BOM 4.8 ディファ有明:名高・エイワスポーツ、大差の判定勝ちでWBCムエタイ世界ミニフライ級王座獲得。奥脇竜哉はWMC世界ピン級王者に
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
センチャイムエタイジム錦糸町
最強のムエタイで最高の“美Body”を目指す!初心者の方、女性の方、大歓迎。見学無料!
Battle Of Muaythai 17
2018年4月8日(日) ディファ有明
レポート&写真:井原芳徳
第17試合 WBCムエタイ世界ミニフライ級(47.26kg)王座決定戦 3分5R(インターバル2分)
○名高・エイワスポーツ [吉成名高](エイワスポーツジム/元WMC世界ピン級王者)
×トゥアントーン・シンマニー(タイ)
判定3-0 (仲50-45/小林49-46/アジャンノーイ50-44)
※名高が王者に
名高はタイでも活躍する17歳。相手のトゥアントーンも同い年だ。1R、名高はサウスポーに構え、トゥアントーンが右ミドルを打って来るが、名高はパワフルな左ミドル、左ローを当て続け、トゥアントーンの右の蹴りのタイミングで右フックを当ててダウンを奪取。その後も崩しを決め、膝蹴り、ローを当てつつ、左ストレートでダウンを重ねる。3ダウン目は奪えなかったが、点差を大きく広げることに。
2R、トゥアントーンは前に出て組んでくるが、名高が崩しを決め、左ミドル、ローも効かせる。トゥアントーンは右膝、右ボディを当てて来るが、終盤は名高が左ミドル、膝を返して巻き返す。
3R、途中までトゥアントーンも前に出て、膝蹴りを当てていたが、名高が左ミドル、左ロー、左ボディストレート、左膝、右肘を当て続けて圧倒する。
4R、2分のインターバルがあるため、若いトゥアントーンは回復が早く、開始すぐから前に詰めて右ボディを当て、しつこく前に出て来る。だが名高はステップでかわし、首相撲からの膝、左ロー等を随所で当てて、優位をキープする。
5R、途中までトゥアントーンは必死に前に出ていたが、名高は回りながら前蹴りとジャブでかわし続ける。セコンドからは「ラジャの5Rだ」という声が飛び、中盤になるとトゥアントーンもあきらめた様子になると、名高もほとんど攻めなくなり、そのまま終了。名高が大差の判定勝ちでWBCムエタイ世界王座を獲得した。
- 名高・エイワスポーツジム
名高は「日本の試合は半年ぶりですけど、タイでのスタイルで戦えて良かったです。これからはラジャのランキングを目指します。1つ前の試合の奥脇選手と一緒に勝ててうれしいです。僕たち2人でタイでも通用すると示したいです」とアピールした。
第16試合 WMC世界ピン級(45.53kg)王座決定戦 3分5R(インターバル2分)
○奥脇竜哉(はまっこムエタイジム/2位)
×イティリット・シックーデー(タイ/元ムエサイアム・イサーン40kg級王者)
判定3-0 (49-47/49-48/49-48)
※奥脇が王者に
名高が返上した王座争い。奥脇一哉を兄、奥脇奈々を姉に持つ竜哉は17歳、イティリットは15歳。1R、イティリットはサウスポーに構え、2人とも時間経過に連れミドルの数を増やす。両者まだほぼ互角だ。
2R、お互い蹴り数を増やす中で、数自体は大きな差は無いものの、イティリットの左ミドルの力強く当たる音が少し目立つように。首相撲に時折なる場面は互角。ジャッジは3人とも10-9でイティリットにつける。
3R、イティリットは左ミドルだけでなく、ミドルの後の左ストレートも駆使。竜哉は首相撲から崩しを決め、イティリットの左ミドルの直後に右のインローやミドルを返し続け挽回する。ジャッジ2名は竜哉、1名はイーブンとする。
4Rも蹴りの応酬が続く中で、竜哉の右のインローが効き目を発揮し始め、イティリットは首を振って痛みをごまかすように。首相撲の展開でも竜哉が膝を効かせ、崩しも決めて好印象だ。
5R、劣勢のイティリットは前に出るが、竜哉はうまくかわしながら右ミドル、インローを当て、終盤はジャブと前蹴りで距離を取り、首相撲でも時間を稼いで終了。タイ人ジャッジ3名も竜哉を支持し、竜哉が王者となった。ベルトを巻くと涙を流し、きょうだいと両親に感謝の言葉を述べ、「これから3きょうだいで世界一を目指します。タイでもこの階級で日本人が強いんだと示します」とアピールした。
第15試合 WMCインターコンチネンタルスーパーライト級王座決定戦 3分5R
△石井達也(藤本ジム/元新日本キック日本ライト級王者)
△アレッサンドロ・ロトゥンノ [Alessanndro Rotunno](イタリア/GTジム/元WKA&WPMFイタリア・スーパーフライ級王者)
判定1-1 (仲49-49/小林49-50/ナルンチョン49-48)
1R、サウスポーの石井がロトゥンノの圧力をかわしながら、左ミドル、左ストレートを当てるが、ロトゥンノも前に出続けてパンチや膝を出す。ジャッジはイーブン。
2R、ロトゥンノは真っすぐ歩いて距離を詰めて来るが、1Rよりも圧力が上がり、組み付いて左膝を当てる場面が目立つように。石井は守勢が続くが、ジャッジはまだ3者ともイーブンだ。
だが3Rもロトゥンノが膝を当て続け攻勢を維持。終盤、石井も肘を返すが、単発で続かない。ジャッジ2名がようやく9-10でロトゥンノにつける。
4R、ロトゥンノの圧力が少し落ち、石井も左の奥ローや膝を返せるようになるが、全般的にロトゥンノに捕まる時間が長いことは変わらず。崩しも決められ印象を悪くする。
5R、疲れて来たロトゥンノに対し、ようやく石井がパンチの連打をまとめるようになり、右フックでスリップさせる場面も作り挽回する。ジャッジは三者三様のドローで、王座はコミッション預かりとなった。
第14試合 特別試合 BOMアマチュアルール 2分2R
×梓・ノリオー(エイワスポーツジム)
○塚本晃章
判定0-3
第13試合 53kg契約 3分5R
×山田航暉(キング・ムエ/WMC日本スーパーフライ級王者)
○佐々木雄汰(尚武会/WMC日本スーパーフライ級1位、元WPMF日本同級王者、TENKAICHIバンタム級王者)
判定0-2 (48-49/49-49/48-49)
19歳の山田、17歳の佐々木のフレッシュな顔合わせ。1R、山田の右ミドルが少し目立つが、まだお互い慎重だ。
2R、1分ほど経過してから佐々木がオーソドックスにスイッチ。山田はすぐに動きを切り替えて右ローを当て続けるが、佐々木の右ミドルも当たり出し、終盤の首相撲の展開ではコカしを決め、流れを引き寄せる。
3R、佐々木はサウスポーに戻す。ミドルキックのラリーが繰り返され、2人とも最後に当てる方になり、ほぼ互角だ。
4R、今度は佐々木はオーソドックスに。ミドルの応酬はほぼ互角。中盤過ぎ、山田が首相撲から膝を連打し、右の前蹴りでも吹き飛ばし好印象だが、終盤には佐々木もミドルを返し続けており、ジャッジはどう評価するか。
5Rは両者オーソドックスで、ミドルの応酬が途中まで繰り広げ、大差は無い状態。終盤、両者手を上げて勝ち誇るアピールをして終了。ジャッジは1名がタイ人、2名は日本人という構成で、小林・仲ジャッジは佐々木を支持し佐々木の勝利。山田陣営は不満げにリングを降りた。
第12試合 WMC日本ウェルター級王座決定戦 3分5R
×安東雅喬(湘南格闘クラブ/WMC日本1位)
○栄基(エイワスポーツジム/WMC日本7位、元NKB王者)※MTOONGジムから所属変更
判定0-2 (49-49/48-49/48-49)
※栄基が王者に
1R、サウスポーの安東、オーソドックスの栄基の、ミドル主体の蹴りの応酬。2Rも同様のミドルの応酬の中で、栄基は右ハイ、安東は距離を詰めてのパンチも目立つように。
3R、安東はパンチ主体。ロープに詰めれば膝も当てる。栄基は下がる展開が続くが、終盤にはパンチをお返し。4R、安東がパンチ、膝で前に出て、栄基も左ミドルを返すが、やや押され気味。5R、安東は左ミドルを度々当て、栄基は下がる展開が続く。ジャッジは僅差ながら栄基を2者が支持し、栄基が苦しみながらも勝利した。
- 栄基
第11試合 WMC日本ライト級タイトルマッチ 3分5R
○翔・センチャイジム(センチャイムエタイジム/王者、元NJKF王者)
×冨田健祐(真樹ジムAICHI/挑戦者、J-NETWORK王者)
判定3-0 (50-47/49-47/49-47)
※翔が初防衛
1R、翔はいつものようにサウスポーに構えて左にじわじわ動き距離を取り続けるが、冨田が思い切りのいい伸びのある左ストレートを時折当て、翔をのけぞらせる。ジャッジ1名は冨田を支持。2Rになると少し翔の肘、ミドルも増えるが、まだ慎重で、冨田もパンチのヒットが減る。ジャッジは三者三様に。
3R、翔はここからギアを上げ、圧力を強め、ロープ、コーナーに詰め、左肘、左膝を何発も当て、冨田を圧倒。3者とも翔につける。4Rも翔が膝、肘を当て続け圧倒。5Rは翔は中盤までほとんど攻めず、終盤に膝、崩しをまとめ終了。冨田の反撃を封じ判定勝ちした。
- 翔・センチャイジム
第10試合 WMC日本フライ級タイトルマッチ 3分5R
○大崎一貴(OISHI GYM/王者)
×仲山大雅(RIOTジム/挑戦者、RKA王者)
判定2-0 (48-48/49-48/48-47)
※大崎が初防衛
大崎兄弟の弟・一貴はルンピニースタジアムで8連続KO勝ち中。1R、序盤はお互い慎重だったが、次第に一貴がボディから顔面につなぐパンチのヒットを増やし、終盤は仲山がふらつくように。2Rに入ると仲山はサウスポーからのパンチと膝のヒットを増やし挽回。ほぼ五分に近い状態とするが、ジャッジ1者は一貴につける。
3R、首相撲の展開も増える合間に、一貴がパンチ、仲山が左ミドル、左肘を当てる。ジャッジ2者は仲山だが1者は一貴と割れる。4R、仲山も左ハイ、右フックを当てる場面があるが、一貴のパンチの積極性が目立つラウンドに。5Rも一貴が前に出続け、右ミドルや肘も絡めながら、パンチで積極的に攻めて終了。2名タイ人、1名日本人のジャッジのうちタイ人1人がドローとしたが、2者は一貴を支持し、初防衛となった。
なお、第10試合の前には、前日に交通事故で亡くなったKOICHIを追悼し、1分間の黙とうが捧げられた。WMCジャパンの活動を通じBOMと協力関係にあるムエロークの09年1月の代々木大会にKOICHIが出場し、M-1ヘビー級王座を獲得した過去がある。写真左下はKOICHIの試合を数多く裁いている和田良覚レフェリー。
第9試合 特別試合 BOMアマチュアルール 2分2R(延長1R)
×安東直人(クレイン)
○DAVID FLYSKYGYM(米国/FLYSKY GYM)
判定0-3
第8試合 53.6kg契約 3分5R
×鳩(TSK japan/WMC日本バンタム級王者、蹴拳ムエタイスーパーフライ級王者、J-NETWORK 2位)
○ユウ・ウォーワンチャイ(ウォーワンチャイムエタイジム/WMC日本フェザー級王者、UKF世界スーパーバンタム級王者)
判定0-2 (49-49/47-50/47-49)
第7試合 65kg契約 3分3R(延長1R)
○高橋幸光(はまっこムエタイジム/元MA日本&元J-NETWORKライト級王者)
×中尾 満(エイワスポーツジム/WMC日本スーパーライト級1位、MA日本4位、元新日本キック日本ライト級暫定王者)
判定3-0
第6試合 フェザー級 3分3R
○大野貴志(士道館新座支部/WMC日本スーパーバンタム級王者、元MA日本バンタム級王者、元Bigbangスーパーフライ級王者)
×山浦俊一(新興ムエタイジム)
判定3-0
第5試合 63.6kg契約 3分3R
○実方拓海(TSK japan/WMC日本スーパーライト級王者、MuayThaiOpen 1位、J-NETWORK 7位)
×佐藤 琉(エイワスポーツジム/WMC日本スーパーライト級8位)
2R KO
第4試合 62.5kg契約 3分3R(延長1R)
×加藤真也(平井道場/WMC日本スーパーライト級6位、WPMF日本スーパーライト級2位)
○伊藤伴恭(LAILAPS東京北星ジム)
判定0-3
第3試合 スーパーバンタム級 3分3R
×森下翔平(M-BLOW)
○MAIKI FLYSKYGYM(FLYSKYGYM/J-NETWORKスーパーバンタム級2017新人王)
判定0-3
第2試合 スーパーウェルター級 3分3R
○柿沼 慶(ポゴナ・クラブジム)
×RYUJI(GTジム)
3R KO
第1試合 フェザー級 3分3R
×北村ダビデ(PKムエタイジム)
○虎二郎・FLYSKYGYM(FLYSKYGYM)
1R KO