RISE 12.10 後楽園ホール:2022年ナンバーシリーズの締めくくりは殺し合い?技巧戦?中村寛「今の課題は本能的な強さを取り戻すこと」×伊藤澄哉「中村はいつも本能的って言って上手く戦っているイメージ」
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RISE 163(12月10日(土)後楽園ホール)のメインイベント・ライト級(63kg)中村寛(BK GYM/RISEライト級3位)vs. 伊藤澄哉(戦ジム/RISEスーパーライト級6位)の両選手が公開練習を行った。その映像とコメントがRISEクリエーションから届いている。
12月25日のクリスマス、両国国技館でのシュートボクシングとの合同ビッグイベントを控えるRISEだが、後楽園での2022年最後のナンバーシリーズも、RISEファンにはたまらない個性派ぞろいのカードが並んだ。
そのメインイベントに登場する中村は、昨年は大雅、YA-MANと一進一退の攻防を繰り広げ、4月のRISE代々木大会では北井智大を1R KOすると、6月のTHE MATCH東京ドーム大会ではK-1のレオナ・ペタスに判定勝ち。10月のRISE大田大会ではイ・チャンヒョンに2Rパンチの連打を浴びKO負けを喫したものの、1Rは手数で上回り、チャンヒョンを苦しめた。それから2か月間隔の試合のため、ダメージの残り具合が気になるところだ。
対する伊藤は19年11月のRISEでのデビュー後は3戦3勝2KOの快進撃を続けていたが、昨年9月に実方拓海に判定負けし、今年4月にはYA-MANにKO負け、8月の大阪大会では負傷判定だが山口侑馬に敗れ、壁にぶち当たっている。
中村も伊藤も野性的なケンカファイトを期待される向きが強いが、さらに上を目指すには巧さも不可欠。2人とも公開練習後のコメントでも、そのバランスの取り方について言及しており、試合がどういう方向に転ぶかは気になるところだ。
中村寛 『スリルを楽しんでやる時の自分が一番強い』
――2022年最終戦が12月10日に決まりました。対戦相手が伊藤澄哉選手と聞いてどんな心境でしたか?
中村 知ってたんで嬉しいですね。僕から見たら結構根性座ってるしハート強いし、一発で倒せる威力があるんで自分の課題にはちょっきし合う選手かなと思ってすごい楽しみな気持ちになりましたね。
――今の自分の課題には合うって言葉もありましたけど、自分で課題ってどのように感じてるんですか?
中村 言葉にすると難しいけど、自分はキックボクサーじゃないと思ってて。というのも全部本能で戦う姿が一番自分も楽しいし周りも楽しませれてたつもりなんですけど、やっぱりいろんな情報が入ってくるようになって上がれば上がるほどキックボクサーに寄ってたというか、求められてるものを真っ当にクリアしていこうとしすぎてキックボクサー化してたなというところが、自分のマイナスになってた部分かなと思うんで。今年ラストかもしれないんで試合締めくくるためにも今年中に今年の課題にしてたそういう本能的な強さっていうところを取り戻したいなと思ってたんで。それをきっちりできた状態で来年可能であればタイトルも獲っていきたいなと思ってるんで、そういうところで今の課題は本能的な強さを取り戻すところですね。
――Twitterでは生物的な怖さも取り戻したいとおっしゃってますよね。
中村 言ったかな。覚えてないけど(笑)。でも似たような感じで、考えて「こう打ったらこう動く」とかそういうテクニック的なところももちろん大事なんですけど、やっぱり生物的な強さ、本能的な部分で、相手を倒すっていうところは紙一重で、どっちかだけでも上がられへんし良いバランスが必要やろなと思うんで、それがちょっとキックボクシングに寄り過ぎてる自分を見つめ直して思ったんで、無名の時のようなじゃないですけど良い部分は昔を取り戻した方がいいかなと思って、そういうところを楽しみに練習を今してる段階ですね。
――練習は全てvs伊藤澄哉を想定した上での練習になってますか?
中村 そういう訳でもないですね。僕が解説の時に出場してた選手なんでたまたま生で見てたことがあるんで、それの印象で言うと、僕にも相性も合うんじゃないかなと思うんで、合わせる蹴り技とか一発で倒すパンチ力だったりっていうのはあるなと思って見てたっていうのはあるんで、印象だけって感じです。その印象を持ったまま自分の練習をしてますね。
――前回のチャンヒョン・リー戦は残念な結果となりましたが、その反省を踏まえた上で今回の一戦に臨むっていうのもあるんですか?
中村 そうですね。出来て、出来てない課題があったらそれを次の試合にまた出来るように努力してっていう繰り返しだと思うんで、今はチャンヒョン戦で出来てなかったところを改めて取り返してってやろうっていうところですね。
――2022年の中村選手今まで2勝1敗じゃないですか。マッチメイク的にもかなり濃いのが続いたと思うんですけど、今回が4戦目になりますがどうですか?
中村 僕は弱いと思ってないんで、どっちかが倒れる試合をできたらいいかなと思うし、相手も当たるし自分も当たる距離でしっかり自分の生物的な本能的な強さを見せて勝つ気ではいますけど、あんま何も考えてないですね。ネガティブとかいう意味じゃなくて試合見て研究したりとかしないのも理由あって、当日のスリルを楽しむためでもあるんで。何してくるか分からん状態での選手とやるのってやっぱ楽しいんで、その楽しさを取り戻すためにっていうところもあるんで。そのスリルを楽しんで普通にやれば、そういう時の自分が一番強いと思ってるから、普通にやってたら相手倒れるやろなと思ってます。
――10月31日に誕生日を迎えて26歳になりましたけど、26歳になって初戦という部分ではどうですか?
中村 何も気にしてないです。最近歳いってももう多分嬉しないと思うんで(笑)。選手生命短い中で1年ずつ年老いていく感覚なんで僕はもう歳は気にしてないですけど、あんま嬉しくはないですね(笑)。でも26歳で初めてっていうところは確かにあるなーって今教えてもらった感覚なんで。でもあんまり気にならないですね。全部取っ払ってとにかく当日のど突き合いを楽しもうっていうだけです。だからまた違った一面の中村寛っていうのをを見れるんじゃないかなと思いますね。
――新しい中村寛を楽しみに待っててよろしいようですね?
中村 昔から無名の時から応援してくれてる人とかは「これが中村寛やなっ」て思ってもらえる一戦になるかなっていうのは確実やなって思ってるんで、入場からフェイストゥフェイスから試合始まってゴング鳴って1秒目から、ハラハラドキドキするような試合をしてっていうの自分も望んでるし。勝敗すら考えるのもここ最近は邪念かなと思ってるんで、素直に普通に戦うっていう殺し合うっていう気持ちを楽しむ感覚です。
――最後にファンの皆様にメッセージをお願いします。
中村 当日会場に観に来られる方もABEMAで応援してくださる方も皆さん、新しいじゃないですけど僕のまた違う一面の中村寛というものを応援してもらえたら嬉しいです。っていうのと絶対観たほうがいいよって思いますね。身体もバッチシ仕上がってるんで残りの試合まで毎日楽しみにしててもらって、当日待ってて良かったって思う試合になると思うんで楽しみにしててください。俺が一番楽しみです。
伊藤澄哉 『穴はいっぱいあると思ってる』
――かなり仕上がり具合が良いように見えましたがどうですか?
伊藤 そうすでね、仕上がりはいいと思います。
――具体的に言うとどの辺が今回良いかなと考えてますか?
伊藤 最近練習量増やしてから体の動きもすごい良いし、手札が増えたと言うか攻撃のバリエーションが増えて繋げやすくなったすね。じゃあこの攻撃しよう、この攻撃しようとか。
――リングに立つのは8月の山口侑馬戦以来ですけど、RISEに出て3連勝した後、残念ながら連敗してしまいましたが、何か今回の一戦の前に練習を変えるとか工夫はありますか?
伊藤 特に深く練習内容とか環境変えたのはないですけど、ディフェンスの面はちょっと強化的にって言うか意識して、なおかつさっきも言ったようにこの攻撃をしたら次はこの攻撃とか、この攻撃に対してはこの攻撃を返すとか、それをイメージしながら練習するようになりましたね。
――それは今回のvs中村寛戦に向けてのイメージに全て繋がってるってことですね?
伊藤 それもそうですし、今までのスタイルじゃやっぱ限界があるなってのも感じたし、そこでちょっと意識自体を変えた感じですね。
――今回の対戦相手である中村寛選手ってどんな印象ですか?
伊藤 印象…人獣ですね(笑)。動物に例えるとゴリラになるんですかね(笑)。
――今までそういうタイプの相手と対峙したことってありますか?
伊藤 多分ああいうスタイルは初めてだと思いますね。リーチもそんなちっちゃい選手とも試合したことないし、そういう面ではちょっと未知ですよね。
――いざ戦ってみたら相性は良さそうですか?
伊藤 それは対戦が決まる前から「噛み合うんだろうな」とは思ってたんで意識はしてたんですけど。
――噛み合うっていうのは気持ちと気持ちの部分が上手い具合にぶつかり合う感じだから噛み合うって感じなんですか?
伊藤 気持ちの面でもそうですし意外と相手もテクニシャンだったりするんで、試合して試合の攻防の中で探りあったりとかも出来るのかなと思って。プラスやっぱり相手も打ち合う時は打ち合える選手だし、自分自身も打ち合う時は打ち合うんで噛み合うと思います。
――最近の中村選手の戦いぶりはどう見てますか?
伊藤 スピードとタイミングとかパワーはあるなって思いますね。
――それ以外の部分では弱点として伊藤選手が突きやすい部分もある?
伊藤 そうですね、穴はいっぱいあると思ってます。
――穴はたくさんある?
伊藤 はい、そう思いますね自分は。
――具体的には今それ明かすことはできないと思いますが、そこを突きながら試合当日はどんな試合になるとイメージしますか?
伊藤 理想は一発バチンと当ててスカ勝ちしたいんですけど、会場をちょっと盛り上げて最後に一発で倒したいなとなと思います。
――今回伊藤vs中村戦が組まれてるRISEは他にもかなり良いカードが組まれてますが、その中どんな自分の色を出したいと思いますか?
伊藤 色を出したいっていうかちょっと連敗しちゃってるんで、自分の「伊藤澄哉」っていう名前を売りたいのもありますし、強さをこの試合で証明したいなって思ってます。
――最後にファンの皆様にメッセージをお願いします。
伊藤 どのくらいファンの人がいるのかちょっとわかんないですけど、今回はバチっと決めて連敗脱出と気持ちよく年を越そうと思ってるんで応援よろしくお願います。
あと最後に一つ良いですか?ちょっと対戦相手の中村寛に一言言いたいんですけど、本能的に戦うって言ってるって聞いたんですけど、いつも本能的に本能的にって言って上手く戦ってるイメージが俺からしたら強いから、今回は本当にお互いに本能的に戦って、自分は自分のことを人獣って言ってないけど、どっちが本物の人獣なのか決めようぜ。
対戦カード
第12試合 メインイベント ライト級(63kg) 3分3R(延長1R)
中村 寛(BK GYM/RISEライト級3位、元DEEP☆KICK -60kg級王者)
伊藤澄哉(戦ジム/RISEスーパーライト級6位)
第11試合 セミファイナル ミドル級(70kg) 3分3R(延長1R)
緑川 創(RIKIX/RISE 2位、元WKBA世界スーパーウェルター王者、元新日本ウェルター級王者)
リカルド・ブラボ(アルゼンチン/ウィラサクレック・フェアテックス/元新日本ウェルター級王者、M-1世界スーパーウェルター級王者)※伊原道場アルゼンチン支部から所属変更
第10試合 スーパーフライ級(53kg) 3分3R(延長1R)
政所 仁(魁塾/RISE 3位、WBKF世界スーパーフライ級王者)
滉大(及川道場/RISE 4位、HOOST CUPスーパーフライ級王者)
第9試合 バンタム級(55kg) 3分3R(延長1R)
大森隆之介(EX ARES/RISE 5位)
加藤有吾(RIKIX/WMC日本スーパーバンタム級王者、岡山ZAIMAX MUAYTHAI 2021 55kgトーナメント優勝)
第8試合 オープンフィンガーグローブマッチ 女子46kg契約 3分3R
小林愛理奈(FASCINATE FIGHT TEAM/RISE女子アトム級(46kg)1位、ミニフライ級(49kg)2位)
平岡 琴(TRY HARD GYM/RISE女子アトム級(46kg)2位)
第7試合 スーパーライト級(65kg) 3分3R(延長1R)
北井智大(チームドラゴン/RISEライト級4位)
麻火佑太郎(PHOENIX/RISEスーパーライト級7位)
第6試合 フェザー級(57.5kg) 3分3R(延長1R)
平野凌我(MTS/RISE 2位)
澤谷大樹(HAWK GYM/RISE 4位、DEEP☆KICK -60kg級王者、CKC 2022 -57.5kgトーナメント優勝)
第5試合 フェザー級(57.5kg) 3分3R
戸井田大輝(戸井田ジム/MA日本スーパーバンタム王者)
松山和弘(ReBORN経堂/CKC 2022 -57.5kgトーナメント準優勝)
第4試合 ライト級(63kg) 3分3R(延長1R)
樋口知春(極真会館/RISE 14位)
基山幹太(BELLWOOD FIGHT TEAM/シュートボクシング日本2位)
第3試合 フェザー級(57.5kg) 3分3R(延長1R)
山元剣心(FAITH/RISE 9位)
白石 舜(TEAM TEPPEN/RISE 15位)
第2試合 ウェルター級(67.5kg) 3分3R
森本一陽(NEXT LEVEL渋谷/元J-NETWORK&Bigbangスーパーウェルター級王者)
ストロング小林(契明ジム/ACFウェルター級王者)
第1試合 フライ級(51.5kg) 3分3R
Novo(TARGET SHIBUYA)
松本天志(HAWK GYM)
概要
大会名 RISE 163(ライズ ハンドレッドシックスティスリー)
日時 2022年12月10日(土) 開場・17:00 開始・17:30
会場 後楽園ホール
中継 ABEMA(生中継)
チケット料金 SRS席 15,000円 RS席 10,000円(完売) S席 6,000円 ※当日は500円プラス ※未就学児は保護者膝上に限り無料
チケット販売 チケットぴあ イープラス 出場選手・所属ジム
お問い合わせ RISEクリエーション 03-5980-7409 https://www.rise-rc.com/