GLADIATOR 1.22 大阪 176BOX(レポ):韓国&台湾勢が猛威。UFC・PFL出場のチョ・ソンビン、デビューの地・大阪で1R TKO勝ち。Road to UFC出場のキ・ウォンビンが王座防衛。ジョセフ・チェン、森戸新士を圧倒
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2023年1月22日(日)大阪・176BOX
レポート:井原芳徳 写真:GLADIATOR事務局
【メインカード】
第11試合 第4代GLADIATORフェザー級王座決定戦 5分3R
×中川皓貴[こうき](リライアブル)
○チョ・ソンビン[Jo Sung Bin](韓国/チーム・スタンガン)※ジョー・サンビンから日本語表記変更
1R 2’12” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
※チョが王者に
2023年のGLADIATORの開幕戦は、韓国、台湾、フィリピンから選手を招へい。在日ブラジル人・英国人も出場し、国際色豊かな大会となる。なお、今大会から、元DEEPウェルター級王者・池本誠知氏がスーパーバイザーに就任。Youtubeで大会を生中継し、解説は元DEEPウェルター級&ミドル級王者・長南亮氏が務めた。GLADIATORは櫻井雄一郎代表体制となってから今回で20回目を迎え、格闘技コンテンツとしてのクオリティがじわじわと高まってきている。
メインイベントは原口央が返上したGLADIATORフェザー級王座を賭けた一戦。ソンビンはデビュー当時の14~15年に大阪で開催されているACF、WARDOGに参戦していたことがあり、韓国のTop FC、中国のクンルンファイトで経験を積む。19年にはUFCで1試合、21年に米国のPFLで1試合したが、いずれの試合も判定負けに終わっている。今回は21年4月にPFLで負けてから2年ぶりの試合だ。対する中川はGLADIATORを主戦場としつつ、昨年2月のRIZIN TRIGGERで小島勝志に判定勝ちした実績がある。
ソンビンは試合前の紹介VTRで「レベルガチガウンダヨ」と日本語で中川を挑発したが、試合はその言葉通りの内容となる。1R、中川がタックルを繰り返すが、ソンビンは難なく突き放し続ける。中川は左ミドルを当ててから、接近戦で右アッパーを当てるが、ソンビンはひるむことなく、すぐさま右フックを当て、中川はフラつかせる。中川はタックルで組みに来たが、ソンビンは潰して上になり、ハーフから肘を連打する。中川は脱出しスタンドに戻し、またも左ミドルを当てるが、すぐにソンビンは前に出て、中川を金網に押し込むと、左の膝をレバーに突き刺す。
中川はすぐに片足タックルを仕掛けるが、これもソンビンは切り、またも金網に押し込み、首相撲でガッチリ抱えてから、左の膝をレバーにクリーンヒット。中川は顔を歪めてひるみ、ソンビンが膝をさらに連打して倒し、膝とパウンドを連打したところで杉村レフェリーがストップした。
ソンビンは日本語で「初めまして、私はチョ・ソンビンです」と話した後、韓国語で「米国で戦ってからのブランクの後、試合の機会を与えてくれて感謝しています。プロデビューの地・大阪で、再びデビューしたような心境でした。対戦相手に感謝します。これから大阪のおいしいものを食べに行きます」と話し、最後は「カムサハムニダ、アイシテル、アリガトウゴザイマシタ」と締めくくった。
第10試合 GLADIATORライト級タイトルマッチ 5分3R
○キ・ウォンビン[Ki Won Bin](韓国/チーム・デンジャー/王者)
×グスタボ・ワーリッツァー[ウーリッツァー](ブラジル/ブラジリアンタイ/挑戦者)
2R 4’58” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
※キが初防衛
ライト級王者のウォンビンは昨年、Road to UFCライト級トーナメントに出場し、準決勝で敗退し、3年半ぶりにGLADIATORに参戦した。セコンドにはUFCで活躍するコリアンゾンビことジョン・チャンソンがつく。ワーリッツァーは39歳のベテラン。19年にベラトールで2戦2敗。ダニロ・ザノリニ率いる愛知のブラジリアンタイに加入し、9月のGLADIATORでのライト級王座挑戦者決定戦で井上啓太にKO勝ちしている。
試合は若くて勢いのあるウォンビンが進化も見せつける内容に。1R、ウォンビンはリーチを生かしてプレッシャーをかけ、左右のミドルを随所でヒットする。ワーリッツァーは右のカーフを時折当てる。中盤、ウォンビンはタックルから押し込む。ワーリッツァーはギロチンから引き込むが、ウォンビンは簡単に外し、ハーフで押さえる。終盤、ウォンビンは押さえ続けつつ右のパウンドをコツコツと当て続け、着実にワーリッツァーにダメージを与える。
2R、ワーリッツァーはダメージが溜まっているか?右の前蹴りを放った際、後ろにスリップしてしまう。するとウォンビンはすぐに上から押さえ、パウンドと肘を連打する。マウントに近いハーフガードから、安定した状態でパウンドを当て続ける。ワーリッツァーは防戦一方に。なかなかレフェリーが止めなかったが、終了間際にウォンビンが連打を続けたところで、ようやく島村レフェリーがストップした。
第9試合 初代PROGRESSフォークスタイルグラップリング・ウェルター級王座決定戦 5分3R
×森戸新士[しんじ](藤田柔術/LEOS JIU JITSU ACADEMY)
○ジョセフ・チェン(台湾/B-TEAM)
2R 4’27” 腕ひしぎ十字固め
※チェンが王者に
PROGRESSは長谷川賢が主導するグラップリングマッチで、これまでGLADIATOR、HEAT等で提供試合が組まれてきた。森戸はブラジリアン柔術JBJJF全日本選手権2021黒帯ライト級優勝等の実績があり、QUINTETでも活躍し、PROGRESSでは3勝1敗。対するチェンはPROGRESSに初参戦。台湾とドイツのハーフで、米国のグラップリング強豪が集まるB-TEAMに在籍するグラップリングのエキスパート。昨年6月のADCCオセアニア&アジア予選77kg級で岩本健汰に準決勝で敗れた。
1R、チェンが開始すぐからタックルで抱えて倒し、2ポイントを獲得する。金網際でハーフで押さえてからサイドに移り、立たれてもすぐ倒して押さえ続ける。森戸が足をつかむ場面もあるが、チェンはすぐ解き、終盤にはマウントを奪う。
2Rも序盤からチェンが素早いタックルで倒し、2ポイントを追加する。またも金網際で上からコントロールを続ける。同様にサイド、マウントと移行すると、3分過ぎにはバックマウントになり2点を追加する。森戸は防戦一方だ。チェンは裸絞めを狙ってから、腕十字に移行してガッチリと極め一本勝ちした。
第8試合 フライ級 5分3R
○宮城友一(DROP/修斗フライ級世界3位、元GLADIATORライトフライ級王者)
×久保健太(GSB多治見)
1R 4’56” 裸絞め
RIZIN出場経験のある選手同士の戦いだが、キャリアで勝る宮城がレベルの違いを見せつける内容に。1R、宮城がサウスポー、久保がオーソドックスで構え、お互い前手を突いて打撃を狙う状態が続く。中盤、久保が左ミドルを放つと、宮城が蹴り足をつかんで組み付き、脇を差しながら金網に押し込みつつ、足を掛けて倒す。宮城はハーフガードで押さえてから、サイド、マウントと移行する。久保は防戦一方に。終盤、久保がブリッジで逃れようとするが、宮城は動きに合わせてバックマウントを取り、足4の字でガッチリ捕まえ、裸絞めを極めタップを奪った。
第7試合 キックルール スーパーウェルター級 3分3R
○璃久[りく](HIGH SPEED GYM/SB日本スーパーウェルター級(70kg)2位)
×イゴール・シウバ(ブラジル/ブラジリアンタイ)
2R 2’19” KO (右ボディストレート)
1R、序盤から馬力で勝るシウバが右ストレートで立て続けに2ダウンを奪う。その後もシウバがラッシュを続けるが、璃久は耐えると、右のテンカオ、ミドルをお返し。終盤、シウバの勢いが落ちると、璃久が右ストレートを当てて反撃する。
2Rも開始すぐこそシウバがラッシュを仕掛けるが、璃久はしっかりブロックしてしのぐと、前に出て右のテンカオをクリーンヒットし、続けてのパンチ連打でダウンを奪う。シウバは汗を大量にかき動きが荒くなっており、璃久が落ち着いてパンチを当て続け、最後は右ボディストレートでKOし、見事逆転勝ちした。
第6試合 バンタム級 5分3R
○笹 晋久(パラエストラ柏/修斗2017バンタム級新人王)
×ジョン・オリニド[John Ornido](フィリピン/ディ・インクレディブル・ファイティング&フィットネスセンター)
2R 0’39” 反則 (ローブローにより続行不可能)
オリニドは長谷川賢が12月にフィリピンを訪れた際、ポテンシャルの高さに惚れぬき招へいした19歳で、プロMMA 3戦3勝の選手。
1R、序盤に笹がスリップして下になり、オリニドのパウンドを浴びるが、中盤には笹がリバースしてサイドで押さえる。だがその先に持ち込めず、終盤、オリニドは立つと、再びテイクダウンを奪い好印象を残す。
2R、サウスポーの笹に対し、オリニドは右のミドル、前蹴りを当てていたが、40秒あたりで放ったミドルがローブローとなってしまう。笹は倒れたまま動けず試合終了。オリニドの反則負けという扱いになった。
【プレリミ】
第5試合 バンタム級 5分2R
○溝口 司(矢田道場)
×ガッツ天斗[たかと](パラエストラ綾瀬)
判定2-1
第4試合 ヘビー級 5分2R
○大場慎之助(パラエストラ東京)
×チョン・ホチョル(韓国/TEAM MAD)
1R 1’50” 首固め
【オープニング】
第3試合 Progress グラップリング 79kg契約 5分2R
×井上啓太(GROUND CORE)
○山田崇太郎(PANDA GYM)
判定2-4
第2試合 PROGRESS コンバット柔術 バンタム級 5分2R
○竹本啓哉(ALIVE)
×江木伸成(藤田柔術/LEOS柔術アカデミー)
1R 2’23” 裸絞め
第1試合 アマチュア 女子アトム級 3分2R
○セアリ(KING GYM神戸)
×MIYU(DFC)
判定2-1
【ポストリミ】
第14試合 バンタム級 5分2R
×今村 豊(宇留野道場)
○秋田良隆(KING GYM神戸)
判定0-3
第13試合 フライ級 5分2R
×坪内一将(コブラ会)
○陸虎(リライアブル)
判定0-3
第12試合 ウェルター級 5分2R
×藤田 大(パラエストラ千葉)
○スティーブン・ギレスピ(英国/LION GYM)
1R 3’24” バギーチョーク