INNOVATION 12.8 新宿フェイス:宮元啓介「ここで流れを変えないと。レベルの違いを見せる」、“闘ふ神主”櫻木崇浩「頬の傷は地鎮祭でギョッとされます」
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INNOVATION「CHAMPIONS CARNIVAL 2018-II」(12月8日(土)新宿フェイス)の57.5kg契約3分5R・宮元 啓介(橋本道場/元WPMF世界スーパーバンタム級王者)vs. “闘ふ神主”櫻木 崇弘(武勇会/INNOVATIONフェザー級1位・前王者)の直前インタビューがINNOVATIONから届いた。
“THE CYCLONE”宮元啓介インタビュー
——久々にホームであるJAPAN KICKBOXING INNOVATION興行のメインに帰ってきました。
熱い試合、しますよ!
——前回の試合は、今年(2018年)10月8日、元WPMF世界スーパーバンタム級王者のダウサコン・モータッサナイ戦でした。
なんとか勝ちましたけど納得いく内容ではなかったですね。
——理想が高い?
今年は、今のところ4戦1勝1敗2分のドローばっかでパッとしないんで、ここで流れを変えないと。
——スランプ?
強くなっている自覚はあります。だからこそ、強いダウサコンにも勝つことはできた。けど、反省点は山盛りです。
——まだ25歳ながら2010年プロデビューでベテランの域ともいえる宮元選手がまだ成長途中?
ですね。
——どういったところが変わっていますか?
ダウサコン戦に限って言えば、3回戦だったので1ラウンドからガンガンいくようにしました。自分は、相手の動きをじっくり見るスロースターターで、ともすると狙ってお見合いばかりになってしまうことがありますが、この試合は、思った以上に攻めれたかなと。ダウサコンは、晴翔(後輩の安本晴翔)が引き分けてますから、先輩としてドローじゃすまないって意地もあったかも。
——そして、強くなってる自覚がある?
師範(師である橋本道場会長の橋本敏彦)と取り組んできたフィジカルトレーニングの成果がまだ出始めだけど、確実にパワーがついて倒す力がアップしています。
——そんな宮元選手、最近は、KNOCK OUTでの活躍が目立ちますが、ライバルである小笠原瑛作選手を名勝負の末、完全KOした江幡塁選手との一戦(2017年12月10日)は、マジョリティデシジョン(判定2-0)の惜敗ながら、得意の三日月蹴りも冴えて、見方によっては勝っていてもおかしくないように思えました。
ジャッジの支持をしっかりいただけなかったのですから自分がダメなんですけど、塁選手とは「もう一回やれば勝てる」感覚がハッキリとあります。最初に手を合わせた1ラウンド目から「イケるな」という手応えがありましたし、そこから強くなっている自信もあるので。
——KNOCK OUT(正確には、その前身の「NO KICK NO LIFE」)では、今を時めく“神童”那須川天心選手との対戦経験(2016年3月12日、2ラウンドKO負け)もありますが、彼との再戦希望は?
もちろん、ゆくゆくはリベンジしたいです!
——そんな日本キックボクシング界のトップグループをもう5年以上走り続けてきた宮元選手ですが、キャリアを振り返っていただくと現時点でのベストバウトはどの試合?
日下部竜也戦(2012年9月22日、WBCムエタイ日本スーパーバンタム級王座を奪取)とチューチャイ・ゲーオサムリット戦(2016年10月9日、KO勝利でWPMF世界スーパーバンタム級王座を戴冠)ですかね。日下部戦は、とにかくずっとバチバチにいけました。チューチャイは、最初に蹴りと肘をもらって「なんだコイツ?」って驚いて、それでいて三日月蹴りが直撃してもニヤついてて「こんな化物いるのか?」ってビビりましたけど、三日月に賭けるしかないって信じ抜いたら、ああいう結果(大逆転の2ラウンドKO勝ち)になりました。
——これまでやってきて強いと感じた選手は?
タイ人ならチューチャイとカンティポン(2012年12月9日、3ラウンドTKO負けしたカンティポン・ソー・デェダムロン)がヤバかったですね。小笠原瑛作選手は、スピードもパワーも凄くてやりにくかったです。
——那須川天心選手は?
強さを感じる前に倒されてしまってよくわかんないんですよ(笑)。タイミングが凄かったかな。
——なるほど。ここで、閑話休題。映画大好き宮元選手の「おすすめムービーコーナー」です。
そんなのあるんですね(笑)。
——最近のおすすめは?
んー、ジャンルで好きなホラーなら「ホステル(2005年/アメリカ)」ですが、つい最近だとラブストーリーの「きみに読む物語(2004年/アメリカ)で。寝る前に映画を観ながらってパターンが好きで、もう20回以上観てるんですが、何度観ても大号泣してしまって、朝起きたら目が浮腫みまくってて、奥さんから「どうしたの?」って驚かれました(笑)。
——話は戻りまして、次の試合、55kg前後の試合がほとんどの宮元選手がフェザー級(57.15kg)オーバーの57.5kg契約で前INNOVATONフェザー級王者、“闘ふ神主”櫻木崇浩戦でメインを張ります。パワーが増したとのことなので階級も上がる具合ですか?
いや、今もベストは55kgです。これより重い契約体重で試合をしたことは何度かありますが、まー、不安はないです。
——現役神主の名物ファイター、櫻木選手の印象は?
気持ちが強いなぁ……くらい?
——警戒すべき点は、それだけ?
去年、晴翔とやった時(2017年12月17日、安本の判定3-0勝ち)、セコンドについて近くで見てますからね。けど、あんま覚えてないなぁ。あー、身体はバキバキで強そうですねー。
——あまり眼中にない?
いや、油断はまったくないです。これは、いつ誰が相手でも同じ気持ちです。相手をナメていい試合なんてできません。ただ、120パーセントの力を出してレベルの違いを見せつけた上で圧勝します!
——圧勝はKO?
そこにはこだわりあります!
——「空を切り裂くサイクロン」と呼ばれるウルトラC級の大技キックを狙うとか?
大技は、狙いはしません。
——普通にKO?
いや、大技って狙うと当たらないんで、流れでフッと出すので、それで決まることもあるかもなくらいで。ただKOはします!
——その決まり手は?
やっぱ、蹴りですね。ハイ、ミドル、ロー、回転系……キックなら何でも必殺です!
——メインイベンターらしく?
うーん、「メインだから面白い試合しなきゃ」ってのはないんですよ。いつ、どこで、誰とやろうと、ガンガンいっていい試合をする。それだけです!
——それはそれで流石です。
今年3月に子供が生まれて、家族もできたので、そろそろいいところ見せなきゃなって。まー、任せてください!
“THE CYCLONE”宮元啓介のプロフィール
リングネーム:宮元 啓介
フリガナ:ミヤモト ケイスケ
所属:橋本道場/JAPAN KICKBOXING INNOVATION
生年月日:1992年12月16日(25歳)
出身地:埼玉県入間市
身長:168cm
戦型:オーソドックス
デビュー年月日:2010年1月31日
戦績:47戦28勝(11KO)12敗7分
ステータス:元WPMF世界スーパーバンタム級王者、元WBCムエタイインターナショナルスーパーバンタム級王者、元WBCムエタイ日本スーパーバンタム級王者、元INNOVATIONスーパーバンタム級王者、元MA日本スーパーバンタム級王者、2010年MA日本バンタム級新人王、2009年K-1甲子園関東地区Bブロック優勝
Facebook:https://www.facebook.com/profile.php?id=100008418196661
Twitter:https://twitter.com/kick_keikumn
“闘ふ神主”櫻木崇浩インタビュー
——前試合、2018年9月2日の国崇(※1)戦は、結果残念(5R判定負け)ながら凄まじい試合となりました。
自分的に過去最高のベストバウトです!
——どういったところが?
ディフェンス偏重型になりがちな僕が5ラウンドずっと攻め続けることができました。敗戦ではありますが、このところずっと取り組んで改造中の新スタイルの完成形に近づけた手応えがありまして。
——国内有数の防御力を持つ櫻木選手の良さは、まさにディフェンスにあるとも言えますが、それでも改造が必要?
はい、そこは絶対。これまでのスタイルだと「負けない」けど「勝てない」というジレンマから逃れられません。勝っても負けても写真判定。そこから脱却しなくてはならないなと。
——国崇選手は、日本キックボクシング界をけん引し続けてきたレジェンドファイターですが、そんな偉大な相手との試合で開眼できた?
結果、肘で斬られてしまったのですから、とても完成形とはいえませんが、宮元戦でそれがパーフェクトに発揮できるよう頑張ります!
——宮元啓介選手は、2014年夏、国崇選手にスプリットデシジョン(判定2-1)で敗れていますが、今や国崇選手を凌ぐ日本軽量級の第一人者です。
はい! 4連敗中の自分ながらまさかのオファーで、お話をいただいた瞬間に「やります!」と即答しました。
——迷わず即答ですか?
会長たちからは「これで負けたら5連敗だけど大丈夫か?」と心配されて1時間ほどは話し合いましたが、それでも「やっぱりやらせてください!」と。
——はやり大物喰いを狙って?
選手である限り勝敗は最も大切です。それにしても一応、チャンピオンベルトを巻くことができた自分の今の目標は「一流になること」です。その為には、一流に勝たなくてはなりません。そこでこのオファーは天啓でしかありません。
——勝算は?
当然、誰が見ても自分が不利に違いないでしょう。けど、不思議とイケない感じがないんです。「勝ってもおかしくはないぞ」って気がします。
——予感のようなもの?
いや、確信があります。
——宮元戦勝利の?
ではなく、自分史上「今が最高で最強」の自信です。
——失礼ながら連敗中でも?
もちろん、まだ力不足だから負けましたが、その中から着実に積み上げて成長している実感を得ています。だからこそ、闘い続けなければならないし、そうでなければ一流にもなれません。
——32歳の前王者。もう若くはありませんが、まだまだと?
昨年8月に長女も生まれましたし、おかげさまで神主業も安定しています。衰えを感じれば、または家族の反対あれば、グローブを壁に吊るすことも考えなければですけれど、妻は「満足するまでやったらいい」と応援してくれていますし、辞める理由がないんです(笑)。
——そんな櫻木選手から分析して、宮元選手、いかがでしょう?
実は、同タイプなのではないかと。
——それは意外です。
空手出身で蹴りを中心に左ミドルキックやローキック、三日月蹴りなどでダメージを蓄積させて後半勝負。ポイントを取るべきところでしっかり取る。ディフェンス力も高く、突破されても頑丈なところも。以前、橋本会長(宮元の師である橋本ジム会長、橋本敏彦)から「同じだよ」って言われたこともあります。
——階級が上だけに体格では勝りますが、同タイプで実績が上なのが向こうとなると不利な気も。
そこははやり体格差を含めたフィジカルの優位と作戦ですね。苦手というか穴を突く。数年前まで弱点を言われていた首相撲も、今やダウサコンのような強豪相手でも負けなくなっていますし、その穴が小さく少ないのは承知の上で。
——相当ハードな挑戦になりそうです。
だからこそ、やりがいもあります。宮元選手が自分の目指すスタイルの完成形に近いなら、その相手に勝つことで「一流になる」という大目標が確実に達成できるとも思いますし。攻防のテクニカルで繊細な部分に注目していただければなと。そんな5回戦ならではの試合をします!
——現役神主(※2)というあまりにも特異なキャラクターに目が行きがちですが、反面、職人的なプロフェッショナルファイターであることも櫻木選手の魅力です。神主方面は、このところいががでしょう?
国崇戦は、顔面を斬り裂かれまくったので流石にヤバかったですね。眉間の傷は、烏帽子でなんとか隠れましたが、頬だけは色々誤魔化しても隠しきれなくって(苦笑)。うちの神社に来ていただいて祈祷する分には、(試合後、傷だらけの神主が)ちょっとした名物になっているので「またか」と笑って済ませていただいているのですが、初めて行く地鎮祭などではギョッとされたりします。
——しかしながら家族や周辺のバックアップもいただいて、充実されている様子は伝わってきます。
はい! 会長やトレーナー、ジムの皆も含めて、お力をいただいております。繰り返しになりますが、そんな皆のお陰でINNOVATONのチャンピオンにはなれました。しかし、日本中に数多いる王者群の1名でしかないことも自覚していますし、まだ二流の域だなと。一流になる。その為に一流の宮元選手に勝って、天上の世界に入門します!
※1 国崇 岡山県の拳之会所属、ニュージャパンキックボクシング連盟不動のエース。ISKA世界ムエタイフェザー級王者、WKAムエタイ世界フェザー級王者をはじめ無数のタイトルを獲得し、バンタム級からフェザー級の軽量級において10年以上も日本の頂点に在り続ける国崇は、今もなお闘い続けるレジェンドである。強烈な左ボディーブローと飛びヒザ蹴りを必殺技とする。
※2 現役神主 櫻木は、香川県高松市の廣田八幡神社に生まれ育ち、國學院大学神道文化学部神道文化学科を卒業し、明階(めいかい/神主の高階位)を得て、実家で宮司(ぐうじ/神社の長)の父の下、禰宜(ねぎ/宮司をサポートする役割)を務める正真正銘の神主である。
“闘ふ神主”櫻木崇浩のプロフィール
リングネーム:“闘ふ神主” 櫻木 崇浩
フリガナ:“タタカウカンヌシ” サクラギ タカヒロ
所属:武勇会/JAPAN KICKBOXING INNOVATION
生年月日:1986年5月24日(32歳)
出身地:香川県高松市
身長:164cm
戦型:オーソドックス
デビュー年月日:2010年12月19日
戦績:26戦12勝(1KO)11敗3分
ステータス:元INNOVATIONフェザー級王者、INNOVATONフェザー級1位、WBCムエタイ日本フェザー級3位
ブログ:https://ameblo.jp/takahiro0524/
Facebook:https://www.facebook.com/shrinefighter
Twitter:https://twitter.com/shrinefighter
対戦カード
第10試合 トリプルメインイベント3 57.5kg契約 3分5R
宮元啓介(橋本道場/WPMF世界スーパーバンタム級王者)
闘ふ神主 櫻木崇弘(武勇会/INNOVATIONフェザー級1位)
第9試合 トリプルメインイベント2 INNOVATIONライト級タイトルマッチ 3分5R
翔・センチャイジム(センチャイムエタイジム/王者)
櫻井 健(習志野ジム/1位)
第8試合 トリプルメインイベント1 INNOVATIONウェルター級タイトルマッチ 3分5R
門田哲博(武勇会/王者)
太聖(岡山ジム/1位)
第7試合 INNOVATIONスーパーフェザー級暫定王者決定トーナメント準決勝 3分5R
児島真人(DANGER/2位)
久井淳平(多田ジム/3位)
第6試合 WBCムエタイ日本スーパーフェザー級 ランキング査定マッチ 3分3R
元山祐希(武勇会/INNOVATION 1位)
白井達也(TRY-EX)
第5試合 68.5kg契約 3分3R
番長兇侍(習志野ジム/INNOVATIONウェルター級2位)
都築頼秋(ダイケンスリーツリー/INNOVATIONスーパーウェルター級8位)
第4試合 57kg契約(肘無し) 3分3R
真田貴望(武勇会)
都築憲一郎(エムトーンジム)
第3試合 フライ級(肘無し) 3分3R
未定
大空(CARENES)
第2試合 フェザー級(肘無し) 3分3R
井上竜太(習志野ジム)
駿☆拳(NEXT LEVEL渋谷)
第1試合 ライト級(肘無し) 2分3R
丸山智也(武勇会)
TOMOHISA(拳伸ジム)
概要
大会名 CHAMPIONS CARNIVAL 2018-II
日時 2018年12月8日(土)16:30開場 16:45開始予定
チケット料金 RS席¥12,000 S席¥7,500 A席¥5,500 自由席¥4,000 ※当日券は500円UPチケット販売 チケットぴあ、参加各ジム・各選手
お問い合わせ INNOVATION興行本部 043-247-0112 http://kick-innovation.com/