ONE 8.26 シンガポール(レポ):クリスチャン・リー、オク・レユンを2Rで粉砕しMMAライト級王座奪還。タン・カイ、タン・リーにカーフ効かせ判定勝ちしMMAフェザー級王者に
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ONE Championship「ONE 160: Ok vs. Lee II」
2022年8月26日(金) シンガポール・インドアスタジアム
レポート:井原芳徳 写真提供:(C)ONE Championship
第7試合 メインイベント ONE MMAライト級チャンピオンシップ 5分5R
×オク・レユン(王者)※初防衛戦
○クリスチャン・リー(1位、元王者)
2R 1’00” TKO (レフェリーストップ:右フック→グラウンド状態での蹴り)
※リーが王者に
オクとリーは昨年9月に対戦し、オクが判定勝ちしリーからベルトを奪取した。だが右フックと裸絞めでオクを追い詰めたリーよりも、手数でやや上回ったオクをジャッジが3者とも支持したことに、ファンや関係者からの評価は割れ、約1年を経て、両者試合を挟まずダイレクトリマッチを行った。
1R、リーは序盤から左のジャブを立て続けに当て、右のカーフキックも絡めて先手を取る。オクが右フック、右ローを出せばしっかりブロック・カット・スウェーで防御。さらにオクの右フックのタイミングで右のカーフを当てるように。すると中盤、オクの右フックのカウンターでリーが右フックを当て、さらに左フックもヒット。リーは前に詰め、右ハイも当ててオクをふらつかせる。5R制だがリーは打撃で手応えを得たか、仕掛けが早い印象だ。終盤にも左右のフックを連打するとオクはダウン。金網に押し付けて左膝を連打し仕留めにかかる。オクは脱出するが、その後もリーの打撃をもらって度々倒れ、早くも苦しい展開に陥る。
すると2R、リーはオクの右ローに合わせて左ジャブを当てると、下がったオクに飛び込んで左のジャブを当て、すぐさま右のローもヒット。金網際まで下がったオクに右フックを当てると、オクはダウンする。リーが右のサッカーボールキックを当ててから、左の膝蹴りを連打し、オクの意識が一瞬落ちると、すぐさまレフェリーがストップ。サッカーボールキックは反則ではあるが注意は無く、オクがTKO勝ちでリベンジする形となり、ベルト奪還を果たした。
第6試合 コーメインイベント ONE MMAフェザー級チャンピオンシップ 5分5R
×タン・リー(王者)※2度目の防衛戦
○タン・カイ(1位)
判定0-3
※カイが王者に
リーは3月の大会でゲイリー・トノンをわずか56秒で粉砕して以来、2度目の防衛戦。19年5月から現在5連勝中だ。対するカイは19年1月からONEに上がり6戦全勝。ここ3試合は高橋遼伍、ユン・チャンミン、キム・ジェウンを1Rで仕留めている。
1R、中央付近で見合う状態が続き、リーは左ミドル、カイは右のロー、カーフキックを時折当てるが、まだどちらも距離を探り合い、手数が伸びない。
2R、リーはカイのカーフを警戒してか?スイッチを繰り返すようになるが、オーソドックスになると右のカーフキックをもらい続け、足取りがぎこちなくなる。中盤過ぎ、リーはタックルを仕掛けるが、カイはあっさりと切る。終盤、カイが右のカーフキックを当てると、リーはスリップし、猪木アリ状態になる場面も。流れはカイに。
3Rもカイは右のカーフを当て、リーが嫌がってサウスポーにスイッチすればすぐ左ローも当て、じわじわとリーを追い詰める。逆にリーはローを当てられないため、カイは詰める側に回っても距離を取る側に回っても、軽快にステップを続け、リーに捕まえさせない。
4Rも同様で、打撃戦でカイがサウスポーのリーにプレッシャーをかけ、自分の攻撃を的確に当て続けて主導権を維持する。中盤、リーがサウスポーから詰めて左フックを放つと、カイは被弾したがカウンターで左フックを当て返す。お互い腰が落ちたが、カイは先に持ち直し、リーに襲い掛かる。リーはタックルで防御しようとするが、カイは潰して倒して好印象を作る。だが自らすぐに立ち、あくまでスタンド勝負にこだわる。その後も同様のパンチ、タックルの攻防が度々見られるが、カイは主導権を維持し、リーの反撃を許さない。
5R、カイがサウスポーのリーに変わらずプレッシャーをかけ続ける。リーも時折パンチを当てるが、追い足が遅く、追撃できず逃げられてしまう。終盤、カイは右ボディ、左ローを的確にヒット。最後は必死に追いかけるリーをカイが回って交わし続けて終了する。
記者採点はカイ。ジャッジ3者も同様で、カイがカーフを駆使しして2R以降主導権を維持したことが評価され判定勝ちし、王座奪取を果たした。カイは中国人男子で初のONE王者となった。
第5試合 ムエタイ バンタム級 3分3R
×リッテワダ・ペッティンディー(2位)
○セーマペッチ・フェアテックス(1位)
2R 1’35” KO (左フック)
1R、両者サウスポーで構え、リッテワダがプレッシャーをかけ、右ミドル、右ストレートを当て、やや積極的な攻め。セーマペッチは慎重だが、終盤には左ローを当てる。
2R、セーマペッチが出るようになり、左ローを序盤からヒット。離れた距離から右ジャブ、右前蹴りも当て、左ローで足払いしリッテワダをスリップさせ、流れをつかむ。するとセーマペッチは飛び込んでの左フックもヒット。リッテワダは危機感を持ったか?圧を強めて来るが、セーマペッチは下がって誘いつつ、後にステップしてから飛び込んで左フックをクリーンヒット。リッテワダは伸びて倒れ、セーマペッチのKO勝ちとなった。なお、同級王者ノンオーは翌日の大会でリアム・ハリソンをKOし王座6度目の防衛を果たしている。
第4試合 MMA フェザー級 5分3R
×アミール・カーン(5位)
○キアヌ・スッバ
1R 3’29” KO (左ストレート)
第3試合 MMA ヘビー級 5分3R
×ポール・エリオット
○マルティン・バトゥール
1R 3’38” TKO
第2試合 グラップリング ライト級
○トミー・ランガカー
×ヘナート・カヌート
判定3-0
第1試合 MMA バンタム級 5分3R
×タリス・ナカス
○カンタラージ・アガーサ
1R 2’55” TKO
※フライ級から変更