DEEP☆KICK 8.20 大阪 176BOX(レポ):フレッシュマントーナメント-53kg中田史斗がDEEP☆KICK史上最短15秒KO勝ち。高1のKING陸斗が-51kg制す|RISE王座獲得の聖愛「DEEP☆KICKの魅力を広めていきたい」
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DEEP☆KICK ZERO 08・09
2023年8月20日(日)大阪・176BOX
記事提供:DEEP☆KICK実行委員会(レポート・布施鋼治 写真・石本文子)
DEEP☆KICK ZERO 09
DEEP☆KICK-53kg フレッシュマン1DAYトーナメント 中田史斗が2試合KO勝ちで優勝
-53㎏フレッシュマン1DAYトーナメントは準決勝で優勝候補の山田貴紀を破った中田史斗が続く決勝では山﨑天輔を破り優勝するとともに賞金10万円を獲得した。
第1試合 準決勝 2分3R
○山﨑天輔(バリエンテ)
×礼司(楠誠会館)
判定2-1(29-29○/29-28/○29-29)
山﨑ははかつて那須川龍心とも拳を交わした17歳。現在は真門ジム閉館に伴い独立した若生浩次氏が代表を務めるバリエンテに所属している。今回がプロデビュー戦だ。対する礼司は8月26日のRISEで那須川龍心と対戦する兄・JINとともにジムワークに励む15歳だ。山﨑同様、礼司も今回がプロデビュー戦となる。
山﨑は身長とリーチの差を活かして、1Rから攻勢に出る。遠い間合いから放つ右ストレートが有効だ。2Rになると礼司が盛り返し、懐に入ってくる山﨑に対して大振りの右を狙うなど果敢に反撃する。2R終了した時点でのオープンスコアは1-0で礼司。あとがない山﨑は3Rになると、体格差を活かした右ハイやヒザで礼司を攻め込む。
本判定は1-0で山﨑だったが、今回はトーナメントのためマスト判定システムで争われ2-1で山﨑が辛勝。決勝に進出した。判定が下された瞬間、礼司は跪きながら号泣した。
第2試合 準決勝 2分3R
×山田貴紀(山口道場)
○中田史斗(究道会館)
1R 0’15” TKO (レフェリーストップ)
最大のアップセットは準決勝で起こった。試合開始早々、中田のワンツーが山田にクリーンヒットするや、山田はダウン。なんとか立ち上がったが、腰がフラフラでレフェリーはすぐTKOを告げた。その間、わずか15秒。これは「DEEP☆KICK 15」(2013年5月12日)で鈴木真彦が森下翔平を17秒で下した最短記録を2秒も更新するKO最短レコードとなった。
第10試合 メインイベント 決勝 2分3R
×山﨑天輔(バリエンテ)
○中田史斗(究道会館)
2R 0’56” TKO (レフェリーストップ)
※中田が優勝
中田は決勝ではもう一方のブロックで山田の対抗と目されていた礼司を下した山﨑と激突。中田より山崎の方が身長で11cmも高かったが、2Rに右フックで先制のダウンを奪うと、最後は右ストレートで粘る山﨑に引導を渡した。2R51秒、中田のTKO勝ちだ。試合前は全くのノーマークだった中田だが、2試合連続KOでの優勝に上機嫌。試合後は「このトーナメントのために毎日1回1~2時間休憩なしの2部練したことが良かった」と語る。
このトーナメントに優勝したことで中田は先に開催されるDEEP☆KICK -53kg王座決定トーナメントへの出場を決めた。「トーナメント初戦では、まずランキング1位の上村雄音(BKジム)選手とやりたい。上村選手はいつも一緒に練習しているKING剛(ROYAL KINGS)選手に勝っているからです。上村選手に勝って決勝は剛選手とやりたい」「DEEP☆KICKのチャンピオンになってRISEで那須川龍心選手と闘いたい」
まだ高2の中田は目を光らせた。
その他のプロワンマッチ
第9試合 セミファイナル DEEP☆KICK -57.5kg挑戦者決定トーナメント準決勝
×櫻井 芯(team FIST)
○FUJIMON♡(京都亀岡キックボクシングジム)
判定0-3(28-29/28-30/28-29)
セミファイナルではDEEP☆KICK-57.5㎏挑戦者決定トーナメントが組まれた。いつもはド派手な入場で有名なFUJIMON♡ながら、今回は割とノーマルに登場した。むしろ入場は櫻井の方が目立っていた。1Rは櫻井がローで攻勢に出る。フェイントからの右のカウンターのヒザ蹴りがFUJIMON♡のボディに突き刺さる。
このまま櫻井が試合のリズムを掴むかと思った刹那、FUJIMON♡はそれまでの流れを無視するかのように左をクリーンヒットさせ櫻井から逆転ともいえるダウンを奪う。
第三者の目から見るとトリッキーというわけではないが、選手から言わせるとFUJIMON♡のパンチはひじょうに見えづらいという。それを如実に表したダウンだった。
2R、櫻井は飛びヒザ蹴りや右ボディフックで反撃の糸口を掴もうとするが、ダウンによる2ポイントというアドバンテージをもらったFUJIMON♡はノラリクラリ。3R、櫻井は左フックからの右ハイでFUJIMON♡の牙城を崩そうとするが、ときすでに遅し。前蹴りで距離を保とうとするFUJIMON♡を崩せないまま試合終了のゴングを聞いた。
FUJIMON♡はこの日午前の部のセミファイルで麻太郎を破ったKING龍蔵と9月24日「DEEP☆KICK 67」で挑戦者決定トーナメント決勝戦を争う。その日程をガチで事前に耳にしていなかったFUJIMON♡は「本当に来月決勝なんですか?」と耳を疑っていた。タイトルマッチは12月に決まっている。FUJIMON♡の試練は続く。
第8試合 53kg契約 3分3R
○駿希(BKジム)
×西村孝幸(ビンチェレあべの)
1R 2’37” TKO (レフェリーストップ)
BKジム期待の駿希が第8試合に登場し、西村と対戦した。1R開始早々、駿希は痛烈なボディブローを放ち場内をどよめかせる。その後ローの打ち合いとなる中、パンチで駿希は試合の主導権を握り、右フックでダウンを奪う。この一撃をもろに受けた西村は腹這いになったまま動けず、そのまま駿希のKO勝ちとなった。
これで2戦2勝2KO。-53㎏級戦線をかき回す存在となるか。
第7試合 53kg契約 3分3R
×聖輝[いぶき](魁塾)
○ゆいら(健心塾)
判定0-2(29-30/29-29/28-29)
このところRISEで連勝続きの魁塾勢。そのバトンを渡された聖輝のセコンドには憂也や百花がつく。リングサイドでは8月26日に試合が控えた政所仁やRISE QUEEN王者になったばかりの聖愛が声援を送る中、聖輝は1R右ストレートをボディヒット、右ローを連打するなど快調に飛ばす。しかし、2Rになると、ゆいらは右フックを軸に試合の流れをたぐり寄せる。
3Rになると打ち合いになる場面もあったが、聖輝は相手の攻撃を見すぎるきらいがあり、後手に回る攻防が多くなってしまう。対照的にゆいらは行かなければならないときに行く姿勢が評価され、僅差の判定ながら勝利を奪った。
初代RISE QUEENバンタム級王者となった聖愛が来場
第6試合の橋本詩月vs川崎海空終了後、去る7月30日の「RISE 170」で村上悠佳(TEPPEN GYM)を5Rで判定で破り初代RISE QUEENバンタム級王者に輝いた聖愛(魁塾)がリングイン。地元関西のファンの前で戴冠報告をした。「わたしもプロデビューはこのDEEP☆KICKのリングでした。RISEを見ても、DEEP☆KICK出身は多い。わたしはチャンピオンとして、もっと影響力を持てるようになって、DEEP☆KICKの魅力を広めていきたい」
大阪から日本へ。そして世界へ。聖愛のチャンピオンロードが始まった。
アマチュア NEXT☆LEVEL提供試合
第6試合 43kg契約 1分30秒2R
○橋本詩月(月心会チーム侍)
×川崎海空(W-BEAST GYM)
判定3-0(20-19/20-18/20-19)
第5試合 50kg契約 1分30秒2R
×山田潤貴(KTF)
○水野夢斗(TEPPEN GYM)
判定0-3(19-20/19-20/19-20)
第4試合 35kg契約 1分30秒2R
×那須大雅(Menace Fight Club)
○高木 修(楠誠会館)
判定1-2(19-20/20-19/19-20)
第3試合 25kg契約 1分30秒2R
×西前充喜(Team FIST)
○岡本 浬(バリエンテ)
判定0-2(19-20/19-19/19-20)
DEEP☆KICK ZERO 08
DEEP☆KICK -51kg フレッシュマン1DAYトーナメント 高1のKING陸斗が優勝
『DEEP☆KICK-51kgフレッシュマン1DAYトーナメント』は優勝候補の陸刃が準決勝で樹斗に敗れる大波乱。しかし、陸刃に勝った樹斗も決勝で敗れた。樹斗に辛酸を飲ませたのは大会前はほとんどノーマークだったKING陸斗だった。
セミファイナルではKING龍蔵が麻太郎を撃破し、-57.5㎏挑戦者決定トーナメント決勝へ駒を進めているので、室温が38度もあったといわれるこの大会はROYAL KINGS DAYということも言えるだろう。
第1試合 準決勝 2分3R
○KING陸斗(ROYAL KINGS)
×山中涼惺(T.B.NATION)
判定3-0(30-28/30-27/30-28)
※KING陸斗がフレッシュマン1DAYトーナメント決勝に進出
準決勝で陸斗は山中を左の三日月蹴りで攻略。さらに左のハイキックやボディフックで追い打ちをかけ、1Rから自分のリズムを掴む。1R終盤、山中は右クロスなどでやや盛り返したものの、2Rになっても陸斗の勢いは止まらない。
山中のバックハンドをブロックしたりかわしながら右クロスを打ち込む。案の定、オープンスコアは3-0で陸斗。3R、陸斗は結局スリップと見なされたが、右ストレートで山中に尻餅をつかせたり、左右のストレートや三日月蹴りで試合のペースを握り続け試合終了のゴングを聞いた。3-0、文句なしの判定勝ちだ。
第2試合 準決勝 2分3R
○樹斗(MONSTER JAPAN)
×陸刃(楠誠会館)
判定3-0(30-27/30-28/30-27)
※樹斗がフレッシュマン1DAYトーナメント決勝に進出
1Rから樹斗は左ジャブを武器に試合のリズムを掴む。自分の距離を制すると、右ストレート。さらにカウンターのヒザ蹴りで陸刃を追い込む。
2Rになっても、樹斗の勢いは衰えない。左フックや飛びヒザ蹴りで追撃する。途中から鼻血で陸刃の顔面は朱に染まった。3Rも樹斗は自分のペースで試合を進め、3-0のスコアで完勝した。
第11試合 メインイベント 決勝 2分3R
○KING陸斗(ROYAL KINGS)
×樹斗(MONSTER JAPAN)
判定2-1(30-29/29-30/30-29)
※KING陸斗が優勝
続く決勝で陸斗は樹斗との一騎討ちとなったが、1Rから両者は激しいシーソーゲームを繰り広げる。2Rが終わった時点でのオープンスコアは1-1と全くのイーブン。
3Rになっても激しい攻防が続いたが、中盤から陸斗のワンツーが疲れを見せ始めた樹斗にヒットし始めた。結局、判定は2-1で陸斗。ナチュラル体重で51kg程度しかないという出場選手中最も小柄な高校1年生が賞金10万円とともに、-51kg王座決定トーナメントの出場権を手にした。
試合後、陸斗は「アマチュア時代、僕は今回闘った山中選手にも樹斗選手にも負けている」という事実を明らかにした。「僕の前にDEEP☆KICKのチャンピオンベルトを獲っているジムの先輩であるKING TUBASA選手が小さい中でも倒して勝つ姿を見ていた。それを間近で見ていたので、今回は僕も速い動きで負けないように務めました」
陸斗は9月から始まる挑戦者決定トーナメントでもやる気満々だ。「年内にDEEP☆KICKの王座を獲って、来年RISEに行けたらいい」
1日に二度もリベンジを果たした高1は怖いもの知らずだ。
その他のプロワンマッチ
第10試合 セミファイナル DEEP☆KICK-57.5kg挑戦者決定トーナメント準決勝 3分3R(延長1R)
○KING龍蔵(ROYAL KINGS)
×麻太郎(健心塾)
判定3-0(29-26/30-26/29-26)
DEEP☆KICK-57.5㎏挑戦者決定トーナメント準決勝。勝負が動いたのは2Rだった。開始早々、龍蔵は左ボディと右フックの連打で麻太郎の出鼻をくじく。そして右ストレートを連打して、先制のダウンを奪ったのだ。その後龍蔵は決して無理するなく、ボディフックで麻太郎のスタミナを削っていく。
あとがない3R、麻太郎は猛然と右ストレートを突破口にワンツーやローで反撃を開始するが、そのスキを見て龍蔵はパンチの連打で2度目のダウンを奪う。終盤麻太郎は激しい打ち合いに持ち込んだが、そのまま試合終了のゴングを聞いた。
龍蔵はDEEP☆KICK ZERO 09で組まれたもうひとつの挑戦者決定トーナメント準決勝を勝ち抜いたFUJIMON♡と、9月24日の「DEEP☆KICK 67」で決勝を争う。王者・宮崎就斗(TARGET)への挑戦権を手にするのはどっちだ!?
第9試合 65kg契約 3分3R
○和田哲平(FFT)
×翔[かける](フリー)
3R 1’10” TKO (コーナーストップ)
1Rから和田はタイミングのいい右のミドルやストレートで翔を攻め込む。2Rになると、和田のミドルによって翔は明らかに効いている素振りを見せる。こうなると、和田の猛攻は止まらない。3R、翔のボディにヒザ蹴りをヒットさせさらに削っていく。とどめは相手をロープに詰めての右のカウンターのヒザ蹴りの3連打。レフェリーがスタンディングダウンを宣告すると同時に、翔のセコンドから白いタオルが投げ入れられた。3R1分10秒、和田のTKO勝ちだ。今大会では初のKO決着となった。和田は65㎏戦線を暴れ回る存在になれるか。
第8試合 57.5kg契約 3分3R
○岩KING(心将塾)
×翔太郎(猛志会)
2R 0’13” 負傷判定3-0(20-19/20-19/20-19)
DEEP☆KICKでは負け越している岩KING。KINGの名に恥じないように、そろそろ浮上したいところだ。この日は岩KING同様、DEEP☆KICKでは1勝の翔太郎と対戦した。
1Rから両者は好戦的にワンツーを打ち合う。そうした中、岩KINGは1R終盤に右のハイキックで相手をグラつかせる。当然岩KINGはKOを狙っていただろう。しかし2R開始早々、岩KINGが放ったローが翔太朗の下腹部を直撃してしまう。結局翔太朗はそのまま立ち上がることすらできず、それまでのスコアで勝負は決せられることになった。
ジャッジは三者とも20-19で岩KINGだったが、次戦はスッキリと勝ちたい。
アマチュア NEXT☆LEVEL提供試合
第7試合 TOP☆RUN関西一般-65kg王座決定戦 1分30秒3R(延長1R)
○平尾一真(Blaze)
×菊地太一(心武館)
判定3-0(30-27/30-28/30-27)
※平尾がTOP☆RUN関西一般-65kg新王者に
第6試合 TOP☆RUN関西一般-60kg王座決定戦 1分30秒3R(延長1R)
×米村碧虎(TEAM LIGHT)
○山中楽斗(及川道場)
判定0-3(28-30/27-30/28-30)
※山中がTOP☆RUN関西一般-60kg新王者に
第5試合 TOP☆RUN関西一般-55kg王座決定戦 1分30秒3R(延長1R)
○林 裕人(及川道場)
×大田龍弥(Vigor Kickboxing Gym)
判定3-0(30-27/30-28/30-27)
※林がTOP☆RUN関西一般-55kg新王者に
第4試合 55kg契約 1分2R
×阿部穂高(Team Free Style)
○藤原陸気(N-FIELD)
判定0-3(19-20/19-20/19-20)
第3試合 21kg契約 1分2R
×福田衣津希(心将塾)
○松山 和(SMOKER GYM)
判定0-3(18-20/18-20/18-20)