ONE 4.22 ルンピニー(レポ):箕輪ひろば、マスンヤネの再三のローブローに苦しみ押さえ続けられ判定負け。ハガティー、ノンオーを1R KOし2階級制覇
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
神楽坂 江戸川橋 クラミツムエタイジム
立ち技最強、ムエタイを究める!16周年、選手コース開設。ジュニア、女子クラスも。今ならスタート月会費0円!
ONE Fight Night 9: Nong-O vs. Haggerty
2023年4月22日(土)タイ・バンコク・ルンピニースタジアム
レポート:井原芳徳
第7試合 MMA ストロー級 5分3R
○ボカン・マスンヤネ(2位)
×箕輪ひろば(3位、元修斗王者)
判定3-0
箕輪は20年のONE参戦以降、リト・アディワン、アレックス・シウバに判定勝ちしたが、昨年1月にジャレッド・ブルックスに判定負け。試合はそれ以来1年3か月ぶりで、ここアレックス戦以降は年1試合ペースが続いている。
マスンヤネは19年からONEに上がり、澤田龍人、レネ・カタランに連勝したが、昨年4月にブルックスに1R裸絞めで一本負けしている。試合はそれ以来1年ぶりで、箕輪とは昨年7月に戦う予定だったが、マスンヤネが計量オーバーし、箕輪はキャッチウェイトでの対戦を拒否し、試合中止となっていた。
なお、両者に勝ったブルックスは、12月にジョシュア・パシオを破りストロー級王者となっている。パシオが現在1位のため、2位のマスンヤネと3位の箕輪の一戦は今後の王座挑戦者争いを占う上で大事な試合となる。
今大会は1月からONEフライデーファイトが毎週金曜に開催されているルンピニースタジアムでの大会に。アマゾンプライムを通じて北米で生中継されるファイトナイトシリーズだが、今回は試合場がリングとなっている。
1R、サウスポーのマスンヤネが開始すぐからプレッシャーをかけパンチを振うが、箕輪も回りつつ右ストレートで迎撃する。マスンヤネが箕輪をコーナーに押し込んでいると、マスンヤネの膝蹴りがローブローとなり一時中断する。離れた状態で再開すると、マスンヤネがタックルから倒す。マスンヤネは押さえ続け、終盤にはサイドを取ると、膝を箕輪の頭に当て続ける。箕輪は脱出できないまま終える。
2R、またもマスンヤネがタックルを仕掛け、抱え上げて倒す。だが倒す直前、マスンヤネは左膝を箕輪の股間に当てており、倒された箕輪は「ローブロー」と連呼してアピールし、ハーブ・ディーン・レフェリーが中断する。箕輪は2度のローブローによりダメージが大きいが、しばらく休んで再開。すると今度は箕輪の右ローがローブローとなるが、マスンヤネはすぐ続行を要請する。スタンドの打撃戦が続き、箕輪の右のパンチが当たりだすが、またもマスンヤネがタックルで倒して上で押さえる。箕輪は下から左腕でマスンヤネの首を抱え、ギロチンチョークを仕掛けるが、マスンヤネは対処して押さえ続ける。
3R、箕輪は右アッパーを当てるが、またもマスンヤネはタックルで倒し、箕輪が立っても組み続けて倒す。だが箕輪がまたも立ち、マスンヤネが背後からしがみついた状態で左膝を出すと、これがまたもローブローになったようで、箕輪は悲鳴を上げるが、レフェリーは続行する。中盤、マスンヤネが倒してハーフで押さえると、箕輪は下からマスンヤネの右腕をつかんでアームロックを狙うが、これもマスンヤネが防御する。マスンヤネは押さえ続け、時折肘やパウンドを当てて主導権を維持する。
記者採点はマスンヤネ。ジャッジ3者もマスンヤネを支持し、マスンヤネの判定勝ちとなった。ローブローが無くても箕輪は苦戦していた可能性が高いが、逆にローブローが無ければもう少し優位な場面に持ち込めた可能性も高いため、箕輪にとっては不運な試合となった。
ハガティー、ノンオーを1R KOし2階級制覇
第9試合 ONEムエタイ・バンタム級チャンピオンシップ 3分5R
×ノンオー・ハマ(王者)※8度目の防衛戦
○ジョナサン・ハガティー(5位、元ONEムエタイ・フライ級王者)
1R 2’40” KO (3ダウン:右ストレート)
※ハガティーが王者に
ノンオーは1月にアラヴァディ・ラマザノフをKOして以来の防衛戦。5連続KO勝ち中だ。ハガティーは19年にサムエーを破りONEムエタイ・フライ級王者となるが、ロッタンに敗れ王座陥落。昨年11月にはフライ級でウラジミール・クズミンに判定勝ちしている。
ハガティーは1階級上げての戦いだが、長身のため、王者ノンオーよりも大きい印象で、バンタム級のほうが合っているようにも見える。1R、蹴りの応酬から始まり、ノンオーが右ミドルを当てるが、ハガティーは蹴り足をつかんでからノンオーの軸足を刈って倒す。ノンオーは圧を強め、右のカーフキックを蹴るが、ハガティーは右アッパー、左前蹴り、スイッチしての左ミドルで応戦する。さらにまたもノンオーの右ミドルをつかんでから、左ハイを当てる。ノンオーは手を振って挑発するようにしながら前に出て、さらに右ボディ、右カーフを連打してくるが、ハガティーはすぐに右ボディを返してから、顔面へ右フックを放つと、これがクリーンヒットし、ノンオーはダウンする。
ノンオーは立ち上がるがフラついており、ハガティーは右ストレートの連打で2つのダウンを重ね、見事KO勝ちした。ハガティーは2階級制覇を果たすとともに、10万ドルのボーナスも獲得している。
AND NEW! Jonathan Haggerty dethrones Nong-O with a SHOCKING KO to claim the ONE Bantamweight Muay Thai World Title! #ONEFightNight9 #ONEChampionship pic.twitter.com/YqjVrpRaCB
— ONE Championship (@ONEChampionship) April 22, 2023
第8試合 MMA ライト級 5分3R
○ハリル・アミール(4位)
×モーリス・アベビ
判定3-0
第6試合 ムエタイ バンタム級 3分3R
×セーマペッチ・フェアテックス(1位)
○フェリペ・ロボ
3R 1’52” KO
第5試合 MMA アトム級 5分3R
○デニス・ザンボアンガ(3位)
×ジュリー・メザバルバ
判定3-0
第4試合 MMA ウェルター級 5分3R
○イシ・フィティケフ
×ヴァミール・ダ・シウバ
1R 4’15” 裸絞め
第3試合 MMA 女子ストロー級 5分3R
○メン・ボー
×ダヤン・カルドーゾ
判定3-0
第2試合 ムエタイ 149.5ポンド契約 3分3R
×ハン・ズーハオ
○エイサー・テン・パウ
3R 0’52” TKO
※両選手とも計量オーバーし149.5ポンド契約に変更
第1試合 MMA 149.75ポンド契約 5分3R
○ジャンロ・マーク・サンジャオ
×マティアス・ファリネリ
1R 0’58” 膝十字固め
※ファリネリが計量オーバー。ファイトマネーの25%をサンジャオに譲渡