KNOCK OUT 3.12 後楽園ホール:女子ミニマム級王座決定戦 ぱんちゃん璃奈「どの選手と比較してもらっても、倒せる選手という点で一番になりたい」×喜多村美紀「1月の時とは自信が違います」
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KNOCK OUT 2022 vol.2(3月12日(土) 後楽園ホール)の「初代KNOCK OUT-BLACK女子ミニマム級王座決定戦」で対戦する、ぱんちゃん璃奈(STRUGGLE/元KNOCK OUT-BLACK女子アトム級(46kg)王者)と喜多村美紀(テツジム/ミネルヴァ・ライトフライ級(48.9kg)3位)のインタビューが主催者から届いた。
ぱんちゃん璃奈「この半年で得意技ができました。成長した私を見せたい!」
3・12『KNOCK OUT 2022 vol.2』の「初代KNOCK OUT-BLACK女子ミニマム級王座決定戦/3分3R・延長1R」で、喜多村美紀と対戦するぱんちゃん璃奈。1月に予定されていた試合がコロナの影響でスライドしたもので、ぱんちゃんにとっては昨年9月のRIZIN参戦以来半年ぶりのリングとなる。試合間隔がさらに空いたことで、どんな変化があったのか? それは試合にどう影響するのか?
――1月の時点で楽しみにされていたタイトルマッチが3月にスライド。あのタイミングで試合ができなかったのは、かなりつらかったのでは?
ぱんちゃん そうですね。去年ももっと試合をするつもりが、ケガがあってできなかったのもあったし、決まりかけていた試合も流れたりして、試合が飛んでいたので、「すぐにでも試合がしたい」ということで1月に組んでもらっていたんですけど、それも自分のケガというわけじゃなくて、コロナでダメになったというのがショックでしたね。
――ケガであれば、以前の欠場期間のようにケガしていない個所をトレーニングするというせめてもの解消方法もありますが、コロナの場合は外出もままならないわけですしね。
ぱんちゃん 練習ができないんですよね。あと、タイトルマッチを流してしまったこともあるし、強い選手といっぱい戦いたかったので、ここでまた足止めを食らったなという感じでした。ホントに試合ができないなという感じで。でもやっとできるのでうれしいです。普段の練習では女子と当たることもないので、そこも楽しみで。
――環境的に、以前から練習は男性の選手と行っていたと思うんですが、試合で女子選手と対するとギャップを感じるものですか?
ぱんちゃん 試合では、相手の動きがすごく遅く見えます。私も女子選手の中ではスピードは速い方だと思っているし、普段男子選手と練習していると、リングで女子選手と向き合った時にスピードの差を一番感じます。あと、自分の攻撃が当たった時に、すぐに返ってこないことにいつも「ああ!」ってビックリします(笑)。こちらの攻撃で相手が止まってくれたり吹っ飛んでくれたりして、返ってこないですね。
――そういう部分にも、ここまで勝っている理由があるんでしょうね。
ぱんちゃん 試合中に焦るということがないですね。毎回、相手に対して「あ、意外とこんなもんなんだ」と思っちゃいます。試合中に「意外と強いな」と思ったことはまだないですね。
――それはsasori戦でも?
ぱんちゃん そうですね。「思ってたより、入ってこれないんだな」と思ってビックリしました。もっと入ってくると思っていたので。
――喜多村選手についての印象などは1月のインタビューでもお聞きしています。そこから試合が2ヵ月延びて、新たな発見などはありましたか?
ぱんちゃん 得意技ができました。
――あ、そうなんですか!
ぱんちゃん 今まで試合で出していなかった技がこの半年で伸びて、2ヵ月前だったら「出すだけになっちゃうな」と思ったんですけど、今は十分効かせられるようになったので、今回はその技を出していきたいなと思います。今までに出したことがないので、対策もできないでしょうから。
――相手からすると、全く想定していなかった技が出てくることになるわけですね。代名詞的な技としては前蹴りがありますが、それに代わるものになりそう?
ぱんちゃん 私、前蹴りのイメージが強いと思うんですけど、前蹴りって意外とそこまで出してないんですよね(笑)。出した前蹴りがほぼ、9割ぐらい当たってるというだけで、数で言うと意外とジャブやロー、ストレートの方が出してるんですよ。でも、デビュー戦の時とかの印象で完全に前蹴りのイメージの方が強いんですけど(笑)。
――確かにそうですね。
ぱんちゃん だから、この技で一気にイメージが変わるかは分からないですけど、ただ、長い距離、中間距離、接近戦と、どこにおいてもいい動きができると思ってますね。心配してることは何もないです。ケガに気をつけようと思ってるぐらいです。
――では、勝利とベルト獲得への自信はさらに深まっている?
ぱんちゃん ベルトもほしいんですけど、ベルトよりは勝ち方にこだわってますね。いい勝ち方をして、ベルトは当たり前にもらうという感じで。その中で、女子でも効かせられるというところを見せたいと思ってます。
――勝ち方にこだわるというのは、昨年のRIZINでの経験でその気持ちが強まったというのはありますか?
ぱんちゃん そうですね。RIZINでは自分的にめちゃくちゃダメな試合をしてしまったので。何も出せなかったし、全然ダメだったので、そこから半年試合ができていないというのが大きくて。でも今は、よく相手を見て戦うということをすごく意識しています。相手の動きに合わせて自分がいい動きができるので、今までとはさらに違ったものが見せられると思っています。
――それが勝ち方にもつながると。
ぱんちゃん はい。パワー、スピード、テクニック、あと技の豊富さも伸びたんですけど、それプラス、相手をよく見るということを今は一番意識しています。今までは独りよがりになってしまっていたので。
――今回、大会で唯一のタイトルマッチとなりました。先日公開された大会ポスターでも、小笠原瑛作選手、日菜太選手と並んで大きく、またそのセンターに載っています。
ぱんちゃん うれしいですね、大きく出していただけて。まだ試合順は発表されていないけど、たぶん最後になるんじゃないかなと思ってます。
――その可能性も高いですが、メインとなるとやはり違う?
ぱんちゃん 試合順にはそこまでこだわってはいないんですが、一番盛り上がる試合はできるんじゃないかなと思っています。小笠原瑛作選手や日菜太選手のような男子選手の方がもちろん強くて、会場は沸くかもしれないんですけど、私は違ったもので勝負しているので。強さプラス、女子選手ならではの気持ちとか華とかも合わさって、魅せられる試合をしたいと思っているので、大会の最後にいい試合を見せたいというのはありますね。
――後楽園大会のメインは以前にも経験がありますが。
ぱんちゃん 1年半前にメインになった時は、正直まだ早いと思っていて、プレッシャーもあったんですけど、今は特に何も思わないですね(笑)。「ありがとうございます、頑張ります」というぐらいで。あまり周りの目を気にしてないので(笑)。
――なるほど(笑)。
ぱんちゃん 会長にもいつも言われているんですけど、私が楽しんでいる姿を見て、皆さんが楽しんでくれているんだと思ってるんです。だから私が一生懸命自分が楽しめば、会場が盛り上がるので、自分が楽しむことを一番に考えています。それがファンの方の喜びにもつながるので。
――1月に新年一発目の試合を行うはずが、3月にスライドになりました。改めて、今年ここからはどうしていきたいですか?
ぱんちゃん 今年は倒せる選手になりたいんです。まだ団体間の問題などで交われてない選手もいますけど、どの選手と比較してもらっても、「倒せる選手」という点で一番になりたいです。
――今までとは違った選手と交わるためにも、今回、一階級上のタイトルを獲ることは重要かと思いますが……。
ぱんちゃん 今回の47.5kgでも選手はそんなにいないんですけど、減量するのがイヤなので(笑)。減量しない方が強いかなと思って今回上げたんですけど、女子選手は少ないので、私としては46kg~49kgの選手をライバルと見て、戦いたいと思っています。
――改めてですが、勝ってベルトを獲ることはもう確実ですか。
ぱんちゃん そこは当たり前だと思っているので、ベルトには固執していません。それよりは、自分が練習してきたことを出すということに固執しています。そこが一番ですね。勝つというよりは、リングの上で自分を褒められる試合をしたいし、応援してくださっている方々にも「成長したな」と言ってもらいたいです。
――それも踏まえてですが、今回の試合で一番注目してもらいたいところはどこですか?
ぱんちゃん 成長したなというところですね。そうみんなに思ってもらえるような試合をしたいです。いい試合をしたいという気持ちが一番で、それに対してベルトがついてくるという感じですね。
喜多村美紀「試合が延びた期間で得たものは……『自信』です!」
3・12『KNOCK OUT 2022 vol.2』の「初代KNOCK OUT-BLACK女子ミニマム級王座決定戦/3分3R・延長1R」で、ぱんちゃん璃奈と対戦する喜多村美紀。試合が延期になったことで、信頼を寄せていたガルーダ・テツ会長がテツジムの東京本部開設のため上京。練習環境の変化はマイナス材料かと思いきや……喜多村の試合に向けての発言内容は大きく変わっていた! その変化とは?
――試合の延期が決まった時はどう思いましたか?
喜多村 決まった時はやっぱりショックでした。減量もかなりしていたので。延期と聞いた時には会長に「食べてもいいですか?」と聞いて、すごくいっぱいごはんを食べました(笑)。
――ちなみに何を食べたんですか?
喜多村 一番に食べたのは、ほっともっとの「ファミリー焼肉ガーリックライス」ですね。
――えっ、「ファミリー」ということは……。
喜多村 はい、2~3人前の量なんです。それを一人で食べました(笑)。
――一時的に減量から解放された喜びが伝わってきます(笑)。そこから現在まではどのように過ごしてきたんですか?
喜多村 逆に準備期間が延びたことで、一つひとつの技を見直す機会にもなって、「まだ準備できる」と思ったら精神的にも余裕ができました。1回、満足するまでごはんも食べて、そこからまた改めて減量を始めたんですけど、精神的に余裕があるせいか、体重の落ちも調子がよかったんです。だから逆に試合が延びてくれたことで、運がこっちに向いてるのかなという捉え方ができました。
――単純に対策期間が長くなったというだけでなく、いろんな面でよかったと。
喜多村 そうですね。ただ、テツジムが東京に進出して2月20日にオープンするということで、会長が2月の上旬から東京に行ってしまったので、会長と練習ができなくなるという不安は一瞬あったんですよ。でも、大阪支部を引き継いでくださったISSAY代表がしっかりサポートしてくださったので、不安は一瞬で消えました。
――そうなんですね。
喜多村 ISSAY代表はもともとオヤジキックに出られてて、強化練習なんかにも一緒に出てたんですよ。バリバリの若手男子選手たちの中でオヤジ部門では一人で、私も女子一人だったので、お互いに「これを乗り越えたら、今日も終わりが見えるな」とか、練習後に掃除をしながら「今日も何とか乗り越えたな」という感じで一緒に乗り越えてきてたので、ISSAYさんも「ベルトを巻いて会長孝行するぞ」ってずっと言ってくださっていたんです。同じ方向を向いているので、気持ちの上でもすごく頼りになってます。
――ガルーダ・テツ会長の存在が大きかったので、東京に行かれてどうなるかと思っていたんですが、その心配もなさそうですね。
喜多村 はい。今までは木曜日を中休みにして、少し休む時間も作ってたんですけど、今回は1日も休まずに何かしら体を動かしてきました。疲れてる時でもミットとサンドバッグぐらいはやって感覚を鈍らせないようにしています。
――相手への対策という部分で、新たに気付いたことなどはありますか?
喜多村 こちら側の策が増えました。会長から教わってた策にプラスして、ISSAYさんが新たに考えた策を練習の中で試している感じです。当日は会長もセコンドについてくださる予定なので、その部分でも安心です。
――いいことずくめですね。
喜多村 1月の時は、試合が決まったのが1ヵ月前ぐらいだったんですけど、そこから延期になって2ヵ月弱は対策できますし、ジム仲間からも「1月の時よりも今の方がいい顔してる」と言ってもらえてるので、客観的に見ても精神的にいい状態が外に現れてるのかなと思ってます。
――1月の試合に向けた時点でも両選手にはインタビューに応えていただいていましたが、その時のぱんちゃん選手の発言は自信の言葉が並んでいました。それはどう思いましたか?
喜多村 無敗だから、自信はもちろんあるだろうなとは思いました。ただやっぱり言われている対象は自分なので、面白くはないじゃないですか(笑)。それに、ぱんちゃん選手が勝つという予想も多いんだろうなと思っているので、今回はSNSなどもあまり見ないようにしています。外部の知らない人の声を目にして気持ちを落ち込ませるよりも、ジム仲間とか周りで応援してくださってる方たちの「いけるよ!」っていう声を聞いて、自分がいい状態で過ごしている方が絶対いいと思うので。
――精神状態をいい感じに保てていると。
喜多村 私の周りの声だけ聞いているので、勝利予想は100%私の勝ちなんですよ(笑)。
――それは素晴らしい(笑)。対策もして、精神状態もいい形で臨むわけですが、当日、最終的に試合を決めるのは何だと思っていますか?
喜多村 今回は「自信」だと思います。ぱんちゃん選手も会見の時などに、自信のこもった発言をしているし、リングで最初に向かい合った時に、相手のオーラを呑み込めるような自信があった方が試合の流れも有利に作っていけると思っているので、試合当日までに技術面でも精神面でももっともっと自信をつけていきたいなと思っています。
――1月にお聞きした時は「気持ち」というお答えでした。それが「自信」に変化したのは、単純に自信が増しているから?
喜多村 それもあります。あと、前回のインタビューでは「たとえ劣勢だとしても、最後まで逆転勝利を信じて粘り強く戦う姿を見てほしい」と言ったんですけど、今考えると「劣勢だとしても」という言葉が出てくるということは、そこに自信がなかったんだなと思ったんです。今回はそこから違います。
――なるほど。では最後に、今回の試合で一番注目してほしいポイントはどこですか?
喜多村 自信に満ちて堂々と戦っている私の雄姿を見てほしいです!
対戦カード
※REDルールは肘有りキックルール、BLACKルールは肘無しキックルール
RED 57kg契約 3分3R(延長1R)
小笠原瑛作(クロスポイント吉祥寺/KNOCK OUT-REDスーパーバンタム級(55kg)王者、WPMF世界同級王者、ISKA K-1ルール世界バンタム級王者)
大田拓真(新興ムエタイジム/WBCムエタイ日本統一フェザー級王者、元S1日本55kg級王者)
初代KNOCK OUT-BLACK女子ミニマム級(47.5kg)王座決定戦 3分3R(延長1R)
ぱんちゃん璃奈(STRUGGLE/元KNOCK OUT-BLACK女子アトム級(46kg)王者)
喜多村美紀(テツジム/ミネルヴァ・ライトフライ級(48.9kg)3位)
BLACK 72kg契約 3分3R(延長1R)
日菜太(クロスポイント吉祥寺/元REBELS-BLACKスーパーウェルター級(70kg)王者、元RISEミドル級(70kg)王者)
サッシス[Saksith] (カンボジア)
RED スーパーフライ級(52kg) 3分3R(延長1R)
松﨑公則(STRUGGLE/元REBELS-MUAYTHAI・WPMF日本・J-NETWORKスーパーフライ級王者、元REBELS-MUAYTHAIフライ級王者)
阿部晴翔(チーム・タイガーホーク/WMC日本フライ級3位)
BLACK フェザー級(57.5kg) 3分3R(延長1R)
栗秋祥梧(クロスポイント吉祥寺/元大和フェザー級王者)
角田泰盛(CRAZY WOLF GYM/元CMA KAISERスーパーフェザー級王者)
BLACK スーパーライト級(65kg) 3分3R(延長1R)
クボ マサヤ(PHOENIX)
Apollo中山(GOD SIDE GYM)
RED 61kg契約 3分3R(延長1R)
力也(ウィラサクレック・フェアテックス湖北)
カミシロ(PHOENIX)
BLACK スーパーフライ級(52kg) 3分3R(延長1R)
乙津 陸[おつ りく](クロスポイント大泉)
隼斗(西田キックボクシングジム)
BLACK ウェルター級(67.5kg) 3分3R
YUYA(クロスポイント吉祥寺)
小林丈晃(練成塾)
BLACK スーパーフライ級(52kg) 3分3R
井ノ本航希(LAILAPS東京北星ジム)
明夢(新興ムエタイジム)
概要
大会名 KNOCK OUT 2022 vol.2
日時 2022年3月12日(土) 開場・17:00 プレリミナリーファイト開始・未定 本戦開始・18:00
会場 後楽園ホール
チケット料金 SRS席¥20,000 RS席¥10,000 S席¥8,000 A席¥6,000 ※当日券500円アップ ※小学生から有料、6歳未満でも座席を必要とする場合は有料
チケット販売 KNOCK OUTオフィシャルショップ チケットぴあ 出場選手・所属ジム
お問い合わせ Def Fellow 03-6262-3760 inquiry@knockout.co.jp https://knockoutkb.com/