ONE 7.18 ルンピニー:2連勝なるか、箕輪ひろば「どこまで自分のポテンシャルを出して、良い勝ち方ができるか試されている」

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ONE Friday Fights 116(7月18日(金)タイ・バンコク・ルンピニースタジアム)に出場する箕輪ひろばのインタビューがONEから届いた。
この大会には日本から与座優貴、和田竜光、三浦彩佳、箕輪ひろば、谷津晴之の5選手が参戦する。この5選手および対戦相手は無事前日計量をクリアしている。
大会の模様はU-NEXTで生中継される。第1試合は21時30分スタート予定だ。(写真提供:(C)ONE Championship)
第1試合 MMA ストロー級 5分3R
箕輪ひろば(STF/元修斗世界ストロー級王者)
イ・スンチョル[Lee SeungChul](韓国)
箕輪は25歳。修斗の王者として活躍後、20年からONEに参戦し、リト・アディワン、アレックス・シウバに判定勝ちしたが、22年1月にジャレッド・ブルックスに判定負け。23年4月にはボカン・マスンヤネの再三のローブローに苦しみ押さえ続けられ判定負け。昨年1月の有明大会ではグスタボ・バラートに長時間押し込まれ判定負け。昨年7月、ジェレミー・ミアドに判定勝ちし、連敗を脱出した。今回1年ぶりの試合となる。
スンチョルは26歳。23年12月と昨年3月の大阪でのGLADIATORで2連続TKO勝ちし、昨年8月と12月にONEフライデーファイツに出場し、フィリピンとベトナムの選手相手に連続TKO勝ちしている。
―― 試合としては1年ぶりですが、これまでの期間を振り返って下さい。
「前戦のミアド戦に関しては3連敗からのオファーだったので、何がなんでも勝ちたいっていう、とりあえず連敗を抜け出さないと、という感じだったんですけど。試合結果も蓋開けてみれば、勝ちを拾いに行くって戦いになってしまったなと。当時はそんなつもりじゃないですけど、勝負しに行くって言っていたんで、その時の箕輪は勝負しに行ったんでしょうけど、終わって客観的に見たら勝ちを拾いに行くような試合だったと感じています」
―― 前回の試合は不運にキャンセルになって今しましたが、この間が空いた期間で具体的には、どの辺りの部分を強化されたんですか?
「ボクシングはボクシングできちっと打撃強化して。レスリングはレスリングで強化して、グラップリングや寝技の部分は寝技として強化したので、今回1年間やりました」
―― その中でJAPAN TOP TEAM(JTT)に出稽古されていますが、そこで手にしたもの、手応えを感じているものは何ですか?
「少なからずJTTという名だけあって、自然と強い選手が集まってくる。彼らが強いチームかっていうのはまた話が別のことだと思うんですけど。選手として強い選手は朝倉海くんを含め多勢いると思う。海くん含めて彼らと肌を合わせる機会は凄い貴重だと思います」
―― 練習環境として、刺激を受ける場なのですね。
「そうですね。やっぱり海くんもUFC参戦したし。今、それによって感化されてるチームなんで。視野というか、世界観っていうものが、チームの中でさらに広がったなっていう風には思います」
―― 箕輪選手はヒロヤ選手と親しい交流を持っていますよね。別団体ですが、彼は特に今、波に乗っています。そのあたりは刺激になりますか?
「そうですね。彼とはDEEP参戦直後のかなり前から知っている仲で、昔はここで一本取れていたのが取るのが難しくなって。彼が強くなっているのを身近で感じ、僕もさらにレベルアップしていかなければ行けないという風な思いはあります」
―― なるほど。ヒロヤ選手はアメリカとかでも練習していますけど、箕輪選手も結構アメリカ志向が強いじゃないですか。練習に行きたいとか色々思いはあるのですか?
「僕のアメリカ志向は、どちらかというとアメカジ好きだったりとか、そっちのアメリカ志向ですけど。それは冗談です(笑)。練習環境とか、日本と比べて先進してるっていうのは感じます。ただ、アメリカが全部優秀かって言ったら、僕はそうではないと思います。アメリカの選手たちって、万人にハマる形かもしれないですけど、日本人だけにフォーカスするのは、やっぱり日本でしかないんで。小さい島国で考え抜いて、奴らと渡り合えようとしてきただけの技術量は少なからずはあると思う。なのでアメリカの練習環境にインスパイアーは受けたいと思いますが、洗脳されたりとか、全部が全部アメリカがいいよねっていう風には僕は思ってないんで。練習環境の作り方とか練習スケジュールとか、そういう良いものは入れつつ、日本の良い点ははそれとして、捨てずにやり続けていきたいと思っています」
―― では、今回の対戦相手のイ・スンチョル選手の印象はいかがですか?
「いい選手ですよね、比較的打撃もできて。しかも打撃ができるのが乱雑じゃないというか。技術的にちゃんとできて、スクランブルもできて、バックコントロールも上手い、寝技も上手いっていう。比較的バランスが取れた良い選手だと思います」
―― 箕輪選手の対戦相手として、望ましい相手というか、試合は噛み合うというイメージが直感的にありますか?
「まずは良い選手ですよね。1個の突出型の選手が悪いって言っている訳じゃないんですけど、きちっとMMAしてくる選手なので。箕輪と同じスタイルというか、同じカテゴライズなんじゃないかなという風に思うので。今回は正直楽しみですね」
―― スンチョル選手のスタンド打撃やフィジカルはどう評価しますか?
「打撃の精度はかなり高いと思いますし、メンタルとかスタミナも凄いあると思います。フィジカル面は正直組んでみなければ分かりませんが、非常に戦ってみたい相手というか。戦いたくない相手ではないですよね。僕とタイプ合わないなっていう感覚ではないですね」
―― 今回は特に良いフィニッシュ、良い勝ち方をすると、ONEから高い評価を受ける一戦になると思いますが、その点はどう捉えていますか?これまでの1年間のこのフラストレーションがある中で、強いスンチョル選手を倒したら、スポットライトを浴びるというか、大きな注目が集まるように感じます。
「良くも悪くも試されているという風には思います。提示された相手に対して、どこまで自分のポテンシャルを出して、良い勝ち方ができるかっていうのは、間違いなく、試されてるというか、査定されていると思っています。参戦している以上はベルトを取りに行きたい」
―― その上で今回の試合の理想的な展開は?
「今回、多分交錯すると思います。お互い持っているものが多いと思うので、その中で、1個1個の勝負に逃げたくないなっていう風に思ってます。打撃から逃げたりとか、グランドから逃げたりみたいな戦い方ではなく、全勝負できちっと戦っていきたい」
―― 箕輪選手はこれまでも一貫して“逃げない戦い”を試合のテーマにおいていますよね。
「そうですね。こんな言い方をすると、『お前負けてること考えてんのか』と言われるかもしれないですけど、もし負けた時に『もっとああしとけばよかったな』っていうような負け方をしたくないというか。負けた時は絶対そう思うんですけど、『もっとああしとけば、こうしとけば。もっとあそこ勝負できたんじゃないか』とか。『相手の打撃が強いから寝技行きます』って言ってて。そこで寝技に行ってみたけど、もし打撃もやっていたらもっと良かったのにという選手って結構いるじゃないですか。そういう風に言いたくないなっていうのがあるんで、ある程度1回は全局面で勝負したいなっていう風には思っています」
―― この試合の後の展望がありましたら、教えてください。
「きちっと勝った上でタイトル戦をやらせてもらいたい。今、ストロー級は全く動いてないじゃないですか。試合できない期間、僕はランキングから出されてしまったし。きっちりとベルトは取りに行きたいと思ってます」
―― タイトル戦まで、一気にチャンピオンと戦いたいですか?それとも順を追って駆け上がるイメージですか?
「ランカーのほとんどとは対戦しましたし、相手は誰でもいいです。次誰とやっても僕は負ける気がしない。である以上、タイトルやってから防衛戦で全員とやってもいいですし。でも、全員とやってから、タイトル挑戦させてもらう流れでも構わない。それとは別にザキロフとは、散々俺のことごちゃごちゃ言ってんだったらお前1回やらせろよって思いますけどね」
―― またストローに戻ってきて欲しい?
「俺がフライに上げてもいいし」
―― えっ、そうなんですか?
「いや、わからないです。それはちょっと啖呵切りすぎてるか。(笑)でも、ザキロフ陣営からは『お前逃げただろ』ってずっとDMが来るんですよ。本人から。だから僕らは『実は事故ったんだ、ごめんね。いずれやろうね』って言うしかないんで。別に逃げた訳ではないのに、彼は僕が逃げてると思っていると思う。その現実がある以上、やっぱりそこはきちっと1回白黒つけなければいけないと思っています。ただ、そんなに固執もしていません。それより俺はチャンピオンになりたいので」
―― 最後にファンへのメッセージをお願いします。
「やっと3連敗から脱出できたので、まだまだ大口を叩けないんですけど、この先タイトル目指して挑戦していきます。今回の試合を機に応援してくれる方も、以前からずっと応援してる方も楽しんでいただけるような試合にしたいなと思っているので、ぜひ応援をよろしくお願いします」



