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(レポ&写真) [PRIDE.25] 3.16 横浜:衝撃決着が続出。ノゲイラ×ヒョードルは?

DSE "PRIDE.25" 2003年3月16日 (日) 横浜アリーナ  入場者数:19,247人(超満員)

  レポート:井原芳徳  写真:井田英登  【→大会前のカード紹介記事】  [→掲示板・PRIDEスレッド]


第8試合 PRIDEヘビー級チャンピオンシップ
×アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ(ブラジル/ブラジリアン・トップチーム/王者)
○エメリヤーエンコ・ヒョードル(ウクライナ/ロシアン・トップチーム/挑戦者)
判定0-3
※ヒョードルが新王者に


 立会人の高田延彦氏が認定宣言を読み上げ、タイトルマッチのゴングが鳴る。序盤、ロングフックでノゲイラをロープにまで吹き飛ばしたヒョードルは、そのまま覆いかぶさり上に。重く鋭いグラウンドパンチをノゲイラの顔面に落とすたびに、超満員の観衆からどよめきが起こる。ノゲイラも下から三角絞めやアームロックを狙うが、ヒョードルは落ち着いて外し、すぐに強烈なパンチを振り落とす。1R終盤、ヒョードルの右フックがクリーンヒットしノゲイラは目が虚ろに。コーナーを背中に追い込まれたままパンチを浴び続け、万事休すかと思われたが、残り1分でリバーサルに成功。だが押さえ込むパワーがなく、残り30秒でまたも下になってしまう。

 1Rはなんとか逃げ切ったノゲイラだが、2、3Rも序盤からヒョードルにテイクダウンを許し、ガードポジションの状態を延々と強いられる。ヒョードルのパンチのクリーンヒットこそ減ったものの、最後までノゲイラは打つ手がなく、必殺の関節技も不発。試合終了のゴングが鳴ると同時に、PRIDE無敗の王者はマットにうなだれた。
 全試合終了後、この日の出場選手だけでなくセコンド等で来場していたPRIDE出場経験者全員がリングイン。ボブ・サップもその中に混じり、サップから挑戦をアピールされた新王者ヒョードルは「もちろん戦いたいけれど、70キロ体重を増やさないとね」とジョークで返答。世界の頂点に登り詰めたロシアン・ラストエンペラーが、今度は追われる立場となる。
 
◆ヒョードル「大変嬉しいです。マネージャーや祖国に感謝したい。(ノゲイラの三角絞めをことごとくかわしたが?)隣にいるニコライ・ズーエフ先生と研究を重ね、ノゲイラのヒザの部分までが首にかからないと極まらないことを発見しました。(点数をつけるなら?)自分に点数をつけるのは難しいですが、予想通りの試合運びができました。自分の力を90%は出せたと思います。(危ない場面は?)ちょっとありましたが、ノゲイラが極める直前で防げたので、決定的な場面はありませんでした。

(今回の勝利でコマンドサンビストがブラジリアン柔術家に勝利したと言えるか?)実際ノゲイラに勝ちましたが、サンボが柔術に勝ったとは考えていません。まだ自分の知らないサンボの技もたくさんあるし、サンボの技術を100%発揮できたとは思っていません。ノゲイラにしても、まだまだ進歩の余地があるし、私も今後努力するべきだと思っています。私はサンボを、そして柔道も愛しています。今年、祖国のエカテリンブルグでサンボの65周年を記念する大会があるのですが、今日の勝利で華を添えることができました。そして今日の勝利を、誕生日を迎える母に捧げたい。」

◆マリオ・スペーヒー(ノゲイラが病院へ直行したため代わってコメント)「(ノゲイラのダメージは)そんなにひどくはない。頬に傷があるだけです。(精神的ショックは?)彼は強い精神力を持っているので、ショックないと思う。1Rのかなり早い段階でダウンするほどのパンチをもらってしまい、結局逆転することはできなかった。(ゲームプランは?)戦略は立てていたが、1Rの最初のダウンでメチャクチャになってしまったし、1R、2Rで良い体勢を取っても時間切れになってしまった。(打撃での勝負は考えなかった?)できたんだろうが、ヒョードルの上からのパンチでノゲイラは混乱してしまったようだ。ノゲイラ本来の良さは、動き続けることだが、逆にヒョードルが動き続けて、上からパンチを撃ち続けた。今回のミスはよく分かっているので、ブラジルに帰って、ヒョードルへの雪辱に向けトップチームで全力を挙げて挑みたい。」



第7試合 ミドル級(-93kg)
×ケビン・ランデルマン(米国/ハンマーハウス)
○クイントン・“ランペイジ”・ジャクソン(米国/チーム・パニッシュメント)
1R 7'00" KO (膝とパンチの連打)


 ジャクソンがランデルマンのタックルを切り、ランデルマンがコーナーに押し込み、レフェリーがブレイクをかける展開が繰り返される。その間にジャクソンが的確な膝を当てるが、レフェリーはこう着状態とみなし両者にイエローカード。すると積極性を見せたジャクソンは、組み付いて来たランデルマンのボディに膝2発をクリーンヒット。さらにパンチを畳み掛け、マウントパンチを連打したところでレフェリーが試合をストップした。
 ヴァンダレイ・シウバの持つミドル級王座への挑戦をほぼ確実としたジャクソンは、リング下で試合を見ていたヴァンダレイへの挑戦をマイクアピール。すると既に目つきが戦闘モードのヴァンダレイが走ってリングインし、ジャクソンを突き飛ばし乱闘寸前の騒ぎとなった。

◆ジャクソン「(作戦は?)立ち技で勝負しようと思ったんだ。テイクダウンを取られないようにしてね。K-1の経験もあるし、俺の方が立ち技で有利だと思っていた。(フィニッシュのパンチは?)あんまり覚えていない。(シウバとの乱闘については)『今度そのベルトを巻くのは俺だから、大事に磨いておいてくれ』って言ったのが気にくわなかったらしい。いずれにせよあのベルトは俺のもんさ。本当にむかついたよ。その場でケツをひっぱたいてやろうかと思ったが、今度やる時は腰を砕いて背骨を折ってやる(笑)。(今までの道程は?)ハードだった。今回の試合が今までで一番ハードだった。週6日のトレーニングで、友達とも遊べなかった。友達にもなんでこんなにハードなことをやっているかわかってもらえないし。」

◆ランデルマン「(いつもと違い神妙な面持ちで)もちろん、いい気分ではない。神というのはときに奥深いやり方で重要なことを教えてくれる。この負けで目覚めた。自分がおごっていたことがわかった。世界には素晴らしい選手がたくさんいる。でも最も優れた選手に負けたことは意味があると思う。自分の闘いができなかったのは申し訳ないが、自分より強い相手に負けたと潔く認める。クイントンはシウバに勝つだろう。チャンピオンというのは何回勝ったからというので評価されるものではなく、その姿勢、精神で評価されるものだと思う。次のPRIDEで勝った時に自分の力を証明したい。森下社長のためにPRIDEを世界一のイベントにすることを誓う。これまで自分はおごっていた。最高のファイターになるために朝起きて、自分の誇りについて、PRIDEについて考える。次に負けた時は引退する。色々な国を旅したが、日本ほど選手に理解を示してくれる国はない。日本では本当にリラックスできるし、ファンに感謝している。カンパイ!」



第6試合 契約体重なし
×桜庭和志(日本/高田道場)
○ニーノ・“エルビス”・シェンブリ(ブラジル/グレイシー・バッハ)
1R 6'07" KO


 プロレスラーのグレートカブキに扮し、ヌンチャクも披露し入場した桜庭。試合では打撃が下手なシェンブリに対し、左右のパンチと左ローキックで攻勢を続ける。引き込みを狙うシェンブリに付き合わず、鼻血を誘うなどあと一歩のところまで追い詰める。その余裕からか桜庭はモンゴリアンチョップを放ってみせ、パンチで突進するが、ここで組み付いたシェンブリの頭が桜庭の顎に偶然にもバッティング。ダウン気味に倒れた桜庭に、シェンブリが膝とパンチと蹴りを連打したところでレフェリーが試合をストップした。

 シェンブリが勝ち名乗りを受けたが、バッティングは反則のため、ノーコンテストに裁定を変更するのが妥当だろう。だが、ヴァンダレイへのリベンジ戦での肩の脱きゅうや、Dynamite!のミルコ戦での眼窩底骨折同様、ここ最近のツイてない桜庭和志を象徴する出来事だったことに変わりはない。また、右膝の回復が不十分なせいもあり、動きに精彩を欠いた。スタンド勝負を続けたのも、グラウンド戦をするには不十分なコンディションだったからだろう。27回のPRIDEで桜庭のこなした試合数は19。満身創痍の今、全盛期のコンディションに戻すのは困難と思われるが、今こそオーバーホールが必要な時期ではないだろうか?

◆桜庭「(相手のヒザは?)覚えてません。試合自体は覚えていますよ。(勝ちを急いだ?)それはないです。彼はグラウンドがうまくて、引き込みやタックルを警戒してたんで、ちょっと様子を見ながら打撃を当ててみようかなと。(バッティングがアゴに入った?)あとで聞いたら入っていたという話ですけど。その辺は意識が飛んでわかんないです。(結果は納得?)結果は結果でやられてしまったので、しょうがないんで、次はそういうことにならないように、ディフェンスを練習すればいいことだと思います。(モンゴリアンチョップで隙が出た?)隙があったとは思わないですけど、ちょっと近付きすぎたかなって。 (今後の目標は?)ケガもなかったんで、体調が良ければ試合がしたいです。」

◆シェンブリ「桜庭がグラウンドで勝負してこないし、最初はナーバスになっていたけど、試合自体は非常にクリーンで、最後は膝が決まったので良かった。(桜庭の打撃は?)顔面パンチはいくつか効きました。ローキックのダメージはそれほどでもない。ムエタイの練習を積んできたので、20分間耐える準備はできていました。(エルビス・プレスリーの曲での入場に関して)遊びではなく本当にエルビスを敬愛しているからです。父もファンでした。私が尊敬するのはエルビスと師匠のヘンゾです。(桜庭を破り今後は注目されると思うが?)次回は道衣を着て吉田選手と闘いたい。これは柔術 vs. 柔道の闘いで、私の柔術が吉田の柔道より上だと証明したい。」

◆ヘンゾ「桜庭の力も知っているが、ニーノに潜在的なパワーがあるのは知っていたので、勝利を信じていた。サクラバのリベンジも面白いと思う」




第5試合 契約体重なし
×大山峻護(日本/フリー)
○ダン・ヘンダーソン(米国/チーム・クエスト)
1R 3'27" KO (右フック)


 ヘンダーソンのパンチラッシュに耐え、テイクダウンを奪うなど大山が見せ場をつくるが、ヘンダーソンはすぐに脱出し、組み付いて逆にテイクダウンに成功。しばらくサイドポジションをキープするが、3分過ぎに自ら立ち上がり大山をスタンドに誘う。
 大山はこれに乗りスタンド勝負に望むが、すぐにヘンダーソンは潜り込んでロシアンフック気味の右を大山の顔面にクリーンヒット。さらにヘンダーソンが上からパンチを連打したところでレフェリーが試合をストップ。試合を盛り上げた大山だが、ヘンダーソンとの実力差はまだまだ大きすぎたようだ。

◆ヘンダーソン「立ち技で勝負しようと思っていたので、結果には満足している。KO勝ちはヘンゾ戦に続き2回目ですが、本当に気分がいいです。(最後の右フックは?)KOは狙っていたんだが、それほど強いパンチが入ったとは思っていなかった。(大山は?)非常にタフで、もう少し経験を積めば、世界のトップクラスになる素質があると思う。(今後は?)とりあえずPRIDEと再契約を結びたい。アンデウソンも素晴らしい勝ち方で、今日は桜庭は残念ながら負けてしまったけど、復活したようだから闘ってみたい。PRIDEには素晴らしい選手がたくさんいる。でも、できれば同じサイズの選手とやりたい。自分より20キロも重い選手とはやりたくないですね(笑)」

◆大山「これが自分の今の精一杯です。(ヘンダーソンは)想像どおり素晴らしい選手でした。最初のほうの記憶があまりないんで…。森下さんに『勝っても負けてもファンを楽しませる試合をしろ』と言われていたので、精一杯やりました。(作戦は?)ないです。真っ向勝負だけです。(ファンの大歓声は?)集中していて分からなかったです。(打撃も何発か入ったが?)ラッシュをできなかったんで、勉強し直したいと思います。(柔道出身の中村の登場は?)いい試合をしてくれたんで、勇気をもらいました。(今後は?)体が続く限り頑張っていきます。PRIDEをよろしくお願いします」



第4試合 84kg契約
×カーロス・ニュートン(カナダ/ウォリアー・マーシャルアーツ・センター)
○アンデウソン・シウバ(ブラジル/シュートボクセ・アカデミー)
1R 6'26" KO (飛び膝蹴り)


 アンデウソンにロープ際まで追い詰められたニュートンがタックルでテイクダウン。アンデウソンのオープンガードをあっさりパスしたニュートンは、上四方、マウントとポジションを移動しアームロックを狙うが、アンデウソンは外してガードポジションに戻す。
 アンデウソンは両足でガッチリとクロスガードを固め、膠着が続きブレイクがかかる。レフェリーからイエローカードをもらってしまうが、スタンドに戻るのはアンデウソンの望み通りの展開。またも間合いをジワジワと詰め、ニュートンのタックルにカウンターで左飛び膝蹴り一閃。まともに喰らったニュートンは意識が飛び、アンデウソンが上からパンチを連打したところでレフェリーが試合をストップした。
 勝ったアンデウソンはマイケル・ジャクソンの曲に合わせてムーンウォークを披露した。

◆アンデウソン「(フィニッシュのヒザは?)練習の成果だ。シュートボクセに感謝したい。(グラウンドでは不利になったが?)セコンドのアドバイスを一生懸命聞いていたので勝てた。(入場のダンスがなかったが?)試合に集中するために、ダンスは試合が終わって最後に見せようと思っていた。(今後は?)相手はチームが決めてくれる。いつでも準備はしているので誰とでも闘う。」

◆ニュートン「(今の状態は?)もう問題ないです。(試合終了時の記憶は?)憶えています。相手の膝が何発か入って、クラクラしました。記憶は飛んでいません。(そのまま続行していたら挽回していた?)私の気持ちとしては、果たしてどうだろう、というところです。(相手の印象は?)シウバ選手は強い。しかし実力は自分と互角という印象です。ただ最後の膝は力強かった。(リマッチは希望しますか?)いつか再戦したい。そうなれば彼が負けることもある。(去年の入場で着ていた剣道着は何故着なかった?)他人に真似されるし、いつも同じことはやめようと思いました。」



第3試合 契約体重なし
○アレクサンダー大塚(日本/AODC)
×山本喧一(日本/フリー)
判定3-0


 アレクが足を抱えてのボディスラム、ジャンピングパスガード、パイルドライバー、低空ドロップキックなどのプロレスラーらしい技を出す。ヤマケンも膝十字を狙ったりリバーサルに2度成功するなど、随所に見せ場を作る。だが試合の大半はアレクがインサイドガードのまま膠着する時間に費やされる。3Rには両者とも膠着を誘発する動きとみなされイエローカードが出される。
 結局2Rにサイドポジションから膝を落とす場面のあったアレクがジャッジに評価されたが、両者に大きな差は無し。試合終了のゴングと同時に観客からのブーイングが横アリに鳴り響いた。

◆アレク「こういう試合になって、自分が一番恥ずかしいです。負けることが一番情けないけれど、それに次いで悔しいです。一本ないし、TKOで勝ちたかった。試合前からいい意味で我慢くらべだと思っていました。スタンドで殴りにいったんですが、スタンドでの(組み合って)レスリングも考えていました。その攻防で左の拳を痛めました。(相手の印象は?)あきらめない選手。(山本選手と試合後に何を話した?)お客さんのヤジが身に沁みて、後で話をしましょうと」

◆ヤマケン「(判定は?)納得してないです。悔しいですね。1人くらい俺に上げているジャッジがいてもいいんじゃないかなと思ったんですが。(インフルエンザの影響は?)ない。結構自分では動けたと思う。2Rは膝十字が極まってバキッと音がしたんですけどね。相手が並々ならぬものを賭けていたのかなと。(試合後は何を話した?)結果を受けとめようとしたんですが、なかなかリングを降りられなくて、『もう一回やってくれ』と。(ヤジが飛んでいたが?)これだけお客さんがいると、十人十色といいますか、それぞれのニーズに合わせるのは難しいと思うんですけど、要はやるかやられるか、KOか一本がPRIDEという舞台にふさわしいと思うんで。心技体120%揃わないとPRIDEでは勝ち上がれないですね。スタミナにまだ不安材料があったんで。試合中もふくらはぎをつって、動きが重かった。」



第2試合 契約体重なし
○小路 晃(日本/フリー)
×アレックス・スティーブリング(米国/ムエタイ・インスティチュート・オブ・クンポンリ)
判定2-1


 パンチで飛び込んだ小路は、足をかけてテイクダウン。何度もサイドポジションを奪い、上四方から膝を叩き込むなど、1Rを終始優位に運ぶ。
 2R、パンチの打ち合いを制した小路が、右フックでスティーブリングをマットに沈める。一気にチャンスをつかんだ小路は上に乗りパンチを連打するが、的確さに欠き、マウントを取ったものの残り1分半のところでスティーブリングにリバーサルを許してしまう。スティーブリングはバックからスリーパーを狙い、さらにはパンチを連打し大逆転勝利を目指すが、小路はラウンドいっぱいまで耐えきる。
 3Rは終始スタンドでの打撃戦。たがいに何発かパンチを当てるものの、2Rまでとは一転し静かな展開に。
 ジャッジは和田良覚がスティーブリングを、足立光と三宅靖志が小路を評価し小路が久々の勝利。セコンドのマット・ヒュームと抱き合い涙を流すと、久々にマイクを持ち、「PRIDEは業界のど真ん中じゃー!」と絶叫した。

◆小路「アメリカで修行してきて、なんとしても今回は結果を出したかったんで。これだからPRIDEはやめられない(笑)。2Rは気持ちが切れそうにりました。(1Rは?)腕ひしぎを狙いつつ、横四方から手で押さえながら殴ろうと。(2Rはマウントを返されたが?)攻め疲れ。それと気持ちが揺らいでしまって。(ボクシングの練習は?)パンチはモーリス・スミスとマット・ヒューム先生とシアトルのAMCで練習してきて、手ごたえがありました。ジョシュ・バーネットともスパーリングもやって。マットからのアドバイスは『とにかくリラックスしてやってきたことを出せ』と。マットは心から尊敬できる先生で、私生活でも助けてくれました。ちょっと休んで、またアメリカに帰ってやり直します。(判定は?)五分五分かなと思ってました。(マイクアピールは?)昼に週プロを読んで、WJネタをやろうかなと。(ジョシュは今プロレスをやっているが?)ジョシュとフカフカのマットでジャーマン・スープレックスの練習もやっています(笑)」

◆スティーブリング「(涙ぐみながら)トレーナーをはじめとして、自分を信じてくれたみんなに謝りたい。様々なことを学び、絶対に勝つという強い気持ちで臨んだ。試合は楽しめたんだが…。(判定は?)文句を言うつもりはない。自分の努力が足りなかったということに対し不満だ。(小路は?)タフでなかなか引かない辛抱強い選手だった。昨年小路とはシアトルでスパーした。(実際闘ってみて?)どうだろう?上手く言えないし、分からない。彼はスパーでも試合でも強かった。決められなかったのは、彼が強かったから。パンチを放っても試合を投げないガッツを感じた。(2Rの小路のパンチは?)いいパンチだったが、当然試合ではもらうものだから、受けるものとして試合に臨んでいる」



第1試合 契約体重なし
○アントニオ・ホジェリオ・ノゲイラ(ブラジル/ブラジリアン・トップチーム)
×中村和裕(日本/吉田道場)
2R 3'30" 腕ひしぎ十字固め


 中村は青の柔道衣を着て入場してきたが、試合では裸に。序盤サイドスープレックスでテイクダウンを奪い、下になっても見事にリバーサルをしてみせるなど、総合デビュー戦とは思えない素質の高さを発揮する。
 だがホジェリオの下から執拗な三角絞めに苦戦。極めこそ許さないものの、中村は上になった後の攻め手に欠く。三角を嫌った中村が立ち上がり猪木アリ状態となる展開が繰り返され、何度もブレイクがかかる。
 2R中盤、タックルで失敗した中村はガードポジションに。ロープを背にした体勢で、上からホジェリオのパンチを浴び続ける苦しい展開に。レフェリーがリング中央に位置を戻すと、ホジェリオがあっさりとパスガード。すぐにホジェリオはバックマウントを取り、腕十字で中村からタップを奪った。

◆ホジェリオ「グランドの技術を見せられてよかった。(中村の印象は?)思ったとおり投げ技が強かった。バーリトゥードは経験不足だと思うが、まだ若くて将来性がある。(道着の試合の想定は?)していない。最初から着ないと思っていた。(今後は?)技術を見せていきたい。そして吉田選手と闘いたい。ミドル級のベルトも狙い、兄弟揃ってチャンピオンになりたい」

◆中村「今日は前に出ることだけを考えていました。三角は防げたし、寝技は怖くなかったけど、やっぱり打撃が課題です。練習のTシャツと裸の違いも感じましたね。本当に甘い世界じゃないとわかったんで。(バックマウントを取られたが?)あのとき、気持ちが切れてしまって。(終わった瞬間は?)真っ白です。(実力を出せた?)50%。会場の雰囲気が気持ち良かったです。(柔道との違いは?)相手がどうこうというより、自分が弱かったです。(胴衣を着ようと思ったのは?)吉田さんは道衣を着ているが、裸でも闘えると証明したかったんで。」



PRIDE.25 TOPICS

◆第1試合試合後、ホジェリオのセコンドについていた同僚のムリーロ・ブスタマンチが「私の夢はPRIDEミドル級チャンピオンになることです。誰とでも戦います!」と日本語で宣言。UFCミドル級のチャンピオンベルトを肩にかけ、なぜかシャツも脱いでいた。ブスタマンチは以前からギャラの問題でUFCとの関係がギクシャクしており、これを機にPRIDE本格転向が予想される。

◆休憩明け恒例のアントニオ猪木・エグゼクティブプロデューサーの登場はなく、パラオからビデオメッセージ。代わりに猪木氏のマスクをかぶったボブ・サップがリング上で「1、2、3、ダー」の儀式を行った。

◆大会前、1月に亡くなった森下直人・DSE社長に黙とうが捧げられた。オープニングのVTRでは「PRIDE NEVER DIE」という文字が踊った。大会終了後にはリングに全選手が上がり、代表して桜庭和志が「これからもPRIDEは続きます」とマイクアピール。バックステージでは榊原信行・DSE常務取締役もPRIDE続行を明言した(関連記事)

Last Update : 03/18

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