パンクラス 10.4 ニューピア(レポ):元ONEナチン・サット、葛西和希を1R左アッパーでKOし「ライト級王者と戦いたい」。氏原魁星、イタリアの選手を1R腕十字で仕留め「ピザいっぱい食べます」。荒田大輝・沙弥子が判定勝ち。時田一生がTKO勝ち

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PANCRASE 367
2026年10月4日(日)東京・ニューピアホール
レポート:井原芳徳
元ONEナチン・サット、葛西和希を1R左アッパーでKOし「ライト級王者と戦いたい」
第12試合 メインイベント ライト級 5分3R
×葛西和希(マッハ道場)
○ナチン・サット[Nachyn Sat](ロシア/モンゴル/Idea JJ Team)
1R 4’19” TKO (レフェリーストップ:左アッパー→グラウンドパンチ)
3月に雑賀 ヤン坊 達也からハファエル・バルボーザが王座を奪ったライト級戦線で、また一人手強い外国人選手が参戦してきた。
葛西は30歳。今年3月に神谷大智に判定1-2で惜敗して以来の試合。8月大会でシャーマン・デブジエフ戦が組まれたが、デブジエフの怪我により中止。9月6日の大会で改めて組まれたが、再びデブジエフの怪我で中止となっていた。
サットはMMA 11戦8勝(5KO/3一本)3敗の28歳。モンゴル相撲とムエタイをベースとし、23年から昨年8月までONEフライデーファイツで5戦4勝(2KO/2一本)1敗の好成績を残す。12月のロシアでの試合が中止となり、今回1年ぶりの試合でパンクラスに初参戦し、早速インパクトを残す。
青森出身の葛西は同郷の吉幾三さんの「俺ら東京さ行ぐだ」が入場曲だったが、今回はデビュー当時の18年に出演したABEMA「格闘代理戦争2ndシーズン」の主題歌であるGLIM SPANKY「愚か者たち」で入場する。
1R、サットがサウスポーで構え、オーソドックスの葛西に左の三日月蹴り、ミドルを当て、ワンツーからの左ストレートも当てて先手を取る。葛西は組み付き、両者右脇を差して押し合う展開が続く。葛西も組み負けしていない印象だったが、サットは左膝を葛西の足にコツコツ当てた後、左足を掛けてテイクダウンに成功する。すぐさまサットはバックに回り込むが、ポジションキープできず、すぐに葛西がスタンドに戻す。サットは首相撲からの左膝蹴りをボディと顔面に立て続けにヒットし、さらに顔面に左ストレートも当てる。またも河西は組み付くが、倒せず離れる。終盤、葛西も右フックを当てたが、サットは左ハイをヒット。金網を背負った葛西に、サットは左ストレート、ボディへの膝をまたも当てる。効いた様子の葛西は回って逃げるが、サットは追いかけてパンチやミドルを当てる。葛西は左眉の上から出血し、視界が定まらない様子。するとサットは左アッパーをクリーンヒットし、ダウンした葛西にパウンドを2発当てたところで、金子レフェリーがストップした。
勝利者インタビューでサットは「サムライが現れました。ライト級王者は誰かは知りませんが、ぜひ戦いたいです」とアピールした。
氏原魁星、イタリアの選手に1R一本勝ちし「ピザいっぱい食べます」
第11試合 ストロー級 5分3R
○氏原魁星(ボンサイ柔術/4位、2025年ネオブラッドトーナメント(NBT)同級優勝)
×リッカルド・パーラ[Riccardo Pala](イタリア/Leoni di San Marco)
1R 2’51” 腕ひしぎ十字固め
氏原は21歳。24年にプロデビューし。昨年のネオブラッドトーナメント・ストロー級で優勝。今年5月の試合は対戦相手の野田遼介が計量オーバーした上に棄権し試合中止に。6月、寺岡拓永戦が組まれたが、グラウンド状態の相手の顔面を蹴る反則を犯し減点1が科されたためドローとなっていた。パーラはMMA 7戦3勝(3KO)4敗の32歳で初来日。
1R、パンチが開始すぐから交錯し、パーラの左フックがクリーンヒットし、氏原は一瞬ひるむ。氏原はタックルを仕掛けて倒し、トップポジションで押さえる。パーラは下から左肘を当てるが、氏原は対処してハーフガードに移って密着する。氏原は一旦トップに戻り、再びハーフになると、パーラが背中を半分上げて脱出を試みるが、その隙に氏原はマウントポジションを奪う。パーラはまたも背中を上げるが、氏原はすぐさまバックに回り込みつつ、腕をつかんで素早く腕十字を極めてタップを奪った。
勝利者インタビューで氏原は「相手パンチが強くて、効いちゃったんですけど、みんなの応援のおかげで我に返って、自分のペースに持っていくことができました」と試合を振り返った。聞き手の川村亮氏が「日本人の強さを見せてくれましたね」と話すと、氏原は「僕もイタリアが大好きで、サイゼリヤとかも好きで、食べ物(の制限)から解放されるんで、ピザとか食べようと思います。最高です。いっぱい食べます」と話して観客やセコンドのクレベル・コイケを笑わせた。
第10試合 バンタム級 5分3R
○荒田大輝(パラエストラ八王子/3位)
×笹 晋久[くにひさ](THE BLACKBELT JAPAN)
判定3-0 (山崎29-28/出口30-27/梅木30-27)
荒田は22歳。24年のネオブラで山口怜臣に判定1-2で惜敗し優勝は逃したが、その後は3連勝で、3月には山木麻弥に判定勝ちし、バンタム級2位の山口に続く3位にいる。
笹は36歳。17年に修斗バンタム級新人王となり、DEEP、パンクラス等を転戦。24年10月のPOUNDOUTで手塚基伸に判定勝ち。今年1月の修斗で1年半ぶりに復帰したが、藤井伸樹に2R KO負けしている。
1R、両者サウスポーで構え、お互い顔面へのパンチを当てる。接戦が続き、終盤、荒田が右ジャブのヒットを増やして左ストレートにもつなげるが、笹も右フックを返して終え、はっきり差をつけさせない。記者採点は荒田だが割れても不思議ではない。インターバル中、笹は鼻を気にしている。
2R、リーチで勝る荒田が右ジャブを立て続けに当てていると、笹は鼻血を出す。笹が金網に押し込み、膠着すると、押し込んでから20秒ほどで梅田レフェリーはブレイクする。1Rも押し込みの展開で2度ブレイクが入っており、かなりブレイクが早くなっている印象だ。荒田は引き続き右ジャブを当て続けていると、笹は左まぶたもカットして血だるまになり、終盤、左ストレートで笹をひるませる。笹は組み付いて背後からしがみつくが、その先に持ち込めず終わる。記者採点は荒田。
3R、荒田が引き続き右ジャブを的確に当て続ける。笹はタックルを仕掛けて倒すが、その先の攻めが乏しく、スタンドに戻され、中盤の片足タックルも倒せず膠着し、残り1分でブレイクがかかる。笹は血だるまに。最後、荒田が脇を差して倒し、バックマウントを奪って終える。記者採点は荒田。合計30-27で荒田。ジャッジ3者も荒田を支持し、荒田が判定勝ちした。
第9試合 女子アトム級 5分3R
○沙弥子(リバーサルジム横浜グランドスラム)
×ヒメナ・オソリオ[Jimena Osorio](ウルグアイ/Montevideo Knock Out)
判定2-1 (山崎27-30/廖29-28/荒牧29-28)
沙弥子は36歳。柔道をベースとし、24年3月、女子アトム級初代王者決定戦でSARAMIにKO負けして以来2年半ぶりの試合。オソリオはプロ1戦1敗の37歳。ムエタイをベースとし、アマチュアMMAのIMMAF世界選手権で2023年の女子アトム級で優勝し、今回初来日した。
1R、沙弥子がオーソドックス、オソリオがサウスポーで構える。お互いなかなか攻めない状態が続く。終盤、沙弥子が右フックを当てると、オソリオが右膝を返す。すぐに沙弥子がタックルで倒すが、金網際で押さえた後、その先の攻めが無く、スタンドに戻す。オソリオが左インローを当て、沙弥子も右ストレート、フック、左ボディストレートを返す。最後、オソリオが左ミドルを当てて終える。記者採点は手数の多かった沙弥子だが、割れても不思議ではない程度の差だ。
2R、組みの展開でオソリオが膝を連打するが、沙弥子が内股で投げ倒し、すぐさま腕十字を狙うが、クラッチは切れない。オソリオは脱出し、スタンドに戻す。沙弥子はテイクダウンを狙うが倒せず、離れると、オソリオは左ボディを当てて印象を作る。その後も沙弥子がテイクダウンを奪い、少しパウンドを当てるが、すぐにオソリオが立って終わる。記者採点は打撃を的確に当てたオソリオだが、沙弥子につく可能性もある。
3R、オソリオが左インローを当て、沙弥子が払い腰で綺麗に投げ倒し、すぐにバックマウントを奪う。沙弥子はまたも腕十字を狙うが、オソリオは防御し脱出する。残り1分、オソリオが右ローを連打すると、沙弥子がタックルを仕掛けて足を掛けて倒すが、首を抱えていたオソリオは背中をつけずに上になる。残り30秒、スタンドに戻り、オソリオが前に出て、沙弥子が距離を取って終わる。記者採点は腕十字でチャンスを作った沙弥子だが、割れても不思議ではない。合計29-28で沙弥子。評価の難しいラウンドが続いたため判定は割れ、2者が沙弥子を支持し。沙弥子が判定勝ちした。採点が読み上げられると、オソリオは拍手し、潔く敗戦を認めた様子だった。
ネオブラ優勝の時田一生、フライ級10位の小林了平にTKO勝ち
第8試合 フライ級 5分3R
×小林了平(SONIC SQUAD/10位)
○時田一生(BRAVE/15位、2026年NBT同級優勝)
2R 4’18” TKO (レフェリーストップ:グラウンド左肘打ち)
時田はフライ級王者・時田隆成の弟で23歳。レスリングでインターハイ3位の実績があり、今年5月にMMAプロデビューし2戦2勝。8月のネオブラ・フライ級準決勝で判定勝ちし、今大会での決勝に進んだ。だが、大鹿烈毅の負傷欠場で不戦勝で優勝となり、ランキング入りし、上位ランカーとの試合が組まれ、しっかり結果を残す。
1R、時田がサウスポーで構え、タックルでのテイクダウンを繰り返す。小林が下から三角絞めを極めるが、時田は引き抜く。残り1分を切り、時田はトップ、サイド、バックと動きつつパウンドと肘を何発も当てて追い詰める。
2R、小林は下になるが、背中を向けつつ立ち上がりリバースに成功する。小林は横三角絞めを狙うが失敗し、小林はマウント、バックと動く。小林は肘、パウンドを随所で当て、ダメージを与える。終盤、小林は一旦ツイスターを狙った後、マウント、バックと行き来しながらパウンドを当て続け、最後はマウントから左肘を連打したところでレフェリーがストップした。
勝利者インタビューで時田は「兄がチャンピオンで、上位勢をぶっ倒して、最後は兄貴をボコボコにできたらなあって。そこまでたどり着くので、応援お願いします」とアピールした。
第7試合 フェザー級 5分3R
×名田英平(コブラ会/11位、2019年NBT同級優勝)
○沢木純也(SUBMIT MMA)
判定1-2 (荒牧27-30/廖29-28/出口28-29)
【ネオブラッドトーナメント】
第6試合 ネオブラッドトーナメント・フェザー級決勝戦 5分3R
×宮下 将(UNITED GYM TOKYO)
○眞弓田涼介(禅道会)
2R 0’46” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
※眞弓田が優勝。ネオブラッドトーナメントMVPに選ばれる。
第5試合 ネオブラッドトーナメント・バンタム級決勝戦 5分3R
○山野邉嵐(TRIBE TOKYO MMA)
×渡邉泰斗(サツキジム横浜)
1R 4’05” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
ネオブラッドトーナメント・フライ級決勝戦 5分3R
―時田一生(BRAVE)
―大鹿烈毅(ALMA FIGHT GYM PUGNUS)
中止 (大鹿の負傷欠場)
※時田が優勝
第4試合 ネオブラッドトーナメント・ストロー級決勝戦 5分3R
×鎌倉朋哉(パラエストラ札幌)
○笹生誠哉(Naughty House)
判定0-3 (28-29/27-30/27-30)
※笹生が優勝
【プレリミナリーファイト】
第3試合 ストロー級 5分3R
×齊藤翔太(THE BLACKBELT JAPAN)
○檀原[だんばら]諒平(禅道会)
判定0-3 (27-30/27-30/28-29)
第2試合 ライト級 5分3R
×小野瑛大(和術慧舟會AKZA)
○下山楓人(CUTE)
3R 1’11” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
第1試合 63kg契約 5分3R
○濱本透斗(和術慧舟會セイゴ道場)
×渋井宏行(THE BLACKBELT JAPAN)
1R 4’38” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)




