策は?
小笠原 映像が来たので何試合か見て、自分の中でけっこうイメージが固まってきました。相手はどちらかというと首相撲の選手ですけど、その中で蹴って下がって……みたいな技術的な攻防もできるという印象で。テクニカルな面もあり、その中で組みも強い、みたいな。なので正直、組ませたくはないですね。
―― タイプとしてはやりづらそうですか?
小笠原 まあ、やりやすくはないかなという感じですかね。変わる前の方がやりやすい相手だったのかなとは思いますけど、でも試合が近づいてくる中で攻め方のイメージも固まってきました。結局、タイ人って何でもアベレージ高くできるという感じなので、その中でちょっと対策を変えていきました。
―― ではどういう試合をしてどう勝ちたいですか?
小笠原 今回は本当に「倒し切る」ことがテーマですね。しっかりKOすると。今回はそのために作られた大会だと思うので、そこで求められた仕事をキッチリやろうかなと思ってます。
―― 小笠原選手の試合は、倒せば100万円のKOボーナスが入ります。
小笠原 100万円って大きいですよね。もちろん取りに行きます。
―― その分は何に使おうと考えていますか?
小笠原 まあでも、100万円とは言っても、トレーナーに御礼を渡したりしていたらすぐなくなっちゃうような気もするんですよね。
―― 100万円でもすぐなくなりますか(笑)。
小笠原 今回は、貯金という気持ちじゃないですね(笑)。お世話になっている人とか、僕が吉祥寺でやっているバーで頑張ってくれているスタッフとか、みんなに還元できるお金にしたいと思ってます。
―― 試合順が発表されて、小笠原選手の試合はメインということになりました。この新機軸の大会でメインを任されるということについては?
小笠原 僕がONEに出場した試合の結果を見て山口元気代表が決めたことなので、このメインは必然だなという感じではあります。今までもKNOCK OUTを引っ張ると言ってきて、僕自身ももっと大きくできると思っているので、当たり前というわけではないですけど、メインの仕事をしっかりやらないといけないなとは思います。
―― 山口代表は「OFGを今後どうしていくかは、今大会を見て決める」と言っていました。小笠原選手としては、もしREDルールがOFGのみになってもいいものでしょうか?
小笠原 今やOFGは世界標準になってきているというか、ONEをはじめ、国内でも多くの団体が採用してきていますよね。だからそうなってもいいんじゃないかなというのはありますね。
―― また、山口代表は「組みがあるREDルールだからこそOFGの意味がある。過激さを求めて採用したわけではない」とも言っています。
小笠原 確かに、国内他団体の多くは、ヒジだったり組んでの攻防はないですよね。だからといって自分が「他のイベントとの違いを試合の中で見せよう」なんてことはできないですけど、全試合を通して、組みあり・ヒジありの中でのOFGの利点や注意点みたいなものは浮かび上がってくるだろうなとは思います。
―― ただ、主催者側からするといろんな意図がある大会で、その大会をメインで締める立場というのはかなり重要なものがありますよね。責任感もあるでしょうし。
小笠原 まあでも、「それができるのは俺しかいないでしょ」という感じですよね、結局。そのために作られたようなものなので。これまでのどんな試合も不安とか責任感を感じるところはあるんですけど、今まで積み重ねてきたものが自信にもなっているので、それを当日見せるだけですね。
―― そう考えると、課された課題をクリアし続けている感じが、特に最近は強いですよね。
小笠原 まあそれで、ヒジで切られて逆転されたこととかもありましたけど……改めて、周りからも「ノってるね」と言われる中で、自分としても今が一番動けてるし強いという自信もあるんですよね。そういう時期の自分の試合を、できれば生で見てほしいなというのはあります。
―― また今回は、宮田充・前プロデューサーが離れてからの最初の大会にもなります。勢いづいてきたKNOCK OUTをさらに前に進めなければならないところでもありますが。
小笠原 そうですね。宮田さんが作ってくれた流れももちろんありますし、それで大きくなった部分もありますよね。そしてその数年間の間に、小笠原瑛作が個人としても成長できているんですよ。精神的な部分もそうだし、体の面でも上がってきたと実感するところがあって。そこで、プロデューサーうんぬんではなくて僕自身がより強い戦いを見せたり、ONEで強さを証明したりすれば、大会自体も必然的に上がってくると思います。
―― では最後に、今回の試合で一番注目してほしいポイントはどこでしょう?
小笠原 今一番、波に乗ってきている小笠原瑛作が倒すところを見に来てほしいですね。
―― 分かりました。ありがとうございました!
重森陽太「世界の舞台でメインを張れる自信はあります。その期待を抱かせるような試合を!」
―― 次戦の話に入る前に、8月のバットマン戦の話を伺いたいと思います。独立して初戦、結果は残念な形になってしまいましたが。
重森 今振り返っても、あの試合はキツかったですね。独立初戦でいい選手を連れてきていただいて……わりと、相手の選択肢は与えてもらったんですよ。その候補の中にバットマン選手がいて、最初は弱気になるのがイヤだなと思って“本物”の強い選手にしてもらったんですけど……ムエタイって、スタイルによって結果が大幅に変わってくるんですよね。相性が悪かったというのもありますし、いい勝負ができなかったのはすごく残念でした。ただフリーの格闘家としてやっていくにあたっては、逃げずに、負けを恐れずに挑戦できたという点で、いいスタートが切れたと思います。
―― なるほど。
重森 実際、自分の課題がすごく目に見えた試合だったし、それを一つひとつムダにせずに修正して今回の試合を迎えられるので、結果は負けでしたけど、いいスタートだったと思えるように、次の試合で挽回したいと思います。
―― そこで迎える次の試合がオープンフィンガーグローブ(以下OFG)ということになりましたが。
重森 そこについては、私はすごく前向きです。メチャメチャやりたかったし、次の目標として「ONEで試合がしたい」というのがあるので、そこにかなり近づけるのはうれしいですね。以前に一度、他のイベントでOFGの試合のオファーがあったんですが、諸事情で出られなかったこともあって、ここで改めて自分の夢に向けて進むことができるのはすごくうれしいです。
―― では、OFGの試合については以前から注目されていたんですね。
重森 はい。それと私は最近、タイに行ってたんです。ルンピニーもラジャダムナンも見に行ったんですけど、ルンピニーでONEを見た時はすごかったですね。ムエタイがブームになっているなという盛り上がりで、お客さんを見るとほとんどが欧米人なんですよ。ムエタイがエンターテインメントに変わったというのは本当に面白いなと思いました。それに、ムエタイというのはまだまだ伸びしろがあるんじゃないかなと。日本ではまだ全然ですけど、今後同じような展開が作っていければいいなと思っていたので、そうやってブームを作っているOFGへの興味がより一層大きくなりました。
―― ムエタイが元のギャンブル主体の催しから変化しつつあるという話は聞きますよね。ただそうなると、ムエタイの戦い方も変わるような気もするんですが……。
重森 そこは、実はあんまり気にしてないんです。結局は戻ってくると思うんですよね。もちろん、賭けがあるから5Rは流すとか、1・2Rは様子見とか、いろいろありますけど、でも5Rまでに大差がついてたら、KOボーナスが出ているからといって一発逆転で倒しにいこうともならないと思うんですよね。だから、結局着地点はあんまり変わらないんじゃないかなと思っています。ただ単に見せ方が変わっているだけだと思うので。
―― OFGでの練習もされていると思いますが、通常のグローブとの違いは大きいですか?
重森 やっぱり大きいんじゃないですかね。軽いマススパーでも、OFGだと相手に気を使っちゃってパンチも打てないですから。だから今回の大会に関しては、全員がぶっつけ本番みたいな感じなんじゃないですか。
―― 通常のREDルールと試合展開が変わりそうな部分というと?
重森 私はパンチがそんなに得意じゃないんですが、軽いジャブが有効打に変わりそうなところは私にとっていい部分ですよね。欲張らなくてもそれなりのダメージを与えられるので、パラメーターが低かったところがグッと底上げされるのはいいと思います。マイナス面はキャッチされた時に相手がホールドしやすいところですね。蹴り足を掴まれた時もホールド力が上がるので、振り払うのも大変になりそうだなと。取られた時の対策だったり、2歩歩けばブレイクになるので、早く歩かせるようにするのを意識しています。それから首相撲。もちろん組んだ時のグリップとかもあるんですけど、コカした時に掴むテクニックとかもあるんですよ。そういうところは絶対に相手の方がうまいと思うので、そこはマイナスかなあと思います。でもまあ、OFGのおかげでパンチの効果が上がったら、より蹴りやすくなるだろうとは思うので、全体では半々というところですかね。
―― 相手のルンペット選手についてはどういう印象ですか?
重森 最初に実績の話をすると、やっぱりルンピニーで3階級制覇ってただ者じゃないですよね(笑)。ベルト1本獲るのにもみんな死に物狂いなのに、それを3本も獲っちゃうわけですから。テクニックに関しては、何でもできると思うんですけど、その中でも首相撲とかヒジ打ちのテクニックはピカイチだろうと思うので、そこは彼もOFGは向いてるんじゃないかなと。まあ、もはや楽しみたいですけどね。
―― どう勝ちたいかというところについて、そこに今回はKOボーナス30万円が乗りますよね。そのために勝ち方の意識は変わっていますか?
重森 KOボーナスをうたうなら、金額としてはぶっちゃけもっとほしいですけど(笑)、まあ一発目ですし、今後金額ももっと上がっていって、見てる方も「この試合は●●万円懸かってるんだ!」とか思うとそれはそれで面白いじゃないですか。そういう部分では、こちらにもお客さんにも、かなり原動力になると思っています。ただこういうのって、プロモーターの意向じゃないですか。「KOボーナスを出すから倒してね」というところはもちろんしっかりと汲み取って、選手としてそこは仕事なので、求められるものをクリアしていかなきゃいけないと思ってます。
―― 試合中の気持ちとしてはどうですか?
重森 1Rが一番出るかもしれないですよ。私だけかもしれないですけど、「今日は何としても倒さなきゃ」という時は、やっぱりいい動きしますから。以前、20歳の誕生日の前日に試合があったことがあるんですよ。「明日から20歳」となったら何としても勝たなきゃと思って、すごくいい試合ができたんですよね。あと、2021年2月に『REBELS ~The FINAL~』に出場させていただいた時も、『REBELS』という長く続いた人気のイベントが封印されるというところに呼んでいただけたので、「ちゃんと仕事しなきゃ!」という意識が強かったんですよね。そうやって出る気持ちというのはすごく大事だし、今回は「KOボーナスを出すから倒してくれよ」というプロモーターの気持ちはしっかり受け取っているので、1Rから変わってくると思います。競った時よりも試合に向かう気持ちとかモチベーションがすごく影響を受けますね。
―― そんな中で、最終的にはどう勝ちたいですか?
重森 あんまり短時間では倒せないと思うんですよ。かといって3Rに倒せるかというと、その時に私の方がダメージを与えていたら、相手も頭がいいし戦績も十分あるので、安全な戦い方に切り替えてくると思うんですよ。だから実は、1・2Rで仕掛けられたら一気に仕掛けないとなと思ってますね。
―― また、冒頭でお聞きしたように前回の結果を踏まえて、挽回して先につなげる勝ち方も見せたいのでは?
重森 そうですね。ここはしっかり取らないととは思っていますし、KNOCK OUTのチャンピオンなので、せっかくKOボーナスを出すと言ってくれているのに相手に持っていかれるわけにもいかないので、そこは30万円しっかりといただこうかなと思ってます(笑)。
―― ちなみに30万円入ったら、使い途は?
重森 私、時計が好きだったり、革製品が好きだったりするので、そういうものの足しにしたいですね。
―― お金のかかる趣味ですね(笑)。
重森 そうなんですよ! でもそれには30万円じゃ足りないので、もっともらえる選手になれるよう頑張りたいと思います。「ボーナスを出せば選手はこんなに火がつく」ということを今回しっかり証明すれば、もっと金額も上がってくると思うので、今後のためにも行くしかないですね。
―― では最後に、今回の試合で一番注目してほしいポイントを教えてください。
重森 前回の試合の時に、梅野源治選手と戦って倒したいという話をさせていただいたんですが、もちろんそれはやるしかないと思っています。あとはタイミングの問題で、いつどこでやるかだと思うので、そこに向けて選手としての価値をどんどん上げていかないとと思っているんですが、今回に関してはOFGの試合なので、「重森陽太がONEに出たらどういう試合をするんだろう?」とか「ONEに出てくれよ」と期待を抱かせるような試合をしたいですね。先日タイに行った時に、ラジャダムナンのメインで、今年の2月に僕が挑戦したチャンピオンが防衛戦をやってたんですよ。フルマークで勝ってたんですけど、私もその選手との差はないと思っているので、世界の舞台でもメインを張れる実力があるという自負はあります。だから、後楽園ホールから世界の舞台でも活躍できると想像させるような試合をしたいと思っています。
―― 分かりました。ありがとうございました!
不可思「OFGは自分に合ってる。独特のスリルと緊張感をお客さんと一緒に楽しみたい!」
―― 今回、不可思選手の方から参戦を希望されたとのことですが。
不可思 そうですね。OFGだけの大会が開催されると聞いて、最近はK-1 GROUPとKNOCK OUTの交流もけっこうあるので「出られたりするのかな?」と思って山口元気代表に確認を取ったんです。そしたら「いける」というので、「じゃあやりたいです」ということで。
―― それは、OFGでの試合に興味があったということなんですね。
不可思 はい。ONEとかでもやっていて、国内の他団体もやり始めていますが、K-1ではやってないですし、「どんな感じなんだろう?」という単純な興味がありました。
―― OFGの試合を見て、どんな印象や違いを感じますか?
不可思 ONEの試合映像をよく見るんですけど、ムエタイ選手の戦い方自体はそんなに大きく違うという印象はないですね。ただ、より試合が鋭くなっているという感じはします。緊張感が高くなっているというか。そういうところがすごく楽しそうだなと思って。
―― 自分がやることを想像するわけですね。
不可思 まだOFGで殴ったことも殴られたこともないので、やってみないと実際のところは分からないですけどね。本番で初めてやることになるので、試合しながら「お、こういう感じか」という発見もいっぱいありそうで、すごく楽しみです。
―― 試合が決まって、OFGでの練習はどんな感じですか?
不可思 OFGを着けて軽くマススパーをやったり、ミット打ちとかサンドバッグなんかも今はOFGでやっています。ボクシンググローブとは重みが違うので打つ感覚も違うし、大きさも違うのでディフェンスの感覚も変わってくるんですけど、そういうところも自分に合ってるかもしれないなと思えて、いい感覚でやれてますね。
―― そうですか。ヒジありのREDルールも、今年3月の代々木第二大会で久々にやりましたよね。その時はどういう感じだったんですか?
不可思 久々だったし、相手のバズーカ巧樹選手が1Rからヒジを狙ってきたので、「おお、危ねえ!」と思いました。今回はタイ人なので、そこにより気をつけなきゃと思ってやってます。
―― 不可思選手は、もともとはヒジありを多くやっていましたよね。久々にやってみて「やっぱりこれだな!」みたいな感覚はありましたか?
不可思 いや、それはそんなにないというか、昔からヒジありでもヒジなしでも自分の試合に対する感覚にはそんなに違いはないんですよ。ルールが違うだけという感じで、特別大きな違いは感じてないですね。
―― なるほど。今年は3月の代々木でKNOCK OUT-RED、7月のK-1両国ではK-1ルール、そして今回はKNOCK OUT OFG-REDと、3試合全て異なるルールでの試合ですが、そこは問題ない?
不可思 そうですね。そこは、あまり深くは考えてないです。
―― 今回の相手、デンサヤーム選手は最近K-1にも出ていますが、どんな印象ですか?
不可思 K-1の試合を見ると左ミドルが強くて、戦い方もムエタイ選手らしい感じですけど、K-1ルールにはあんまり合ってないのかなという印象ですね。ムエタイ・ルールの方が強さが出るタイプなんだろうなと思ってます。
―― そういう相手に、どう戦うつもりですか?
不可思 1Rから倒しにいきます。ムエタイらしい試合とかする気はないし、お客さんもOFGということでスリリングな展開を求めていると思うので、楽しみながら倒しにいくという感じですね。
―― 前戦、6月のK-1での試合(ジン・シジュン戦)が負傷判定でドローという結果だったこともあって?
不可思 そうですね、前回の試合は自分の感覚的にもあまりよくなくて、そういうところからも学んで今回はすごくいい感じで作れてきているので、仕上がりの良さみたいなところもしっかり見せたいです。
―― 「倒す」という話が出ましたが、不可思選手は倒せる武器をいくつも持っていますよね。今回はヒジもありますし。その中で、「今回はこれで」みたいなものはあるんですか?
不可思 それはないですね。どれでも全部使って、その中のどれかで倒せればいいという感じでやっています。ただ、これまでの試合でハイキックとかでパーン!と倒せると気持ちよかったというのはありますけど。まあ、流れの中でどれかでは倒せるという自信は常にあります。
―― 後楽園ホールでの試合は久しぶりだと思うんですが。
不可思 4年ぶりですね(2019年10月、Krushでの堀井翼戦以来)。後楽園ホールには、大きい会場とは違う独特の良さがありますよね。渋さというか、キックボクシングらしさというか、そういうところが僕は好きです。そこでできるというのも楽しみだし、今回はOFGだから“スポーツ”というより“戦い”という雰囲気がより強いじゃないですか。後楽園ホールという会場でそういう感じになるのも楽しみです。
―― また今回の試合はKOボーナスが懸けられています。そこは?
不可思 やっぱり、獲りたいなと思いますね。そこをあんまり考えると力が入っちゃいそうなので、結果的にKOして「よっしゃ!」って感じになればという気持ちですけど。
―― 獲れたら何に使いたいですか?
不可思 家族で旅行に行きたいですね。今年は北海道とかに行きたいなと思ってて。寒い時はより寒いところに行きたいんですよ。家族旅行のためにもKOボーナスは獲りたいです。
―― いいですね。今年はKNOCK OUTに2回出場することになるわけですが、この先はどう考えていますか?
不可思 K-1のベルトを獲りたいというのが一番ではあるんですけど、このタイミングでまたKNOCK OUTに出て、しかもOFGで試合することになるとは思ってもいなくて。まあいつもですけど、格闘技界は変わっていってて読めないし、その時その時で面白そうな試合をやっていくというのが僕のスタンスなので。例えば、今回OFGでの試合が面白い空気になって、また別のOFGの選手とという話になってもそれはそれで面白いでしょうし。とりあえず今回、せっかくOFGでやらせてもらうので、そこはしっかり盛り上げたいという気持ちです。
―― では最後に、今回の試合で一番注目してほしいポイントはどこでしょう?
不可思 OFGの試合なので、独特のスリルをお客さんも一緒に味わって、楽しんでもらいたいです。
―― 分かりました。ありがとうございました!
対戦カード
※REDルールは肘有りキックルール、BLACKルールは肘無し・ワンキャッチワンアタックのキックルール。本戦はオープンフィンガーグローブ(OFG)、プレリミナリーファイトはボクシンググローブを着用
第8試合 メインイベント OFG-RED フェザー級(57.5kg)(ノンタイトル戦) 3分3R(延長1R)
小笠原瑛作(クロスポイント吉祥寺/KNOCK OUT-REDフェザー級(57.5kg)王者・元同スーパーバンタム級(55kg)王者、WPMF世界スーパーバンタム級王者、元ISKA K-1ルール世界バンタム級王者)
ウィン・シットチェニイム[Win Sitchenim](タイ)
第7試合 セミファイナル OFG-RED スーパーライト級(65kg) 3分3R(延長1R)
不可思(クロスポイント吉祥寺/元KNOCK OUT・REBELS-MUAYTHAI・WPMF日本スーパーライト級王者、元RISE・Bigbangライト級王者)
デンサヤーム・ウィラサクレック(タイ/ウィラサクレック・フェアテックスジム/M-1 JAPANスーパーウェルター級王者、True4U CPトーナメント優勝)
第6試合 OFG-RED 61kg契約 3分3R(延長1R)
重森陽太(Eight Weapons/KNOCK OUT-REDライト級(62.5kg)王者、元WKBA世界同級王者、元新日本フェザー級&バンタム級王者)
ルンペット・センチャイジム[Rungpetch Saenchaigym](タイ/センチャイムエタイジム/元ルンピニー認定スーパーバンタム級王者)
第5試合 OFG-RED バンタム級(53.5kg)(ノンタイトル戦) 3分3R(延長1R)
乙津 陸(クロスポイント大泉/KNOCK OUT-REDバンタム級王者)
サンチャイ・TEPPEN GYM(タイ/TEPPEN GYM/元ラジャダムナン認定ミニフライ級王者)
第4試合 OFG-RED スーパーウェルター級(70kg) 3分3R(延長1R)
クンタップ・チャロンチャイ(タイ/BTC GYM/KNOCK OUT-REDスーパーウェルター級(70kg)王者、元WMC世界・WMAF・M-1同級王者)
MASATO BRAVELY(BRAVELY GYM/元M-1 JAPANスーパーウェルター級王者、元WPMF日本ウェルター級王者)
第3試合 OFG-RED スーパーバンタム級(55kg) 3分3R(延長1R)
壱[いっせい]・センチャイジム(センチャイムエタイジム/元KNOCK OUT-REDスーパーバンタム級王者、元ルンピニー日本バンタム級王者)
片島聡志(Kick Life/元WPMF世界&日本スーパーフライ級王者)
第2試合 OFG-REDライト級(62.5kg) 3分3R(延長1R)
古村匡平(FURUMURA-GYM/大和ムエタイ・スーパーライト級王者)
バットマン・オーアッチャリヤー(タイ/元ルンピニー&BBTVライト級王者)
第1試合 OFG-RED スーパーフェザー級 3分3R(延長1R)
鷹大[たかひろ](ウィラサクレック・フェアテックス西川口/元WPMF日本フェザー級王者、元WMC世界&WPMF日本スーパーバンタム級王者)
優翔(team NOVA)
【プレリミナリーファイト】
第4試合 BLACK スーパーフェザー級(60kg) 3分3R
羽黒慈夢[じむ](クロスポイント大泉)
旭野 穂[みのる](キャピタルレイズ fightingGlaNz池袋/元KROSS×OVERスーパーフェザー級王者)※野良犬道場から所属変更
第3試合 BLACK フェザー級(57.5kg) 3分3R
福田拓海(クロスポイント大泉)
祐輝(OU-BU GYM)
第2試合 RED 61.5kg契約 3分3R
折戸アトム(PHOENIX)
塚本勝彦(TORNADO)
第1試合 BLACK スーパーライト級(65kg) 3分3R
木村亮彦(クロスポイント大泉)
吉田圭佑(ウィラサクレック幕張支部)
概要
大会名 MAROOMS presents KNOCK OUT 2023 vol.5 “RED ZONE”
日時 2023年11月5日(日) 開場・17:00 プレリミナリーファイト開始・17:15 開始・18:30
会場 後楽園ホール
中継 KNOCK OUT公式YouTubeチャンネル(無料)、サムライTV(21:00~ニアライブ/月1,980円)
チケット料金 SRS席 20,000円(完売) RS席 10,000円(完売) S席 8,000円(完売) A席 6,000円(完売) 立見 4,000円(当日のみ) 小中学生 1,000円(当日のみ) ※当日券は16時より販売 ※小学生から有料、6歳未満でも座席を必要とする場合は有料 ※小中学生券の詳細はKNOCK OUT公式HP参照
チケット販売 KNOCK OUTオフィシャルショップ イープラス チケットぴあ ローソンチケット 出場選手・所属ジム
お問い合わせ Def Fellow 03-6262-3760 inquiry@knockout.co.jp https://knockoutkb.com/