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[PRIDE-GP] 8.10 さいたま:ブスタマンチ、アローナの代理で緊急出場

DSE "PRIDE GP 2003 開幕戦" 8月10日(日) さいたまスーパーアリーナ  [→掲示板・PRIDEスレッド]

  ※当日券:昼12時よりRRS席30,000円のみ発売で、他の席種は完売。
  ※テレビ中継:15;00- スカパー Ch.180 生中継 / 22:30-24:30 フジテレビ系列

(8/8 up) ヒカルド・アローナが欠場し、アローナと同じブラジリアントップチームのムリーロ・ブスタマンチ(下写真右端)がクイントン・“ランペイジ”・ジャクソンと対戦することが正式に決定した。
 アローナは右足関節後果骨折・外側靱帯損傷で全治1カ月と診断されドクターストップがかかった。松葉杖とサポーター姿で8日の会見に登場し、「練習中に怪我をしてしまった。ファン、選手、プロモーターに心からお詫びしたい。代わりに出るブスタマンチは優れたファイターなので、間違いなく優勝してくれると思う」と挨拶した。

 ブスタマンチはブラジリアン柔術黒帯で、99年に世界選手権を制覇。00年4月のUFC-Jで安生洋二を肩固めで下し、同年10月のパンクラスで菊田早苗に判定勝ち。01年9月のUFC 33でチャック・リデルに判定負けしたことで、ライトヘビー級からミドル級に階級変更。その初戦となった昨年1月のUFC 35では、ミドル級王者のデイブ・メネーをパンチで下し、ブラジル人初のUFC王者に君臨した。
 昨年5月のUFC 37では、マット・リンドランドをギロチンチョークで下し初防衛に成功。だがUFC側の報酬面等での冷遇に反発し欠場を続け、今年3月のPRIDE.25のリング上で「私の夢はPRIDEミドル級チャンピオンになることです」と挨拶し、PRIDE参戦をアピールしていた。

 PRIDE.26では試合が組まれなかったが、いつオファーがあっても試合ができるよう、常に練習と体調管理を怠らなかった。8日の会見では「自分が出る事になって驚いている。セコンドをするつもりで来日したので、体調は100%ではないが、このイベントとアローナのために手伝いたいと思い出場を決心した」と挨拶したが、限りなく100%に近い体調で当日のリングに上がってきてもおかしくはない。
 7月30日に37歳になったばかりで、出場選手中最年長。UFCミドル級はPRIDEミドル級より実質一階級下のため、体格面でもジャクソンに比べ不利だが、GPに向けてアローナの練習パートナーを務めていたということもあり、ジャクソン対策はしっかり頭に叩き込まれていることだろう。パウンドフォーパウンドでは最強と評する意見も多く、熟練のテクニックがどこまで発揮されるかが見物だ。

 対するジャクソンは会見で、「対戦相手の印象は?」と聞かれ、「もう忘れた」と欠場のアローナを皮肉るジョークを飛ばしたが、一転真剣な表情を見せ、「チャンピオンになれるほどの選手だから普段から練習は怠っていないだろう」とブスタマンチを警戒していた。

 計量は大会前日の土曜夜7時からスタートし、当日の13時まで何度でもトライできる形式が取られることも発表された。万一オーバーした場合のペナルティ等は不明。会見ではヘビー級から階級を落としてきた吉田秀彦が「とりあえず、ハラ減りました」と挨拶して、記者団の爆笑を誘っていた。
 なお、会見はヘビー級も含めた全選手の出席が予定されていたが、桜庭和志と田村潔司は欠席。榊原信行・DSE社長は「2人とも雲隠れしてしまった」、高田延彦・PRIDE統轄本部長は「数日前から会社の人間が桜庭の自宅と携帯に電話しても連絡が取れない」と話していた。(井原芳徳)

アローナ、負傷欠場? ジャクソンは「相手は誰でもいい」

(8/7 up) ヒカルド・アローナの欠場が濃厚となった。アローナは出発直前の練習中に右カカトを痛め、来日してから精密検査を受けたが、ダメージは大きいという。DSEは8日午後の記者会見で代役を発表する模様。アローナと同じブラジリアントップチーム所属で、UFCミドル級王者のムリーロ・ブスタマンチが有力候補と予想される。
 アローナとPRIDE GP一回戦で対戦予定だったクイントン・“ランペイジ”・ジャクソンは7日、フジテレビが東京・台場で開催中の「お台場冒険王」のトークイベントに登場した。アローナは6日朝にジャクソンに対し負傷の件を詫びたという。ジャクソンは「相手は誰でもいい。できればチャンピオンと戦いたい」と語り、「ヴァンダレイ・シウバならいいんじゃない?」とジョークを飛ばした。減量も順調で、イベントではファンを豪快にリフトしたり司会者に襲い掛かるなど、パワーが有り余っている様子だった。(井原芳徳)

ヒョードル、ボブチャンチンに“ミルコ狩り”を期待

(8/7 up) フジテレビが東京・台場で開催中の「お台場冒険王」に6日昼、エメリヤーエンコ・ヒョードルがPRIDEヘビー級のベルトを携えて登場した。一般のファンに技を味わってもらうコーナーでは、タックルからの豪快なリフトや、スリーパー、アキレス腱固め等の技を披露。特設リングを取り囲むファンに自ら進んで握手するなど、サービス旺盛だった。
 「日本のファンの熱気を感じられて良かった」とご機嫌のヒョードル。「ロシアも同じぐらい熱い陽射しの日はあるけど、日本は空気まで熱いよ」と、さすがに猛暑は苦手のようだが、「コンディションを含めて準備は出来ている」と好調をアピールした。今回の相手のグッドリッジについて「強い相手とばかりやっており、素晴らしい選手だ。K-1で活躍しているからスタンドもうまいし、グラウンドでもいい技術を持っている」と評価。今後のタイトル防衛については「ノゲイラが挑戦者リストの1位だ」とし、「同胞のイゴールにエールを送りたい」と、ボブチャンチンがミルコに待ったをかけてくれることを期待した。
 木曜の「お台場冒険王」には昼3時半からクイントン・“ランペイジ”・ジャクソンが登場する。(井原芳徳)

ノゲイラが「お台場冒険王」に登場。アローナは欠席

(8/5 up) フジテレビが東京・台場で開催中の「お台場冒険王」で5日昼、アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラとマリオ・スペーヒーがトークショーを行った。(写真:フジテレビ「SRS」キャスターの東原亜希さんと記念撮影。スペーヒーはノゲイラとの練習中に右腕を痛めたという)
 「3月の試合から休む時間があったので、コンディションはいい」と語ったノゲイラ。イベントでは一般のファンに三角絞めを極めるサービスもし、好調ぶりをアピールした。オランダのピーター・アーツの元での打撃の特訓も今回で5度目で、ヒョードル戦の反省点も克服してきたようだ。
 今度の相手のリコ・ロドリゲスには00年のアブダビコンバットで膝十字固めで敗れているが、「今回はルールが違うし、自分も当時よりずっと強くなったので問題無い」と話した。「リコの方が体が大きいので、下になることを避けたい」と語ったため、「三角絞めは狙わないのか?」と記者に質問されたが、「勝負は何があるのかわからないので、臨機応変に技を出す」と答えた。
 ブラジリアン・トップチームの一行は月曜に来日。DSEスタッフによると、当初イベントに出席予定だったヒカルド・アローナは所用を理由に欠席し、ホドリゴの弟・ホジェリオは来日していないという。ムリーロ・ブスタマンチも来日したというが、イベントには出席しなかった。なお、ミドル級GPの計量が大会2日前であることに桜庭和志が不満を示しているが、前日か当日に行う方向で調整中だという。
 水曜の「お台場冒険王」にはエメリヤーエンコ・ヒョードル、木曜にはクイントン・“ランペイジ”・ジャクソンが登場する。詳細はこちら
 DSEによると、さいたま大会のチケットは完売間近で、残るはRRS席3万円のみだという。(井原芳徳)

試合順が決定。ヒョードルが第1試合

(8/4 up) 試合順が決定した。前回メインイベンターのエメリヤーエンコ・ヒョードルが第1試合からいきなり登場する。

 (7) 桜庭和志 vs. ヴァンダレイ・シウバ
 (6) 吉田秀彦 vs. 田村潔司
 (5) ミルコ・クロコップ vs. イゴール・ボブチャンチン
   <休憩>
 (4) アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ vs. リコ・ロドリゲス
 (3) クイントン・“ランペイジ”・ジャクソン vs. ヒカルド・アローナ
 (2) アリスター・オーフレイム vs. チャック・リデル
 (1) エメリヤーエンコ・ヒョードル vs. ゲーリー・グッドリッジ

ヒョードル×GG、ミルコ×ボブ、ノゲイラ×リコ決定

(7/21 up) 高田延彦・PRIDE統括本部長は21日、フジテレビ主催のイベント「お台場冒険王」のトークショーに出演し、8.10さいたま大会のヘビー級3試合、エメリヤーエンコ・ヒョードル vs. ゲーリー・グッドリッジ、ミルコ・クロコップ vs. イゴール・ボブチャンチン、アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ vs. リコ・ロドリゲスを発表した。これで同大会の全カードが決定。試合順は未定。
 高田本部長によるとこの3試合の軸はヒョードル、ミルコ、ノゲイラの3強。だが8.10さいたまと11.9東京ドームはあくまでミドル級GPを主軸にしたい考えから、今回は3強の直接対決は回避しつつも、「消化試合ではなく、3人にとってハードルとなるようなカード」を組むことになったという。そのため残念ながらヒョードルのヘビー級王座防衛戦は来年にずれこむ可能性が高い。だがさいたま大会の3試合は、見方を変えれば“ヘビー級GPの一回戦”とでも呼べる楽しみな組合せだ。
 皇帝ヒョードルにとって、剛腕パンチを持つグッドリッジは油断ならない相手だ。ボブチャンチンはミルコにとっての“仮想ヒョードル”とも言えるだろう。かつて高田道場に在籍していたリコは、リデルに続くUFC第2の刺客としてPRIDE再上陸。ノゲイラ戦はUFCとPRIDEの前王者対決としても興味深いが、リコは00年のアブダビコンバット2回戦でノゲイラを膝十字で下しており、因縁のリマッチとなる。
 チケットは既にVIP席とスタンドA席が完売している。(井原芳徳)
(写真:高田本部長とトークショーの司会と務めた三宅正治&内田恭子フジテレビアナウンサー。会場にはさいたま大会で実際使われるリングが設置されていた。「お台場冒険王」は31日(金)まで開催)

一回戦で田村×吉田、桜庭×シウバ!

(7/9 up) DSEは9日、東京プリンスホテルで記者会見を開き、PRIDE GPミドル級トーナメント1回戦の組合せを発表した。組合せは抽選ではなく主催者のDSEが決定。準決勝の組合せは1回戦終了後にファンの意見等を参考にDSEが決める。

  桜庭和志 vs. ヴァンダレイ・シウバ
  吉田秀彦 vs. 田村潔司
  クイントン・ジャクソン vs. ヒカルド・アローナ
  アリスター・オーフレイム vs. チャック・リデル

 桜庭 vs. ヴァンダレイは01年のPRIDE.13、02年のPRIDE.17で実現し、いずれも桜庭が敗れている。榊原信行・DSE社長によると、ヴァンダレイとの3度目の対戦は桜庭の希望だったといい、6月のPRIDE.26の会場アンケートでも一番人気の組み合わせだった。ヴァンダレイはそもそも、ミドル級王者でありながらGPの1回戦から出ないといけない待遇に疑問を示していたという。だが、ブレイク前のヴァンダレイ自身が何度も桜庭戦を要望し、対戦に漕ぎ着けたという経緯もあることから、桜庭の要望を同じファイターとして理解し、対戦を受け入れたという。
 桜庭は会見に出席しなかったが、師匠の高田延彦・PRIDE統轄本部長によると「『GPの優勝は後から着いて来る。まずはシウバだ』というのがサクの気持ち。体調はベストではないが、サクの心に迷いはない」とのこと。さらに「ファンへの一番のサービスは勝つこと。遊びのある試合はサクの魅力だけど、それは全部捨てて、勝つ事が全てという“アマチュア的発想”でリングに上がって欲しい」と異例の命令をしている。過去2戦では体格差が感じられたが「あの頃から体重も5、6kgアップしているので問題はない。前回の試合ではサクがイニシアチブを握っていた」と語り、“3度目の正直”に期待をかけた。

 残り1人未定だったXは田村潔司に決定し、吉田秀彦と日本人対決。組合せを発表した高田本部長は、記者団の反応の薄さを気にし、「みなさんも驚いたのならもっと驚いたリアクションをしてください。僕らでも驚いたんだからね」と冗談めかして語ったが、むしろ意外なマッチメイクにマスコミも戸惑い、言葉も出ないという雰囲気に近かったのではないだろうか。当事者の田村と吉田もこの対戦オファーに戸惑ったといい、榊原社長によると、田村はGP出場に関して早い段階から了承していたが、日本人対決と体重のハンデに迷い、先週末にようやく受け入れたとのこと。榊原社長は「日本人同士が当たれば、必ず日本人の1人が準決勝に残るというプロモーター側の隠れた思惑もある」と発言。高田本部長は「これまでの試合を見ていると、吉田選手の柔道衣にマイナスイメージを持つと、相手の力がマイナスになる傾向がある。勝敗の予測はつかないが、スピードの速い展開の試合になると思う」と予想した。

 試合順は桜庭 vs. ヴァンダレイが「迷う事無く(榊原社長)」メインイベントに置かれ、吉田 vs. 田村はセミファイナルとなる模様だ。賞金は優勝・2000万円、準優勝・500万円、3位・250万円。高田本部長はそうそうたるラインナップを改めて眺め「順当に行けば全員が2回戦に行くマッチメイク」とジョークを飛ばしたほどで、「これでサクが出なければ安心して見ていられるんだけどね」と溜め息をついた。なお、結局選から漏れたグレイシー一族について榊原社長は「リザーブマッチかいずれかの方向で調整したい」と語っている。
 榊原社長によるとヘビー級のワンマッチは、エメリヤーエンコ・ヒョードル、アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ、ミルコ・クロコップ、ヒース・ヒーリングの4強は「いずれかの形で出演してもらう」といい、ヒョードルはタイトルマッチをやらず、ミルコ戦も実現しない模様。ノゲイラ vs. ミルコは「濃厚とは言えないが、可能性は十分ありうる」とした。
 チケットは7月13日(日)より一般発売される。(井原芳徳)

UFCの刺客はチャック・リデル。残り1人は日本人か?

(6/26 up) PRIDE-GPの記者会見が25日、東京・お台場のスタジオドリームメーカーで行われ、新たにヒカルド・アローナ(左端)、アリスター・オーフレイム(左2人目)、チャック・リデル(右2人目)の参戦が発表された。これで7名が決定し、残り1選手は1週間から10日くらい先に明らかになる。
 アローナとアリスターは、最近の実績を考えれば順当なエントリーだろう。リデルはUFCから送り込まれる刺客で「PRIDEのベルトをUFCに持ち帰る。シウバと闘いたい」とコメント。会見にはUFCのダナ・ホワイト代表(右端)も同席し「チャックは世界最高峰の選手。今度はPRIDEの選手をUFCに送り込んで欲しい」とPRIDE側を挑発した。これを聞いた榊原信行・DSE社長は「PRIDEとUFCのダブルタイトルマッチでもいい。UFC側は人材が豊富と言っているが、金網とリングの違いやPRIDEの選手のクオリティの高さを、今回のトーナメントで痛感するだろう。PRIDEにとってはアメリカに向けていいプロモーションになる。UFCがいい形で噛みついてくれた。まあ『飛んで火にいる夏の虫』って感じですね」と余裕の構えを見せた。
 残り1人は本来グレイシー一族の選手となるところだが、現在DSEはPRIDEに出場経験のある日本人で「このメンバーに入って遜色のない一級品の選手(高田延彦・PRIDE統轄本部長)」にオファーを出している。会見にはヘンゾが乱入し、高田本部長とPRIDE.26ばりの「高田劇場」を披露。高田本部長は「お前らグレイシーが男だというのは分かっているが、このメンバーを見ろ。これだけ男の中の男がそろっているんだ。もう少し時間をくれ」とヘンゾに返答し、グレイシーの優先順位が下がっていることを示唆した。
 トーナメントの組合せは抽選で決定すると当初発表されたが、榊原社長は抽選をしない可能性があることを明らかにした。11月の決勝戦の組合せは、開幕戦の試合内容やファンの意見を参考にして決定するという。
 大会の模様はスカイパーフェクTV!のPPV生中継だけでなく、当日の夜10時30分から12時30分にフジテレビ系列でも放送される。PRIDEの当日中継はこの大会が初。フジテレビスポーツ局の清原邦夫プロデューサーが発表した。この日の会見は三宅正治&高島彩アナウンサーが司会を務め、タレントの小池栄子さんがゲスト参加し、PRIDEの英語アナウンサーのレニー・ハートさんのコールで選手が入場するなど、過去のPRIDEの会見で最もスケールの大きい演出が施された。(井原芳徳)

吉田、ミドル級GP参戦。UFCからも王者級が参戦へ

(6/18 up) PRIDE GPミドル級トーナメントの記者会見が東京プリンスホテルで18日行われ、吉田秀彦がGP参戦を表明した。トーナメントの枠は8名。既に8日のPRIDE.26で発表されたとおり、ヴァンダレイ・シウバ、クイントン・“ランペイジ”・ジャクソン、桜庭和志の参戦は決定。残り4名はPRIDE.26の会場アンケートも考慮し、1週間以内に発表される。グレイシー一族からの参戦選手は未定。榊原信行・DSE社長は、UFCからもチャンピオン級の選手が1名参戦することも発表した。組合せは6月中を予定の公開抽選会で決定する。8.10さいたま大会では一回戦が行われ、11.9東京ドーム大会で準決勝と決勝が行われる。

 吉田はDSEから依頼を受けトーナメント出場を決意した。ヘビー級戦線で活躍中の吉田の体重は100kg以上。ミドル級は93kg以下のため減量が心配だ。しかし吉田が柔道で92年のバルセロナオリンピックの金メダルを取ったのは78kg級。その後増量したものの「柔道時代は10〜12kg落としていた」といい「今までのPRIDEでの試合はヘビー級ということで、無理矢理体重を大きくしたところもある。食事に気をつければ自然に落ちると思うので心配していない」と語った。ミドル級転向というわけではなく、吉田は来年のヘビー級GPとの二階級制覇を目論んでいる。GPでの対戦相手の希望はなく「桜庭選手は日本人きっての強い選手で、シウバ選手はチャンピオンなので、逆に胸を借りるつもりで、挑戦者の気持ちで戦いたい」と謙虚な姿勢。ミドル級のスピードを警戒しており「思ったようにグラウンドに持ち込めないと思うので、練習ではその対策を強化したい」と話した。今回も柔道衣を着て試合に臨む。

 吉田参戦に並ぶビッグニュースはUFCのチャンピオン級の選手の参戦だろう。4月30日の会見で榊原社長はUFCスタイルを「前近代的」と評するなど、UFCへの強い対抗意識を見せたが、リング上の戦いでプロモーターとしての力量の差を示す考えのようだ。UFCを主催するズッファのダナ・ホワイト社長は「刺客を送り込む」と榊原社長に伝えたといい、榊原社長も「チャンピオン級の選手じゃなきゃいらない」と堂々とした構え。となるとライトヘビー級王者のティト・オーティス、同級暫定王者のランディ・クートゥアの参戦が有力視されるが、特にティトがギャラの問題でUFCを欠場し、クートゥアが暫定王者になったという経緯があるため、ティトがPRIDEに送り込まれてもおかしくはないだろう。ティトは00年4月のUFC-Jでヴァンダレイに判定勝ちしており、もしティトが参戦すればヴァンダレイにとってもリベンジのチャンスとなる。チャンピオンではないものの、現在UFC常連のビクトー・ベウフォートも98年10月のUFCブラジルでヴァンダレイをKOしており、PRIDEでも初参戦で桜庭に敗れた以降は4連勝したことから、実績では問題ない。ティトへの対戦アピールで話題を呼んだチャック・リデルも、01年5月のPRIDE.14でガイ・メッツァーをKOで下しているが、クートゥアに完敗したばかりで、なおかつ知名度に劣るところが難点か。UFCミドル級王者のムリーロ・ブスタマンチが3月のPRIDE.25で挨拶し、PRIDEへの参戦をアピールしているが、既に同門のヒカルド・アローナとアントニオ・ホジェリオ・ノゲイラが候補に上がっており、なおかつ体格的にも劣るため、GP参戦となると微妙だろう。

 他にグレイシー一族から1名の参戦が決まっているため、残されたイスはたったの2つ。榊原社長は、アローナ、ホジェリオ、アリスター・オーフレイム、田村潔司、菊田早苗、近藤有己の名前を上げたが、8月31日にパンクラス両国国技館大会があるため、菊田と近藤の参戦の可能性は低いとみられる。榊原社長は「日本が開催地なので、もう一人ぐらい日本人に出てほしい」とも語っているが、外国人の強豪が多数ラインナップされているため、2人とも外国人になってもおかしくはない。
 さらに榊原社長は「公正を期すために組合せは公開抽選会で決める。選手も納得した上で参戦してもらっている」と発言。公開抽選会は6月中を予定しているため、選手は十分準備時間を持つことができる。
 大会の会見資料の表紙には「生ぬるいオンリーワンなど興味はない。オレが欲しいのはナンバーワンだ」という、SMAPのヒット曲をもじったフレーズが書かれていた。出場選手の気持ちを象徴しているのはもちろんだが、トーナメントに対するDSEの自信や、これを機に業界のナンバーワンの地位を確立するという心意気も感じられる。
 ミドル級GPの他にもヘビー級のワンマッチが3試合ほど計画されている。エメリヤーエンコ・ヒョードルのタイトルマッチについても榊原社長は「全く可能性がないわけではない」と語っている。
 チケットは22日(日)先行発売、7月13日(日)より一般発売される。(井原芳徳)
 

ドリームステージエンターテインメント "PRIDE GP 2003 開幕戦"
2003年8月10日(日) 埼玉・さいたまスーパーアリーナ
(JR京浜東北・高崎・宇都宮線「さいたま新都心駅」徒歩すぐ/埼京線「北与野駅」徒歩7分)
開場・13:00  開始・15:00


第7試合 PRIDE GPミドル級トーナメント1回戦 1R10分/2・3R5分
桜庭和志(日本/高田道場)
ヴァンダレイ・シウバ(ブラジル/シュート・ボクセ・アカデミー/PRIDEミドル級王者)

第6試合 PRIDE GPミドル級トーナメント1回戦 1R10分/2・3R5分
吉田秀彦(日本/吉田道場)
田村潔司(日本/U-FILE CAMP.com)

第5試合 ヘビー級スペシャルマッチ 1R10分/2・3R5分
ミルコ・クロコップ(クロアチア/クロコップ・スクワッド)
イゴール・ボブチャンチン(ウクライナ/フリー)

  <休憩>

第4試合 ヘビー級スペシャルマッチ 1R10分/2・3R5分
アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ(ブラジル/ブラジリアン・トップ・チーム)
リコ・ロドリゲス(米国/チーム・パニッシュメント)

第3試合 PRIDE GPミドル級トーナメント1回戦 1R10分/2・3R5分
クイントン・“ランペイジ”・ジャクソン(米国/チーム・オーヤマ)
ムリーロ・ブスタマンチ(ブラジル/ブラジリアン・トップチーム/UFCミドル級王者)

第2試合 PRIDE GPミドル級トーナメント1回戦 1R10分/2・3R5分
アリスター・オーフレイム(オランダ/ゴールデン・グローリー)
チャック・リデル(米国/ピット・ファイトチーム/UFC代表)

第1試合 ヘビー級スペシャルマッチ 1R10分/2・3R5分
エメリヤーエンコ・ヒョードル(ロシア/ロシアン・トップ・チーム)
ゲーリー・グッドリッジ(トリニダード・トバゴ/フリー)


◆ 入場料金(全席指定・消費税込み)

VIP(ビップ) 100,000円(専用入場ゲート・グッズ付き)※完売
RRS(ロイヤルリングサイド) 30,000円  
スタンドS 16,000円 ※完売
スタンドA 7,000円 ※完売
桜庭和志応援シート スタンドS 16,000円(応援グッズ付き)※完売
※桜庭応援シートはDSE、PRIDEオフィシャルサイト、PRIDE携帯端末オフィシャルサイト、高田道場のみで販売。

◆「PRIDE GP 2003 決勝戦 11月9日(日) 東京ドーム」セットチケット
(全席指定・消費税込み)
VIP:170,000円(通常200,000円/30,000円お得!)(専用入場ゲート・グッズ付)※完売
RRS: 55,000円(通常60,000円/5,000円お得!)
スタンドS: 29,000円(通常32,000円/3,000円お得!)
スタンドA: 14,000円 ※完売

※座種は全席種、抽選となります。
※チケットの枚数制限はありませんが、2種類以上の席種を同時にご購入いただくことは出来ません。(例:スタンドA×2枚-スタンドS×1枚、など)
※セットチケットは、DSE、PRIDEオフィシャルサイト、PRIDE携帯端末オフィシャルサイトのみで販売。
※桜庭和志応援シートのセットチケットは販売しておりません。


◆ 券売スケジュール
6月22日(日) 10:00〜19:00 特別先行電話予約 052(961)6341
6月22日(日) 24:15〜27:00 フジ系列PRIDE.26番組内先行電話予約 052(961)6341
6月22日(日) 20:00〜6月24(火) 12:00 PRIDEオフィシャルサイト先行
7月13日(日) 一斉発売 10:00〜


◆ チケット発売所
DSE 03-5464-1531
PRIDEオフィシャルサイト、携帯端末オフィシャルサイト
チケットぴあ 0570-02-9999
 (スポーツ専用) 0570-02-9977
 (Pコード予約=594-700)03-5237-9966
ローソンチケット 0570-00-0903
 (Lコード予約=30777)0570-00-0403
CNプレイガイド 03-5802-9999
イープラス http://eee.eplus.co.jp
楽天チケット http://ticket.rakuten.co.jp/
サンクス
高田道場 03-5749-5030
グレート・アントニオ 03-3219-9550
レッスル渋谷店 03-3464-0078
レッスル池袋店 03-3989-0056
書泉ブックマート 03-3294-0011
フィットネスショップ格闘技 03-3265-4646
チケット&トラベルT−1 03-5275-2778
後楽園ホール 03-3811-2111
TOKYO文庫TOWER 03-5784-4900
BCG 03-3560-7911
相鉄ジョイナスプレイガイド 045-319-2456
さいたまスーパーアリーナ 048-600-3037
公武堂 052-241-2511
新日本プロモーション http://www.shinnichi-pro.co.jp/

◆お問い合わせ
株式会社ドリームステージエンターテインメント  03-5464-1531

Last Update : 08/08

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