KNOCK OUT 2.11 大田区総合体育館:与座優貴インタビュー「横浜流星君や那須川天心はめちゃくちゃ意識しています。追い越すためにも無敗で無法島GPで優勝したい」
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KNOCK OUT CHAMPIONSHIP.1(2月11日(火/祝) 東京・大田区総合体育館)の「無法島GRAND PRIX」(肘無しのBLACKルールでの64kg契約トーナメント)に出場する与座優貴(橋本道場/極真会館2017全世界ウェイト制軽量級(70kg)優勝)のインタビュー記事が主催のブシロードファイトから届いた。(文・茂田浩司)
プロフィール
「極真空手世界王者」
与座優貴(よざ・ゆうき)
1997年12月20日、茨城県土浦市出身。
6歳から極真空手を始め、2017年、19歳の若さで「第6回全世界ウェイト制空手道選手権大会」軽量級(-70kg)優勝。
昨年1月に橋本道場に入門。同年2月、キック団体「イノベーション」のプロテストに合格。同年3月、イノベーションでプロデビュー。プロ戦績:7戦7勝(3KO)。身長170㎝。
「ジュニアの頃はまったくの無名でした。やっと勝てるようになった頃、横浜流星君に負けたんです」
与座優貴には、唯一無二の「一撃」がある。
19歳の若さで極真空手軽量級世界チャンピオンとなった逸材は、たった一発の蹴りで観客の度肝を抜き、会場内の空気を変えてしまう。与座の蹴りの凄まじいスピード、切れ味、威力を目の当たりにすれば、誰もが思うのだ。
「さすが世界チャンピオン、これは他の選手とモノが違うぞ」
今現在、格闘技界には10代からプロで活躍する「天才少年・少女」たちが次々と出現している。与座も、当然のようにその一人だと思われていたが、本人はきっぱりと否定する。
「『世界王者』という肩書きで入ってきたので、よく『エリート』だと勘違いされるんですけど、実は全然そうじゃないです(苦笑)。6歳から空手を始めて、ジュニアの頃はまったく勝てませんでした。自分で『向いてない』と思う時も何回もありましたし、ジュニアの頃は無名でしたね」
強豪選手を次々と輩出する支部とは違い、与座の所属する支部は選手も少なく、設備もなかった。
「自分がいた頃は、選手は自分ひとりで、サンドバッグもなくて、練習では対戦相手をイメージしながらひたすらシャドーを繰り返していました。環境がない分、自分で工夫しないと強くなれないので、中学では陸上部に入ったんです。走るのは大嫌いなんですけど(苦笑)スタミナをつけて空手に活かそうと。長距離をやって県大会の決勝までいって、高校から陸上で推薦が来たんですけど拒否しました。本当に嫌いなので(苦笑)」
地道に、コツコツと努力を重ねるうちに、ある日突然、与座は「勝つ方法」を身につけた。
「小学生の頃は、試合になると緊張してガチガチになって負けていました。それが中1だったかな、ある時に緊張感はあるんですけど『早く戦いたい』と思いながら試合を迎えた時があって、その時に優勝したんです。『こういう気持ちで試合をすると勝てるのか』と気づいて、それからまったく負けなくなったんです」
そんな時、与座の前に立ちはだかったのが、現在の人気俳優、横浜流星だった。
与座の1学年上が横浜流星、1学年下が「神童」那須川天心。彼らは同じ場所で切磋琢磨するライバルだった。
「関東圏のトップ選手が集まる練習会があって、そこに横浜君とか天心が来てて知り合ったんです。自分はまだレベルは下の方だったんですけど、結構なペースで一緒に練習しました。横浜君が世界一になった大会の準々決勝で当たって、自分は負けました。横浜君が中3、自分が中2の時ですね」
1年前、KNOCK OUTの『無法島GP』を控えている今の状況は予想もできなかったです
与座優貴にとって、2019年は「かつて経験したことのない激動の1年」となった。
空手からキックボクシング転向を決め、練習を始めたのが昨年1月。2月にイノベーションのプロテストを受けて合格。3月にプロデビューすると、実に9か月で7試合という驚異的なハイペースで試合をこなし、無傷の7連勝をマークした。
特筆すべきは与座の成長力。1戦ごとに力を付けて、各団体のチャンピオンが集まる「無法島GP」に堂々のエントリーとなった。
与座は元々プロ志望だった。
「テレビで魔裟斗さんの試合を見てて、中学生の頃から『プロになりたい』と思ってました。だけど『どうせやるなら空手で実績を残してから』と言われて、高校、大学(駿河台大学)と空手を続けて、19歳の時に世界チャンピオンになれました。その時は『大学を卒業してからプロに転向しよう』と思っていたんですけど、どうしてもモチベーションが上がらなくなって」
そんな時、知り合いの紹介で大学の寮に近い橋本道場に出稽古に訪れた。
このことが、与座の運命を大きく動かすことになる。
「橋本道場に出稽古に来たら、よくYouTubeで見るような選手がたくさんいて。同じ道場にライバルであり、仲間でもある選手がいて、道場の『一体感』もよくて。『卒業まで1年間も待つよりもすぐプロになりたい。もうやっちゃおう!』と(笑)」
空手の世界チャンピオンであろうが、橋本道場に入門後は優遇されることもなく1練習生の扱いに。
「自分が一番下なので、道場のカギ閉めもします。そういうことも『いいな』と思ったんです。環境をリセットして、全部、力にしていこう、と」
慣れ親しんだ「素手、顔面殴打なし」の極真空手ルールから、グローブを付けて顔面パンチありのキックボクシングルールへの転向は、簡単なことではなかったが、それさえも与座は『楽しい』という。
「空手なら、同階級の選手や10キロぐらい重い選手であれば『負ける気しねえ』という感じでした。だけど、キックだと試合をやってみるまで自分でも分からないです。だけど、そういう不安要素も含めて『楽しいな』と思いますね。
空手の頃は、練習では試合をイメージしながらのシャドーをやってましたけど、橋本道場にはいろんなタイプの、いろんな強い選手がいるので、イメージトレーニングしなくてもスパーリングでいろんなことが覚えられます。そういう面では日本トップの環境だと思いますし、毎日、充実した練習ができてますね」
プロデビューした頃は、空手で培った多彩で、威力のある蹴りが主体だったが、1年足らずでパンチでダウンを奪うまでに成長した。その秘訣は、与座の「聞く力」にある。
「自分は何でも聞いちゃいます。スパーリングの後は『どうでしたか?』、上手くいかないことがあると『どうすればいいですか?』と。プロの先輩たちや、年齢関係なく一般会員の中高生にも『どう?』って(笑)。聞いた方が早いかな、と」
プロになると決めた時、与座の頭をよぎったのは「横浜流星、那須川天心」。かつて同じ場所で切磋琢磨したライバルたちだった。
「めちゃくちゃ意識してます。昔は同じ位置だったわけで、もう気づけば、頭が何個分、離れたか分からないですし。横浜君なんかテレビを見ると必ず出てますから、活躍している姿を見ると『負けていられないな』ってすごく思うので。
そのためにも、今回の無法島GPを獲りたいです。このタイトルを獲るか、獲らないかで、今後が大きく変わってくると思うので。
前回の試合(12月の新日本キック、稲石竜弥戦。与座が2-0の判定勝利)は『パンチで倒そう』と意識しすぎました。YouTubeのコメントに『パンチが出来ない』と書かれてて(苦笑)。途中から蹴りに切り替えたんですけど、今回はそんな意識もせず、本能のままに戦います」
無法島GP1回戦は、注目の無敗の若手ホープ対決。20歳の鈴木千裕と激突する。互いに「いつか戦う」と意識し合ってきた二人だ。
与座の極真空手で世界の頂点を極めた抜群の切れ味を誇る蹴りか、鈴木の「ダイヤモンドパンチ」か。
だが、与座は「蹴り対パンチ」には必ずしもならない、という。
「自分も、この2か月はパンチを強化してきて、最近の自分の成長具合だと『千裕選手のパンチは当たらないだろう』と思いますし、自分からパンチで攻めることもあると思います。自分もパンチを出すにしろ、パンチを出さず得意の蹴りで戦うにしろ、道場で強い人たちと実践的な練習を積んできて、不安要素はだいぶ無くなりました。自分の中でのテーマは『距離感』で、それが試合でどこまで出せるか。自分でも楽しみです」
この1年間で、与座自身の意識は大きく変わってきた。
「地元の茨城に帰ると声を掛けられたり、知らない人に『写真を撮ってください』と言われたり、そういうのは結構増えてて、広まってきたのかなと思いますけど、理想と比べればまだまだです。やっぱり、キックのことをまったく知らない一般の人に、もっと知られたい気持ちがありますね。年末も、トップ選手たちが試合してるのを自分は見ることしかできなかったのも悔しいですし。
3月に大学を卒業するので、寮からの引っ越し資金を稼がなくてはいけないですし(笑)、4月から格闘技一本でやっていくので、ただ勝つだけではなくて、お客さんが思わず立ち上がってしまうような面白い試合をしないといけないと思ってます。面白い試合をして、3つ勝って、無敗で無法島GPを獲りたいと思っています。
2月11日は大田区総合体育館に来て応援してください。よろしくお願いします!」
対戦カード
※REDルールは肘有り、BLACKルールは肘無し
第15試合 メインイベント 無法島GRAND PRIX 決勝 BLACKルール 64kg契約 3分3R(延長1R)
第14試合 セミメイン BLACKルール 70kg契約(ノンタイトル戦) 3分3R(延長1R)
日菜太(クロスポイント吉祥寺/REBELS-BLACK 70kg級王者)
ダニエル・マーシャル[Daniel Marshall](オーストラリア/Muay U/WKBFオーストラリア王者)
第13試合 REDルール 61.5kg契約 3分5R
良太郎(池袋BLUE DOG GYM/REBELS-REDライト級王者)
スアレック・ルークカムイ(タイ/STURGIS新宿ジム/REBELS-REDライト級暫定王者)
第12試合 REDルール 58kg契約 3分3R(延長1R)
安本晴翔(橋本道場/WPMF世界&REBELS-REDフェザー級王者)
ダウサヤーム[ダウサイアム]・ノーナクシン(タイ/ノーナクシンムエタイジム/元ラジャダムナン認定スーパーフライ級6位)
第11試合 BLACKルール 女子46kg契約 3分3R(延長1R)
ぱんちゃん璃奈(STRUGGLE)
祥子JSK(治政館)※祥子 改め
~休憩~
第10試合 無法島GRAND PRIX 準決勝(2) BLACKルール 64kg契約 3分3R(延長1R)
一回戦(3)勝者
一回戦(4)勝者
第9試合 無法島GRAND PRIX 準決勝(1) BLACKルール 64kg契約 3分3R(延長1R)
一回戦(1)勝者
一回戦(2)勝者
第8試合 REDルール 58kg契約 3分5R
駿太(谷山ジム/Bigbangスーパーフェザー級王者、元WMAF世界&MA日本フェザー級王者)
栗秋祥梧(クロスポイント吉祥寺/元ISSHINキックフライ級王者、元ムエタイ大和フェザー級王者、元stair king 60kg級王者、元PRINCE REVOLUTION58kg級・61kg級王者)
第7試合 REDルール 65kg契約 3分3R(延長1R)
タップロン・ハーデスワークアウト(タイ/ハーデスワークアウトジム/岡山ZAIMAX MUAYTHAI 65kgトーナメント2019優勝、SB世界スーパーライト級(65kg)4位、元WMC世界フェザー級王者)
鈴木真治(フジマキックムエタイジム/元J-NETWORKスーパーライト級王者)
第6試合 REDルール 61kg契約 3分3R(延長1R)
シラー・Y’ZD(タイ/Y’ZD GYM/元ラジャダムナン認定バンタム級王者、元ルンピニー認定フェザー級2位、元オムノーイ認定フェザー級王者)
雅 駿介(PHOENIX/ムエタイオープン・スックワンキントーン・WMC日本ライト級王者)
第5試合 REDルール 67kg契約 3分3R(延長1R)
喜入 衆(NEXT LEVEL渋谷/元LPNJ(ルンピニー日本)ウェルター級王者、元J-NETWORKスーパーライト級王者)
峯山竜哉(ウィラサクレック・フェアテックス西川口/J-NETWORKウェルター級王者)
第4試合 無法島GRAND PRIX 一回戦(4) BLACKルール 64kg契約 3分3R(延長1R)
鈴木千裕(クロスポイント吉祥寺/パンクラス・ネオブラッド・トーナメント2018フライ級(56.7kg)優勝)
与座優貴(橋本道場/極真会館2017全世界ウェイト制軽量級(70kg)優勝)
第3試合 無法島GRAND PRIX 一回戦(3) BLACKルール 64kg契約 3分3R(延長1R)
小川 翔(OISHI GYM/WBCムエタイ日本ライト級王者、元REBELS RED同級王者、ホーストカップ日本&蹴拳ムエタイ・スーパーライト級王者)
西岡蓮太(龍生塾/シュートボクシング日本ライト級(62.5kg)王者)
第2試合 無法島GRAND PRIX 一回戦(2) BLACKルール 64kg契約 3分3R(延長1R)
丹羽圭介(TEAMニワールド/REBELS BLACK 63kg級王者)※TEAM KSKから所属名変更
古村匡平[きょうへい](FURUMURA-GYM/アマチュアムエタイ世界大会2016年優勝)
第1試合 無法島GRAND PRIX 一回戦(1) BLACKルール 64kg契約 3分3R(延長1R)
バズーカ巧樹(菅原道場/MA日本スーパーライト級王者)
橋本 悟(橋本道場/INNOVATIONスーパーライト級王者)
【第1部】
第5試合 無法島GRAND PRIX 一回戦リザーブマッチ BLACKルール 64kg契約 3分3R(延長1R)
一輝(OGUNI GYM/元NJKFライト級王者)
大谷翔司(スクランブル渋谷)
第4試合 REDルール 57.5kg契約 3分3R
浦林 幹(クロスポイント吉祥寺/元J-NETWORKバンタム級王者)
龍聖(TRY HARD GYM)
第3試合 BLACKルール 55.5kg契約 3分3R
大川一貴(青春塾)
森岡悠樹(北流会君津ジム)
第2試合 REDルール 57.5kg契約 3分3R
千羽裕樹(スクランブル渋谷)
渉生(アントジム)
第1試合 BLACKルール 女子48kg契約 2分3R
荒井穂乃香(DRAGON GYM)
山上都乃(ウィラサクレック・フェアテックス湖北)
概要
大会名 テレ・マーカー Presents KNOCK OUT CHAMPIONSHIP.1
日時 2020年2月11日(火/祝) 開場・13:00 第1部開始・13:15 第2部開始・15:00(予定)
会場 大田区総合体育館
チケット料金 柵内VIP 50,000円 アリーナS 15,000円 アリーナA 10,000円 1FスタンドA 9,000円 2FスタンドB 7,000円 2FスタンドC 5,000円 ※当日券は各1000円アップ。
チケット販売 チケットぴあ(Pコード:844-919)
お問い合わせ ブシロードファイト https://knockout.co.jp/inquiry/