K-1 4.3 代々木(一夜明け会見):サッタリ「まずはクルーザー級にフォーカスしたい」。大和哲也「初めて枕元にベルトを置いて寝ました」。野杁正明「6月は流れに任せる」。安保瑠輝也「他の日本人と一緒にすんじゃねえ」。朝久裕貴「武尊選手に一番近いのは僕」
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「K-1 WORLD GP 2022 JAPAN ~K’FESTA.5~」4月3日 代々木競技場第一体育館大会から一夜明けた4日、勝利選手による記者会見が行われた。そのレポートがK-1 JAPAN GROUPから届いている。(会見写真:(C)K-1)
K-1 4.3 代々木第一体育館(レポ/無差別トーナメント):最軽量のサッタリがK-Jee、京太郎、谷川聖哉を撃破し優勝
K-1 4.3 代々木第一体育館(レポ/ワンマッチ):大和哲也、山崎秀晃を50秒KOし王座奪取。完勝の野杁正明、再戦要求の安保瑠輝也に「勘違いしてんじゃねえ」
マハムード・サッタリ、無差別級トーナメント優勝の裏側を語る!「K-Jee戦は過去の試合を見て分析していた。京太郎戦は終始試合をコントロールできた。谷川聖哉戦は“自分が行きすぎない”プランだった」
昨日の大会で行われた無差別級トーナメントは、出場選手中で最軽量(85.20kg)のマハムード・サッタリがK-Jee、京太郎、谷川聖哉に勝利して優勝。一夜明け会見で昨日の試合を振り返った。
初戦のK-Jee戦でサッタリは、自身の爆発力を見せての1RKO勝利。相手に隙を与えず元クルーザー級王者を沈めた。「(K-Jeeの)過去の試合を見て分析したので、彼がどのような戦いをして来るのか把握していた」と、戦略通りに試合を進めることが出来たという。
準決勝では、旧K-1のヘビー級王者であり、元ボクシング王者の京太郎と対戦し、スリリングな打ち合いを判定で制した。1回戦とは異なるフルラウンドに及ぶ技術戦だったが「終始試合をコントロールできた」と語る。
そして決勝では、これまで2度対戦し、いずれもマットに沈めてきた谷川聖哉と激突。過去に2度倒している相手だが、サッタリは焦って倒しに行くことなく、冷静に試合を進めて3RにKO勝利。「しっかりプランを練って、チャンスが来るまでは自分が行きすぎないというプランで、それを実行出来た」と語る。
トーナメント最軽量にも関わず、圧倒的な実力で優勝を果たしたサッタリ。自身より大きい選手に勝利した要因を聞かれると「サイズやパワー、スピードが劣っている劣っていないは関係ない。大事なのはしっかり頭を使って戦略を練っていく。そのために厳しいトレーニングをして分析して来た」と綿密な戦略と猛練習によるものだという。
今後の目標はK-1のベルトを巻くこと。K-1重量級には、クルーザー級(-90kg)王者シナ・カリミアン、ヘビー級(-100kg)王者ロエル・マナートと2人のチャンピオンがいる。「自分はヘビー級で戦う選手ではないので、まずは自分の階級であるクルーザー級にファーカスしたい。今回の無差別級トーナメント参加したが、自分自身誰と戦っても勝てる自信は持っている」と同郷のカリミアンが持つベルトに照準を定めている。
トーナメント優勝後には、K-1のレジェンドピーター・アーツからウイニング・ローレルが贈られ、祝福を受けた。「最高の気分だった。こうしてK-1のレジェンドであるピーター・アーツさんから、ウイニングローレルを貰えたことは、次の自分の試合に向けてのモチベーションに繋がる」と喜んだ。
◆マハムード・サッタリ
「皆さんこんにちは。昨日は1日3試合のトーナメントでとてもタフな1日でした。戦った3選手はとても強い選手でしたが、とても良い結果に終わって、ウイニング・ローレルを手にすることが出来て本当に嬉しく思っている。
(昨日の対戦相手を振り返って)戦った3選手は全て強い選手だった。(初戦のK-Jee戦は)元K-1・Krushチャンピオンということもあり、強い選手だった。ただ、過去の試合を見て分析して、彼がどのような戦いをして来るのか把握しての試合だったので、勝つことが出来た。
(準決勝の京太郎戦は)ボクシングチャンピオンということでとても強い選手だったが、終始試合をコントロール出来たと思う。どんな勝ち方でも必ず勝つと思って試合に臨んでいました。(決勝の谷川戦は)試合前にしっかりプランを練って、チャンスが来るまでは自分が行きすぎないというプランで、それを実行出来たと思っている。
(K-1のリングでの今後の展望は)自分自身、ここまで自分のやるべきことは出来て、自分の階級の選手を全員を倒してきたと思っている。そんな中で現時点では、6月の武尊vs天心戦のイベントに出たい。こうして自分はトーナメントを勝ち抜き、Krushのベルトも持っているので、K-1の代表として6月の大会に出られるように準備をしたい。
(トーナメント出場選手で1番体重が軽い中で、勝てた要因は)自分自身、サイズやパワー、スピードが劣っている劣っていないは関係ないと思っている。大事なのはしっかり頭を使って戦略を練っていく。そのために厳しいトレーニングをして分析してきた。実際戦って、自分よりパワーやスピードのある選手はいたと思うが、そういった戦略を練ってきたことが今回の勝因だと思う。
(体格差があってもスピードやテクニック、パワーでも負けていなかったように感じたが?)自分自身試合していて気分が良かった。このトーナメントのためにきつい練習をしてきて、おそらく他のどの選手よりもきついトレーニングをしたと思っている。ほとんどの時間をジムで過ごした。その中でハードな厳しい努力をすれば報われるという気持ちで練習してきた。それが結果につながっていると思う。
(K-1のヘビー級レジェンドのピーター・アーツから祝福を受けたことに関しては)もちろん最高の気分だったよ。こうしてK-1のレジェンドであるピーター・アーツさんから、ウイニングローレルを貰えたことは、次の自分の試合に向けてのモチベーションにつながる。次は必ずより上のステップに上がれるモチベーションに繋がった。(K-1の歴史に名を残す選手になりたい?)もちろんです。みんなそのために戦っていると思いますし、自分は戦うことで皆さんの心に自分の名前を刻みたい気持ちはずっと持っています。
(日本という国は小さい選手が大きい選手を見ていて痛快に思うことがある。イランではそのような国民性があるのか?)もちろん小さい選手が大きい選手が倒すことでファンは興奮するし、見たいショーになると思う。やはりエンターテイメントとして、それが皆さんに好かれるんじゃないかと思う。イランも同様に、世界中でも小さい選手が大きい選手を倒すところを楽しんでいるというのはあると思う。
(日本では柔よく剛を制すという言葉もあるが、イランでもそのような言い回しの言葉はあるのか?)イランにも同じような言い方、言い回しはある。『自分自身を信じなければ何も出来ない。逆に自分を信じれば実現出来る』と言うんだ。その中で何のために戦っているのかという気持ちを持つことが大切だと思うし、それが誰のため何のために戦っている気持ちを強く持つことは大事です。そういう言い回しはあります。
(今後について、無差別級トーナメントを制して、重量級のベルトは狙っていきたいか?)自分が来日した理由はK-1のベルトを獲ること。いつでもいいのでK-1がチャンスをくれるのであれば、K-1のベルトは必ず獲りたいと思っています。
(クルーザー級のチャンピオンのシナ・カリミアンやヘビー級王者・ロエルマナートの存在もあるが)今の自分はヘビー級で戦う選手ではないので、まずは自分の階級であるクルーザー級にフォーカスしたい。今回の無差別級トーナメント参加したが、自分自身誰と戦っても勝てる自信は持っている。まずはクルーザー級にフォーカスしたい」
新スーパー・ライト級王者・大和哲也、目標はいぶし銀のチャンピオン!「渋いKOを連発してしっかりK-1を盛り上げていきたい」
第19試合では、K-1スーパー・ライト級タイトルマッチとして王者・山崎秀晃と挑戦者・大和哲也が激突。試合は開始直後から強打を振るう山崎に対し、大和が必殺の左フックを炸裂させ、衝撃の一撃KOで王座戴冠を果たした。
勝負を決めた会心の一撃について「『(山崎は)強いな、強いな』と思っていて、これからどう組み立てていこうかなというところで、自然と出た一発だった」と振り返る大和。今回は自身が12年前、旧K-1の-63kg級トーナメントを制したのと同じ会場だったが、「本当に感慨深くて。まさか同じ左フックでKOしちゃうというのは、若い人の言葉を使うなら神ってるなって」と笑顔を見せた。
また、今回の試合で大きく成長できたと語ると、山崎について「10回やって10回勝てると思ってない。いまのK-1には山崎選手は必要な選手の一人だと思ってる。またやることがあったらおもしろいのかなと思います」とコメント。理想とする王者像として、「まだまだ大和哲也は進化していけることを見せていきたい。34歳の僕でも自分なりの色を出して、いぶし銀じゃないですけど、渋いKOを連発してしっかりとK-1を盛り上げたい」と意気込みを見せた。
現在進行形の強さを満天下に示した大和。これからどのような防衛ロードを突き進むのか、大きな注目が集まる。
◆大和哲也
「愛を知る県・愛知県、日本を元気にする、世界を元気にする、K-1スーパー・ライト級王者・大和哲也です。まあ、いろいろありましたけど、勝ったり負けたりを繰り返しながらも、自分はK-1世界王者になると決めて、この新生K-1に参戦してですね、紆余曲折しながらもベルトを巻けて、うれしく思います。そして、またね、代々木第一で同じ左フックで勝負を決めたのも、これも必然だなと思っています。ありがとうございます。
(あらためて試合を振り返って?)想像以上に山崎選手がすごい強くて。戦前から強いという意識は持ってたんですけど、やってみると距離感とか、独特の戦いかたというか、ものすごく感じてですね。『強いな、強いな』と思ってたところで、自然と出た一発だったので。自分としても狙っていたわけじゃないんですけど、これからどう組み立てていこうかなというところで、自然と出た一発だったかなと思います。
(ベルトと一夜を共にしてどんな気分だった?)初めて枕元にベルトを置いて寝ましたね(笑)。ベルト自体を巻くのは9本目で、ムエタイで世界獲って、日本で獲って、K-1で獲って、世界ベルトは3本目。ベルトとして9本目なんですけど。最後にベルト巻いたのが2015年、そこから7年経ってるんで、ベルト巻く感覚ってこんなに最高な気分なんだなと。でもやっぱり、自分がキックを始めた頃から、なりたかったK-1世界チャンピオンのベルトは本当にいろんな意味で重みがあるベルトだなと感じました。
(チャンピオンとしての目標は?)K-1チャンピオンとして、これぞK-1という試合を見せると。中村拓己K-1プロデューサーも言われているように、これぞK-1というKOをどんどん量産していきたいなと思いますし、自分しか見せられない魅せ方もあると思います。、リングでも言いましたけど、自分の戦いを通じて、世の中を少しでも明るくなればいいなと思ってますので。、Fight for peaceの精神で、それをリングで体現して、ますますK-1を盛り上げていきたいなと思ってます。
(昨日、夢のような感覚と言ってたが、いまは現実に感じられる?)そうですねえ、なんか不思議な感覚なんですけど、今回試合前に絶対に勝つなっていうのは、なんとなくわかっていてというか、そう思っていて。勝つべくして、このリングに上がるんだなと思いました。いろんな歯車が噛み合いすぎて、自分はチャンピオンになるんだろうなと、なぜか確信はあったんです。
実際、リングに上がると緊張したりもしたんですけど、自分がすべて思い描いていたとおりになっていって。もちろん、試合があんなふうに終わると思ってなかったんですけど、自分が想像していたとおりにいま、物事が進んでいる中で、その渦中にいて。本当に夢みたいだなと思いつつ、これは現実なんだなと思いながら。そんな葛藤の中、いまこうしてあらためてK-1チャンピオンとして、ここに登壇していることで、さらに実感を深めています。(ベルトを横に寝たのがよかった?)かも知れないですね(笑)。本当に初めてでしたけど、朝起きてもベルトがあったんで現実だなと(笑)。
(12年前をフラッシュバックする場面はあった?)まず、会場入りして、ここ歩いたなって思い出したのが、控え室から会場に行く暗い通路で。バックヤードでも、ここで決勝戦行くまえに、(佐藤)嘉洋さんとグータッチしたなっていうのを思い出して、本当に感慨深くて。『過去からつなぐ未来』にじゃないですけど、あのポスターどおりのことを、やはり僕は体現したいと思ったので。
入場曲もわかる人は少ないかもしれないですけど、(以前使っていた)『宇宙戦艦ヤマト』といまの『大和唄』をリミックスしたものを作ってもらって。それほど思い入れもありましたし。そしてまさか、最終的に同じ左フックでKOしちゃうというのは、自分で言うのもなんですけど、若い人の言葉を使うなら神ってるなって感じですかね。まさか左で倒すと思わなかったなってところですね。
(試合映像は観た?)何度も観ましたね、入場から何度も観ました(笑)。(映像は観て気づいたことは?)しっかり見えるようになってきたというか。正直、僕は打たれ弱くなったと言われてるんですけど、佐々木大蔵選手との試合が終わったあとに脳を精密検査したんです。そうしたら脳には異常がなくて、前頭葉の血流が悪くなってると言われて、それが注意欠陥不足につながるみたいで。一つのことが起きたときに判断に遅れるっていう症状が出ていて。それも改善方法を聞いて、トレーニングを積んでいって。だから、目も同じように鍛えてきたので見えてるなと思いましたね。
最初は右フックをブロックした時点で、すぐまた山崎選手に気持ちを向けて打ち返せたので。そこらへんも、最近は出してないですけど、合気道をやっている気の向けかたというか。そういうのもすべてが注ぎ込まれた試合だったのかなと思いますね。だから、あの左フックっていうのは、最初の右フックをブロックして、すぐに相手に意識を向けたことが、返しのフックにつながったのかなって自分では思ってますね。
(キャリアを積んできてここでK-1チャンピオンになり、どんなチャンピオンになりたい?)今回のタイトルマッチで自分はすごく成長することができてですね、ここ数年でないくらい、日々の練習が楽しくて。練習の賜物だって言ってもらえるんですけど、自分としてはがんばってるつもりもなくて、ただ楽しくて練習してるばっかりで。強くなれる自分が楽しくて。
まだまだ大和哲也は進化していけるっていうのを見せていきたいですし、若いK-1ファンのかたが多い中でも、30中盤でもまだまだ返り咲いて活躍してるっていう姿を含め、新たなK-1ファンの拡大にもつなげていきたいです。若い選手がたくさん活躍している中でも、34歳の僕でも自分なりの色を出して、いぶし銀じゃないですけど、渋いKOを連発してしっかりとK-1を盛り上げていきたいなと思います。
(いま山崎選手に対して思うことは?)今回、本当に山崎選手とタイトルマッチができたことで、自分は成長できたと思うので感謝してますし、強かったなって思ってます。僕は3R、ドロドロになっても絶対に勝つっていう気持ちでいたんですけど、こういう結果になって自分は勝つことができたんですけど、本当に強い選手だなと思いましたし。10回やって10回勝てると思ってないです。
今回、たまたま僕が攻撃を当てて勝つことができましたけど、またやる機会があったら違う展開になるでしょうし。いまのK-1には山崎選手は必要な選手の一人だと思ってるので、そういう選手に勝ったのは自信につながりますけど、また機会があれば、やることがあったらおもしろいのかなと思います。こんな勝ちかたして、次試合になったら怖さもありますけど、思いますね」
野杁正明、改めて世界の強豪との対戦をアピール「世界の強豪と戦いたい」、安保瑠輝也の挑戦状には「決まればやるだけ」
第18試合で加藤虎於奈とK-1ウェルター級スーパーファイトを戦った現K-1ウェルター級王者の野杁正明は、1Rから貫禄たっぷりに加藤を攻め立て、コーナーに追い詰めると、前蹴りをボディに突き刺し、さらに左、右とショートストレートをぶち込んでダウンを奪取。2Rも攻撃の手を緩めず、左のボディブローから左アッパーを突き上げて再びダウンを奪うと、加藤陣営はたまらずタオルを投入。2R2分17秒でTKO勝利を飾った。
チャンピオンになってからの初戦で、昨年の第2代K-1ウェルター級王座決定トーナメントの一回戦で対戦予定だった加藤を、予告通り力の差を見せつけて葬った野杁。「普通に練習でやってきたことをいろいろ試しながら試合をしていた感じですね」と余裕のある戦いぶりも際立った。
その試した技の中には、ジムの後輩である与座優貴が使う“与座キック”も含まれている。「KRESTの与座優貴が普段の練習で出していた技をパクったというか、使えるなと思ったら1発で効いてたんで良い技だなと思いました」と野杁。その他にも「今回の試合に向けていろいろ練習してきた技があるんで、それは次回の試合で楽しみにしていただけたらなと思いますね」とまだまだ引き出しはあるようで、相手の加藤の立場に立ってみれば、怪物を本気にさせるまでには至らない試合だったようだ。
今後のことについては野杁の周辺は相変わらず騒がしい。第2代K-1ウェルター級王座決定トーナメントの決勝でKO勝利している安保瑠輝也が、野杁へのチャレンジを再三に亘って訴えているからだ。一昨日の前日会見、そして野杁の一つ前の試合でプライチュンポン・ソー.シーソムポンをKOした後もリング上で、安保は野杁への挑戦を訴えていた。
野杁自身は「日本人は興味ない」という発言を一昨日の前日会見でもコメントしていたが、昨日のリングの上でも「トーナメントであんな無様な負け方をして、日本人最後の砦とか、勘違いしてんじゃねぇぞと思います」と厳しい言葉を投げかけていた。一夜明けたこの日は、「別にイライラしてないですし、やりたいなら僕は逃げるつもりもないんで」とコメントした野杁。「日本人は正直、興味ないですけど、決まれば別にやりますし、年内にやりたいって言うんであれば、K-1が次の挑戦者は安保瑠輝也でって来るなら、僕はそこはOKしますしって感じですかね」と、組まれれば試合をすることには異存はない様子を見せていたが、今後の展開が注目される。
やはり野杁が見据えているのは世界の強豪との戦いだ。以前敗れたジョーダン・ピケオーとの再戦についても、「やってくれっていう声が多いですし、負けた選手なんでリベンジしなきゃいけない一人ではあります」と前向き。そのピケオーも含めて、「世界で戦っていきたいって、別にピケオーだけにこだわってるわけではないんで、ピケオーと話があれば再戦したいですし、それこそ本当に海外で活躍しているトップ選手と僕はやっていきたいんで」と、とにかく世界の強豪と戦って、自身の実力を試したいと考えている。
◆野杁正明
「昨日の試合、プライベートな話なんですけど、負けられない理由がちょっといろいろあったんで、力の差を見せつけて勝ててホッとしているっていう感じですね。(だいぶ余裕があった試合だったが、どんなことを考えてやってた?)練習でやってきたことをいろいろ試しながら試合はやっていた感じですかね。そんな考えてたとかじゃなくて、普通に練習でやってきたことをいろいろ試しながら試合をしていた感じですね。(言える範囲で負けられないプライベートな理由とは?)3人目を妻が妊娠してたんですけど、天国のほうに行っちゃったんで。天国で見守ってくれてたんで、勝ちたかったというか勝ちをプレゼントしたかったんで、そんな感じです。
(試合後のインタビューで言っていた与座キックとは?)KRESTの与座優貴が普段の練習で出していた技をパクったというか、使えるなと思ったら1発で効いてたんで良い技だなと思いました。(他にもまだ見せてない技はたくさんある?)はい、たくさんある感じですね。今回の試合に向けていろいろ練習してきた技があるんで、それは次回の試合で楽しみにしていただけたらなと思いますね。
(安保の一連の発言について、聞いててどう思った?)別にイライラしてないですし、やりたいなら僕は逃げるつもりもないんで。日本人は正直、興味ないですけど、決まれば別にやりますし、年内にやりたいって言うんであれば、K-1が次の挑戦者は安保瑠輝也でって来るなら、僕はそこはOKしますしって感じですかね。(安保に対しては今までの挑戦してきた相手や対戦してきた相手よりもキツい、厳しい感じがするが?)いや別に(苦笑)。昔から知っている後輩ですし、因縁とかもないですけど、そんなつもりは全然ないですね。
(日本人は興味ないということだが、リング上で触れていたラブコールを送ってきた相手とはやっておきたいと言ったことについては?)向こう(海人)がずっと言ってくれているんで、それに応えるのもありなのかなと思いますけど、別にその選手にこだわってるわけでもないですし、それこそ70kgでONEだったりとかは本当にトップ選手が集まっているんで、そこで通用する日本人って、僕と海人選手ぐらいだと思うんで。逆に6月は僕と海人選手の相手を呼べるんであれば、海外のトップ選手と戦うっていうのも面白い話だと思いますし。ずっとラブコールも受けてるんで海人選手と戦うのも全然面白い話だと思うんで、それは流れに任せようかなという感じですね。
(海人のことを凄く評価しているように聞こえるが?)いや、強いと思いますよ。実績残してますし、本来70kgは階級じゃないと思うんですけど、相手がいないから70kgに上げて、いろんな団体に出て挑戦しているっていうのも凄いリスクがありますし、強い選手だなと僕は思ってますね。
(それをやって日本人とは卒業? それから外国人でジョーダン・ピケオー選手と再戦したいという気持ちは?)やってくれっていう声が多いですし、負けた選手なんでリベンジしなきゃいけない一人ではありますけど、世界で戦っていきたいって、別にピケオーだけにこだわってるわけではないんで、ピケオーと話があれば再戦したいですし、それこそ本当に海外で活躍しているトップ選手と僕はやっていきたいです」
安保瑠輝也、改めて野杁正明に挑戦状を叩きつける!「野杁選手は生意気な俺にムカついてるでしょう。進化して完全体になりつつある俺を黙らせたいなら、拳でお願いします」
昨年9月の第2代K-1ウェルター級王座決定トーナメントの決勝で野杁正明に敗れて以来「野杁へのリベンジ」を掲げる安保瑠輝也。今大会では野杁が判定勝利したプライチュンポン・ソー.シーソムポンを1RKOで倒し、また一歩、リベンジマッチ実現に近づいた。安保自身、初回KOという結果と共に内容に確かな手応えを感じている。
「有言実行出来てホッとしてます。去年ぐらいからボクシングに力を入れてきて、でも蹴りが出なくなったので今回はパンチと蹴りのバランスを良くして。しっかりと進化出来てる部分がたくさんあったかなって」
だが、野杁からは試合後のマイクで「勘違いしてるんじゃねえ」と突き放された。その点を問われると、安保は「勘違いしてしまうほどね、進化して完全体になりつつある俺に意見を言いたいなら、チャンピオンとして拳でお願いしますよ、という風に俺は思ってるんで」と引き続き、野杁へのリベンジマッチ実現に向かうという。
野杁との実力については「1発のパワー、破壊力なら自分の方が上。ただ、削り合いをした時はチャンピオンが上。そういった部分のレベルを上げていけば、完全体の安保瑠輝也になってチャンピオンにも勝てる」と安保。さらに「今年、抜かせる」と「年内で野杁を倒す」宣言まで飛び出した。
お昼に会場入りすると自分の試合が「午後7時」と聞き、会場を抜け出して「カラオケで大好きな矢沢永吉さんを7、8曲」歌ってリフレッシュ。「声を出すとリラックス効果がある。それでKOで倒したんでまあいいでしょ(笑)」と安保。
そして「何度も同じことは言いたくけど、こんな生意気な俺のこと、彼もムカついてるでしょう。だからそこは拳でお願いしますよ」と、野杁とのリベンジマッチ実現を訴えた。
◆安保瑠輝也
「しっかりとKOで倒すっていう有言実行が出来たことをすごいホッとしてます。で、昨日はちょっとリング上でかなり高揚してしまって、応援をありがとうございましたということを忘れてました。今回もたくさんの方に応援していただきまして、ありがとうございました。
(あらためて試合を振り返って)結構、去年ぐらいからボクシングを力を入れてやってるんですけど、ボクシングだけじゃなくて今回は元々お世話になってたジムでムエタイの技術も取り入れて。パンチと蹴りのバランスをすごい良くしたんですけど。1ラウンドの序盤にいつもだったらパンチで行ってたんですけど、今回は蹴りでいって、それも無意識でやれてたんで。そういった部分でも自分自身、しっかり進化出来てる部分がたくさんあったかなって思います。
(試合後、野杁選手から発言もありましたが、それも含めて今後の展望は)ずっと言ってるように野杁選手しか見てないんで。僕の試合の後に、マイクで『勘違いすんじゃねえよ』っていう言葉がありましたけど、勘違いしてしまうほどね、進化して完全体になりつつある俺に意見を言いたいなら、チャンピオンとして拳でお願いしますよ、と俺は思ってるんで。
(野杁は)日本人には興味ないって言ってますけど、俺はウェルター級に上げてから6戦してて、5勝5KOなんですよね。その点含めて、他の日本人と一緒にすんじゃねえよっていう気持ちを、俺自身持ってます。野杁選手もね、6月に対戦アピールされてる相手もいると思いますし、今すぐやらせろって言ってるわけじゃないんで僕は。うん、まあしっかりKOで倒したんで、挑戦権はあるんじゃないかなって思ってるんで。年内どっかのタイミングでリベンジ出来ればなって思ってます。
(ムエタイの技を取り入れたきっかけは?)元々僕が所属してたジムで蹴りの技術を(練習している)。元々自分はパンチにあまり自信がなくて、数年前はずっと蹴りで倒してたんです。二段蹴りとか三日月蹴りとか飛び膝蹴りとか。そういう飛び道具系が得意だったんですけど、パンチでも倒せる選手になりたいと思って、パンチでも倒せるようになったんですけど、そしたら、蹴りが出なくなってきてて。
バランスが大事だなと思って、パンチはパンチのプロフェッショナルのトレーナーがいますし、キックではキックのプロフェッショナルのトレーナーがいる。そこをバランス良く、交互にトレーニングしていったのが昨日の結果で良かったかなって。相手に効かせた後にパンチで追いかけるんじゃなくて、最初に飛び膝蹴りとか出してたんで。良かったと思いますね。(完全体のイメージは)日本最高峰のキックボクサー、野杁正明を倒せるのが完全体じゃないですかね。それに近づきつつあると自分では思ってますね。
(昨日の勝ちっぷりをしても野杁選手は振り向かなかった。どうやって振り向かせる?)んー、振り向かなかったって言いますけど、別に振り向けないポジションじゃないと思いますけどね。俺は何回も同じことばかり言いたくないんですけど(野杁が)判定で勝った選手を俺はKOで倒してるんでね。1ラウンドで。それで振り向かないっていうのは、俺はある種、逃げてる部分もあるんじゃないかなって思いますよ。トーナメントを戦った後、バックステージで『また待ってるから』って俺は言って貰ってるんで。それを有言実行して、結果を出してるんで。だからまあこんな生意気な俺のこと、彼もムカついてるでしょう。だからそこは拳でお願いしますよ、と。俺はそう思ってます。
(ボクシングとムエタイ、今はどちらかに軸を置いてる?)練習場所で言うとボクシングは和歌山で、キックボクシング・蹴りの技術を覚えてるのは東京なんです。だから、距離がすごい遠いんですよね。そこの問題は何とかしないとと思ってますけどね。今は東京半分、関西半分ぐらいでやれてますね。移動も多くて体の疲労は溜まって、なかなか抜けにくくて。でもすごい充実してます。
(遠い間合いからのボディブローや、自分の武器で伸びたところは?)いや、あの距離は元々、自分得意なんで。そこは参考にならないかな。倒せるパワー、1発の破壊力は今のチャンピオンより僕の方があるんで。ただ対圧、圧力、削り合いをした時にやっぱりチャンピオンの強さは別格なんで。そういった部分を鍛えていかないとなっていう。僕自身の弱点であり、みんな分かってると思うんですけど、そういった部分のレベルを上げていければ“完全体の安保瑠輝也”になって、チャンピオンにも勝てると思ってるんで。(前回の敗戦から、現時点で野杁選手との距離は?)今年抜かせると思ってます。(年内中に戦いたい?)そうですね、はい。
(SNSによると昨日、カラオケに行った?)行きましたよ(笑)。昨日の控え室が赤コーナー、青コーナーに分かれてて、いつもはもっと広いんですけど、密集してたというか。僕、12時ぐらいに会場入りして、試合の時間を聞いたら7時ぐらいだと聞いたんで。ここで小さく閉じこもってるぐらいなら、リフレッシュがてらカラオケでも行った方がいいかなって。声を出すことってリラックス効果があると思ってるんで、KOで倒したんでまあいいでしょ、っていうことで(笑)。(ちなみに何を歌った?)矢沢永吉さんが大好きなんで、永ちゃんを7、8曲歌いました(笑)。
(野杁選手に「そこまで言うなら誰クラスを倒せばいいのか、言ってくれ」という気持ちは)そうですね。全然、実現するんであれば。よくジョーダン・ピケオー選手って言われるんですけど、ピケオー選手には野杁選手自身、負けてるんでね。で、外国人選手は入ってこれるかこれないか問題あるじゃないですか。日本人興味ない、っていう気持ちも分かるんですけど、今、この世界の現状、日本に入って来づらいとかもあるんで。ここは最後に、最後にというか日本人対決、僕ぐらい対戦カード、K-1で盛り上げられる選手もいないと思うんで。そういった面も含めて、もう一度、対戦をお願いしたいなっていう気持ちはあります」
朝久裕貴、左ハイキックは子供の頃からの得意技!次の獲物はK-1スーパー・フェザー級のベルトだ「あのハイキックは自然に出た技。ベルトに挑戦する資格は僕が一番近いと思っています」
4月4日(月)都内にて、昨日開催された「K-1 WORLD GP 2022 JAPAN~K’FESTA.5~」の一夜明け会見が行われた。
第16試合のスーパー・フェザー級スーパーファイトで村越優汰に1RKO勝ちを収めた朝久裕貴。テクニック・ディフェンスに優れる村越に対し、開始早々の左ハイキックでダウンを奪うと、最後は飛びヒザで村越の動きを止める衝撃のKO決着となった。
会見に出席した朝久は勝負を呼び寄せた左ハイについて「小さい時からやっていて、自然と出た技」と解説。「もちろんKOは狙っていて、発表会見の時からKOすると言っていたので、何か当たれば終わるだろうとは思っていました。ただ自分の体が自然にキックを出したという感じで、狙ってはいたけど自然と出た技です」とKO劇の裏側を語った。
今後の目標について朝久は武尊の持つK-1スーパー・フェザー級のベルトを挙げ「挑戦する資格は僕が一番近いのかなと思います。年内にできれば挑戦したい」とコメント。今後のスーパー・フェザー級戦線の行方が気になるところだ。
◆朝久裕貴
「昨日の試合はK-1で見せたかった試合と見せるべき試合の両方を達成できた試合だったかなと思います。(試合を振り返って)戦う前から村越選手のテクニックのすごさは知っていて警戒していました。(ハイキックは)子供の頃からずっと練習してきた技で、やっぱり体が覚えていたものもあって、いいタイミングでいい技が出たなという感じです。
(KOという結果について)もちろんKOは狙っていて、発表会見の時からKOすると言っていたので、何か当たれば終わるだろうとは思っていました。ただ自分の体が自然にキックを出したという感じで、狙ってはいたけど自然と出た技です。今回の試合だけでなく小さい時からずっとやっていたので、あれと似た蹴りはいろいろ蹴れます。
(今、村越に対する感情は?)やっぱり選手は一人一人に美学とかそういうものがあると思うので、僕は僕のスタイルで戦いますし、村越選手は自分のスタイルを貫いてもいいと思います。(これからの目標は)やっぱりK-1で戦っている以上、K-1チャンピオンが僕の一番の目標です。それ以外、6月とかはハッキリ言って興味ないです。
(写真撮影時に爆撃機ポーズがなかったのは)ただ単に忘れてしまったというか(苦笑)。緊張していたところがあって、さっき大岩選手が鎖を卒業って言ったんですけど、そういった卒業とかではないです。
(ハイキックは)目と、相手の手の位置だったり、その前に引っ掛かるようなフェイントをいくつか重ねた上で ミドルからのハイというより、あれは直線で狙いました。あと僕は対戦相手に相手の距離を作らせることがほとんどなくて自分の距離にするのが得意なので、僕の距離で進んだ感じです。
(K-1王座について)チャンピオン(武尊)の強さは世界一だと思っているので、今挑戦して勝てるかというのはやってみないと分からないと思います。武尊選手も相当強くなってると思いますし、どっちが勝つかやってみないと分からないと思います。(武尊は)大一番が決まっているので、K-1を背負って勝って頂きたいと思います。その試合が終わった後で、挑戦する資格は現状僕が一番近いのかなと思っているので、年内にでもできればと思っています。帰ってまたすぐ練習を再開したいと思います」
大岩龍矢、年内にK-1&Krushのタイトル獲りを狙う!さらに衝撃の鎖卒業を発表「今年中に。タイミングが合えばいつでも。僕が一番挑戦者にふさわしい」
第3代K-1フェザー級王者・江川優生のスーパー・フェザー級転向第一戦。そこに立ちはだかった大岩龍矢は強打の江川と真っ向勝負。持ち前の強靱なフィジカルを活かしたプレッシャーで試合を優位に運び、判定勝利をもぎ取った。
前日の試合を振り返り「自分の土俵で戦えた。Bigbangのベルトを巻いてから自信や心の余裕が出てきた」と、王者としての自信が自らを変えたと語る大岩。今年の目標として「Krushを獲って、K-1を獲る」とK-1&Krushのベルト獲りを掲げた。直近のターゲットは、中島千博の持つKrush王座への挑戦。「タイミングが合えばすぐにでも。(僕が)一番挑戦者にふさわしいんじゃないか」と、すでに臨戦態勢の姿勢を見せ、2022年の飛躍に期待を持たせた。
ちなみに会見にトレードマークである鎖を持たずに登場した大岩は、なんと「前から似合わないと言われていたので…この場を借りて鎖から卒業します」と衝撃(?)の鎖卒業宣言。「これからは大岩龍矢で名前を広げていきたいな」と、鎖に頼らないブランディングを目標に掲げた。
◆大岩龍矢
「昨日の試合は初めて……初めてじゃないか。練習でやってきたことがようやく形にできた試合だと思っています。(試合を振り返って)フィジカル負けは絶対ないと思っていたので。打ち合いになっても負けない気持ちでいて、江川選手も下の階級の時と同じ打ち合いで来てくれたので、自分の土俵で戦えたかなと思って、ああいう形になりました。
(持ち味を出せる戦いだった。どんな意識でやっていた?)あまり意識はしてないんですけど、練習ではスパーリングでもああいう動きができていたんですよ。やっとそれを試合でしっかりプレイできるようになった感じですかね。練習の成果が試合で出せるようになった感じです。去年Bigbangのベルトを巻いてから、そういう自信というか、気持ちの余裕が出てきました。
(今後の目標は?)一階級下ですけど、元K-1王者に勝ったので、今年はベルトをあと2本巻きたいなと思っています。Krush獲って、K-1獲って、という感じです。
(江川と戦って、今まで戦ってきた同階級の選手と比べて圧力やフィジカル、パワーなどに違いは?)下から上げてくる選手は筋肉はあると思うんですけど、骨格がそんなに大きくはないなと感じました。僕は60kgでもパワーは一番だと思っているので、そういった部分ではそんなにパワーの強さは感じなかったです。
(練習でできていて今回出せたものとは?)スパーリングでは強いとよく言われていたんですけど、それを出せるようになったというか。パンチだけにならずに足も使えて。周りがよく見えた感じですかね。
(Krushのベルトはどんなタイミングで?)タイミングがあえばすぐにでも。僕が一番挑戦者にはふさわしいんじゃないかなと思いますし、今年中にはベルトを巻きたいので。いつでもという感じです。
(今日鎖は?)よくぞ聞いてくれました。実は鎖を卒業しようかと思っていて。Twitterにも書いたんですけど、重大発表をします。この場を借りて…大岩龍矢、鎖を卒業します!
(卒業の理由は)今更なんですけど、重たいですね。そして正直僕は鎖が似合わないです(笑)。いろんな方にも言われていたし、自分でも思っていたんですけど、鎖は似合わないですよ。一度やったからにはやり遂げないといけないと思って、途中で辞めたくないなと思って続けてきましたけど、今回勝っても負けても卒業するつもりでした。もし負けたら鎖のせいにして卒業しますと言うつもりだったんですけど(笑)、しっかり勝ったんで。勝ったら勝ったで、もう鎖は必要ないかなと。これからは鎖に頼らず、大岩龍矢で名前を広げていきたいなという気持ちがあります。
(鎖がなくなってさみしくない?)そんなことは……確かにさみしいですね。誰か後輩に譲ります(笑)」
フェザー級王者・軍司泰斗、チャンピオンとして初陣は斗麗に苦戦しながらも判定勝利「試合中に考えすぎた。次は“無”になって何も考えずに倒しにいく」
第14試合のK-1フェザー級スーパーファイトで、斗麗に延長判定勝利を収めた、K-1フェザー級王者・軍司泰斗。試合はカメをスイッチしつつ蹴り技を放つ斗麗に、軍司は中に入れない状況が続き、勝負は延長戦へ。延長ではパンチをまとめ、圧をかけ続けた軍司が、王者としての意地を見せて勝利した。
軍司は「チャンピオンになってからの初戦ということもあって、KOを狙っていたけど、判定勝ちで延長になってしまって、改善すべき点かな。内容もダメダメだった」と反省しきり。王者として初陣のプレッシャーと斗麗の飛びヒザ蹴りを警戒しすぎたことが、苦戦の要因で、一撃で倒せる武器が少ないことも課題だ。
「僕はKO以外は負けだと思っている。次から改善出来るようにしたい。試合中も考えることが多かったのですが“無”で戦えば自ずとKOは出てくるのかな。何も考えずに倒しにいけば次はKO出来ると思っています」と、次戦はKO勝利を目指すとする。
K-1王者として、様々な選手からの挑戦を受ける立場となった軍司。今後については「追われている立場ですが、僕は挑戦し続けて強い選手とやっていきたい。日本人選手だけじゃなくて、外国にも強い選手がいっぱいいる。そういう選手に勝てるように練習していきたいです」と、更なる強豪との対戦を見据えた。
椿原龍矢、“新・椿原スタイル”を完成させて王座返り咲きだ!「この階級で一番強くなって、チャンピオンに返り咲く。そして絶対王者を目指します」
第13試合では、昨年12月にK-1フェザー級王座から陥落した椿原龍矢が再起戦として、現Krush王者であり「K-1 AWARDS 2021」のKrush MVPを獲得した新美貴士と対戦した。
試合は1Rから椿原が多彩な攻めで新美を切り崩し、新美が強引に距離を詰めようとするも、巧みにしのぎ展開に。そのまま試合終了となり、手数で勝った椿原が判定3-0(30-29、30-28、30-29)でKrush王者・新美を下した。
昨日の勝利について椿原は「圧力に対する対策とか、練習したことが出てよかった」と安堵の表情。これまでよりもファイトスタイルが攻撃的だったことについて問われると、「パンチがしっかり当たれば倒せるところまできてる。いまはパンチが強くなるための情報を(月心会の)みんなで回しあって、強くなってる途中」と、さらなる戦力アップを期待させる。
今後については「まずはチャンピオンに返り咲く。一番強くなって、絶対王者を目指す」と王座返り咲きを宣言。再びフェザーの頂点に向けて、幸先いいスタートを切った椿原。ここからの巻き返しに期待が高まる。
会心のKO勝利に二日酔い!? ゴンナパーがライト級王座返り咲き・スーパー・ライト級挑戦など野望を語る!「今は誰でもかかってこいという気持ちでいる」
昨日の第10試合には前K-1ライト級王者のゴンナパー・ウィラサクレックが登場。鈴木翔也とK-1ライト級スーパーファイトを戦い、1Rに左ストレートを突き刺してダウンを奪うと、そのまま攻め続け、鈴木がロープを背にしたところで顔面への飛びヒザ蹴り。この一撃で鈴木を沈め、1R2分13秒でのKO勝利を飾った。
一夜明けて会見場に現われたゴンナパーだが、本人は「少しだけ(笑)」と語っていたものの、昨晩の祝勝会が思いの外盛り上がった様子で、二日酔いでの登場だ。それだけごきげんな勝利だったのか、本人も「自分としては昨日は作戦通り、プラン通りのいい試合が出来たと感じている」と思い通りの試合になったようだ。
今後に関してはゴンナパーの頭の中には数通りのプランがある様子。昨年7月のK-1福岡国際センター大会では朝久泰央に敗れてK-1ライト級王座から陥落したこともあり、「まずはもう一度62.5kgの階級(ライト級)でチャンピオンに返り咲きたい」と、当面は王座返り咲きに照準を定めている。
そのうえで「ただ、近いうちにタイトル戦で戦うチャンスがもしないとしたらば、今後は65kg(スーパー・ライト級)で戦う準備はいつでも出来ているし、65kg級のベルトもいつかは巻いてみたい」と、以前からも口にしている通り、1階級上のスーパー・ライト級への挑戦も視野に入れているようだ。
昨日は飛びヒザ蹴りというド派手な技でのKOだった。対戦相手の鈴木に対して、「まだこれからも頑張ってほしいというエールを送りたい」と気遣いを忘れないナイスガイのゴンナパーだが、「今までと同じように自分のベストを尽くして、見てもらえる皆さんに楽しんで、感動してもらえる試合をドンドン続けていきたい」と、さらなる進化を続けていくことを誓っていた。
松倉信太郎、5年半ぶりのK-1で感じたものとは?「やっぱりK-1は別世界、素晴らしい舞台だった。でも戦い方を修正していないと生き残ることはできない」
5年半ぶりにK-1に戻ってきた松倉信太郎はブラジリアン・タイのジュリオ・セザール・モリと対戦。タフなモリにカーフキック(膝から下・ふくらはぎを蹴るローキック)を効かせ、3Rにダウンを奪って判定勝利を収めた。だが、KOを逃したことについて本人は反省しきりだった。
「ずっと倒すって言ってきて、期待してもらった中で挑んだんですけど、言ってたことが出来なかったし。自分のしたかったパフォーマンスを見せられなかったのは実力不足。年齢的にもいい歳になってるんで、時間がないっていうか、昨日の試合からしっかりと学んで、次に活かさないとなって思ってます」
久しぶりのK-1は「別世界だった。改めて素晴らしい舞台」と松倉。「こういう一夜明け会見、計量、試合もすべてが別世界。大会をモニターで見ててもすごいKOが多いし、K-1の選手はすごいなって改めて思いました。僕の戦い方もちょっとK-1スタイルじゃないなって昨日痛感したんで、そこを修正していかないと生き残ることはできないなって思いました。改めて素晴らしい舞台だなって感じました」
新階級「75kg」の創設に向けて、松倉はその決意をこう語った。
「僕はK-1に出るために戻って来たんじゃなくて、階級を作りに戻ってきたんで。やっぱり重量級の迫力、軽量級のスピードとテクニックを合わせたのを全部出せるのが75kgだと僕は思ってるんで。それを試合で、みんなを納得させないといけないと思ってます」
そして「早い段階でもう1試合ぐらいさせて貰えたら、今回の反省点を活かして、さらにいい試合を見せられると思う。バンバン試合をさせて貰いたいなって思ってます」と松倉。75kgの創設に向けて、連戦も辞さない覚悟で松倉は突っ走る。
鈴木勇人、打ち合いを制して連敗脱出!王「負けたら終わりだと思っていたので絶対に勝ちたかった。今までやられてきた相手にやり返していきたい」
第7試合では元K-1ライト級王者の林健太と元Krushスーパー・ライト級王者・鈴木勇人がスーパーファイトで対戦。”殴る林”vs”蹴る鈴木”という対照的な両者による対戦が期待された中、鈴木が林のお株を奪うパンチの技術を披露。林から2Rにダウンを奪い、3Rには猛ラッシュでレフェリーストップを呼び込んだ。
3連敗の中で林戦に望んだ鈴木は「絶対に負けられない試合だったんですけど、今は勝ててほっとしています」と安堵の表情。「気持ちのぶつかり合いになっても絶対に負けない自信があった」と、精神力で勝利を引き寄せたと語った。
本大会のメインイベントで行われたK-1スーパー・ライト級のタイトルマッチに触れると「単純に興奮しました。いつか自分も挑戦できるように強くなる」と王座挑戦を意識。また王座までの道中で「今までやられてしまった相手にリベンジしたい」と、同階級にいるライバルたちに借りを返すと目標を掲げた。
不可思、泥臭い勝利でスーパー・ライト級で生き残った!「今この階級は混戦。ここで一気にベルトまで駆けあがってやろうと思います」
第6試合スーパー・ライト級スーパーファイトで、小嶋瑠久と対戦し、3RTKO勝利を飾った不可思。試合では小嶋の細かいアッパーやフックのパンチを被弾しつつも、3Rに自慢のフックでダウンを奪い、パンチを連打。セコンドからのタオル投入を呼び込んだ。激しい打ち合いを展開し、一夜明け会見では「本当に泥臭い内容になった」と試合を振り返る。
「自分の中で選手としての進退もかけて望んだ試合」との言葉通り、覚悟を持って戦った試合に勝利。「何とか生き残った」と安堵の表情を見せる。最後の打ち合いで勝利した要因は「経験値の差」と分析する。
セミファイナルでは、スーパー・ライト級王者・山崎秀晃が大和哲也の左フックでKO負けし、王座陥落した。「生で見ていたけど声上げてびっくりして痺れました。大和哲也さん改めておめでとうございます。同じ階級の試合でこういうのもおかしいですが、勇気とパワーを貰ったというか、マジでめっちゃ痺れました」とかなり興奮した様子。
悲願のタイトル獲得へ燃える不可思は「スーパー・ライト級は混戦になってきたと思う。ここで一気にベルトへ駆け上がるチャンス。一気に行ってやろうかなと」と目を輝かせた。
昨日の試合にはスぺシャルラウンドガールならぬ、スぺシャルラウンドセレブとして、デヴィ夫人が登場。試合後には、記念撮影も行われた。「デヴィ夫人の反響が大きくて、さすがだと思いました(笑)」との感想を語った。
悲願のK-1王座戴冠を目指す不可思が、2022年は一気にタイトル戦線へ駆け上がる。