Krush 8.18 名古屋国際会議場：野杁正明・大和哲也・KANAが中国勢と対抗戦。KANAは防衛戦を前にイギリス武者修行へ

　Krush.92 ～in NAGOYA～（8月18日(土) 名古屋国際会議場イベントホール）で野杁正明、大和哲也、KANAの中京出身3選手が、中国勢と対抗戦を行うことになった。

　3選手とも昨年8月の名古屋大会に続く揃い踏み。4月10日の記者会見で今年の名古屋連続出場と、大会実行委員長を「愛を知る県・愛知県出身」佐藤嘉洋氏が3年連続で務めることが発表されていた。6月4日の会見では、この3選手のカードを発表。7月22日のKrush.90では「日本vs中国・7対7全面対抗戦」が行われるが、約1か月後の名古屋でも3試合の日中対抗戦が並ぶ形となる。

　三重県出身のKANAは5月17日のKrushでキム・タウンゼントに延長判定勝ちし、Krush女子フライ級（-50kg）王座を初防衛。2度目の防衛戦の相手となるリー・スースーは18戦17勝(1KO)1敗の21歳で、構えはオードソックス。「2015全国武術散打体育院杯女子48kg級優勝」の実績がある。
　スースーについてKANAは「結構、自由自在に戦うというか、色んなところから攻撃が飛んで来ますし、気持ちも強いですね。パンチも蹴りもバランス良く出る印象です」と評し、中国でのスースーの愛称が「リングの妖精」だと聞くと「妖精っぽさは全然感じないですね。3月のK-1で戦った選手（ポリナ・ペトゥホーヴァ）も『ロシアの妖精』と言われていましたけど、今回も“妖精刈り”に行こうかなと思います」と笑顔で語った。

　KANAは4日後の6月8日から7月9日までの約1か月、イギリス・ロンドン郊外のダブルKジムで単身武者修行を行う。昨年5月のKrushで戦ったグレイス・スパイサーの所属ジムで、ルーク＆ジェイミー・ウィーランもこのジム所属だ。KANAは「前回の試合でムエタイスタイルの相手に手こずり、苦手意識があったので、ムエタイベースのジムに行きたいというのがありました。スパイサーも7月に試合を控えているので、いい緊張感で練習ができそうです」「女子のトップファイターがたくさんていて、私よりも重い選手も多いですね。週に3・4回、10Rずつ、合計30から40Rのスパーリングができて、実戦経験が積めるので、成長できると考えました」と、このジムを選んだ経緯を説明した。ちなみに英語は「何も喋れないのでアプリに頼ることになります」とのことだ。

　野杁は3月21日のK-1で大和哲也を3R KOし、K-1 WORLD GPスーパー・ライト級王座を防衛。現在は6月17日のK-1でのヴィンセント・フォシアーニ（ドイツ）戦を控えているため、「今は6月のことしか考えていないですね。6月しっかり倒して、怪我無く勝って、8月の準備をしたいです」とのこと。

　名古屋での相手、リュウ・ウェイは42戦31勝(18KO)10敗1分の26歳（試合時は27歳）。身長は180cmでサウスポー。11年9月のKrush.12の「Krush vs 中国 英雄伝説 3対3マッチ」で梶原龍児に判定負けしているが、2015年には英雄伝説-64kg級アジア王者となり、佐藤氏が視察した昨年大晦日の英雄伝説で川崎真一朗を2R右フックでKOしている。佐藤氏も「梶原戦から成長している姿を見て、また日本に呼びたいと思った」とのこと。野杁は「最近は中国人選手もレベルが上がっていますし、英雄伝説のトップ選手に勝てば、中国でも野杁正明の名が響き渡ることになると思う」「Krush名古屋大会は毎年進化した姿を見せることがテーマ」「3戦3勝で日本の強さを見せたい」ともコメントした。

　哲也の相手、ツイ・ジェンホイは38戦26勝(6KO)12敗の21歳。身長は173cmでサウスポー。昨年の英雄伝説-64kg級アジア王者だ。哲也は意外にも57戦目で初の中国人との対戦で、「ジェンホイ選手は凄くアグレッシブで、パンチでガンガン来る。僕もパンチが得意なので、合わせられるところは合わせて、KOを狙いたい」と話す。

　今回は野杁に負けてからの再起戦というテーマもある。哲也は「タイトルマッチで負けて、悶々（もんもん）とした日々を送っていましたけど、心の傷のかさぶたも取れかけて、ほぼ治っています」「前回は接近戦の対処とか、K-1ルールに合わせた戦い方ができていませんでした。野杁選手は接近戦が得意で、1Rの（終盤の近距離からの飛び膝での）ダウンで記憶が飛んで、自分らしくない戦い方になってしまいました」「ああいう自分の弱い姿を、ファンや仲間に見せたくない」「今回しっかり復活の狼煙を上げたい。やっぱり大和哲也が強いなと思ってもらえるような試合がしたい。試合で失ったものは試合でしか取り返せない。自分の立ち位置を再構築し、いい試合をして勝ちたいです」と、再起に向けての心境や決意を語った。

対戦カード

Krush女子フライ級（-50kg）タイトルマッチ　3分3R（延長1R）
KANA（K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ／王者）※K-1ジム・シルバーウルフから所属先表記変更　※2度目の防衛戦
リー・スースー [Li Sisi]（中国／江蘇太倉亭賓体育ジム/CFP／挑戦者）

スーパー・ライト級（-65kg）　3分3R（延長1R）
野杁正明（K-1 GYM EBISU FREE HAWK／K-1 WORLD GPスーパー・ライト級（-65kg）王者）
リュウ・ウェイ [Liu Wei]（中国／深セン争途格闘クラブ/CFP）

スーパー・ライト級（-65kg）　3分3R（延長1R）
大和哲也（大和ジム／K-1 WORLD MAX -63kg日本トーナメント’10優勝、元WBCムエタイ世界スーパーライト級王者）
ツイ・ジェンホイ [Cui Jianhui]（中国／福建闘士搏撃クラブ/CFP）

出場予定選手

大岩龍矢（K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST）※スーパー・フェザー級（-60kg）
泰斗（チーム泰斗）※ライト級（-62.5kg）
倉崎昌史（GET OVER）※フェザー級（-57.5kg）

概要

大会名　Krush.92 ～in NAGOYA～
日程　2018年8月18日(土)　開場・15:00　プレリミナリーファイト開始・未定　本戦開始・16:00
会場　名古屋国際会議場イベントホール
中継　AbemaTV（生放送）、GAORA
チケット料金　SRS席15,000円　RS席9,000円　S席7,000円　A席5,000円　※当日座席券は各500円アップ　※小学生からチケットが必要です。
チケット販売　チケットぴあ　イープラス　ローソンチケット　公武堂　グッドルーザー（電話予約）　K-1.SHOP
お問い合わせ　グッドルーザー　03-6450-5470　https://www.k-1.co.jp/