Global Titans 11.13 ドバイ(レポ):皇治、メイウェザー登場イベントの前座エキシで苦戦も終始前へ「今のはボランティア。メイウェザーカモンジャパン。失神させてやる」
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Global Titans : Mayweather vs Deji
2022年11月13日(日/現地時間)アラブ首長国連邦ドバイ:コカ・コーラ・アリーナ
レポート&写真:井原芳徳 Photos by (C) NEONMAFIA inc.
エキシビションマッチ ボクシングルール 65kg契約 3分3R
―ジャハン・イングラム[J’Hon Ingram](米国)
―皇治(TEAM ONE/元ISKA K-1ルール世界ライト級王者)
勝敗無し
フロイド・メイウェザーJr.のエキシビションマッチがメインのイベント「Global Titans」で、皇治がメイウェザーの推薦するプロボクサーを相手にボクシングエキシビションマッチを行った。
10月31日の東京での発表記者会見で、皇治を派遣するRIZINの榊原信行CEOは、今回のエキシの経緯について「メイウェザーが(9月25日に)朝倉未来と戦った後、ボディガードのジジを倒した皇治を盛んに挑発していて、11月13日のドバイの大会のアンダーカードに皇治を呼んで、メイウェザー・プロモーションから刺客を送りたいと言われました」「未来が米国のメイウェザーのジムに行って2Rのスパーリングをした時にタジタジになった相手がイングラムです。プロ3戦3勝で、フロイドいわく、世界チャンピオンになれる逸材だそうです」と説明していた。皇治は「マルコメ(=メイウェザー)からもモテてしゃあない。やっとメイウェザー来たか、と思ったのに、パッチもんのマルコメ来たか」「TMT(メイウェザー軍団)の大将は凄いけど群がっているのは雑魚ですよ。俺が一人でTMT狩りします。目指せメイウェザー、マルコメへの道です」と意気込みを語っていた。大会の模様は日本でもABEMAとRIZIN STREAM PASSで配信された。榊原氏も「メイウェザーとの関係を強めるため」ドバイ入りした。
皇治のエキシはドバイの現地時間日曜深夜で、日本では未明の月曜朝4時過ぎ。最大17,000人収容のコカ・コーラ・アリーナには、既に多くの観客が来場しており、いつもの入場曲「スーパースター(皇治ver.)」が鳴り響く中、皇治が登場する。
9月のエキシではジジが明らかに皇治より大きかったが、今回の両選手の体格はほとんど差がない。エキシは全3R。1R、皇治は開始すぐ早速前に出る。イングラムは左ジャブを突きつつ距離を取る。イングラムはコーナーまで詰められるが、皇治に右アッパー、左ボディを的確にヒットし続ける。皇治はパンチの空振りが続く。中盤にはイングラムのワンツーでの右ストレートも炸裂。終盤には頭を近づけての接近戦での打合いが増える。皇治も右フック、右アッパー、左ボディを返すが、単発止まりが続き、イングラムとの手数差を埋められない。エキシのため採点は無いが、つけるとしたら明確にイングラムが取っただろう。
2R、皇治は変わらず前に出て頭を近づけ、ロープ際にイングラムを詰めて左ボディを当てる。イングラムはガードを固め対応し、自分の右フック、左ボディ、左ジャブを連続で当て続ける。中盤も皇治はひるまず前に出て、左ジャブをもらえば舌を出すように。さらに皇治が右フック、左ボディ等を当てていると、次第に連打でまとめられるようになる。するとイングラムも笑顔を見せ、効いていないという意思表示をするが、終盤はパンチの振りが荒くなってしまい、皇治のパンチがある程度効き目を発揮していることがわかる。このラウンドもイングラムのラウンドだが、インターバル中に腰かけているイングラムは腹で大きく呼吸をしており、1R終了後よりも消耗度は大きい様子だ。
3Rも皇治は前に出て、イングラムをコーナーに詰め左ボディ、右フックを当てる。イングラムはブロックしつつ右アッパー、左ボディをヒット。皇治が多く手を出しているが、多くはブロックされたりかわされており、イングラムは少ないながらも命中率は高い。時折ブレイクはかかるもの、すぐに皇治は詰め返し、変わらずパンチを振い続ける。皇治は左まぶたをカットしたが傷は浅い様子だ。最後はイングラムが下がって距離を取り、右フックを空振りした皇治に左ボディを当て、皇治を下がらせて終了する。このラウンドもイングラムのラウンドだろう。
3Rとも本職のボクサーのイングラムのテクニックが上回ったが、皇治もひるまず前に出続け積極的に攻め爪痕を残した。両者ともレフェリーから手を上げられ、WBCからの記念品のキャップとメダルが授与された。
リング上でのインタビューで皇治は「世界の田中です。日本のみんな、遅くまで起きてくれれありがとう。愛しています。RIZIN榊原社長、RIZINファン、ドバイの皆さん、このタイタンズ、イングラム、皆さんありがとうございます。ただただ皆さん、聞いてください。今のはボランティア。まだまだ本気出していません。TMTイージーイージー。イージーファイトTMT。メイウェザーカモンジャパン。ボコボコキックルール、ハイキックボーン。失神させてやるから。根性見せて日本に来い、糞野郎。ドバイの皆さん、愛しています。本当にありがとう。サンキュー。RIZIN最高」と、わかりやすいカタカナ英語を連発しつつ、改めてメイウェザー陣営を挑発した。
エキシ終了後、現地の榊原氏はTwitterに「メイウェザーが本気でKO狙いで送り込んだ、”TMT第二の刺客”ジャハンと真っ向勝負を繰り広げた皇治。大したもんです!」と投稿し、皇治を称えた。
なお、メイウェザーはメインイベントで人気ユーチューバーのデジ・オラトゥンジとエキシを行い、6Rにメイウェザーがフラフラのデジにパンチを連打したところでレフェリーがストップした。