パンクラス 5.20 スタジオコースト 一夜明け会見:引退の上田将勝「好きなものが食べられる。カルビーのポテトチップスとか」、藤野恵実「気持ちでは絶対に負けないところはクリアできた」
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PANCRASE 296 5月20日 新木場スタジオコースト大会から一夜明けた21日、激闘を繰り広げた上田将勝(パラエストラ東京/バンタム級1位、元修斗フェザー級(60kg)世界王者)と藤野恵実(FIGHT FARM)が新宿のパンクラス事務所で記者会見した。(※試合が中止となった田中半蔵も会見しました。別記事でお届けします)
上田はメインイベントのパンクラス・バンタム級暫定王座決定戦でハファエル・シウバと対戦。16年7月の初対戦では上田が3R判定負けを喫しており、今回のリベンジおよびベルトのかかった試合を、上田は勝っても負けても最後の試合とすることを5月11日の公開練習で明言していた。
昨晩の試合で上田は左ミドルを効かせつつ、執拗にタックルを仕掛けるが、ハファエルに切られ、バックを度々取られるなど苦戦し、ジャッジ2者が45-50とつける完敗に終わった。5R戦い抜いた上田は「力及ばず、無様で悔しいですけど、最後に出し切りました。この試合を最後に引退します」と話し、グローブをマットに置いた。
上田は左足首のあたりを痛めたため、傘を松葉づえ代わりにして一夜明け会見の会場に到着。「歩けないぐらい足が痛いです。これが終わったら病院に行きます。鼻も折れてそうです。パンチが重かったです」「試合前の柔術の練習中に背中と腰を痛めて、ちゃんと練習ができなくて、できることをやっていました。公開練習の時も、いつまたぎっくり腰になるか怖かったです」と、満身創痍な状態を明かす。
引退表明から一夜明けての心境については「出し切ったので悔いが無いです」と改めてコメント。今後については「(上板橋の)BLOOMでの週1回の指導は続けたい」「練習とかを一緒にしてきた仲間のサポートは続けたい」と話したが、具体的に考えるのはこれからとのことだ。
選手生活を終え、今やりたいことは?と聞くと「特に何も」と最初は答えたが、その後少し考え、「好きなもの食べれるかな」と続け、何が食べたいか聞くと、「カルビーのポテトチップスとか好きだったんで。ミルクティと食べるのがおいしいんですよ」「実はいつも試合終わったら秘かにに食っていたんですけど」とも話し、はにかんだような笑顔を浮かべていた。
セミファイナルで女子ストロー級の藤野恵実は、米国のインヴィクタで4戦3勝1敗の実力者・シャロン・ジェイコブセンと真っ向からの殴り合いを繰り広げた上で判定勝ち。一夜明け会見にはサングラスをかけて登場。試合中も「目にパンチをもらって、視界が見辛くなっていました。距離がわからなくて中に入れなかった」という。
「セコンド(=夫でトレーナーの津田勝憲氏。右上写真左)に『絶対手数出せよ』と言われた通り行きました。顔面の蹴り上げが効いたのと、組んでいる時にもローブローが入ったんですけど(休憩に入って一緒にジェイコブセンも)休ませたら嫌だなって思って、痛くても続けてましたね」と、激しい消耗戦を振り返り、「相手は似たタイプで、競り勝つことを目標にしていたので、技術面で課題はいっぱいあるんですけど、気持ちでは絶対に負けないところはクリアできたと思う」「(韓国のROAD FC等の)アジアでの試合が続いていたので、世界でどこまで行けるかを知りたくて、インヴィクタの中でもシャロンは弱い選手じゃないと思うので、そこでも戦える自信にはなりました」と今回の収穫を語った。
「格闘技を続けられる限りは強い選手と戦っていきたいのはあるので、上の選手と試合したいなと思います」とも話した、キャリア15年目・37歳の藤野。今回の勝利をきっかけにインヴィクタからのオファーがあってもおかしくはないが、パンクラス女子ストロー級ランキングに入る可能性が高いことから、マッチメイカーの坂本靖氏も今後の重要カードでの起用に意欲的だった。いずれにせよ本人の言う「強い選手」との試合が続くことになりそうで、それらの相手に藤野が“ババアなめんなよ”のスピリットで、どう立ち向かっていくかが楽しみだ。