ホーストカップ 7.11 名古屋国際会議場:大石駿介、引退試合はチャーチャイにTKO負け
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
中野トイカツ道場
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グループエスカラデーPRESENTS HOOST CUP KINGS NAGOYA 9 ~ナゴヤチャンピオンカーニバル~
2021年7月11日(日)名古屋国際会議場 イベントホール
記事提供:アーネストホーストジムJAPAN(レポート:布施鋼治
第8試合 メインイベント ISKAムエタイ世界スーパーライト級タイトルマッチ 3分5R
×大石駿介(OISHI GYM/王者、元J-NETWORK・MA日本・WMC日本同級王者)
○マキ・チャーチャイ(タイ/真樹ジムAICHI/挑戦者、元ルンピニー認定スーパーバンタム級3位)
3R 0’43” TKO (ドクターストップ:左肘打ちによるカット)
両者は昨年12月にノンタイトル戦で初対決。このときはチャーチャイがヒジでダウンを奪ったが、その後大石が猛然と追い上げ痛み分けに終わっている。大石にとっては、この一戦が現役最後のラストマッチ。イージーな対戦相手をセレクトしての華試合ではなく、あえて難敵を挑戦者に迎えてのタイトルマッチを組んだところに大石のキックボクサーとしてのプライドが感じられる。
試合はローキックの打ち合いからスタート。尻上がりにピッチを上げていく大石とチャーチャイ。在日タイ人といえば、トレーナー職に重きを置き、ロードワークなどほとんどしないタイプが多い。しかし、現在はコロナ禍でタイに帰国しても、ムエタイの仕事につける保証はどこにもない。そういう状況に身を置いていたので、チャーチャイは燃えに燃えていた。大石との一戦が決まるや、朝6時からジムメイトのマキ・ピンサヤームのロードワークを始めるなど、タイに住んでいた頃と変わらないハードトレーニングに励んだ。
それゆえ組んだときのヒザ蹴りのしつこさといったらなかった。大石が必殺の左ボディフックを打ち込んでも、チャーチャイに就いたタイ人のセコンドは日本語で「かゆい!」と叫んで意に介さない。その後もチャーチャイはカウンターのヒザ蹴りと立てヒジを駆使して、試合の主導権を握る。大石もカウンターのタテヒジで応戦するが、チャーチャイのプレッシャーに押されがち。
そして迎えた3R、左のヒジ打ちで大石を大流血させ、すぐリングドクターに試合をストップさせた。大石は引退試合を白星で飾ることができなかった。しかし、ラストマッチでも勝負の厳しさを魅せてくれた。
第7試合 セミファイナル ヘビー級(ノンタイトル戦) 3分3R(延長1R)
○内田雄太(Team Aerts/HOOST CUP日本ヘビー級王者)
×マウンテンRYUGO(Ten Clover Gym)
2R 1’10” TKO (3ダウン:パンチ連打)
RYUGOは静岡キックの推薦でホーストカップに出場してきたキックボクサーで、過去には現在K-1に参戦中の実方宏介やSバトルヘビー級王者の加藤秀学からも勝利を奪っている期待のニューカマーだ。
果たして1R、RYUGOは内田とほぼ互角の勝負を演じた。しかし、内田にとって1Rはローで距離やタイミングを計るラウンドだったのだろう。2Rになると、痛烈な左をクリーンヒットさせ、先制のダウンを奪う。 続けてRYUGOの首に巻きつくような右ハイキックを決め、2度目のダウンを奪う。とどめは右から左をまとめRYUGOを深々とキャンバスに沈めた。現王者の実力を見せつけた一戦となった。
第6試合 フェザー級(ノンタイトル戦) 3分3R(延長1R)
×泰良拓也(パウンドフォーパウンド/HOOST CUP日本フェザー級王者)
○宮崎就斗(TARGET/DEEP☆KICK 57.5kg王者、RISEフェザー級5位)
4R 判定0-3 (9-10/9-10/9-10)
3R 判定0-1 (28-30/30-30/29-29)
現役フェザー級王者同士の一騎討ちは DEEP☆KICK 同級王者・宮﨑就斗に凱歌があがった。
1Rから見応えのある攻防を繰り広げる両者。ホーストカップ同級王者の泰良拓也が回り込みながら右ローを決めれば、宮﨑はアウトとインにローを打ち分け、チャンスを伺う。その後も宮﨑と泰良は一進一退の攻防を続ける。宮﨑が相手の蹴り足を掴んでスリップダウンを奪うと、泰良は離れ際に絶妙のタイミングで右フックをヒットさせる。2Rは宮﨑がやや優勢な展開だったが、3R泰良は右を当て、印象点をたぐり寄せる。
本戦のジャッジは1-0(宮﨑)で試合は延長戦へ。開始早々、宮﨑は左ミドルを決めれば、泰良は右ハイでスリップダウンを奪う。その刹那、宮﨑はカウンターのヒザ蹴りを泰良のボディに集中砲火。この攻撃によって、泰良は効いた素振りを見せてしまう。結局、この攻防がポイントとなり、ジャッジは3名とも宮﨑の勝利を支持した。
第5試合 ヘビー級 3分3R(延長1R)
○楠ジャイロ(ブラジル/チームジャイロ/ACCELヘビー級王者、元J-NETWORK王者)
×山中政信(真正会/RISEヘビー級6位)
判定3-0 (30-25/30-26/30-26)
1R開始早々、楠は右フックでダウンを奪う。山中政信はローで反撃を開始するが、楠は打たれても打たれても前へ。時には至近距離でノーガードのまま山中に前に仁王立ち。山中に反撃を糸口を与えない。一方の山中も1Rからおびただしい量の鼻血を出しながら、空手家らしく「ウォリャ!」という掛け声もろともローを打ち込んでいく。
しかし、途中から呼吸がしづらくなったのだろう。3Rには3度目のマウスピース吐き出しで減点1をとられ、大差の判定負けを喫した。勝利を収めた楠は内田への王座挑戦を狙っているという。
第4試合 61kg契約 3分3R
×ワンチャルーム・スペチアーレジム(タイ/OISHI GYM/元タイ7ch&3ch王者)
○平塚大士(チームドラゴン/RISEスーパーフェザー級6位)
判定0-3 (28-30/29-30/29-30)
平塚は愛知県出身。活動の拠点は東京ながら、今回のワンチャルーム戦は地元凱旋というべき一戦だ。1Rからローで海千山千のベテランを削りにかかる。ワンチャルームは再三に渡るローブローで平塚攻勢の流れを断ち切ろうとするが、試合の流れは変わらない。結局、3-0の判定で平塚が勝利を握った。
第3試合 70kg契約 3分3R
×康輝(キング・ムエ)
○アラン・ソアレス(ブラジル/ブラジリアン・タイ)
3R 1’31” TKO
第2試合 61kg契約 3分3R
×中野龍一(朋武館)
○櫻井祐斗(Rich)
3R 1’41” TKO
第1試合 53kg契約 3分3R
○羽田翔太(キックスターズジャパン)
×大久保峻(修徳会)
判定3-0 (26-25/26-25/26-25)