日本MMA審判機構(JMOC)が記者会見。MMA審判員の養成・ノウハウ共有を促進。賛助会員を募集
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日本のMMAの審判員養成・認定システムの構築を目指す「一般社団法人 日本MMA審判機構(JMOC/ジェイモック : Japan MMA Officials Committee)」が、今後の事業展開と全役員を発表する記者会見を5月30日に東京都千代田区で行った。
JMOCはプロ修斗、パンクラス、DEEP、RIZINなど国内主要MMAプロモーションで活動する審判員・ドクターの有志が参加する、各プロモーションから独立した第三者機関。昨年11月に設立され、今年4月27日に活動概要が発表されていた。
◆ JMOC 全役員
[会長(代表理事)]
豊永 稔(とよなが みのる) 湘南総合法務行政書士事務所代表/プロ修斗、パンクラス、DEEP・DEEP JEWELS、RIZIN審判員他
[副会長(理事)]
植松 直哉(うえまつ なおや) 一般社団法人日本ブラジリアン柔術連盟理事・審判部長/DEEP・DEEP JEWELS、GRANDSLAM 審判員他
松宮 智生(まつみや ともき) 清和大学法学部准教授
[理事](50音順)
高本 裕和(たかもと ひろかず) 高本道場代表/パンクラス、RIZIN 審判員他
中川 知己(なかがわ ともき) RIZIN ドーピング検査部部長/UFC JAPAN、DEEP・DEEP JEWELS チーフドクター
福田 正人(ふくだ まさと) RIZIN 審判部長、DEEP・DEEP JEWELS 審判部長/プロ修斗、パンクラス審判員他
横山 忠志(よこやま ただし) 一般社団法人日本修斗協会副会長/プロ修斗審判員
会見で豊永氏は「これまで、それぞれのプロモーションごとに審判員を育てていましたが、各プロモーションの審判員の間で協力し、技能を高めようと設立しました」と冒頭のあいさつで発言。実際の試合での実践や口伝が主体だった審判員育成を、教材やプログラムの形に残し、東京はもちろん地方でも講習を行い、審判員の全国規模での増加や、全体のスキルアップ、知識共有を目指す。審判員資格の認証も早ければ秋ごろから行う予定だという。
JMOC設立までの流れについて豊永氏は「昨年3月、梅木良則さん(パンクラス審判部長)、現在JMOC理事の福田の間で話し合いが設けられ、6月に私も話を聞き、ぜひ参加したいと表明しました。11月に法人登記し、社員は私、福田、梅木さんの3人でした。手探りで話を進める中で、梅木さんはパンクラス(の運営会社)の従業員でもありますので、片手間ではできないということで、社員・理事を離れました。梅木さんは偉大なレフェリーですので、その大きな穴をどう埋めるか話し合う中、現在の役員になる皆さんにお声をかけ、組織構築ができました」と説明した。
UFC・ベラトールをはじめとした米国のMMAプロモーションは、開催地の州から認可を受けて大会を開催しており、採用されるルールは「ユニファイド(統一)ルール」と呼ばれ、世界的にも事実上の標準(デファクトスタンダード)として浸透している。日本ではパンクラスが2014年5月からユニファイドに大きく近づいたルールに変わり、プロ修斗は2015年から階級制・肘打ちの規定等を段階的にユニファイドに近づけ、DEEPは17年9月からDEEP競技運営機構を設けユニファイドに近いルールに変わった。そのため各プロモーションでのレフェリングのノウハウ、ルールの解釈、具体的事例が共有しやすくなったことも、JMOC設立の下地となっている。
JMOCは公式サイトのJMOC概要のページの「事業内容」で「可能な限りにおいてルール、レギュレーション等の均一化を目指す」「各プロモーション・団体にて施行するMMAのルールやレギュレーションが、競技として社会に広く容認されるものであるか、第三者機関として精査し、監修・認証を行う」方針を示している。JMOC公式サイトのコラムコーナーでは、グラウンド・ポジション、消極的行為など、ユニファイドでの解釈を説明したり、UFCでの計量オーバーの事例を紹介しており、MMAの競技運営についての啓蒙もJMOCの活動の一つとなっている。
豊永会長は「JMOCの活動について、各プロモーションにもお声がけさせていただいております。私の師匠であるRIZINの高田延彦統括本部長にも報告し『とてもいい活動で、これからの日本のMMAのためになる』とおっしゃっていただきました」「和田(良覚)さんは日本で一番MMAの審判のキャリアが長いと言っても過言じゃない方です。和田さんの知識や経験を、研修会等でJMOCの活動に落とし込んでもらいたいと思います」と発言。豊永氏はMMA選手としては2000年、頭部に腫瘍が見つかり、21歳の若さで引退を余儀なくされたが、当時から続く先輩たちとの縁がJMOCでも活きることになりそうだ。
豊永氏は「JMOCはまだまだ小さな組織ですので、私たちだけの力では運営できません。活動を援助してくださる賛助会員を募集します」と呼びかけた。賛助会員制度の詳細や申し込み方法は公式サイトに掲載されている。Twitter、Facebook、Instagramでも @mmaofficials_jp で情報発信が行われている。