DEEP☆KICK 6.18 テクスピア大阪(レポ):長谷川海翔、上村雄音にダウン奪われるも2R逆転KO勝ちで10戦無敗8KOに。HAWK GYMの大樹、-60kg王座防衛。石田迅、1R KO勝ちで-65kg王者に
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DEEP☆KICK 66
2023年6月18日(日)テクスピア大阪
記事提供:DEEP☆KICK実行委員会(文・三野龍生/写真・石本文子)
トリプルメインイベントは石田迅のド派手な1RKOでの新王者誕生で始まると残りの2試合では現王者の大樹・長谷川海翔が圧巻の実力を見せ防衛に成功。他の試合では大番狂わせの連続、DEEP☆KICK実行委員の1人が言った「強い人が勝つんじゃなくて今日この場で(運などを)持ってる人が勝つ」という言葉は正に的確。更に熱気を帯びてきたDEEP☆KICK、下半期に向けてランキングも大荒れの予感だ。
長谷川海翔、上村雄音にダウン奪われるも2R逆転KO勝ちで10戦無敗8KOに
第11試合 トリプルメインイベント3 DEEP☆KICK -53kgタイトルマッチ 3分3R
○長谷川海翔(誠剛館/王者)
×上村雄音(BKジム/挑戦者)
2R 1’18” TKO (レフェリーストップ:左フック)
※長谷川が初防衛
昨年にDEEP☆KICK-53kg王者に君臨した長谷川海翔(誠剛館)が初防衛戦に挑む。対するは挑戦者決定トーナメントを勝ち上がってきた上村雄音(BKジム)。互いに現在の戦績では負けなしを誇っており、正にトリプルメインイベントの締めにふさわしい1戦となった。
1R、じっくりとリング中央に陣取る長谷川に対し上村は周りながら距離を保ちつつ早い出入りを繰り返す。入りざまを狙う長谷川、だが捉え切れてはいないか。上村は遠い距離を保ちながら左ストレートをヒットさせるなど立ち回りは上々。最中、上村のフックツーがヒットし長谷川がぐらつきダウンを取られる。効いていないとすぐ立ち上がる長谷川、その後は怒涛の猛攻を見せるもそこまで、第1ラウンドはダウンを取った挑戦者・上村が優勢に。
運命の2R、変わらず距離を取りつつの出入りを繰り返す上村に対し長谷川は徐々にヒットを増やしていく、そして上村がジャブ・フックで入ってくるところに合わせたカウンターの左ストレートで強烈なダウンを長谷川が奪い返す。こちらはダメージ甚大、なんとか立つ上村だがダメージは明らか。そして決め所を逃すまいと歩を詰める長谷川。最後は近い距離での左フックで再びのダウンを奪い、レフェリーが即座に試合終了を宣言、2R1分18秒、無敗同士の対決は王者・長谷川がその力を見せつけ上村に初敗北、そして自身初防衛を飾った。
試合後のマイクでは「初防衛することが出来て本当に嬉しいです、僕はこの先もずっとこのベルトの価値を上げ続けていきますので、これからも応援お願いします」とコメントした。これで10戦9勝8KO1NCと異次元の戦績を伸ばし続ける驚異の17歳、どこまで無敗のまま走り続けていくのか。長谷川海翔が織りなす無敗神話のこの先にも是非注目してほしい。
HAWK GYMの大樹、-60kg王座防衛
第10試合 トリプルメインイベント2 DEEP☆KICK -60kgタイトルマッチ 3分3R
○大樹(HAWK GYM/王者)
×上野コウキ(直心会/挑戦者)
判定3-0(30-28/30-28/30-28)
※大樹が2度目の防衛
DEEP☆KICK-60kgタイトルマッチ、今回が2度目の防衛戦となる大樹(HAWK GYM)に挑戦するはトーナメントをKO勝利で勝ち上がってきた上野コウキ(直心会)。地元応援団の声援を背に初めてのタイトルマッチに挑む上野、1Rから攻勢に出たかったがサウスポースタイルに構える大樹を相手に距離が合わない印象。何よりは緊張からか動きが硬い、対する大樹は2度目の防衛戦とあってリラックスしている印象だ。小まめにローを当てつつジャブ・フック、近い距離に詰めると膝と持ち前の技術で着実にヒットを稼ぐ大樹。上野は2Rになっても硬さが見え大樹の対処に追われ後手に回っていってしまう。2R終了時点での途中判定は3者共に大樹を支持。
3R、ここにきて吹っ切れたか上野はガードを固めながら近い距離に行くと膝に左右のフックを振り回していく。しかしここでも王者の貫禄が見える、しっかりとガードをしながらロー・フック・ストレートと着実に返していく。応援団からのコウキコールを背に最後の逆転KOを狙うべく強い一発を打ち続ける上野だったが大樹は捉えきれなかった、3R通じて確かな技術を見せ続けた大樹が判定勝利をおさめ2度目の防衛に成功した。
試合後のマイクでは「格闘家は試合だけ見てたら面白いですが、ハードな練習や減量などもあって、その苦しい思いを乗り越えて勝つというのが僕の中ですごい幸せです。いつも応援の力ありがとうございます」と語った。石川県から東京のRISEに大阪のDEEP☆KICKと遠征続きながらも着実に勝ち星を増やしていき今回も2度目の防衛に成功した大樹、更なる活躍に期待大だ。
石田迅、1R KO勝ちで-65kg王者に
第9試合 トリプルメインイベント1 DEEP☆KICK -65kg王座決定トーナメント決勝 3分3R(延長1R)
×田邉雅弥(Blaze)
○石田 迅(LEGEND GYM)
1R 1’29” TKO (レフェリーストップ:右フック)
※石田が第4代王者に
DEEP☆KICK-65kg第4代王者を決めるトーナメント決勝、共にKO勝利で勝ち上がってきた田邉雅弥(Blaze)と石田迅(LEGENDGYM)の1戦は試合前からKO決着必至の予想が多かったが、その期待以上ともいえる1R1分29秒というタイムで新王者が決定することとなった。
1R、高身長の田邉は落ち着いた様子でガードを固めながらジャブにカーフをヒットさせていく。調子も抜群だろう、一つ一つの動作に鋭さが伺える。対する石田はジャブに反応が遅れるシーンが見られるも冷静、自慢のハードパンチを武器に左右のフックでガードの上からでも田邉を揺らす。そして早くも決着の時が訪れる、石田が左右のボディ連打などで田邉を後退させると強烈なオーバーハンドの右フックを強烈クリーンヒット、田邉が後ろに崩れ落ちダウン奪取。ダメージは明らか、なんとか立ち上がる田邉だがふらつきが見える。試合続行となるも石田はチャンスを逃さない、田邉に向かって走っていくと最後も右フックで再びダウンを奪い即座にレフェリーストップ。1R1分29秒という強烈なインパクトを残し石田がDEEP☆KICK-65kg第4代王者のベルトを巻いた。
試合後は大号泣で勝利を噛み締めベルトを巻いた石田、マイクでは「キッズたち見たか!俺取ったぞ!」と同門のジュニアたちにアピールすると「僕もRISEやRIZINに出たい、そしてLEGENDGYMの他の選手たちにも是非注目してほしい」と語った。その後、同門のジュニア、そしてセコンドたちの笑顔で撮影を終えた石田。「僕、ヤンキーなんで」と笑いながら話す石田だが王者戴冠まできた実力は本物だろう、この先石田が突っ走るキック街道にも注目だ。
-63kg王座決定戦は足利也真登×竹内皇貴に
第8試合 ダブルセミファイナル2 DEEP☆KICK -63kg王座決定トーナメント準決勝 3分3R(延長1R)
○足利也真登(Fight Club Rush)
×久保田有哉(TARGET)
判定3-0(30-27/30-26/30-27)
もう1ブロック、DEEP☆KICK-63kg王者を決めるトーナメント準決勝は同級1位の足利也真登(FightClubRush)と4位の久保田有哉(TARGET)が対決。勝負は1R、蹴りを軸に見合う中足利のオーバーハンドの右フックが久保田を捉えファーストダウンを獲得する。しかしダメージは薄いか、久保田に動揺はなくじわじわと圧をかけながら攻勢を狙っていく。続く2Rもプレッシャーをかけながらフックやローを放つ久保田だが、対する足利はジャブ・左フックを軸に着実にポイントを重ねている印象。2R終了時点での途中判定は1Rのダウンが活き3者ともに足利を支持。
3R、後がない久保田は一気に歩を強める。序盤には右ストレートをヒットさせるなど近い距離でどんどんと打ち合いに挑む。しかしここで足利の経験の差が出たか、ジャブをつきながら逆に強烈なパンチを返していく。起死回生を狙い最後まで打ち続けた久保田だったが、挽回は叶わず試合終了。3Rもヒット数の高さを見せた足利が判定勝利をおさめトーナメント決勝を決めた。
第7試合 ダブルセミファイナル1 DEEP☆KICK -63kg王座決定トーナメント準決勝 3分3R(延長1R)
×大石健作(TEAM TEPPEN)
○竹内皇貴(チームドラゴン)
2R 2’26” KO (飛び膝蹴り)
正に大逆転KO、階級を落としてのトーナメント初挑戦となった竹内皇貴(チームドラゴン)が大石健作(TEPPEN GYM)を一撃で葬り去った。
1R、サウスポースタイルに構える大石が竹内に襲い掛かる。強烈な左ミドル・ローを武器に、近い距離になると威力あるストレート・フックで攻めていく。竹内は-65kg戦から後退はせず前に前にと押し出すプレッシャーの強さが売りだったが大石の攻めを前に後退するシーンが目立つ。1Rは大石のラウンドだ。続く2Rも大石の攻めは止まらない、威力あるパンチ・蹴りを武器にどんどんと攻めの姿勢を見せる。そんな最中、勝負は一瞬で決した。大石のジャブに対して竹内のカウンターの飛び膝蹴りがクリーンヒット、たたらを踏みコーナー付近で倒れ竹内がダウン奪取。なんとか立とうとする大石だがダメージは甚大か、ファイティングポーズをとるに至らず10カウントが経ちKO決着。会心の一撃だっただろう、KOが決まった瞬間からセコンドに会場にと歓喜の叫びを存分に放った竹内、自身の最大の武器である膝で逆転KOを決めた竹内がトーナメント決勝に駒を進めた。
足利と久保田の試合後、セミファイナル1で勝利を収めた竹内もリングイン、マイクにて「クリスマス、ベロス(木村ケルベロス颯太(NJKLF心将塾))に負けて悔しい思いをしたので次は絶対勝ちたいと思うので、足利選手いいタイトルマッチにしましょう」とコメントすると、足利は「全然しんどくなかったわ~」と放ち会場から笑いを誘うと「次はタイトルマッチらしい試合をします、そこで1つ提案があるんやけど9月のタイトルマッチ、負けた方が頭丸めるというのはどうでしょう」と放ち会場から続けざまに大爆笑を起こす。竹内は苦笑いながらも「・・・やりましょう」と返した、足利はすでに頭を丸めているので実現は定かではないが、果たして次戦のタイトルマッチの激闘には是非とも期待したい。
第6試合 60kg契約 3分3R
×大前洸貴(INFINITY KICKBOXING GYM)
○健真(BLACK☆Jr)
判定0-3(28-30/28-29/28-30)
DEEP☆KICK-60kgランキング戦として同級3位の大前洸貴(INFINITY KICK BOXING GYM)と9位の健真(BLACK☆Jr)が激突。ランキング差はあるものの、果たして大前が意地を見せるか健真が大物食いを果たすか。
1R、門下生一同のタコダンスで入場してきた健真はパンチにロー・膝と軽快に飛ばす。対する大前はボクシングのようにダッキングをしながら中に入りに行く、そこからパンチを狙っていくが少々大振りが目立つ印象。対する健真はパンチ・膝と着実にヒットを重ねていく。ガードに定評のある大前だったがこの日は健真の攻撃を捌ききれない、2Rも同様のシーンが続き途中判定では2-0で健真が指示される。
運命の最終ラウンド、後がない大前は近い距離に入りボディ・フックと起死回生の一発を狙っていくが捉えきれず、対する健真はここでも膝・ローと着実にポイントを取っていき試合終了。健真が3-0の判定勝利でランキング上位の大前を食らった。これでランキングも大幅アップが期待され今後のトーナメント参戦も見えてくるだろう。-60kg台風の目と成れるか。
第5試合 53kg契約 3分3R
○KING剛(ROYAL KINGS)
×竜輝(LEGEND GYM)
判定3-0(30-28/30-27/30-28)
プロ5戦4勝を誇る竜輝(LEGENDGYM)がDEEP☆KICK初出場、同級2位のKING剛(ROYAL KINGS)に挑戦。しかし過去2つのベルトを獲得したKING剛の壁は厚かったか、試合は1RからKING剛が圧をかけ竜輝をコーナーに詰めるとそこからボディ・ロー・フックなどの連打で竜輝をコーナーに張り付ける。脱出を試みたい竜輝だったがKING剛のプレッシャーと連打に打開策が見当たらない。その後のラウンドでもこのパターンが続き、疲れを知らないのかと言いたくなるほどのKING剛の連打に最後まで竜輝は挽回できず、判定は3-0でKING剛の勝利。今回がプロ30戦目となるKING剛が経験の差を如実に見せつけた。
第4試合 57.5kg契約 3分3R
×室屋宏幸(究道会館)
○瞬(TEAM TEPPEN)
2R 2’28” TKO (3ダウン:パンチ連打)
DEEP☆KICK-57.5kg契約で行われるは室屋宏幸(究道会館) vs 瞬(TEPPEN GYM) の1戦。試合は開始から迫力ある打ち合いが繰り広げられる。1Rは互角といった所、そして勝負が2Rに急激に動く。再び互いにパンチに膝と強烈な攻めが交差していく中、室屋が瞬をコーナーに張り付けパンチを連打していくと瞬が左右のフックを返しまずはファーストダウンを獲得する。ダメージは薄いか、前進を強める室屋だったが今度はカウンターの右フックを被弾し2度目のダウン。後がない室屋、力を振り絞り打開を狙っていったが最後は瞬が室屋をコーナーに詰めパンチのラッシュでスタンディングダウン、3ノックダウン制により瞬が2R2分28秒TKO勝利とプロ初勝利をもぎ取った。
第3試合 RISE公式戦 女子45kg契約 3分3R
×坂田実優(FASCINATE FIGHT TEAM)
○SAMI(OISHI GYM)
判定0-3(28-30/29-30/28-30)
RISE公式戦と銘打ち行われた坂田実優(FASCINATE FIGHT TEAM) vs SAMI(OISHI GYM)の1戦、開始からパンチを軸に圧をかけていく坂田だったが2RからSAMIは前蹴りとテンカオを武器にポイントを奪っていく。挽回を狙いたい坂田は更にパンチを振っていくが少々単調だったか、SAMIの牙城を崩せず3-0でSAMIが判定勝利。これで2戦2勝、大会2日前に「ONE Friday Fights 21」でも激闘を繰り広げた愛する旦那の小川翔(OISHI GYM)のセコンドも大きかっただろう、夫婦ともに更なる活躍に期待したい。
第2試合 55kg契約 3分3R
×井上大和(TOKEN KICKBOXING GYM)
○中嶋愛樹斗(誠剛館)
2R 2’10” TKO (3ダウン:右ストレート)
プロ3戦目の中嶋愛樹斗(誠剛館) が早くもDEEP☆KICKランカーである井上大和(NJKF TOKEN KICKBOXING GYM)に挑戦。1Rから互いにフックやローなどスピード感あふれる打ち合いを繰り広げていく中、中嶋の右ストレートが井上にクリーンヒットしファーストダウンを奪う。しかし井上も立ち上がると後退せずすぐに打ち合いに行く辺り気持ちが強い。続く2R、再び打ち合いに出る両者だったが中嶋の右フックがヒットし再びのダウン奪取。それでも打ち合いから引かない井上だったが最後は中嶋のストレートで三度目のダウン、ダメージを見たフェリーがそのまま試合をストップさせ2R2分10秒、中嶋がTKO勝利を奪った。これで3戦3勝3KOと確かな実力を披露しランキング入りも確定、、同門でありDEEP☆KICK-53kg王者の長谷川海翔のように無敗のままDEEP☆KICK王者に向けて-55kgランキングを暴れまわれるのか。
第1試合 51kg契約 3分3R
○樹斗(MONSTER JAPAN)
×山中涼惺(T.B.NATION)
判定3-0(30-29/30-29/30-29)
デビュー戦同士だが互いにアマチュア時代から圧倒的な実力を誇ってる樹斗(MONSTER JAPAN) vs 山中涼惺(大阪キック T.B.NATION)の1戦は開始からハイレベルな技術戦に。しかしながら身長差は約13cm樹斗が上回っておりリーチ差が出たか、山中も最後まで食らいついていくも判定は3-0で樹斗がデビュー戦勝利を獲得し大会第1試合から大熱狂を呼び込んだ。勝った樹斗はもちろん負けた山中も次戦に期待したい、そんな1戦だった。
オープニングイベント NEXT☆LEVEL提供試合 20kg契約 1分2R
×石原 光(team FIST)
○西本一翔(誠剛館)
判定0-3(19-20/19-20/19-20)
-20kg契約で対峙した石原光(teamFIST) vs 西本一翔(誠剛館)の1戦、試合は同門キッズたちの応援を背に両者一歩も譲らぬ打ち合いになるも判定は3-0で西本が勝利を勝ち取った。