日本MMA審判機構(JMOC)が初のレフェリー・ジャッジ講習会。ユニファイドルールの細かい定義、採点方法を説明
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日本のMMAの審判員養成・認定システムの構築を目指す「一般社団法人 日本MMA審判機構(JMOC/ジェイモック : Japan MMA Officials Committee)」が7月21日、初の講習会を都内で開催した。
JMOCは修斗、パンクラス、DEEP、RIZINなど国内主要MMAプロモーションで活動する審判員・ドクターの有志が参加する、各プロモーションから独立した第三者機関。豊永稔氏が会長を務める。昨年11月に設立され、5月30日に今後の事業展開と全役員を発表する記者会見が行われていた。
試合での実践や口伝が主だった審判員育成を、JMOCでは教材やプログラムの形に残し、審判員の増加、全体のスキルアップ、知識共有を目指しており、今回の講習会はその具体的な活動の第一歩となる。
講師はJMOCの松宮智生副会長(写真右)。パンクラスの審判員を2002年から務め、国士舘大学大学院スポーツ・システム研究科時代からMMAのルールの妥当性や安全性について研究し、現在は清和大学法学部准教授でもある。(写真左はRIZIN、DEEP、DEEP JEWELSの審判部長でもある福田正人氏)
今回の講座は2時間半に渡り、審判員志望者はもちろん、選手、ファン、現役の審判員、プロモーター関係者、マスコミといった幅広い層が受講し、MMAの知識を深める機会となった。世界的に普及しているMMAの「ユニファイド(統一)ルール」で、後頭部打撃、グラウンド状態、縦肘、フェンス・ロープつかみ等を、ABC(米国ボクシング・コミッション協会)がどのように細かく定義しているかの説明が講座の前半に行われた。
後半には参加者全員が実際の試合映像を音を消して見ながら模擬採点を行った。教材となったのは07年6月16日のUFC 72のタイソン・グリフィン vs. クレイ・グイダ、13年10月19日のUFC 166のギルバート・メレンデス vs. ディエゴ・サンチェス、15年4月26日のパンクラスのマルロン・サンドロ vs. ISAOのうち、採点の割れた1Rずつと、シーソーゲームとなった17年3月24日の修斗の覇彌斗 vs. 田丸匠の全3Rの合計6R。松宮氏からは有効な攻撃・積極性・試合コントロール等の各要素の見極め方や、10-9と10-8の違い、5分1Rを1分ごとに5分割してメモを取り全体を俯瞰して見直す手法が紹介され、「こうしなきゃいけないというのではなく、採点の根拠を聞かれた場合に説明できるようにして欲しい」と参加者に説いた。
もちろん2時間半の講座だけではMMAの審判技術は網羅できないため、今回はかいつまんでの内容となったが、まずは1度講座を開催してみることで、今後のカリキュラム編成の叩き台になっていくことだろう。また、ユニファイド(統一)ルールでの細部の定義付けが広く知られることで、各プロモーションの現行ルールの改善も促されそうだ。
なお、今回の審判員講習会は「TOKYO 2DAYS」と題された初日で、22日にはインスペクター講習会(新井誠介氏によるハンドラップ講義有り)も行われた。今後は名古屋、大阪、沖縄でも講習会を開催予定だという。JMOCの公式ウェブサイトはこちら。Twitter、Facebook、Instagramでも @mmaofficials_jp で情報発信が行われている。