KNOCK OUT 4.4 新宿フェイス:栗秋祥梧、連敗中も「今は自信に溢れている」×初参戦の兼田将暉「スター候補にどんどん勝って行きたい」|混沌のREDバンタム級リーグ戦 安達浩平×工藤“red”玲央 インタビューも
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
大阪梅田中津 キックボクシング ジョウジム
キックボクシングで楽しく運動!燃焼!ストレス発散!初心者でも経験者でもしっかり指導。見学・体験大歓迎!
KNOCK OUT-EX vol.1(4月4日(日) 新宿フェイス)のメインイベントとセミファイナルに登場する栗秋祥梧、兼田将暉、安達浩平、工藤“red”玲央の4選手のインタビューが主催者から届いた。(選手スナップ写真提供:KNOCK OUT)
第6試合 メインイベント BLACKルール フェザー級 3分3R(延長1R)
栗秋祥梧(クロスポイント吉祥寺/大和フェザー級王者)
兼田将暉(RKS顕修塾/ACCELフェザー級王者、元HEATキックルール・ライト級王者、元RKSスーパーフェザー級王者、K-1甲子園2017 -60kg優勝)
第5試合 KNOCK OUT-REDバンタム級王座決定リーグ戦 3分3R
安達浩平(team AKATSUKI/元J-NETWORKバンタム級王者/勝ち点4)
工藤“red”玲央(TEPPEN GYM/勝ち点3)
栗秋祥梧「今、自信に満ち溢れています。次の試合は見ないと損しますよ」
4・4『SACRED FORCE presents KNOCK OUT-EX 2021 vol.1』の「KNOCK OUT-BLACKフェザー級/3分3R・延長1R」で、兼田将暉と対戦する栗秋祥梧。豪快な勝利で頭角を現したものの、昨年から3連敗中。どん底を味わっている最中の栗秋は練習の内容も大きく変え、復活を期す。彼が今感じている「自信」の根拠とは?
――このところ、なかなか結果が出てない状況ですが……。
栗秋 何とも言えないんですけど……。本当に何も語れない状況になってしまって。でも、これも与えられた試練なのかなと思ってます。
――一つには、相手のレベルが上がってきているというのもあると思いますが。
栗秋 僕が上京した時からずっとチャンピオンクラスの選手ばかりとやらせていただいてるんですが、最近はすごく対策されているなというのも感じてます。正直に言うと、最近は誰も打ち合いはしてくれないですよね(笑)。
――それを打開するための練習というのは?
栗秋 2連敗した時に、「次に負けたら本当に何も言えないな」と思ってて。その次、シュートボクシングで笠原祐希選手と戦って落としてしまった時、逆に気持ちがスッキリしたというか。言葉で言うのは難しいんですけど……また一から、初心に戻ってやらないとなと思えて、試合のすぐ翌日から練習を始めました。僕、スパーリングをしたくなくて、ずーっとやってなかったんですよ。
――そうだったんですか。それはなぜ?
栗秋 ビビってたんですよ(笑)。小笠原瑛作さんのスパーとか見ると、「絶対ボコボコにされるだろ」って思ってたんです。だから試合ではぶっつけ本番で打ち合うみたいな感じで。でも今は週2回、2人ずつボクシングのスパーリングをやってもらうようになりました。小笠原瑛作さんだったり、今回一緒に試合に出る新田宗一朗だったり、井樋大介とか炎出丸さんとか鈴木千裕とか。階級関係なしにやっていこうという感じでやってます。その日その日のスパーリングを試合だと思って緊張感をしっかり高めて、でも緊張はせずに頭は使うという感じで取り組めているので、そういった面ではすごく成長できたかなと思います。
――いろんなタイプの選手とスパーしているんですね。
栗秋 九州のジムにいた時は薄ーいグローブしかない中でお兄ちゃんにボコボコにされていたので、打たれ強さはあったんですよ。でも自分が手を出すのが苦手というか、「一方的にやられるんじゃないか」と思ってしまうメンタルの弱さがあったんですけど、今はそれも改善して、すごくいい練習ができてます。
――クロスポイント吉祥寺には他にもたくさんの選手がいますが、スパーする選手はどう決めているんですか?
栗秋 僕の基準は、素早い選手と、パンチがバカ強い選手ですね。鈴木千裕なんかもそうですし。僕って、バン!って加速したらバン!って下がるタイプなんですけど、瑛作さんなんかは加速してからそれを継続できるんです。そういうのも取り入れたり、炎出丸さんは足を使いながら打ち合うのがうまいので、そういうのが勉強になるなと思ってます。今まで、いなされて打ち合いを避けられることが多かったんですけど、いなされる中でどうすれば打ち合いに持ち込めるかというのも気づきました。だから今回は期待してほしいです。
――手応えがあるんですね。
栗秋 一人一人、練習が終わったらアドバイスやダメ出しをくれるんですよ。そのきっかけになったのが、小笠原裕典さんとスパーした時に、「やっぱりどっかで一発に頼っちゃってるよね。それじゃあ、相手が下がってガードを固めたら平気で受け止められるよ」って言ってもらえて。その後にもっと具体的なアドバイスももらったんですけど、それは次の試合で出したいので言えないんですけど(笑)。
――大丈夫です(笑)。
栗秋 そこからスパーリングがメチャクチャ面白くなって、ジムのグループLINEに「○○さん、何時にスパーお願いします」っていつも書いてます(笑)。
――これまでの試合を見ていると、いける時はすごく勢いが出ますけど、うまくいかない時の崩れ方が大きいという印象がありました。
栗秋 そうなんですよ。今はそこに重点を置いてます。反省点はいつもそこで、「相手のペースに呑まれると何もできないでしょ?」って言われることも多くて。なので、ペースを取られても取り返せるような練習をすごくやってます。そこはやっぱり、頭を使ってやってます。
――これまでREBELS、KNOCK OUTでも期待されていたことは感じてきたと思いますが……。
栗秋 僕、試合で引かないというメンタルは強いんですけど、日常でのメンタルはすごく弱いんですよ。試合前の自信が少しでもブレちゃうと、腑抜けたみたいな試合をしちゃうんですよね。だからあんまり周囲の期待とかは考えすぎないようにしてきました。そういう思いを背負った気にならないでいようと。そこでけっこう固まってしまうので、気楽にいこうと思ってます。
――今回は新宿FACEでの『SACRED FORCE presents KNOCK OUT-EX 2021 vol.1』の中心カードということになりました。そこは?
栗秋 ここ3戦の失敗は、自分で取り返すしかないんですよね。そういう内容の試合をしたいと思ってますし、やっぱり魅せないとファンはついてこないと思うんで。僕が「勝ちたい」と思った時点で、勝ち方を見せるのがプロだと思うので、「あの選手、やっぱりすごい魅力があるな」と思わせる試合をしたいです。
――というところで、今回の相手である兼田将暉選手については?
栗秋 レベルが高い選手ですよね。K-1甲子園で優勝してますし。K-1甲子園は、他の優勝者もみんなけっこういいレベルまで行ってますよね。そう考えると、レベルは高いんだろうなとは思います。僕は相手の試合映像はあんまり見ないんですけど、タイ人のトレーナーに1試合見せられて、「よけてからの返しがうまいよ」って言われて。そこも対策しながら、そのさらに上を行くスピードをつける練習をしてます。
――なるほど。
栗秋 今は自信に溢れてるんですよ。「負けて失った自信を取り戻すのは試合しかない」と思ってたんですけど、今は練習でどんどん自信をつけていて、相手が誰だろうと勢いに乗っていける気がしてます。
――しかもそれは「根拠のある自信」ですよね。
栗秋 はい。そう思わせてもらえるのも、先輩とか周りの人々のサポートのおかげなので、そこへの感謝の気持ちもリング上で表したいなと思ってます。
――3月大会でKNOCK OUTがREBORNとなって、主役争いも活発化してます。そこにも入っていかなきゃですよね?
栗秋 そうですね。フェザー級は安本晴翔選手もいて龍聖選手もいて、裕典さんも階級を上げて、しかもBLACKルールに来ました。僕も今回からBLACKルールでやっていくんですけど、今は誰にも負ける気はしないですよね(笑)。今は意味のある練習ができているので、試合でそれを証明して「やっぱり栗秋だな」と思わせるように、一人一人しっかりぶっ倒していきたいと思います。
――今回の新宿FACEは、その第一歩になりそうですね。
栗秋 ぶっちゃけ言うと今回は、僕がこれから成り上がっていこうという団体に、他団体から乗り込まれたという気持ちもあります。だからしっかり覆して、また輝けるような自分になっていこうと思ってます。だから今回は本当に見ないと損すると思います。それぐらい、自信に満ち溢れてるんで。
――それを見せてもらえるのが楽しみです。ありがとうございました!
兼田将暉「スター候補をどんどん倒していって、自分がそのトップに立ちます」
4・4『SACRED FORCE presents KNOCK OUT-EX 2021 vol.1』の「KNOCK OUT-BLACKフェザー級/3分3R・延長1R」で、栗秋祥梧と対戦する兼田将暉。K-1甲子園で優勝し、「将暉」のリングネームで関西圏を中心に活動してきた兼田は、今回の栗秋戦を足がかりにKNOCK OUTでトップ戦線に躍り出ての活躍を目論む。そこにはどんな思いがあるのか?
――最初に確認ですが、これまで東京での試合経験は……。
兼田 今回が2回目になります。去年の1月、HEATのニューピアホール大会でヘンリー・セーハス選手とやったのが初めてです。新宿FACEは、K-1甲子園の予選で試合したことがありますが、プロでは今回が初めてになります。
――では、今までプロの試合をした場所というのは?
兼田 デビュー戦が大阪で、あとは東京と名古屋と中国があって、残りはほぼほぼ関西での試合ですね。
――東京で試合をすることには、特別な気持ちというのはありますか?
兼田 特にはないんですけど、関西でやってる時よりはアウェイだと思うので、しっかり気合いを入れていかんとなとは思ってます。ただ、東京の選手は試合も多いし、話題にもなりやすいじゃないですか。その中には「俺がやったら勝てるやろうな」と思うような選手もいるので、そういうのが話題になってたら「クソーッ!」とは思います。
――そんな中で今回は、『SACRED FORCE presents KNOCK OUT-EX 2021 vol.1』で栗秋祥梧選手との対戦です。栗秋選手の印象は?
兼田 ムエタイルールの試合に出てるのを何回か見てて、強いなあとはずっと思ってました。でも、舞台が違うので対戦することはないかなあとは思ってて。今回対戦のお話をもらって、BLACKルールなので僕の土俵なのかなとは思うんですけど、かなり強いのは確かなので、決まった瞬間は「これに勝てばフェザー級のトップ戦線でやっていけるんじゃないか」と思いました。
――試合を見て、動きや技についての印象は?
兼田 ヒジがうまいなと。でもけっこうオールラウンダーな選手なのかなとも思ってます。最近3連敗らしいですけど、その試合は見てないんでどうだったのかは分からないです。連敗してしまうこともありますからね。でもまあ、今回で4連敗になってもらいます。
――自信はあると。お客さんの中でも兼田選手を初めて見るという人も多いかと思いますが、自分としてはどんなスタイルですか?
兼田 僕は要所要所で当ててしっかり倒すというスタイルでやってるんで、そこを見てもらえばいいかなと思います。しかも今回はKNOCK OUTで一発目なので、派手にKOで勝ちたいですね。一番理想はハイキックで失神KOです。
――同門の先輩、石田勝希選手もスピードに乗って当てて、ハイキックで決めることもありますよね。
兼田 そうですね。ジムの先輩で中学生ぐらいからずっと見てたので、あの戦い方は意識してます。あと同じジムでは兄(RYUKI)もキックをやってたんですけど、今はMMAに転向したので、それぞれで頑張っていけたらなと思ってます。
――今回、栗秋選手に勝てばKNOCK OUTで駆け上がることができると思います。
兼田 この前、記事で見たんですけど、フェザー級の王座決定トーナメントも開催されるかもということなので、そこにしっかり出場させてもらって、優勝してベルトを巻きたいという思いがあります。
――気になる選手というと……。
兼田 やっぱり龍聖選手ですね。率直に、メッチャ強いなと思ってます。今一番スター候補になってますけど、だからこそ自分がやって勝ちたいと思ってます。栗秋選手もスター候補の一人だと思うんで、そういう選手にどんどん勝っていって、自分がそこに入っていきたいですね。
――やっぱりチャンスと感じてますか。
兼田 そうですね。地元でしっかり戦績を残して上に行きたいと思ってた時に、宮田プロデューサーからオファーをいただいたので、「ここでやっていくか」と思いました。縁もあるんだと思います。
――今度の試合で、一番見てほしいところは?
兼田 負けない気持ちですね。誰にも負けないという気持ちでやってるので。骨が折れても倒しに行きたいと思います。この試合がKNOCK OUTで駆け上がっていく最初になるんで、見逃したらダメです。栗秋選手も強いし、地元・関西からやるしかないと思ってるんで、しっかり見てほしいです。
――ありがとうございました!
安達浩平「気持ちを前面に出して、工藤選手を倒すことしか考えてないです!」
4・4『SACRED FORCE presents KNOCK OUT-EX 2021 vol.1』の「KNOCK OUT-REDバンタム級王座決定リーグ戦/3分3R」で、工藤“red”玲央と対戦する安達浩平。昨年2月に6人でスタートしたリーグ戦だったが、諸事情で3選手が離脱。安達はすでに5月22日に予定されている王座決定戦への進出が決定している状態だ。そんな中で3度目となる工藤との対戦に、どんなテーマを持って臨んでいるのだろうか?(※リーグ戦についての詳細は3月4日の記事参照)
――リーグ戦自体、コロナの影響や何やでいろんなことになりましたが、次の試合での得点状況については把握できていますか?
安達 はい。ここまで自分は全部勝っていて4ポイントで首位で、工藤“red”玲央選手が前回KOで勝ったので3ポイントで2位。響波選手が2点だったけど、前田伊織選手が引退ということで、次で4ポイントになるんですよね。なので、次の新宿大会で僕が工藤選手と戦って、僕は勝っても負けても王座決定戦に進めると。僕が工藤選手に勝つかドローなら相手は響波選手、負ければ工藤選手ともう一回ということですよね。
――その通りです(笑)。なので、王座決定戦への進出は決まっている状態での試合ということになりますが、その部分はいかがですか?
安達 今は目の前の試合に勝つことしか考えてないので、工藤選手には普通に勝って、王座決定戦も響波選手に普通に勝ちたいと思ってます。
――ここまでのリーグ戦2試合を振り返ると?
安達 2つとも順調に勝てて、王座決定戦にも進めるという状況なので、僕的にはまあいいかなと思ってます。最初の前田戦は固くて、良太郎代表にも「動きがよくなかったね」って言われる感じだったんですけど、響波戦では作戦勝ちというか、前に出て勝つことができたので、その面においてはよかったかなと思ってます。
――もともとリーグ戦なので長丁場の予定ではありましたが、それ以上に状況が変化しましたよね。
安達 そうですね(苦笑)。コロナがなくて順調に行っていれば、去年6人で争ってたはずなんですけど、状況が状況でみんないなくなっちゃって(苦笑)。本当に、文字通りのサバイバル・リーグ戦になっちゃったなって感じです(笑)。
――確かに。その中で、気持ちを保つのは大丈夫でしたか?
安達 僕は大丈夫でしたね。ずっと決まってたんで。試合が決まってない時も気持ちを切らさずに練習してましたし、絶対にベルトを獲るんだという気持ちでやってきました。リーグ戦がなくなっちゃったとかになったら気持ちが切れてたかもしれないですけど、そのまま続けていただけたので、モチベーションは維持できました。
――さらに、当初はREBELS王座決定リーグ戦としてスタートしましたが、KNOCK OUTの王座が懸かることになりました。
安達 ウチの代表が巻いていたREBELSのベルトがほしいという気持ちもあったんですけど、KNOCK OUTはメジャーイベントなので、そこはうれしいです。
――では改めて、工藤選手との試合についてなんですが、印象は?
安達 工藤選手とは次で3回目になるんですけど、1戦目がドローで、2戦目はREBELSのリングで戦って僕が判定勝ちしたんですけど、接戦だったので、あんまりスカッと勝ったという印象はないんですよね。次もお互いに前に出て、僅差の試合になるのかなと思ってるんですけど、警戒するポイントはやっぱり、前田選手も倒されてる右のパンチですかね。
――お互いにかなり手の内が分かった状態での試合ということになりますよね。
安達 そうですね。向こうも僕の攻撃とかは分かっていると思うので、対策は練ってくると思いますけど、こっちもそこをうまく凌ごうとしてるという感じです。
――その相手の対策を裏切るような要素というのは用意してますか?
安達 代表と策を練ってます。具体的には言えないですけど(笑)。でも向こうもTEPPEN GYMでいろんな策は練ってくるのかなとは思います。ただ、試合が始まっちゃったら前に出てきて右ストレートとかを打ってくると思うんですけど、僕がそれをどう対処して勝っていくかということになりますね。
――確かに、過去の戦いを見ても接戦になる可能性は高いのかなと思われますが、そこを凌いで勝つのに必要なものとは?
安達 やっぱり気持ちだと思います。僕と工藤選手は33歳で同い年なんですけど、向こうもたぶん、これに負けたら最後というか……僕に一度負けているし、絶対勝つという気持ちで来ると思うので、最後は気持ちの勝負になるかなと思いますね。
――その「気持ち」というのは、ベルトへの気持ちもありますよね。
安達 はい。特に向こうは勝たないとベルトへのチャンスもなくなってしまうので、気持ちを前面に出して戦ってくるのかなと思いますし。もちろん僕も、絶対に獲ってやろうという気持ちでいますから。ベルトへの気持ちという点では負けないです。
――先ほども出たように、この勝ち負けにかかわらず王座決定戦が待っている状態です。そこはまだ考えない?
安達 はい、今は考えないようにしています。ホントに目の前の工藤選手に勝つということだけです。
――試合も迫ってきていますが、ここから当日までに必要なこととは?
安達 今もけっこうハードに追い込んでいるんですけど、もっとハードに追い込んで、気持ちを高ぶらせることですかね。
――「気持ちを高ぶらせる」という点では、2・28『REBELS ~The FINAL~』での良太郎代表の試合は……。
安達 鳥肌が立ちましたね。僕も会場で応援してたんですけど、すげえなって、改めて思いました。打ち合って、あんなにバーッと会場を沸かせて。僕は代表みたいな試合はできないですけど(笑)、あんなワーッとお客さんが沸くような試合はしたいなと思ってるので、打たれずに倒そうかなと思います。代表みたいに、お互いにもらいながらというのはやりたくないです(笑)。
――まあスタイルもありますし(笑)。さて、先のことはまだ考えないというお話でしたが、現実にあと2つ勝つとベルト、というところまでは来ています。チャンピオンになると、また違う景色が見えてくると思うんですが。
安達 他の階級はけっこう盛り上がってるし、この前開幕したKNOCK OUTのトーナメントもすごい選手がいっぱい出ている中で、今のバンタム級は経験の少ない選手が多くて盛り上がりに欠けてるなって、僕自身も感じるんですよね。だからベルトを獲って有名な選手と試合して、KNOCK OUTのバンタム級も盛り上げていきたいという思いはあります。
――KNOCK OUTもREBORNとなったことで、主役争いも活発化しています。その中で安達選手の思いとは?
安達 けっこうバチバチに倒す派手な選手が多くて、僕はそんなにKOも多くないですけど、気持ちを前面に出して戦うタイプなので、ここでファンの皆様に認知していただいて、僕のファンになっていただければいいかなと思ってます。みんなで盛り上げていければいいなと思うので。
――では次の試合も、見てもらいたいのはそういう部分でしょうか。
安達 そうですね、気持ちで勝っていこうと思っているので。このままポンポンとベルトまで行きたいので、目の前の試合に集中して工藤選手を倒すことしか考えてないです。
――では最後に、ファンの方へのメッセージをお願いします。
安達 工藤選手もここで勝たないと王座決定戦に進めないので、死ぬ気で前に出てくると思います。僕も工藤選手の気持ちに負けないように戦って倒したいと思いますので、応援よろしくお願いします!
工藤“red”玲央「毎日、安達選手のことしか考えてません。彼に連勝してチャンピオンになります!」
4・4『SACRED FORCE presents KNOCK OUT-EX 2021 vol.1』の「KNOCK OUT-REDバンタム級王座決定リーグ戦/3分3R」で、安達浩平と対戦する工藤“red”玲央。工藤が王座決定戦に進出するには、KOでも判定でも、とにかく勝利しなければならない。そして勝てば、安達との4回目の対戦が待っているということになる。その状況で彼が思うこととは?
――今回の安達浩平戦はリーグ戦の最終試合ということになります。リーグ戦はいろいろありましたが……。
工藤 コロナでいろいろあってモチベーションが落ちたり体重管理ができなくなったことは、僕も実際にコロナ鬱みたいになったのもあって、みんな大変な思いをしたのは分かるんですけど、離脱した3人に関しては正直「オマエら、ふざけんなよ」というのが本心です。例えば会社で与えられた仕事を投げ出してるのと同じじゃないですか。普通の会社だと、こんなのあり得ないじゃないですか。
――まあ、結果としては。
工藤 僕と安達選手と響波選手は、「人数が少なくなったからチャンスだ」って言われるんですよ。でもそれって違うなあと思ってるし、リーグ戦も後楽園でできなかったり、あんまり注目されてないじゃないですか。それは感じるんですよ。こういうことがあるからキックボクシングが舐められるんですよ。キックボクサーとして、社会人として、もっと自覚を持ってほしいというのが正直、ありましたね。
――なるほど。先ほど「コロナ鬱」という話もありましたが、工藤選手自身はそんな中でどうモチベーションを保ってきたんですか?
工藤 僕もモチベーションは保ててなかったですよ。正直、去年2月の響波戦で負けた後にすぐコロナで自粛期間になっちゃったので、キツかったです。試合に勝ってればまだよかったですけど、正直3月、4月頃は逃げ出したいという気持ちがメチャメチャあったんです。でも、6人でやると決められたプロジェクトから、僕だけ逃げるのはみっともないし、ジムにも迷惑がかかるし、応援してくれる人にも何も言えないじゃないですか。だからそこだけは何が何でもやろうという気持ちでいました。それで月日が経って試合が決まったら、2人抜けたと。その時はイラッときましたね。「俺だってそうしたかったよ」みたいな。それぞれ理由があるのは分かりますけどね。でもそこで耐えて学んだから、10月の前田伊織戦で勝てたのかなと思います。
――では、最終的にはいい方向に転換できたわけですね。確認ですが、今回の安達戦での得点状況は把握できてますよね?
工藤 はい。僕は勝てば王座決定戦に進めるわけですよね。
――ですね。安達選手とは今回が3回目の対戦になるわけですが。
工藤 そんなに意識してないんですよね。「3回目だから僕が勝てるだろう」みたいな(笑)。もちろん、最後にやったのは2年ぐらい前なので、前回よりは確実に強くなってると思います。実際2回やっているし、12月の彼の試合も見ていたので、初対戦の選手よりはイメージは作りやすいでしょうけど。ただ全く負けるつもりはないので、何回目とかいう意識はないですね。
――過去2回で感じた印象や、今回気をつけたい部分は?
工藤 彼は根性もあるしけっこうしつこいので、こっちの印象が悪い感じでラウンドが終わるんですよ。向こうが蹴って終わり、みたいな感じで、印象を作るのがうまいんですよね。そこは気をつけないといけないというのと、プラスアルファ、この2年で僕が持っているイメージの1.25倍ぐらいは強くなっていると思ってます。
――そういう相手に、どう勝ちたいですか?
工藤 判定で勝ちたいです。
――判定で? KOは狙わないということですか?
工藤 僕は、倒そうとしたら力んじゃうところがあって。前回の前田戦は結果的にKOできたんですけど、自分としては全く判定狙いだったんですね。その方が楽に戦えるので、力を抜いていこうかなって感じです。
――今回、工藤選手が勝って王座決定戦に進出すると、そこで安達選手と4回目ということになりますね。
工藤 そうなんですよ。ここまで1敗1分けなので、まずここで1回、僕が勝ちます。そしたら1勝1敗1分けになってキリがいいので(笑)、4回目は白黒ハッキリつけようぜってことで。
――なるほど。それはそれでいい流れですね。しかし同じ選手とは3回当たることすらなかなかないと思います。選手によっては、再戦すらイヤという人もいますが……。
工藤 そういうとこも「しつこい」って感じですよ。僕はいいけどお客さんがどうかなあと思いますし。でも今回僕が勝てば、1勝1敗1分けからの4回目は面白いじゃないですか。しかも僕らお互い33歳だし、これが最後になるので、そこで決着という感じですね。ここで勝てなかったら、「結局勝てなかった」で終わっちゃうんですけど、僕は勝つので。
――4回目も必ずあるぞと。
工藤 安達選手のファンからしたらつまらないかもしれないですけど、僕を応援してくれる人たちには、けっこう楽しめるんじゃないですかね。
――ということは、ここから安達選手に連勝すればチャンピオンになれるということになります。
工藤 チャンピオンになれるのはうれしいです(笑)。まだベルトを巻いたことがないので、ここで巻けば選手生活も悔いなく終われますから。
――チャンピオンになれば、その先も見えてくると思いますが。
工藤 そうですね、考えてることもあるんですけど、まずは一番近くの試合に勝たないといけないので。今言うと夢物語みたいになってしまうし、今は本当に毎日、安達のことばかり考えてるんで。
――では目の前の安達戦で、勝つのに一番必要なものは何でしょう?
工藤 戦略ですね。過去の試合でも印象の部分で負けてきたし、次はどうせカーフキックとか蹴ってくると思うので、その対策が大事かなと。そこはしっかりやってます。
――今回の試合で、一番見てほしい点は?
工藤 下がらない、気持ちの強さですね。昔から言ってるんですけど、「うまい」選手って多いじゃないですか。僕はそういう選手じゃないので、気持ちの強さで勝負します。古臭いですけど。
――そこは最初の師匠であるファイヤー原田さんから受け継いだものですか。
工藤 そうですね。ファイヤーさんにはいつも言われてましたし、一番学んだところなので。アバラが折れても何しても絶対下がらない人でしたからね。
――そこから、現在はTEPPEN GYMに所属されてますよね。TEPPEN GYMで一番学んだことは何ですか?
工藤 みんな練習が真面目なんですよ。自分は年上だし、しっかりやらなきゃいけないと思わされますね。技術的には、もらわないで当てるとか、攻撃されたらすぐ返すとか、そういうことを重点的に教わってます。TEPPEN GYMの中ではそういうのがうまい方ではないんですけど、自分にとってはすごくプラスになってますし、練習に取り組む姿勢も変わりました。
――では最後に、ファンの方にメッセージをお願いします。
工藤 最後まで折れないところを見せて勝つので、楽しみにしててください。
――ありがとうございました!
対戦カード
※REDルールは肘有りキックルール、BLACKルールは肘無しキックルール
第6試合 メインイベント BLACKルール フェザー級 3分3R(延長1R)
栗秋祥梧(クロスポイント吉祥寺/大和フェザー級王者)
兼田将暉(RKS顕修塾/ACCELフェザー級王者、元HEATキックルール・ライト級王者、元RKSスーパーフェザー級王者、K-1甲子園2017 -60kg優勝)
第5試合 KNOCK OUT-REDバンタム級王座決定リーグ戦 3分3R
安達浩平(team AKATSUKI/元J-NETWORKバンタム級王者/勝ち点4)
工藤“red”玲央(TEPPEN GYM/勝ち点3点)
第4試合 REDルール スーパーバンタム級 3分3R(延長1R)
森岡悠樹(北流会君津ジム)
横野 洋(キックボクシングジム3K/元DEEP☆KICK 57.5kg王者)
第3試合 REDルール スーパーフェザー級 3分3R
新田宗一朗(クロスポイント吉祥寺)VS
角谷祐介(NEXT LEVEL渋谷)
第2試合 BLACKルール ライト級 3分3R
柴崎“ワンパンマン”亮(team AKATSUKI)
カミシロ(PHOENIX)
第1試合 REDルール スーパーフェザー級 3分3R
斧田雅寛(KIBAマーシャルアーツクラブ)
塚本勝彦(TORNADO)
概要
大会名 SACRED FORCE presents KNOCK OUT-EX vol.1
日時 2021年4月4日(日) 開場・12:00 開始・12:30
会場 新宿フェイス
チケット料金 カウンター席¥12,000 SRS席(最前列)¥12,000 S席¥8,000(完売) A席¥6,000(完売) ※当日500円増し ※入場時ドリンク代500円別途必要 ※6歳未満は入場無料(小学生から有料、6歳未満でも座席を必要とする場合は有料)
チケット販売 チケットぴあ(完売) KNOCK OUT OFFICIAL SHOP 出場選手・所属ジム
お問い合わせ Def Fellow 03-6262-3760 promotion@rebels.jp http://www.rebels.jp/