RISE 8.31 後楽園ホール:伊藤隆RISE代表インタビュー「プロ意識は大森隆之介の方が上。大﨑孔稀は不満があるなら圧倒的に勝って試合で体現してほしい」「SEIDO×勝次は『鼻、左曲がり組』対決」
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RISE 181(8月31日(土)後楽園ホール)の見どころを語る伊藤隆・RISE代表のインタビューがRISEクリエーションから届いた。(聞き手・中村拓己)
―― 8月大会の見どころインタビューをよろしくお願いいたします。
伊藤 よろしくお願いします。
―― 今大会で1番の軸となるバンタム級のタイトルマッチで大﨑孔稀選手vs大森隆之介選手の一戦が決まっていますが、大森選手のタイトル挑戦は前回の山田虎矢太戦のインパクトと印象が決め手になっていますか?
伊藤 そうですね。強豪の山田虎矢太を相手に見事なバックブローで倒して、本当にインパクトがすごかったですよね。
―― あの試合は復帰戦でしたよね?
伊藤 怪我をして復帰まで1年弱かかりました。大森は発言やパフォーマンスなど色々な部分を含めプロ意識が高い選手ですよね。
―― 当時のマッチメイクを振り返っていただきたいのですが、復帰戦で他団体のトップ選手といきなりぶつけたのはかなり厳しい試合だったと思うのですが、それは期待を込めてのカードだったんですか?
伊藤 難しいだろうなとは思っていました。ただジムに話を振ったら本人がやりたいと言っていたので、流石に山田は厳しいだろうと思っていましたが、それを見事乗り越えたのであっぱれだな、すごいなって思いました。
―― 伊藤さんはずっと大森選手を見てきて、“化ける”要素は持っていると思っていましたか?
伊藤 発言やパフォーマンスを含めて、キッカケがあれば化けるんじゃないかなとずっと思っていました。
―― 今回は大﨑孔稀選手とタイトルマッチということで、最初に話を振った時はどんな反応でしたか?
伊藤 大森に関しては「やっと来た」みたいな感じでしたけど、孔稀に関してはあまり良くなったですね。飛び級的な部分もあるじゃないですか。
―― 復帰戦で1回勝ってすぐにというところですかね。
伊藤 ただ僕が思う王者というのは防衛してこそ王者だと思うので、孔稀にとっては初めての防衛戦ですが、王者としての真価が問われる戦いになると思います。大森は変則的な攻撃で倒せるものを持っているのでそう簡単にはいかないと思います。
―― 実績だったり下馬評では大﨑選手の方が圧倒的に有利だと思うんですけど、大森選手が番狂せを起こす可能性というのはどういうところにあると思いますか?
伊藤 変則的な攻撃ですけども、尚且つパワーがありキレがあるところですね。変則だけど倒せるものを持っている。
―― 両方持っているというのが大森選手の魅力ですか?
伊藤 そうですね。パワーとキレはトップクラスなので、今までは怪我があって勝てなくて、それを完全に治して戻ってきたから、今が本当の大森隆之介の実力だと思います。
―― 大﨑選手の方はベルトを獲ってから、ここ最近の試合ぶりをどういう風に見ていますか?
伊藤 隙がなくて安定感がありますよね。前回も相手が何回か変わったけどしっかり倒しているし、安定力があります。だから大﨑孔稀が「まだ早い」って思うなら、それなりの試合を見せないといけないと思うし、思っていることは試合で体現していかないと伝わっていかないですよね。
―― 大﨑選手は兄弟で活躍されていますが、それぞれ性格が違いますよね。孔稀選手はどんなタイプですか?
伊藤 一貴はどちらかというと内にこもっていて、喋らないけれど試合で体現していくタイプで、孔稀は若干社交的ですけど、2人ともに言えるのは試合で魅せていくタイプですね。
―― 大森選手はアマチュアの頃からずっとRISE一筋でやってきて、叩き上げみたいな感じですけど、彼のRISEに対する想いなどを感じる部分はありますか?
伊藤 RISEで中心の選手って20代前半や10代だったりするので、チャンスを掴むにはすごく代謝は激しいですよね。チャンピオンで同門の門口佳佑もRISEで生まれて育ってきた選手なので、勝ち負けもあるけどしっかりと大森隆之介を見せてほしいですね。
―― 門口選手もですけど、決して恵まれた環境ではないところで練習してここまで強くなっているのは彼らの気持ちが強いからですかね。
伊藤 ジムを持っているわけでもないので、チーム力というか団結力が要因ですね。あとコスチュームがカッコ良いんですよ。統一性があってオシャレで、そういう部分にも気を使っていてプロ意識が強いチームだと思います。
―― 見られるという事と強くなるという事も含めて、チーム一丸となっているんですね。
伊藤 プロフェッショナルなチームですよね。
―― そういった事を考えれば考えるほど、大﨑選手と大森選手では対照的な2人な感じがしますね。
伊藤 全く対照的でしょうね。プロ意識はお互いありますけど、大森の方が上ですね。
―― 予想と希望が分かれそうな試合というか、そういうところを含めて面白い試合になりそうですね。
伊藤 大﨑孔稀に不満があるなら圧倒的に勝って「こういうマッチメイクをしてはいけない」と僕に伝えてほしいですね。不満の部分を出してもらって、そういう試合を体現してほしいです。
―― 55kgというとRISEでは志朗選手や鈴木真彦選手がトップにいますが、大﨑選手にはその選手たちにも勝るようなインパクトを残してほしいという想いはありますか?
伊藤 日本国内の55kgの選手はたくさんいますけど、トップには食い込んでいると思います。ただここからは何をしていくかが重要で、チャンピオンになってからがスタートなので、インパクトのあるパフォーマンスを見せていかなければいけないですね。そうしないと真彦には勝ちましたけど、越えられないと思います。
―― 単純な勝ち負けだけではなくて、存在感やプロとしての魅力という部分ですね。
伊藤 そういう部分を養っていってほしいですね。そうすると人気選手にもなるし。
―― 今大会の出場選手を色々と調べさせてもらったら、大森選手がRISEのアマチュア出身という事なんですけれど、実は松本天志選手だったり近藤大晟選手、野口紘志選手、横山大翔選手、TAKU選手なんかは、『Stand up King of Rookie』という大会で優勝や活躍をされていて、RISEの下部組織やアマチュアから育ってきた選手が多く名前を連ねています。下からの育成といった部分で手応えを感じたり、育ってきた選手を見ていて感想はありますか?
伊藤 昔はRISEも新人王戦というのをやっていたんですけど、それを全部Stand upに委託しているような感じです。そこで勝ち上がるのも大変なんですよ。楽にいってデビューするパターンもありますけど、Stand upで新人王になった選手や勝ち上がった選手は大体トップ戦線に入ってきます。RISEではアマチュア大会のRISE Novaがあって、その後にStand upがあって、後楽園があってビッグマッチがあってという流れでやっています。
―― このStand upで結果を出した選手たちというのは、トップ選手予備軍というわけですね。
伊藤 まさに予備軍ですね。
―― 今回はStand upで優勝した選手が4選手出場しますが、大会として見てのレベルの高さはどういった部分にありますか?
伊藤 Stand up自体がレベル高いんですよ。簡単には優勝できないくらい。
―― 例えば後楽園とかにプロで出ている選手が出ても簡単には優勝できないという事ですか?
伊藤 2、3戦の選手では勝てないと思います。本当にレベルが高いので、後楽園に出ていて若くてすごいなって思う選手は大体Stand upを経験していますよね。
―― 伊藤さんから見ても「他の選手と違うな」っていう選手同士が鎬を削っている状態なんですね。
伊藤 たまに「これって俺の時代だったらタイトルマッチだろうな」ってレベルの選手もいるんですよ。その選手たちは大体経験を積んでいますね。
―― 今回は前半にその選手たちが出てきますけど、この後のトップ戦線やランキングの上位に食い込んでくると思いますか?
伊藤 間違いなくタイトル戦にも絡んでくると思います。
―― アマチュアや育成の事についても言われていましたけど、プロの興行と両輪でやっていくというのは、ずっとRISEで掲げているコンセプトになりますか?
伊藤 RISEルールが普通のキックボクシングと違って特殊な部分があるじゃないですか。だからアマチュアなどで作っていく必要があって、1番は試合経験だと思うんですよ。今の子ってアマチュアで大体50戦以上は経験してくるので、そうなると経験の差が生まれるのでプロになってすぐに良いパフォーマンスができるようになっていますね。
―― 要は最初からRISEルールとかRISEの戦い方を経験して、そこで洗練されてプロになるっていうことが大事なんですね。
伊藤 そういうことですね。
―― 前回良い勝ち方をして連続参戦という形で、松本天志選手がセミファイナルに登場してきますが、この試合はどのようにご覧になっていますか?
伊藤 前回の松本天志は素晴らしかったですよね。パワーがある選手なので、僕が教えるなら「そういう戦い方をしろ」って言うようなイメージで戦っていました。JINも非常に根性があって良い選手です。塚本望夢にはダウンを取られて負けはしましたけど、後半で盛り返して根性のあるファイターなので面白い試合になりそうですね。前回のように楽にはいかないと思いますけど、気持ちと気持ちのぶつかり合いになると思います。
―― JIN選手も雰囲気が良くて、何かやりそうな感じがしますよね(笑)
伊藤 「もしかしたらひっくり返すんじゃないかな」っていう期待は絶対見せてくれますよね。そういう試合をしてくれると、見ている方は面白いのでどんどん使っていきたいですね。
―― 先ほど伊藤さんが仰っていたように“根性がある”とか“ここで盛り返せる”っていうのは、アマチュアの話とは逆かもしれないですけど、持っている子は持っているし、持っていない子は持っていないじゃないですか。
伊藤 ハートの部分は難しくて、鍛えても中々できなかったりしますよね。あとは試合の経験量が増えてくると微動だにしなくなる事もあるし、ダメな子は永遠にダメなんですよね。
―― それこそJIN選手は磨けばもっと光りそうですね。
伊藤 JINと戸井田大輝は似ているなと思っていて、戸井田も技術よりは根性でいくじゃないですか。だから面白いですよね。火付け役としては非常に重要な人材だと思います。
―― 松本選手はこの年齢でこのキャリアだとまだ強くなっていますよね。
伊藤 ジムを移籍した時って1戦目は大体が上手くいかないんですよ。2戦目から良くなったので、今が1番良い時だからJINにどんな試合を見せられるか楽しみですね。
―― SEIDOvs勝次の試合は渋いカードになりましたね。
伊藤 いぶし銀対決ですよね。「鼻、左曲がり組」みたいな(笑)。画像で見ると2人とも綺麗な方向に曲がっていますよね。そっちからみんな同じ方向に殴られたのかみたいなね。この試合でどっちかが真っ直ぐになってくれたら良いなと思います(笑)。
―― 若くて洗練された選手たちが鎬を削る一方で、泥臭くても勝ちを狙いにいく選手たちがいるのも、RISEのイベントや選手たちの見方の面白さだと思います。
伊藤 ある意味この試合は生き残りマッチですよね。年齢も年齢なので、彼らにしか見せられない試合っていうのは泥臭さだったり、根性や気迫という部分はあると思うので、そういう部分では2人に期待しています。
―― 9月にビッグマッチを控えている中での8月大会ですけど、大会全体としてはどういったところを見てほしいですか?
伊藤 新人王やアマチュアを経験してきた叩き上げの選手が本当に多いので、RISEを体現できる、ある意味ガチRISEを見せられるんじゃないかと思います。
―― 純粋培養したRISEの選手たちが一堂に集まるみたいな感じですね。
伊藤 ガチのRISEをお見せします。
対戦カード
第10試合 メインイベント RISEバンタム級(55kg)タイトルマッチ 3分5R(無制限延長R)
大﨑孔稀(OISHI GYM/RISEバンタム級王者、BOM同級王者、元J-NETWORK&WMC日本スーパーフライ級王者)※初防衛戦
大森隆之介(EX ARES/4位)
第9試合 セミファイナル 52kg契約 3分3R(延長1R)
松本天志(TARGET SHIBUYA/RISEフライ級(51kg)2位、RISE NEW WARRIORSフライ級トーナメント2023優勝)
JIN(楠誠会館/MA日本バンタム級王者)
第8試合 スーパーフェザー級(60kg) 3分3R(延長1R)
SEIDO(LARA TOKYO/9位)
勝次(TEAM TEPPEN/WKBA世界スーパーライト級王者、元新日本ライト級王者)
第7試合 スーパ-フェザー級(60kg) 3分3R(延長1R)
近藤大晟[たいせい](及川道場/14位、Stand Up King of Rookie 2023 -60kg級優勝)
小出龍哉(TEAM TEPPEN)
第6試合 57kg契約 3分3R(延長1R)
拳剛(誠剛館/フェザー級11位、元DEEP☆KICK -55kg王者)
オートー・ノーナクシン(タイ/ノーナクシンジム/元ラジャダムナン認定バンタム級6位)
第5試合 ライト級(63kg) 3分3R(延長1R)
TAKU(TARGET/8位、Stand up King of Rookie 2023 -63kg級優勝)
竹市一樹(二刀会/ジャパンカップキックボクシング・スーパーライト級王者)
第4試合 女子ミニフライ級(49kg) 3分3R(延長1R)
Melty輝(team AKATSUKI/フライ級3位)
宮本芽依(KRAZY BEE/ミニフライ級3位)
第3試合 女子アトム級(46kg) 3分3R(延長1R)
百花(魁塾/4位、元ミネルヴァ・アトム級王者)
奥村琉奈(OISHI GYM)
第2試合 スーパーライト級(65kg) 3分3R(延長1R)
野口紘志(橋本プレボ/Stand Up King of Rookie 2023 -67.5kg優勝)
森本現暉(猛者蓮 精華支部 華一門/ジャパンカップキックボクシング&RKSウェルター級王者、AJKNスーパーライト級王者)
第1試合 スーパーフライ級(53kg) 3分3R(延長1R)
横山大翔(拳心會館/7位、Stand Up King of Rookie 2023 -53kg級優勝)
星 憂雅(IDEAL GYM/KROSS×OVER KICK -53kg王者)
概要
大会名 RISE 181(ライズ ハンドレッドエイティワン)
日時 2024年8月31日(土)開場・17:00 開始・17:15
会場 後楽園ホール
中継 ABEMA
チケット料金 SRS席 15,000円 RS席 10,000円 S席 6,000円 A席4,000円 小中高生シート 2,000円(当日販売のみ予定) ※当日は500円プラス ※未就学児は保護者膝上に限り無料
チケット販売 イープラス チケットぴあ 出場選手・所属ジム
お問い合わせ RISEクリエーション 03-5980-7409 https://www.rise-rc.com/