青木真也、3度戦ったフォラヤンのいるフィリピン訪問。青木「格闘技をやる上での規範というか規律というか。本当にたくさんのことを学びました」
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元ONEライト級世界王者の青木真也が1月24日~27日の4日間、フィリピンに渡り、北部ルソン島のバギオにあるチームラカイを訪問した。
ラカイは過去に青木が3度戦ったエドゥアルド・フォラヤンの所属ジム。16年11月の初対決で青木はTKO負けしライト級王座から陥落したが、19年3月のONE初の日本大会(両国国技館)のメインイベントでフォラヤンの王座に挑み、1R肩固めで一本勝ちしてリベンジとベルトの奪還を果たした。21年4月の「ONE on TNT 4」ではセージ・ノースカットと秋山成勲の欠場により、余った青木とフォラヤンが対戦し、青木が1R腕十字で一本勝ちし。両者の対戦成績は2勝1敗となっていた。
青木がフォラヤンのいるバギオを訪れた様子のレポートと、両選手のインタビューがONEから届いた。旅の様子は、後日ONEとABEMAのYouTubeチャンネルにて公開される。(写真 (C) ONE Championship)
バギオを訪れた青木は、2日目にチームラカイのジムでグラップリングセミナーを行いました。セミナーには、エドゥアルド・フォラヤン、ケビン・ベリンゴン、ジェへ・ユスターキオ、ダニー・キンガッド、ジョシュア・パシオなどONEで活躍するラカイの選手たちやアマチュアファイターも参加しました。練習後には、バギオの地元料理を愉しんだり、フォラヤンのおもてなしでバギオの名所の一つである乗馬体験を行いました。
3日目も天気に恵まれ、朝からチームラカイ恒例のトレイルランニングに青木真也も参加。険しい山道を駆け上がったり、駆け下りたり、大自然の中で共に汗をかきました。その後、ミット打ちやシャドーボクシングなど打撃系トレーニングで練習を終えました。昼食後には、フォラヤンの案内でバギオを一望できる山にも訪れ、天空の絶景を楽しみました。
最終日にはバギオからマニラ空港まで、フォラヤンも5時間以上のドライブで青木真也の見送りに駆けつけて、フォラヤンから青木に「また東京で会おう!」と声をかけました。
青木真也
――東京から遥々バギオまでやってきました。ここまできた理由
青木「特に理由はなくて、ここに来たら何かが生まれると思って来た。実際に来てみて、すごい力にもなったし、また頑張ろうって気持ちになりました。ここで起こった感情というのはすごく大切なことだと思います。」
――ライバルという感覚はあるのか
青木「別になんか3試合目やる時くらいからお互いに嫌な感じはなかったですからね。2回目を受けてくれたのが本当にありがとう、という気持ちでした。その時は日本大会だったし、ありがとうという気持ちが強かったです。ちゃんと一緒に仕事をしてきた仲間だなって思っています。」
――この2日間を振り返ってみて
青木「リフレッシュするつもりで来てなかったんだけど、結果的にリフレッシュになっちゃって、ありがとうという気持ちと、こういう状況になったのはお互い頑張ってきたからだから。それは結果的に自分自身にもギフトになったかなと思います。」
――この旅での学びは
青木「全て言えないくらいたくさんありますよ。格闘技をやる上での規範というか規律というか。本当にたくさんのことを学びました。」
――フォラヤンと実際に話してみて感じたこと
青木「彼が言っているのは、試合の勝ち負けは当然あるけれども、試合をすることによって何かを伝えなければいけない。僕でいう思想信念主義主張であって。何か伝えたい思いがあってやっていると。僕もその思いがあって。人々の感情を揺さぶりたい、何かを与えたいという気持ちを持ってやっていて、それは彼も同じ。僕とエドゥアルド・フォラヤンって次はないものなんですよね。3回やっていて、決着がついているから。何かお互いが交わることで何かを伝えられるんだったら、やってもおかしくないと思います。あってもおかしくないことなんじゃないかなと思います。」
エドゥアルド・フォラヤン
――青木真也がバギオに来ると知ったタイミングと、その時どう思ったか
フォラヤン「去年の12月、僕の試合のすぐ後にONEのスタッフから教えてもらった。彼のようなレジェンドが違う国からこうして僕らの街を訪れてくれることはとても貴重だし、彼が来ると言って本当に来てくれたのは心から嬉しかった。」
――この数日間はどうだったか
フォラヤン「色んな場所を一緒に行ったし、彼に僕らの地元のご飯も味わってもらって、僕にとっても彼にとっても良い経験だったと思う。」
――いくつかの旅程の中で一番心に残っていること
フォラヤン「最初のランチと、最後のディナーかな。乗馬もそうだし、山を登ってバギオを見下ろしたのも思い出深いね。特に最後のディナーでの彼との会話は心に残っている。なぜなら僕達の将来についての約束をしたから。」
――自分にとって青木真也はどんな存在か
フォラヤン「僕の格闘家人生、一人の人間としても、彼の存在はとても重要だし、僕の人生の一部です。」
――彼ともう一度試合をしたいか
フォラヤン「もしやるとしたら、お互いのラストファイトじゃないかな。」
――青木真也に会いに日本に行きたいか
フォラヤン「もちろん!バギオで一緒に山に登ったから、今度僕が日本に行くならシンヤと富士山に登りたいね。あとは、日本では馬刺しを食べるっていうからそれもトライしてみたいよ。」