ムエタイ 6.9 ラジャダムナン(レポ):福田海斗、True4Uスーパーバンタム級ランカー対決で完勝
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スック・ペッティンディー
2022年6月9日(木) タイ・バンコク・ラジャダムナンスタジアム
記事提供:MuayThai Super Fight
第4試合 メインイベント
○カイト・ウォーワンチャイ[福田海斗](キング・ムエ/True4Uスーパーバンタム級5位、IMSA世界スーパーバンタム級王者)
×チャッチャイ・ダーブルアンサラカーム(タイ/True4Uスーパーバンタム級10位)
判定3-0(49-47/49-47/49-47)
「スック・ペッティンディー」のメインイベントに出場したカイトが、強豪のチャッチャイを相手に賭け率50-1の大差をつける判定勝利を挙げた。
カイトは4月24日(日)名古屋国際会議場イベントホールで開催された「Suk Wanchai MuayThai Super Fight」で、現ラジャダムナンスタジアム&True4Uスーパーフライ級王者のクマンドーイ・ペッティンディーアカデミーからダウンを奪う判定勝利を挙げ、ムエタイ関係者に大きな衝撃を与えた。この勝利でカイトはTrue4Uスーパーバンタム級5位にランクインし、自身3階級目のTrue4U王座とラジャダムナンスタジアム王座も視野に入ってきている。
今回の対戦相手チャッチャイはTrue4Uスーパーバンタム級10位とカイトより下位ながら、177cmの長身でサウスポー、攻撃的なスタイルでこのところ4勝1敗の好成績を残しており、次期True4U王座挑戦も噂される強豪。カイトもチャッチャイも共に勢いに乗っており、試合前の賭け率は朝の計量で契約体重123ポンドよりアンダーだったカイトが嫌われ、若干ながらチャッチャイがリードとなっていた。
ゴング直後、カイトはクマンドーイ戦の時と同じくいきなり距離を詰めていく。ジリジリと下がるチャッチャイだが、軌道を変則的に変えたジャブで牽制。
2R、チャッチャイは伸びのある左ミドルを多用しカイトを距離に入れさせない。しかし、カイトも直後にボディストレートから左フックや右ローに繋ぎ、近距離をキープ。後半、距離を嫌がってロープに詰まる場面が多くなるチャッチャイだが今度は肘でカイトの顔面を狙い撃ち。それでもカイトは下がらず首相撲に持ち込み、離れれば右ミドルを当て試合をコントロール。第2R終了時で10-8とカイトが賭け率をリード。
3R、ペースアップする両者、チャッチャイが先にパンチから左ミドルのコンビネーション。カイトはしっかりとディフェンスし右ミドルを当てる。そしてカイトが前に出るとチャッチャイは左ミドルが出なくなり代わりに肘で応戦。しかしこのパンチ・肘の距離はカイトが一枚上手で、チャッチャイの肘をスウェーでかわしカウンターの肘やパンチを当てる。第3R終了時で7-4とカイトがリードをキープ。
そして勝負となる第4R、やはり先にチャッチャイが左ミドルを蹴るも若干距離を強引に詰めて蹴るためカイトにパンチのカウンターを合わされ後退。組んでもカイトにロックされロープを背負う場面が増える。さらにカイトはチャッチャイの左ミドルをキャッチしコカすことに成功。チャッチャイも首相撲でカイトを転倒させ意地を見せるも、ラウンド後半はこの近距離戦で消耗が激しくスタミナ切れで手数が出なくなる。このラウンドが終わって50-1という大差がつき、カイトが圧倒的リードに。
最終ラウンド、あとが無いチャッチャイはパンチと肘で強引に攻め込むが、カイトのディフェンスが堅く逆にタイミングを読まれカイトにカウンターの右ミドルを当てられ万事休す。判定3-0(49-47/49-47/49-47)でカイトが強豪チャッチャイに圧勝した。
今回もクマンドーイ戦と同じく、膝一辺倒ではなくパンチやミドルを駆使した試合内容で、特に最終ラウンドにディフェンスに徹しうまく“いなす”動きは、日本では下がっていると誤解されがちだが、タイではそのディフェンス能力の高さもポイントとなるため、関係者は口々に「今日のカイトの動きはスワイ(美しい)だった。」と高く評価。
強豪チャッチャイに圧勝したことで、現在のペッティンディー系列のスーパーバンタム級では頭ひとつリードした感のあるカイト。次戦も同階級の強豪が対戦相手となる予定だが、カイトが勝ち抜いていけば同階級の「True4U」王座戦、そしてラジャダムナンスタジアム王座戦と確実に繋がっていくであろう。紛れもなく現在のムエタイシーンで最も活躍する日本人選手として大きな期待がかかる。